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侍はこわい 時代小説 短編集 (光文社文庫) 文庫 – 2005/1/12
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初期に雑誌で発表されたままの、初めて本になる短編集!
- 本の長さ291ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2005/1/12
- ISBN-104334738095
- ISBN-13978-4334738099
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登録情報
- 出版社 : 光文社 (2005/1/12)
- 発売日 : 2005/1/12
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 291ページ
- ISBN-10 : 4334738095
- ISBN-13 : 978-4334738099
- Amazon 売れ筋ランキング: - 324,922位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
1923年大阪市生まれ。大阪外国語学校蒙古語部卒。「ペルシャの幻術師」で講談倶楽部賞、『梟の城』で直木賞を受賞。『竜馬がゆく』『国盗り物語』『坂 の上の雲』『空海の風景』『翔ぶが如く』など構想の雄大さ、自在で明晰な視座による作品を多数発表。この他『街道をゆく』『風塵抄』『この国のかたち』な どの紀行、エッセイも多数。’96年逝去(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 司馬遼太郎と寺社を歩く (ISBN-13: 978-4334747213)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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物語として楽しむ以外にも、「おもしろくてためになる」小説というイメージだ。
しかし、そこは直木賞作家。娯楽に徹することも可能なのだということが、この『侍はこわい』を読めばよく分かる。
そして、楽しめる。
権平五千石
;幸せって、なんだろうと考えさせられる。
豪傑と小壺
;戦国時代の武士は、命がけで欲望を満たそうとしていたことが窺われる。
狐斬り
;?
忍者四貫目の死
;忍者とは、透明人間のようなもの。
みょうが斎の武術
;こういう武芸者がカッコイイ。
庄兵衛稲荷
;時代小説で関西弁を違和感なく使えるのは司馬遼太郎くらい!
侍はこわい
;実は町人は侍をばかにしている?
ただいま十六歳
;希望に燃える人を描かせたら、司馬遼太郎に及ぶ人はいない。
「侍」というキーワードで戦国から幕末までの何人かを描いています。ほとんどの人物は歴史的にはマイナーだけど、飛びぬけた個性の持ち主が多い。著者が短編向きに個性的な人物を選んだのか、短編だから個性が抽出されるのか、よくわかりませんが、誰もが愛すべき侍たちです。
特に傑作だったのは「みょうが斎の武術」の主人公、久富源五郎。「犬猫になる」ことを目標にして修行に励む剣客だが、その個性的な振る舞いは読んでいて純粋に楽しめる。この短編はオチも破天荒で面白い。
司馬氏の長編しか読んだことが無い人にはぜひおすすめします。
司馬さんは長編も面白いが、こういった短編集もうまいと思う。
この短編集の主人公は一般的には知られていない人のほうが多い。でも彼らだってその時代を確実に生きていた。それが強く伝わってくる話ばかりだ。個人的には「みょうが斎の武術」が好きだ。上方と江戸での武士の扱われ方の違いがおもしろい。大きく展開してゆく話でもなく、主人公の妙な雰囲気が、町人たちの話す関西弁とうまく絡んで笑いがこぼれる。その他の話もどれも歴史の大きな流れの支流(の支流くらい)的位置づけで、時々良く知った人の名前が出てくる程度。いつの世も日常生活は確実にあったということがわかる本。楽しんで読もう。
賤ヶ岳の七本槍の一人でありながら、終生不遇であり続けた男の生涯。秀吉の近習から身を起こし、存分な槍働きで武名を為すも、その地味さ故に顧みられず、遂に生涯五千石で終った。彼の可笑しみは、大坂の陣の際、わざわざ家康に拝謁して、自分を非凡に見せようと大坂方への与力を宣言しに行く所だが、子供の様にあしらわれてそれも叶わない。されど加藤清正、福島正則、加藤嘉明らの大身の豊臣大名が次々に家を取り潰される中、遂に幕末まで五千石の儘家を保った。不思議な家運と言うべきか。
「豪傑と小壺」…稲津忠兵衛。
実在する茶器の大名物、「稲津肩衝」の由来に纏わる一人の不運な侍の話である。細川家の名臣、「鬼佐渡」こと松井佐渡守康之に仕える忠兵衛は無双の大力を持ちながら戦場の運を得ず、名を為さない儘終わるが、所持していた無銘の小壺が千金の値を持つ名器であった。当の忠兵衛は松井佐渡守に殉死して不遇な生涯を終える。此の茶器は「松井肩衝」とも呼ばれ、忠兵衛が七十文で購入した事と、「人生七十古来稀也」とを重ねて、細川三齋が人生(ひとよ)と命銘、後出雲の松平不眛公の手に渡り、今尚家宝とされて伝世している。
「狐斬り」…因州鳥取藩士深尾角馬。
剣客の妙を伝える小編。その切腹の情景は見事と言う他無い。深尾角馬(1631[寛永8]-1682[天和2])、名は重義、号は井蛙。雖井蛙(せいあ)流平法の剣術を創始(現在鳥取市無形文化財)、他に安心流、化顕流の居合も創始。
「忍者四貫目の死」…伊賀忍者蚊羅刹。
虚々実々の忍者の玄妙な世界。誰もがお互いの本当の素性を知らず、技到らざれば即命を落とす。蚊羅刹は『忍秘記』に名の見える実在したらしい伊賀忍者。知道軒(四貫目)は殆ど伝説に近い様な存在の達人。そして若き日の服部半蔵が登場する。
「みょうが斎の武術」…十津川郷士久富源五郎。
慶應三年、鳥羽伏見の戦いの後、大坂に進駐してきた薩摩藩士と大坂剣客との間で行われた「天満仕合」の顛末と、犬猫の動きに身を落とす奇妙な流儀の剣客を描く。人物は創作だが、幕末という時代にありながら、銭を稼ぐ事に称揚すべきせせこましさを見せる大坂人の生活が興味深い。
「庄兵衛稲荷」…渡辺庄兵衛。
幕末文久の頃、大坂鰻谷に棲んでいたという気儘人、猿霞堂庄兵衛について。彼を祀る祠が今でも大阪天王寺区寺町の浄土宗銀山寺にあると記述する(実在するのかどうか評者には確認出来なかった)。その気儘人が、色恋の為に天誅組を迎え撃つ大和高取藩に雇われ軍師として赴く様を語るが、肝心の天誅組との戦い前日に到って紙幅が尽き話が切れてしまっている。失敗作である。
「侍はこわい」…相楽庄之助。
大坂西町奉行所支配唐物同心に嫁入りしたものの、商家とあまりに違う武家の生き様を、新撰組の内山彦九郎惨殺事件に絡めて話を展開する。侍というものの不可解さを、大坂町人の生活と対比的に描いている。
「ただいま十六歳」…近藤勇。
未だ天然理心流宗家を継がざる、多摩の近藤勝太の頃の話である。異相にして奇矯な、尋常ならざる人物として鮮烈に描かれている。近藤勇は京洛での奮迅の活躍の後、月日経ち、鳥羽伏見で幕軍敗れて江戸に帰還し、再び甲州攻めへの軍旅の際故郷を通過していくが、雪の中、主人公「おえい」が遂に近藤に逢えない儘終わる情景が悲壮な心情を帯びて印象深い
ここに収められた作品は、司馬さんの直木賞受賞前後に書かれた作品です。
短編は掲載紙間の都合で本にならない作品が多いのかもしれませんが、ここに収められたどの短編も緻密かつ面白く、何故これらの作品が2000年代に入るまで本にならなかったのか悔やまれるほどです。
読んでいると、歴史や人物に対する司馬さんの姿勢がうかがえて気持ちがいい。優しさと厳しさを含んだ炯眼が、いつもながら読者をなんとも心地よい境地に誘ってくれます。