閉鎖状況ミステリの佳作。
綺麗なリドルストーリーです。
ミステリに実在性を求めると、ホワイダニットがすっきり納得できないかもしれませんが、それを展開のなかできちんと纏め上げ、きちんと風呂敷がたたまれていて、むしろ好感が持てます。
どこにたたむんだろうとヒントを小出しにしながら最後まで読まされます。
ドキドキ感やワクワク感は少ないかも知れませんが、のんびり、じっくり読むにはかなりお勧めの作品だと思います。
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月の扉 (光文社文庫) 文庫 – 2006/4/12
石持 浅海
(著)
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- 本の長さ350ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2006/4/12
- 寸法10.5 x 1.5 x 14.8 cm
- ISBN-104334740456
- ISBN-13978-4334740450
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登録情報
- 出版社 : 光文社 (2006/4/12)
- 発売日 : 2006/4/12
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 350ページ
- ISBN-10 : 4334740456
- ISBN-13 : 978-4334740450
- 寸法 : 10.5 x 1.5 x 14.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 105,751位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年7月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「座間味くん」シリーズの最初の作品という事で読んでみました。
面白かったですけど、スケールというかボリュームというか、そういった厚みはなかったかなあ、という印象です。
この作者さんの作品は、気合の入った世界観やストーリーというものはほぼ皆無で、設定の作り方や謎解きをパズル感覚で楽しめるのが良い所だと思います。
今回の設定は、
「閉ざされた密室(警察による科学捜査ができない飛行機のハイジャック)」
「『奇跡』が存在するという前提でのホワイダニット」
といったところでしょうか。この前提にリアリティを求めるタイプの方であれば、ちょっと白けてしまうかもしれません。
また、先述の通り、ちょっと間延びしてしまって冗長かなあ。短編のようなキレが無いなあという点も否めません。
この作者さんは長編よりは短編の方が合うのかな。
短編集は気軽に楽しめてお勧めです。
面白かったですけど、スケールというかボリュームというか、そういった厚みはなかったかなあ、という印象です。
この作者さんの作品は、気合の入った世界観やストーリーというものはほぼ皆無で、設定の作り方や謎解きをパズル感覚で楽しめるのが良い所だと思います。
今回の設定は、
「閉ざされた密室(警察による科学捜査ができない飛行機のハイジャック)」
「『奇跡』が存在するという前提でのホワイダニット」
といったところでしょうか。この前提にリアリティを求めるタイプの方であれば、ちょっと白けてしまうかもしれません。
また、先述の通り、ちょっと間延びしてしまって冗長かなあ。短編のようなキレが無いなあという点も否めません。
この作者さんは長編よりは短編の方が合うのかな。
短編集は気軽に楽しめてお勧めです。
2015年3月12日に日本でレビュー済み
信服する人物が不当逮捕されたことを契機に、その人物を取り戻すため、ハイジャックという挙に出る犯人3人組、ところがそのハイジャックした飛行機のトイレ内で不可解な死亡が起こります。自殺か殺人か、殺人ならば誰が殺したのか。この謎解きと、ハイジャックの行方は?というのが、本書の主題です。
登場人物はそれなりに良く書けていたように思いますし、謎解きも中々面白みがあったのですが、まずは主人公であるハイジャック犯3人組にどうしても共感できず、感情移入することができませんでした。動機も理解しがたいものですし、犯行後の計画についても・・・。
ただ、こういう荒唐無稽な話をそれらしく思わせながら読者をして一気読みせしめる筆力は評価すべきものだと思います。
登場人物はそれなりに良く書けていたように思いますし、謎解きも中々面白みがあったのですが、まずは主人公であるハイジャック犯3人組にどうしても共感できず、感情移入することができませんでした。動機も理解しがたいものですし、犯行後の計画についても・・・。
ただ、こういう荒唐無稽な話をそれらしく思わせながら読者をして一気読みせしめる筆力は評価すべきものだと思います。
2011年10月25日に日本でレビュー済み
「つまらない」 と仰っている方が多くいらっしゃいますが、私はとても楽しめました。大満足です。新興宗教が出てきたりするから敬遠されがちなのかな?石持さんの作品は最初話に入りにくいけど、暫くすると続きが気になるのでハマります!「心臓に左手」よりこちらの方が面白かった!座間味くんも活躍してるし!
2007年3月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ミステリーと言うよりもファンタジーに思える作品だった。状況設定よりも、そこからの解明の過程が素晴らしい。狂言回しが本当によく効いている。人間はみんな自分勝手な生き物なのだと感心してしまう。生かすことよりも生かすことを止めることで目的の実現を図るなんてばかばかしいことだ。
2003年12月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ハイジャックを実行した機内で起こる、密室殺人。しかも語り部はハイジャック犯。
この独創的な設定だけでも、ミステリー好きならわくわくしてしまう。
そんな不可能状態の事件を解決するのは、どんな探偵役なのか?
読者の深まった興味と期待にきっちりと応えてくれる、「押しつけられ型」探偵。
本格の論理だけを求める人には物足りないものがあるかもしれないが、ミステリーの意外性や、新しい驚きを求めるミステリー好きにはお奨め。
「フーダニット」「ハウダニット」に加えて「ホワイダニット」までも一冊に閉じこめた意欲作だ。
正統の本格としてまとめるのはではなく、ミステリーの新たな世界を見せるために設定したオカルティックととられかねない理由。
読後に残る不思議な感触は、この設定と月によるものが大きい。
それがこのミステリーの最大の魅力だ。
この魅力を堪能して本を閉じた後、夜空を見上げて月を眺めたくなること間違いない。
この独創的な設定だけでも、ミステリー好きならわくわくしてしまう。
そんな不可能状態の事件を解決するのは、どんな探偵役なのか?
読者の深まった興味と期待にきっちりと応えてくれる、「押しつけられ型」探偵。
本格の論理だけを求める人には物足りないものがあるかもしれないが、ミステリーの意外性や、新しい驚きを求めるミステリー好きにはお奨め。
「フーダニット」「ハウダニット」に加えて「ホワイダニット」までも一冊に閉じこめた意欲作だ。
正統の本格としてまとめるのはではなく、ミステリーの新たな世界を見せるために設定したオカルティックととられかねない理由。
読後に残る不思議な感触は、この設定と月によるものが大きい。
それがこのミステリーの最大の魅力だ。
この魅力を堪能して本を閉じた後、夜空を見上げて月を眺めたくなること間違いない。
2021年10月3日に日本でレビュー済み
「扉は閉ざされたまま」が良かったので、こちらも読んでみました。しかし、こちらは最後まで読むのがつらいほど、いまいちでした。緊迫しているであろう飛行機内や飛行機を降りた後の場面で、推理やら何やら、雑談しているかのようにみんなで話しているところに違和感…。