『異形コレクション』シリーズから幽霊テーマの一冊。全19編収録。勤務先の空き時間と通勤時間だけで読んでいたら、読み終えるまでに半月かかってしまいましたよ……。
「心霊とはなんぞや?」という幽霊解釈が本書のテーマ。あれやこれやと切り口は多彩ですが、半分ぐらいは何だかよく分かんない内容でした(汗)。
収録作中では『マタンゴ』風味な幻覚キノコパニックSF「くさびらの道」がダントツの面白さ。
その他では「死後の世界は実在しない、幽霊はそれを見た人間の主観なんだ」という身も蓋もない解釈から衝撃の結末に繋げた「俺たちの冥福」のオチに戦慄し、霊魂を認めずに合理的に分析すると衝撃の結論になってしまった「光の隙間」に唖然茫然。
全体に死後の世界を認めない方向の幽霊解釈の話の方が印象深かったのですが、そんな中、平安朝怪異の「鳥辺野にて」のオーソドックスな怪談ぶりが際立っていました。
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心霊理論 (光文社文庫 い 31-25 異形コレクション 38) 文庫 – 2007/8/1
朝松 健
(著)
ブラジル松,共振周波数,屋上から魂を見下ろす,憑霊,古き海の… 他
- 本の長さ589ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2007/8/1
- ISBN-104334742955
- ISBN-13978-4334742959
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登録情報
- 出版社 : 光文社 (2007/8/1)
- 発売日 : 2007/8/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 589ページ
- ISBN-10 : 4334742955
- ISBN-13 : 978-4334742959
- Amazon 売れ筋ランキング: - 890,105位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1960(昭和35)年、東京生れ。明治大学商学部卒。
学生時代から文学賞の懸賞金稼ぎを続け、1983年「よけいなものが」の星新一ショートショートコンテスト優秀作受賞をきっかけにデビュー。幾つもの受賞作を収録した短編集『異形博覧会』で注目される。
主な著書に、『夜会 吸血鬼作品集』、『四角い魔術師』などの短篇集(ショートショートを多く含む)、『夜の欧羅巴』などのダークファンタジー、『竹馬男の犯罪』に代表される幻想ミステリなど、さまざまなジャンルに渡って、ファンタスティックなモチーフを貫いている。
短篇小説の復権を目指して自ら企画したオリジナル・アンソロジー《異形コレクション》の監修で、1998年に第19回・日本SF大賞特別賞を受賞。同シリーズは現在まで全51巻に及ぶ(最新刊は『秘密』2021年刊行)。アンソロジストとしても活躍し、海外の異色短篇作家作品の再評価にも努めている。
カスタマーレビュー
星5つ中4.5つ
5つのうち4.5つ
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2007年8月28日に日本でレビュー済み
異形シリーズはほとんど読んでいます。
全部が全部面白いとは言わないけれどコレはかなり楽しめた一冊でした。
筆がのってる藤崎信吾、八杉将司、平谷美樹、あたりに知的好奇心をそそられ
平山夢明、遠藤徹あたりでクライマックスに達する構成も見事。
特に姉飼の遠藤徹氏、平山夢明に一歩もひけを取っていない出来だと思いました。
全部が全部面白いとは言わないけれどコレはかなり楽しめた一冊でした。
筆がのってる藤崎信吾、八杉将司、平谷美樹、あたりに知的好奇心をそそられ
平山夢明、遠藤徹あたりでクライマックスに達する構成も見事。
特に姉飼の遠藤徹氏、平山夢明に一歩もひけを取っていない出来だと思いました。
2019年2月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
他は「ホロ」が良かったな。きっちりオチの有るSFは好きですね。
2007年8月10日に日本でレビュー済み
異形シリーズでも出色の一冊。歴史伝奇から最先端科学まで各々傾向は異なるが粒ぞろいの作品群。全編書き下ろしとは思えない出来映えである。「読み始めたら止められないアンソロジー」というのも珍しいだろう。
2007年8月19日に日本でレビュー済み
幽霊とは何か、についてのいろいろなアイディアを含む話が、19編載っています。
理知的な話から、気持ち悪いもの、ゾーとするもの、最後に「ア」っと言わせるものまで、いろいろな話が入っています。霊の考え方、幽霊自体もバラエティに富んだものです。
ゾーっとする話は、本当に怖かったです。寝る前に読むと、ちょっとヤバかったです。
今回は特に、作者さんたちが、充実していた印象です。。
理知的な話から、気持ち悪いもの、ゾーとするもの、最後に「ア」っと言わせるものまで、いろいろな話が入っています。霊の考え方、幽霊自体もバラエティに富んだものです。
ゾーっとする話は、本当に怖かったです。寝る前に読むと、ちょっとヤバかったです。
今回は特に、作者さんたちが、充実していた印象です。。