著者の歌舞伎ものが好きなのでこちらも読んでみました。捕物帳シリーズの第1巻です。
舞台は主に八丁堀と芝居小屋が集められた猿若町、そして吉原。主人公は南町奉行所同心の玉島千蔭。彼の父親は引退した元同心で息子よりも年若い新妻を持つ粋人です。千蔭はなぜか父親とは逆に、酒は飲まず、女性は苦手、遊びもしないというカタブツ。
彼の手下で岡っ引きの八十吉、上方から下ってきた美貌の歌舞伎役者、巴之丞、彼そっくりで何やら因縁がありそうな吉原の遊女、梅が枝などがレギュラーメンバーです。
この著者の文は易しくてとても読みやすくサクサク進んでしまうのですが、振り返ってみると結構な美文でリズムがよく本当にうまいと思います。江戸情緒に猟奇的な事件が色を添えとてもいい雰囲気です。
犯人逮捕に向かうクライマックスでは歌舞伎の早変わりの技が使われたのが鮮やかでした。歌舞伎好きにはうれしいシリーズとなりそうです。続けて読んでいきます。
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巴之丞鹿の子: 猿若町捕物帳 (光文社文庫 こ 34-3 光文社時代小説文庫) 文庫 – 2008/12/9
近藤 史恵
(著)
- 本の長さ209ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2008/12/9
- ISBN-104334745237
- ISBN-13978-4334745233
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登録情報
- 出版社 : 光文社 (2008/12/9)
- 発売日 : 2008/12/9
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 209ページ
- ISBN-10 : 4334745237
- ISBN-13 : 978-4334745233
- Amazon 売れ筋ランキング: - 257,994位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
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2014年6月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
あまり時代物は読まないのだけれど、近藤史恵さんの本は気軽に読めて楽しいので好きです。
他の本も沢山読んでいます。ただし、私は文庫本です。ハードカバーは文庫にならない美術系の本や大好きな作家の取って置きたい本しか買いません。いつも、早く文庫本にならないかなぁと待っています
他の本も沢山読んでいます。ただし、私は文庫本です。ハードカバーは文庫にならない美術系の本や大好きな作家の取って置きたい本しか買いません。いつも、早く文庫本にならないかなぁと待っています
2019年1月24日に日本でレビュー済み
同じ著者のビストロ・パ・マルシリーズが面白かったので、この著者の時代小説に興味を持ち、読んでみました。
ビストロ・パ・マルシリーズとは全然雰囲気が違いますが、面白かったです。シリーズで何作か出ているようなので、次作以降も読んでみたいです。
なお、こちらでは送料が600円かかりますが、楽天ブックスは送料無料だったのでそちらで購入しました。
ビストロ・パ・マルシリーズとは全然雰囲気が違いますが、面白かったです。シリーズで何作か出ているようなので、次作以降も読んでみたいです。
なお、こちらでは送料が600円かかりますが、楽天ブックスは送料無料だったのでそちらで購入しました。
2015年7月26日に日本でレビュー済み
このシリーズの3巻と4巻を読んでおもしろかったので、あらためてこの第1巻を読んでみました。
シリーズ最初ということもあってか、少々硬いような気もしましたが、おもしろいことは確かです。
語り口のうまさ、構成のうまさで、ひっぱっていっていくれます。
時代ミステリです。
(以下、ネタバレあり)
目を引かれたのは、お袖という女と、小吉という武士です。
自分の内にどろっとした何かをかかえているふたりです。
ふたりが果たして夫婦になるのか。
そこは明記されていません。
ふたりの幸せのために、いっしょになってほしいような、
でも、結局は別れることになりそうだから、やめておいてほしいような、
かなり心ひかれるラストでした。
シリーズ最初ということもあってか、少々硬いような気もしましたが、おもしろいことは確かです。
語り口のうまさ、構成のうまさで、ひっぱっていっていくれます。
時代ミステリです。
(以下、ネタバレあり)
目を引かれたのは、お袖という女と、小吉という武士です。
自分の内にどろっとした何かをかかえているふたりです。
ふたりが果たして夫婦になるのか。
そこは明記されていません。
ふたりの幸せのために、いっしょになってほしいような、
でも、結局は別れることになりそうだから、やめておいてほしいような、
かなり心ひかれるラストでした。
2011年8月7日に日本でレビュー済み
現代推理小説の手法を使った、歴史推理小説。…っていう説明が適当かどうかわからないけど、そんな印象です。
色々な登場人物がいて、最初はその人たちがバラバラで繋がっていないような感じなんだけど、話が展開していくにつれて、どこかでつながっているのがわかってきて、最後になるほど〜と納得できます。
捕り物の中心人物である同心がカタブツなので、下手をするとつまらない話になるかもしれないところが…全然そうならないです。
そうならないのは、周りの登場人物が一癖も二癖もある人たちばかりだからかもしれないですね。
スーパーヒーローが一人できりきり活躍する話ではなく、皆が自分のやるべきことを頑張って生きている…そんな話でしょうか。
変人がいっぱいでてきて楽しいです(笑)、そしてめでたしめでたしのお話です。
色々な登場人物がいて、最初はその人たちがバラバラで繋がっていないような感じなんだけど、話が展開していくにつれて、どこかでつながっているのがわかってきて、最後になるほど〜と納得できます。
捕り物の中心人物である同心がカタブツなので、下手をするとつまらない話になるかもしれないところが…全然そうならないです。
そうならないのは、周りの登場人物が一癖も二癖もある人たちばかりだからかもしれないですね。
スーパーヒーローが一人できりきり活躍する話ではなく、皆が自分のやるべきことを頑張って生きている…そんな話でしょうか。
変人がいっぱいでてきて楽しいです(笑)、そしてめでたしめでたしのお話です。
2006年8月21日に日本でレビュー済み
時代小説が好きでいろいろ読んでますがこの作品は読みやすくてすらすら〜っと読めます。時代小説初めての人でも大丈夫です。
登場人物も個性的でよくある「え、この人って?」と読み返したりすることはなかったです。栗本薫先生のお役者シリーズにも似てますがあそこまでのドロドロ感はないです。本当に読みやすいのでお薦めです。
登場人物も個性的でよくある「え、この人って?」と読み返したりすることはなかったです。栗本薫先生のお役者シリーズにも似てますがあそこまでのドロドロ感はないです。本当に読みやすいのでお薦めです。
2002年8月30日に日本でレビュー済み
読みやすい文章なので、さらさらと読み進めることが出来ました。
近藤史恵さんらしい翳りや湿りも、現代ものよりは薄いものの、ありました。
登場人物達もそれぞれひとくせあって、惹きつけられます。
時代ものですが、苦手なひとでも大丈夫だと思います。
シリーズの次作を読みたくなりました。
近藤史恵さんらしい翳りや湿りも、現代ものよりは薄いものの、ありました。
登場人物達もそれぞれひとくせあって、惹きつけられます。
時代ものですが、苦手なひとでも大丈夫だと思います。
シリーズの次作を読みたくなりました。