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憑依 (光文社文庫 い 31-33 異形コレクション 45) 文庫 – 2010/5/11

3.8 5つ星のうち3.8 5個の評価

一年霊,奇木の森,溶ける日,地蔵憑き,ついてくるもの,餓え,修羅霊 他
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 光文社 (2010/5/11)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2010/5/11
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 575ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4334747841
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4334747848
  • カスタマーレビュー:
    3.8 5つ星のうち3.8 5個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2016年9月9日に日本でレビュー済み
憑きものをテーマにしたホラー小説集です。テーマのせいか今回はサイバーパンク的、SF的なものは少なく、怪奇小説の王道を行くような物語が多かったです。また、編者の井上雅彦氏はお父様が東北の出身だということで、幼い頃にカミサマ(またはイタコ、霊媒師)が霊を呼ぶ口寄せに行かれた経験があるそうで、そのためか東北出身作家がいつもより多めだったように思います。

個人的に気に入ったのは、以下の作品でした。

朱雀門出「地蔵憑き」
  舞台は関西の小さな地方都市(たぶん著者在住の滋賀県?)主人公は妻と2人暮らしの男性、地元に溶け込もうとするも近所づきあいが億劫でしょうがない。その地方には狐憑きならぬ閻魔憑きというのがあって、ある時、町内会の飲み会で主人公を依代(よりしろ)にしてその閻魔憑きをやってみようやということになった。主人公は何かが自分の中に入ってきた感があってその者が言う言葉を代わりにしゃべるのだが、それがことごとく的確に当たる。みんなに感謝され地元に溶け込めたような気がしてうれしかったのだが、そのうちにお告げはだんだんと不吉な色彩を帯び始める。やがて相談してきた人物が次々に亡くなり始めて・・・・。
何やら不吉なものがだんだんと日常に進入し、侵食していく感じが、朱雀門氏が日本ホラー小説大賞短編賞を受賞された「今昔奇怪録」によく似ています。

三津田信三「ついてくるもの」
  主人公の女子高生は、通学途中何か鮮やかな朱色をしたものが目に付いてそこへ行ってみれば、それは夜逃げがあった家だった。魅入られるようにふらふらと入ってみると、熱帯のように草木が伸び放題となった庭にあったのは雛人形が並んだりっぱなひな壇だった。しかしよく見てみればどの人形も片目、片手、片足がない。たったひとつ無傷だったお姫様の人形を、思わず主人公は持ち帰ってしまう。怪異はそれから起こり始めた。飼っていた鳥が片目を傷め、犬が怪我をし、その次には祖母が・・・。怖くなった主人公は人形を捨てに行くのだが、何度捨てても人形は戻ってきてしまう・・・。

入江敦彦「修羅霊」
   作者お得意の京都を舞台にしたホラー。比叡山を借景にした正伝寺には血天井がある。拝観に行った主人公(作者自身がモデルのよう)はそこで2人の女と出会い、天井から血が降る幻を見てしまった。そして偶然、石堀小路でばったり再会した昔の同級生と旧交をあたためるのだが、彼をめぐる女性たちとの三角関係に巻き込まれてしまう・・・。京都の有名所を散りばめて、おっとりはんなりした京都弁の響きが怖いです。

他、青樹樹海を舞台にした真藤順丈「餓え」、黒史郎「ゴルゴネイオイン」、朝松健「生きている風」もよかったです。なかなか秀作揃いの作品集だと思います。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2010年8月11日に日本でレビュー済み
今回は題材が題材なだけに、心霊的な作品が多く、リアルな恐怖感に思わず後ろを振り返ってしまいました…。

昼間、なるべく人がいる所で読む事をお勧めします。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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