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赤と黒(下) (光文社古典新訳文庫 Aス 1-2) 文庫 – 2007/12/6
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神学校を足がかりに、ジュリヤンの野心はさらに燃え上がる。パリの貴族ラ・モール侯爵の秘書となり、社交界の華である侯爵令嬢マチルドの心をも手に入れる。しかし野望が達成されようとしたそのとき、レナール夫人から届いた一通の手紙で、物語は衝撃の結末を迎える!
- ISBN-104334751466
- ISBN-13978-4334751463
- 出版社光文社
- 発売日2007/12/6
- 言語日本語
- 本の長さ645ページ
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登録情報
- 出版社 : 光文社 (2007/12/6)
- 発売日 : 2007/12/6
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 645ページ
- ISBN-10 : 4334751466
- ISBN-13 : 978-4334751463
- Amazon 売れ筋ランキング: - 135,882位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年3月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今まで挫折してきましたが、下巻まで読めて自分には合っている訳でした。
2019年6月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
材木商の息子ジュリヤンは立身出世を夢見て神父のもと聖書を学ぶが、貴族の家で家庭教師をしたり秘書をしたりしながら徐々に社会的に成功していく。その過程で自尊心から夫人や貴族の息女と恋仲になるが、ある日夫人の手紙で発作的にキレたジュリヤンは、夫人を教会で銃殺しかけて死刑となる。嫉妬や虚栄心、偽善などが物語を通じたテーマだと思うが、自己嫌悪などの内省として描かれていないので読んでいてあまり辛くはならない。第三者として描写されているにもかかわらず、著者のコメントがちょいちょい横から入ってくるのが面白かった。お前誰だ
2010年2月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
上巻は新潮文庫版で読みました。
新潮文庫だけとの比較で、かつ上巻と下巻の比較なので、公正な比較ではないと思いますが、非常に読みやすいと思いました。
理由としては2つ、文字が大きいことと、読みやすい訳であることを挙げます。
後者については、特に大きな差を感じました。新潮文庫版は、日本語としての読みやすさというかテンポに欠け、「これが本当にフランス文学の不朽の名作か?」と疑問を抱きつつ、我慢しながら何とか読了したのですが、下巻はそんなストレスは感じませんでした。
フランス文学の不朽の名作なので、内容については特に触れませんが、王政復古後のフランスの政治状況を前提知識として頭に入れておかないと、なんのこっちゃ分からないでしょうね。
新潮文庫だけとの比較で、かつ上巻と下巻の比較なので、公正な比較ではないと思いますが、非常に読みやすいと思いました。
理由としては2つ、文字が大きいことと、読みやすい訳であることを挙げます。
後者については、特に大きな差を感じました。新潮文庫版は、日本語としての読みやすさというかテンポに欠け、「これが本当にフランス文学の不朽の名作か?」と疑問を抱きつつ、我慢しながら何とか読了したのですが、下巻はそんなストレスは感じませんでした。
フランス文学の不朽の名作なので、内容については特に触れませんが、王政復古後のフランスの政治状況を前提知識として頭に入れておかないと、なんのこっちゃ分からないでしょうね。
2017年12月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
古典とは、誰でも知っているが誰も読んだことが無いもの、という言葉があるが、暇に任せて読んでみた。これは、若い頃読む本であった。70超えた小生には、バラエティ番組のようであった。ただし、若い頃読んでいたら、ナポレオン後のフランスの状況は分からなかったと思うが。
解説、注釈の入れ方は、とても良かった。
解説、注釈の入れ方は、とても良かった。
2012年2月8日に日本でレビュー済み
著作と著者は有名なのに、実際にはあまり読まれていないという。
佐藤優氏の『インテリジェンス人生相談』(扶桑社)シリーズの
「個人編」と「社会編」のまえがきで言っていた。評者も同感だ。
上巻末には訳者の野崎歓氏による「読書ガイド」が付されている。
この小説の時代背景のあらましが説明されていて参考になる。そし
て下巻末にも、同氏による「解説」が載っている。『赤と黒』とい
う古典を今の時代に読む意義を考えさせてくれる良質の解説である。
ほかの翻訳は未読の評者だが、この光文社古典新訳文庫でなければ
読み終えることができなかったと、評者自身振り返る。それはこの
シリーズが岩波書店や新潮社のそれと比べて、新参であるからでは
ないか。そして光文社古典新訳文庫が今という時代に、それらの出
版社よりも、寄り添う姿勢が鮮明であるからではないか。
佐藤優氏の『インテリジェンス人生相談』(扶桑社)シリーズの
「個人編」と「社会編」のまえがきで言っていた。評者も同感だ。
上巻末には訳者の野崎歓氏による「読書ガイド」が付されている。
この小説の時代背景のあらましが説明されていて参考になる。そし
て下巻末にも、同氏による「解説」が載っている。『赤と黒』とい
う古典を今の時代に読む意義を考えさせてくれる良質の解説である。
ほかの翻訳は未読の評者だが、この光文社古典新訳文庫でなければ
読み終えることができなかったと、評者自身振り返る。それはこの
シリーズが岩波書店や新潮社のそれと比べて、新参であるからでは
ないか。そして光文社古典新訳文庫が今という時代に、それらの出
版社よりも、寄り添う姿勢が鮮明であるからではないか。
2008年6月27日に日本でレビュー済み
私はフランス語は全く読めないし、他の訳は今まで読んだことがないので誤訳のことはよく分かりません。ですからこの本を呼んだ感想を素直に書くことにします。
分かりやすく、読みやすい訳でナポレオン失脚後のフランスをジュリアンの情熱と共に駆け抜けたようでした。
読みやすかったからこそ、早く読め、原作の駆け抜けるような勢いや熱情を感じ取ることが出来たと思います。
何故言葉は国、人種、時代によって変わるのでしょうか?
それは生活習慣が違うからだそうです。
ですが人間の心はどんな状況でも変わりません。
だからこそ海外の本の翻訳が盛んに行われたり、時代を超えて源氏物語などの古典は読まれるのでしょう。
翻訳というものは『今、その土地で生きている人』のためにかかれるものだと思います。
読みやすいものはその作品の価値を下げるものではないと私は思います。
分かりやすく、読みやすい訳でナポレオン失脚後のフランスをジュリアンの情熱と共に駆け抜けたようでした。
読みやすかったからこそ、早く読め、原作の駆け抜けるような勢いや熱情を感じ取ることが出来たと思います。
何故言葉は国、人種、時代によって変わるのでしょうか?
それは生活習慣が違うからだそうです。
ですが人間の心はどんな状況でも変わりません。
だからこそ海外の本の翻訳が盛んに行われたり、時代を超えて源氏物語などの古典は読まれるのでしょう。
翻訳というものは『今、その土地で生きている人』のためにかかれるものだと思います。
読みやすいものはその作品の価値を下げるものではないと私は思います。
2008年7月17日に日本でレビュー済み
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野崎氏の訳について、スタンダール研究会の会報で指摘された「誤訳」箇所のいくつかを、原書・英訳書・新潮文庫の和訳書・本書をつきあわせて検討してみました。一つ例をあげると、原文では「レナール氏の部屋からいびきが聞こえた」と書いてあるのに、野崎氏の訳(第2刷)では「レナール夫人の寝室の扉で耳を澄ますと、寝息が聞き分けられた。」と書いてあります。これは明らかな誤訳です。原文にあるM.(男性につけるムッシュの略称)を、女性につけるマダムの略称と間違えているのです。不思議なのは、フランス語学者で「赤と黒」の愛読者であると言われる野崎氏が、こんな単純な間違いをするはずがないということです。とすれば、この部分は、フランス語の基礎学力がなく、しかも「赤と黒」をこれまで読んだこともない人間が訳したと考えざるを得ません。なお、この誤訳箇所は、第3刷では、「レナール氏の寝室の扉で耳を澄ますと、いびきが聞こえた。」と改めてあります。その他の誤訳箇所も、今後の増刷のたびに訂正されていくと思いますので、購入される場合は、もう少したってからのほうがいいかもしれません。
なお、文体の面については、特に画期的といえるところはなく、あえて野崎氏の訳を読む必要はありませんので、野崎氏のファンでなければ、新潮文庫や世界文学全集などの既訳を読まれるとよいでしょう。
なお、文体の面については、特に画期的といえるところはなく、あえて野崎氏の訳を読む必要はありませんので、野崎氏のファンでなければ、新潮文庫や世界文学全集などの既訳を読まれるとよいでしょう。
2007年12月26日に日本でレビュー済み
光文社古典新訳文庫は読みやすさを主眼においています。ですから訳文が日本語的に読みやすく訳されているのが最大の強みです。「赤と黒」は既に岩波などから出版されていますが、光文社の訳に比べると読みにくいのが現実です。非常にきれいな訳文で読みやすいのが非常に良いです。文法的にどうかといえば個人差によります。既に評価が定まった作品だけに新たに読まれて岩波などの訳文と読み比べるのも良いかもしれません。この企画は非常に好感が持てます。何より敬遠されていた古典をこれだけ読みやすく、親しみやすくした光文社には脱帽しますし、訳された訳者にも脱帽します。