「オンディーヌ」水の精。いろいろな小説などで登場する。
本書は、ジロドゥの代表作とも言える。
水の精であるオンディーヌが人間のハンスに恋をし
最後には悲劇が待っている……というものだが
ストーリーはシンプルで、訳もわかりやすい。
途中何度か、観客は微苦笑するシーンはあるが、
それはすべてラストシーンに集約されていく。
究極愛とは何かを問う問題作、といえば大げさだが、
気楽に読めるストーリーでもある。
ある意味でマイナーなこういう戯曲をシリーズに取り上げてくれた光文社に感謝したい。
世界にはこういう佳品がたくさんあるのだ。
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オンディ-ヌ (光文社古典新訳文庫 Aシ 3-1) 文庫 – 2008/3/12
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- 本の長さ316ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2008/3/12
- ISBN-104334751520
- ISBN-13978-4334751524
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登録情報
- 出版社 : 光文社 (2008/3/12)
- 発売日 : 2008/3/12
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 316ページ
- ISBN-10 : 4334751520
- ISBN-13 : 978-4334751524
- Amazon 売れ筋ランキング: - 239,263位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 335位フランス文学研究
- - 497位戯曲・シナリオ (本)
- - 532位光文社古典新訳文庫
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2019年9月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ずっと以前に読んだ同タイトルの本を探していると聞き、プレゼントに購入しました。読みやすいと好評でした◎表紙デザインもセンス◎プレゼントに最適です!
2008年7月19日に日本でレビュー済み
もしかすると、巻末に添えられた資料、訳注、解説がこの二木版の目玉なのかも知れない。加藤道夫が詩劇の白眉としてこよなく愛したこの作品。白水社から出ているジロドゥ戯曲全集第5巻、内村直也訳にはきびきびとしたリズムと気品とがあった。それに比すると、こちらの新訳はいささか間延びしているように感じられてしまう。新訳がしかも文庫本で公刊されてジロドゥの作品が若い読者をえるのはよろこばしいことだけど、果たしてこの文体でジロドゥの魅力が伝わるだろうか、そう思うとちょっと複雑な気持ち。
2008年3月17日に日本でレビュー済み
ジャン・ジロドゥの代表作ともいえる戯曲です。水の精オンディーヌと、騎士ハンスの恋物語。劇団四季のストレートプレイでも上演されています。
バレエの「ジゼル」を思わせる森の奥が舞台となり、2人の恋が時に静謐に、時にドラマチックに描かれます。この恋も「ジゼル」と同様、一筋縄ではいきません。よく練られた舞台と台詞です。それに、最後の幕切れの台詞の見事さといったらありません。
訳も滑らかで読みやすく、堅苦しさは感じません(「要検討?」と思われる語が見受けられないことはないのですが、まぁ許容範囲内です)。従来の訳よりもオンディーヌがアクティブに描かれているようにも思います。題材のロマンチックさと、必ずしも売れるとは限らない地味な戯曲を新訳で出してくださったことにこの評価としたいと思います。
バレエの「ジゼル」を思わせる森の奥が舞台となり、2人の恋が時に静謐に、時にドラマチックに描かれます。この恋も「ジゼル」と同様、一筋縄ではいきません。よく練られた舞台と台詞です。それに、最後の幕切れの台詞の見事さといったらありません。
訳も滑らかで読みやすく、堅苦しさは感じません(「要検討?」と思われる語が見受けられないことはないのですが、まぁ許容範囲内です)。従来の訳よりもオンディーヌがアクティブに描かれているようにも思います。題材のロマンチックさと、必ずしも売れるとは限らない地味な戯曲を新訳で出してくださったことにこの評価としたいと思います。
2020年6月26日に日本でレビュー済み
ジロドゥーの『オンディーヌ』(1939年初演)は、以前、劇団四季の舞台上演で観ました。
すでに原作のほうは読んでいたのですが、舞台は原作以上のものではなかったなあという記憶がいまも残っています。
たしかオンディーヌ役は三田和代だったと思うのですが、演技がどうだったか、いやほんとに彼女がその役だったのかさえ、記憶がもはやあやふやです。
劇団四季版での訳は、これも不確かな記憶ながら、たしか諏訪正訳ではなかったかと思います(白水社版『ジロドゥー戯曲全集』ではこの戯曲を内村直也が訳しています)。
なによりこの作品は、舞台にかける場合、やはりヒロインが水の精であることもあり、水を使ったスペクタクルが舞台演出上どうしても必須になり、ある意味舞台装置や演出上の見せどころになると思われるのですが、浅利慶太の演出ではどうだったか、これも記憶のかなたへ消えさっています。
まあ、そんなぐらい評者は舞台芸術や演劇にたいして関心の度合いが薄い人間なのだろうと思っています。
鈴木忠志であれピーター・ブルックであれ、出口典雄であれ夢の遊民社であれ、それなりに観劇体験はあるものの、シェイクスピアなどでもそうですが、戯曲はまずはテキストとして楽しみ、それに深くこころが揺さぶられるという経験があれば、それでじゅうぶん、という人間なのだとあらためて思いなおされます。
読んでから観るか、観てから読むか、というような、たしか角川映画のキャッチコピーがありました。
けっきょく、原作と舞台、原作と映画、このふたつのジャンルはやはり異なるものとして扱う必要があるのだろうと思われます。
ジロドゥーの戯曲『オンディーヌ』にもどれば、この作品では、シェイクスピアのそれと同じように、登場するだれもが饒舌です。そのあたり、評者など楽しめるところと少しくどいなあと思うところがあります。そこはやはり西洋の芝居という感じです。
ただ、そうはいっても、ジロドゥーのこの作品、台詞がときに冗長に感じながら、にもかからず、なんといってもその台詞のことばそのものが魅力的で、劇作家になってこんな台詞を書いてみたいとさえ思えるところがあります。
ジロドゥーの原作はとうぜんフランス語で書かれていますが、詩と同じように、その台詞を日本語にしてしまうと、その魅力、すなわちオンディーヌの人間的世間知をもたぬゆえの純粋さ、素朴さ、可憐さ、あるいは奔放さ、不躾さ、直情ぶり、また無知にして無垢から生まれる心情の切なさ、真率さ、真剣さ、あるいはけなげさを印象づける台詞の微妙なニュアンスがどうしても消え失せてしまいます。
シェイクスピアであれば言葉の迫力でもって日本語の翻訳にあっても圧倒されることがあると思われますが、このジロドゥーの場合はしかし…
本書巻末には、訳者による堂々とした研究論文なみの、水の精をめぐる西欧の伝説・伝承やその文学的系譜についての詳細な記述が付けられています。
力作であるし、それはそれで興味深いものではあるのですが、訳者にはやはり、ご自身が訳したこのジロドゥーの戯曲における、翻訳では再現できぬ言葉の魅力についてこそ饒舌に語っていただきたかったと思うばかりです。
とはいえ、このジロドゥーの戯曲は、日本語訳で読むにはこれまでアクセスしにくかったので(さきほどの白水社版全集のみ)、このように手軽に読める文庫版での出版がなされたことはすごく喜ばしいことではあります。
なお、このジロドゥーの戯曲は、ドイツロマン派のフケー作『ウンディーネ』 (光文社古典新訳文庫、岩波文庫ほか)を参照していることは作者自身明かしていることですが、フケーの作品も傑作です。
そこに登場するヒロインの水の精は、ジロドゥーの戯曲とはまた違った魅力があり、なにより作品には水がつねにひたひたと押しよせ、またあふれだし、ヒロインが水の精ならではの、水の魅力となによりその怖ろしさというものをそこで存分に味わえます。
また、ついでに申しそえれば、水の精ではありませんが、人魚がヒロインのアメリカ映画『スプラッシュ」(1984年、監督ロン・ハワード、主演ダリル・ハンナ、トム・ハンクス)も、ロマンティックなファンタジー映画で、佳品です。こちらはいちおうハッピーエンドです。
すでに原作のほうは読んでいたのですが、舞台は原作以上のものではなかったなあという記憶がいまも残っています。
たしかオンディーヌ役は三田和代だったと思うのですが、演技がどうだったか、いやほんとに彼女がその役だったのかさえ、記憶がもはやあやふやです。
劇団四季版での訳は、これも不確かな記憶ながら、たしか諏訪正訳ではなかったかと思います(白水社版『ジロドゥー戯曲全集』ではこの戯曲を内村直也が訳しています)。
なによりこの作品は、舞台にかける場合、やはりヒロインが水の精であることもあり、水を使ったスペクタクルが舞台演出上どうしても必須になり、ある意味舞台装置や演出上の見せどころになると思われるのですが、浅利慶太の演出ではどうだったか、これも記憶のかなたへ消えさっています。
まあ、そんなぐらい評者は舞台芸術や演劇にたいして関心の度合いが薄い人間なのだろうと思っています。
鈴木忠志であれピーター・ブルックであれ、出口典雄であれ夢の遊民社であれ、それなりに観劇体験はあるものの、シェイクスピアなどでもそうですが、戯曲はまずはテキストとして楽しみ、それに深くこころが揺さぶられるという経験があれば、それでじゅうぶん、という人間なのだとあらためて思いなおされます。
読んでから観るか、観てから読むか、というような、たしか角川映画のキャッチコピーがありました。
けっきょく、原作と舞台、原作と映画、このふたつのジャンルはやはり異なるものとして扱う必要があるのだろうと思われます。
ジロドゥーの戯曲『オンディーヌ』にもどれば、この作品では、シェイクスピアのそれと同じように、登場するだれもが饒舌です。そのあたり、評者など楽しめるところと少しくどいなあと思うところがあります。そこはやはり西洋の芝居という感じです。
ただ、そうはいっても、ジロドゥーのこの作品、台詞がときに冗長に感じながら、にもかからず、なんといってもその台詞のことばそのものが魅力的で、劇作家になってこんな台詞を書いてみたいとさえ思えるところがあります。
ジロドゥーの原作はとうぜんフランス語で書かれていますが、詩と同じように、その台詞を日本語にしてしまうと、その魅力、すなわちオンディーヌの人間的世間知をもたぬゆえの純粋さ、素朴さ、可憐さ、あるいは奔放さ、不躾さ、直情ぶり、また無知にして無垢から生まれる心情の切なさ、真率さ、真剣さ、あるいはけなげさを印象づける台詞の微妙なニュアンスがどうしても消え失せてしまいます。
シェイクスピアであれば言葉の迫力でもって日本語の翻訳にあっても圧倒されることがあると思われますが、このジロドゥーの場合はしかし…
本書巻末には、訳者による堂々とした研究論文なみの、水の精をめぐる西欧の伝説・伝承やその文学的系譜についての詳細な記述が付けられています。
力作であるし、それはそれで興味深いものではあるのですが、訳者にはやはり、ご自身が訳したこのジロドゥーの戯曲における、翻訳では再現できぬ言葉の魅力についてこそ饒舌に語っていただきたかったと思うばかりです。
とはいえ、このジロドゥーの戯曲は、日本語訳で読むにはこれまでアクセスしにくかったので(さきほどの白水社版全集のみ)、このように手軽に読める文庫版での出版がなされたことはすごく喜ばしいことではあります。
なお、このジロドゥーの戯曲は、ドイツロマン派のフケー作『ウンディーネ』 (光文社古典新訳文庫、岩波文庫ほか)を参照していることは作者自身明かしていることですが、フケーの作品も傑作です。
そこに登場するヒロインの水の精は、ジロドゥーの戯曲とはまた違った魅力があり、なにより作品には水がつねにひたひたと押しよせ、またあふれだし、ヒロインが水の精ならではの、水の魅力となによりその怖ろしさというものをそこで存分に味わえます。
また、ついでに申しそえれば、水の精ではありませんが、人魚がヒロインのアメリカ映画『スプラッシュ」(1984年、監督ロン・ハワード、主演ダリル・ハンナ、トム・ハンクス)も、ロマンティックなファンタジー映画で、佳品です。こちらはいちおうハッピーエンドです。
2017年12月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アンデルセンの「人魚姫」やフーケーの「水妖記(ウンディーネ)」が好きなのでこちらもと思い購入。ただどうしても訳が気になってしまう。フランス語からの直訳がかなり目立ってしまっている上、同じセリフの中で不自然に話し方が変わる(丁寧語とタメ口が混じったり)など、この辺は新訳だからという訳ではない気がするのですが……
2008年5月24日に日本でレビュー済み
フランス政府情報局長官に就任したこともある、国民的作家ジロドゥの代表作である。
作品は1939年5月に初演されている。この年9月にナチス・ドイツ軍ポーランド侵攻、第二次世界大戦が勃発している。
外交官をしていた作者のスノビズムに対する厭世観が、オンディーヌの性格、第二幕のオンディーヌの世間の作法を無視し、天衣無縫に振舞う姿に投影されているように感じられた。
作品のあらすじは他の評者が指摘しているとうりであるが、騎士ハンスの結婚式の朝に、教会の入り口に置かれていた、オンディーヌによる、ウニとヒトデのお祝いの花束の場面には、確かにはらりとさせられた。
翻訳は生き生きとしていて、確かにわかりやすくてよいのであるが、オンディーヌの言葉については、もう少し丁寧な言葉が与えられたほうが、彼女の気持ちに寄り添いやすかったような気がする。
たとえば有名な、最後のせりふであるが
「惜しいわ、生きていたらきっと好きになったでしょう」(劇団四季のサイトより)
「すごい残念。ぜったい好きになったんだけど!」(新訳文庫)
こう訳すと、どうも尻軽な、軽薄な女の子をイメージしてしまうのは私だけなのだろうか。
この点は非常に残念であった。
作品は1939年5月に初演されている。この年9月にナチス・ドイツ軍ポーランド侵攻、第二次世界大戦が勃発している。
外交官をしていた作者のスノビズムに対する厭世観が、オンディーヌの性格、第二幕のオンディーヌの世間の作法を無視し、天衣無縫に振舞う姿に投影されているように感じられた。
作品のあらすじは他の評者が指摘しているとうりであるが、騎士ハンスの結婚式の朝に、教会の入り口に置かれていた、オンディーヌによる、ウニとヒトデのお祝いの花束の場面には、確かにはらりとさせられた。
翻訳は生き生きとしていて、確かにわかりやすくてよいのであるが、オンディーヌの言葉については、もう少し丁寧な言葉が与えられたほうが、彼女の気持ちに寄り添いやすかったような気がする。
たとえば有名な、最後のせりふであるが
「惜しいわ、生きていたらきっと好きになったでしょう」(劇団四季のサイトより)
「すごい残念。ぜったい好きになったんだけど!」(新訳文庫)
こう訳すと、どうも尻軽な、軽薄な女の子をイメージしてしまうのは私だけなのだろうか。
この点は非常に残念であった。
2021年4月24日に日本でレビュー済み
原文でも、オンディーヌのセリフは終始、敬語や友達言葉を波のように行ったり来たりしており、訳者は考えたうえで直訳することを選んだらしい。単純に翻訳批判のレビューをする前に訳者あとがきくらい読んであげようや。