暴力的な鬼ごっこをしてるだけなんだけどテンポがよくおもしろかったです。
殺し屋も主人公も狂った魅力があります。
とにかく酒をあおり、たばこを吸い、暴力を振るい、銃を振り回し、関係ない人間まで巻き込んで殺し、
警察に追われ、かっこいい車をぶっ壊しまくる。そして具合が悪い。
登場人物のうちの誰かがこうとかでなく全員が始終こんな感じです。
ものすごく映画っぽい小説なんだけど、この文章だからこそ想像とスピード感で楽しめるのであって
映像にしたとたんにあまり描くことがなくつまらなくなるだろうなあ、というのがわかります。
逃げるときの心理描写はあれど、大事な場面では簡潔な文章で
登場人物の行動で感情を読ませる文体が素晴らしかったです。
他の作品もぜひ読んでみたいです。
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愚者が出てくる、城寨が見える (光文社古典新訳文庫 Aマ 2-1) 文庫 – 2009/1/8
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- 本の長さ253ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2009/1/8
- ISBN-104334751741
- ISBN-13978-4334751746
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登録情報
- 出版社 : 光文社 (2009/1/8)
- 発売日 : 2009/1/8
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 253ページ
- ISBN-10 : 4334751741
- ISBN-13 : 978-4334751746
- Amazon 売れ筋ランキング: - 161,084位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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2015年3月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ドライブ感がすばらしかった。いろんなところに連れて行ってくれるような作品である。
2019年5月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
思いもよらず良い本である。楽しく一気に読むことができる。ハードボイルド的な小説でありながらソフトである、ソフトな文章でありながらハードな筋書きである。本書の帯には訳者によって次のように書かれている。『人間存在の脆弱さという主題や、緻密きわまる小説の構成、そして、繊細かつスピーディでありながら、ときとして病的なまでに偏執的にたたみかけるのが、マンシェットの文体の魅力だ』これは正しい。そして『クールな快楽と戦慄。暗黒小説の傑作!』とは言いすぎであろう。常に横帯は売らんがために誇張して表現する。暗黒小説ではないのである。
この暗黒と呼ばれる小説の筋書きは簡単なものである。精神を病んでいたジュリーは企業家で富豪のアルトグに雇われ、アルトグの甥ペテールの世話係となる。・・遂にアルトグの昔の起業家仲間のフェンテスの城塞に逃げ込む。始まる銃撃戦。結末は書かないでおこう。
本書の魅力は何と言っても文章のクールさにある。クールさとは知的であり、それに情感がさりげなく込められて魅力的な文章が、ダイナミックな行動と相まって読者を物語の世界に引き込むのである。強欲なアルトグ、見境のない殺し屋トンプソンが、極端に言えばジュリーの恋人とさえ思われてくる。彼らと恋をしても戦いながら無茶な逃走していると見える。ただ、アルトグの昔の起業家仲間、哀愁を帯びたフェンテスだけが、ジュリーの真の支援者であり恋人と成り得るはずである。城塞での最後の戦い、彼らの最後、ジュリーとペテールの最後はこの物語の結末としては当然のことであろう。
何と言っても本書の素敵な文章は、出来事を中心に描かれている。それに走る、走り出すと止まらない、でも心理を含みハードボイルドでありながら、文書を削いで無駄を削りながら詩情豊かである。本書に謎はなくて推理小説は言えない。と言って純粋な文学でもない、やはり暗黒小説(ロマン・ノワール)なのであろうか。著者ジャン=パトリック・マンシェットと「O嬢の物語」の編者ガニマール社のドミニク・オーリーと関係、それに本書の題名「愚者が出てくる、城塞が見える」とアルチュール・ランボーとの関係、特に翻訳者の中原中也との関係もある。「季節が流れる、城塞が見える」との中原中也の訳をもじったものが本の題名なである。いずれにせよ、純粋に読むことだけを楽しむことができる本である。
なお、著者には「殺戮の天使」、「殺しの入挽歌」、「眠りなき狙撃者」という傑作が勢ぞろいしているとのこと。わくわくしてくる。
この暗黒と呼ばれる小説の筋書きは簡単なものである。精神を病んでいたジュリーは企業家で富豪のアルトグに雇われ、アルトグの甥ペテールの世話係となる。・・遂にアルトグの昔の起業家仲間のフェンテスの城塞に逃げ込む。始まる銃撃戦。結末は書かないでおこう。
本書の魅力は何と言っても文章のクールさにある。クールさとは知的であり、それに情感がさりげなく込められて魅力的な文章が、ダイナミックな行動と相まって読者を物語の世界に引き込むのである。強欲なアルトグ、見境のない殺し屋トンプソンが、極端に言えばジュリーの恋人とさえ思われてくる。彼らと恋をしても戦いながら無茶な逃走していると見える。ただ、アルトグの昔の起業家仲間、哀愁を帯びたフェンテスだけが、ジュリーの真の支援者であり恋人と成り得るはずである。城塞での最後の戦い、彼らの最後、ジュリーとペテールの最後はこの物語の結末としては当然のことであろう。
何と言っても本書の素敵な文章は、出来事を中心に描かれている。それに走る、走り出すと止まらない、でも心理を含みハードボイルドでありながら、文書を削いで無駄を削りながら詩情豊かである。本書に謎はなくて推理小説は言えない。と言って純粋な文学でもない、やはり暗黒小説(ロマン・ノワール)なのであろうか。著者ジャン=パトリック・マンシェットと「O嬢の物語」の編者ガニマール社のドミニク・オーリーと関係、それに本書の題名「愚者が出てくる、城塞が見える」とアルチュール・ランボーとの関係、特に翻訳者の中原中也との関係もある。「季節が流れる、城塞が見える」との中原中也の訳をもじったものが本の題名なである。いずれにせよ、純粋に読むことだけを楽しむことができる本である。
なお、著者には「殺戮の天使」、「殺しの入挽歌」、「眠りなき狙撃者」という傑作が勢ぞろいしているとのこと。わくわくしてくる。
2012年3月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
あまりこの作品やジャンルの背景事情に詳しい人間ではないのですが、
タイトル通りのカラッと表現された暴力と狂気、そっけない文体の虜となり、一気に読み終えました。
登場人物の全員が狂っているのが素晴らしい。
タイトル通りのカラッと表現された暴力と狂気、そっけない文体の虜となり、一気に読み終えました。
登場人物の全員が狂っているのが素晴らしい。
2015年8月7日に日本でレビュー済み
神経質で胃が弱い英国紳士風のトンプソン、愚鈍で暴力的な金髪の双子ネネスとココ、容貌も服装も不気味なフェンティス、気は良いが躁鬱のジェットコースターのような中性的な主人公ジェリー・・・それらの人物が大暴れする作品だった。ジェリーを精神病院から引きとる富豪、アルトグの屋敷は豪華過ぎてチープ、そしてタイトルにもなっているお城の造形の異様さ。それらを心情描写の少ない、短い文で一気に読ませる。
2009年2月17日に日本でレビュー済み
異常者と犯罪、殺戮とパニック、ドライブするナラティブ。素晴らしい翻訳に資するのだろう「暗黒小説の傑作」との看板に偽りなし。
素敵な描写の一部を紹介すると、
小銭が必要なときや、小切手で支払う客の身分証明書をチェックしてもらうときに主任を呼ぶ鐘だ。その騒音の上に、ジョーン・バエスおばさんの澄みきった歌声がBGMとしてスピーカーから大音量で流れている。手のつけようがない。
洗剤やワックスの陰からジュリーが浮上した。右腕が血まみれで、長い手袋をはめてるみたいだ。
ジュリーは急流のなかほどで凍りつき、一本の錆びた釘がペニスのように木からゆっくりと抜けていくのを恐怖に魅入られながら凝視した。こんな話は、すでに小説や、キング・ヴィダーの映画の題材になっているじゃないか。フランク・ロイド・ライトの生涯をネタにして、ゲーリー・クーパーが出たやつだ。
「私は女子供を殺すしか能のない男なんですよ」トンプソンがいった。「あの女とがきを殺せなければ、私のほうが死んでしまう」
トンプソンが戻ってきたとき、顔にも衣服にも一滴の血も着いていなかった。牝鶏の羽と残骸は生ゴミのディスポーザーが呑みこんでくれた。装填する銃弾は胆汁と血にまみれている。
トンプソンは急な傾斜を四つん這いで登り、咳と吐き気に体を揺すぶられながらも、カービン銃を抱え、水が入らないように銃口に人差指を突っこんでいる。
ジュリーはペテールのちぎれた耳を見た。
足の大部分がなくなり、骨と肉がシチューのように混じりあい、血が水道みたいに噴きだしている。
泥まみれのカービン銃を振りかざし、残った脚で歩いて、ジュリーの追跡に乗りだした。
「お前は死んでいる」ペテールは宣告した。
のような文体で最後まで押切られる、喜び。
素敵な描写の一部を紹介すると、
小銭が必要なときや、小切手で支払う客の身分証明書をチェックしてもらうときに主任を呼ぶ鐘だ。その騒音の上に、ジョーン・バエスおばさんの澄みきった歌声がBGMとしてスピーカーから大音量で流れている。手のつけようがない。
洗剤やワックスの陰からジュリーが浮上した。右腕が血まみれで、長い手袋をはめてるみたいだ。
ジュリーは急流のなかほどで凍りつき、一本の錆びた釘がペニスのように木からゆっくりと抜けていくのを恐怖に魅入られながら凝視した。こんな話は、すでに小説や、キング・ヴィダーの映画の題材になっているじゃないか。フランク・ロイド・ライトの生涯をネタにして、ゲーリー・クーパーが出たやつだ。
「私は女子供を殺すしか能のない男なんですよ」トンプソンがいった。「あの女とがきを殺せなければ、私のほうが死んでしまう」
トンプソンが戻ってきたとき、顔にも衣服にも一滴の血も着いていなかった。牝鶏の羽と残骸は生ゴミのディスポーザーが呑みこんでくれた。装填する銃弾は胆汁と血にまみれている。
トンプソンは急な傾斜を四つん這いで登り、咳と吐き気に体を揺すぶられながらも、カービン銃を抱え、水が入らないように銃口に人差指を突っこんでいる。
ジュリーはペテールのちぎれた耳を見た。
足の大部分がなくなり、骨と肉がシチューのように混じりあい、血が水道みたいに噴きだしている。
泥まみれのカービン銃を振りかざし、残った脚で歩いて、ジュリーの追跡に乗りだした。
「お前は死んでいる」ペテールは宣告した。
のような文体で最後まで押切られる、喜び。