本書で高田明和医師は、ウツな気分をとっかかりに、
『感情』がいかに大切かを説いていきます。
本書のキーワードは『うつ』ではなく、『感情脳』にあると思います。
「好き嫌い」がないと、決断できない - 54P
冷静な判断ほどあてにならないものはない - 64P
感情は性欲だった - 142P
食べたいものを食べるのが脳の健康にはよい -166P
といった感情や思いをトピックスに、
感情と脳の関係について生理学者という立場から解説しています。
このように感情が大切なんだという視点はうつ病の予防や治療についてのスタンダードな考えではないですが、
それだけに新しい見方を提供してくれる側面はあると思います。
しかし、その一方でうつが感情だけで解決する問題かのような印象を与えかねない構成には疑問も持ちました。
なぜなら本書でも触れられているようにうつ病の原因にはセロトニンが大きく関与していると言われていますが、
これは遺伝的な影響や、社会的な地位によっても影響を受けるとされているからです。
こうした外的要因までも個人の感情で何とかするのは難しいのではないでしょうか。
以上のような理由から、うつ病や脳の仕組みについての本を既に何冊か読んでいて、
別の観点からさらに知識を得たいという方向けという印象を持ちました。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
ウツな気分が消える本 (知恵の森文庫) 文庫 – 2004/4/7
高田 明和
(著)
- 本の長さ197ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2004/4/7
- ISBN-104334782817
- ISBN-13978-4334782818
登録情報
- 出版社 : 光文社 (2004/4/7)
- 発売日 : 2004/4/7
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 197ページ
- ISBN-10 : 4334782817
- ISBN-13 : 978-4334782818
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,983,625位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 939位知恵の森文庫
- - 2,563位ストレス・心の病気
- - 78,867位医学・薬学・看護学・歯科学
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2017年4月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
兎に角、鬱の方や、鬱になりかけている方々はこの本の第六章の目次だけでも先ず見て頂きたいと思いましたので、第六章の目次を表紙につけておいた方が良いのではと思いました。
2009年6月28日に日本でレビュー済み
うつ病で苦しんでいて、助けを求める一心でこの本を手に取りましたが、失敗でした。
脳のメカニズムに関する科学的なレビューがほとんど。しかもロボトミーの件等古い研究の引用ばっかりで著者の中でしっかり噛み砕かれている印象をあまり感じませんでした。先生は精神科医として臨床を積んだ経験がどれほどおありなのでしょうか。自身も鬱になったことがあるようですが、その治療から快癒に至るまでの経過の記述も乏しく、タイトルに見事に裏切られた気がしました。「鬱に効く」とか「心が晴れる」などのタイトルをつければ売れるであろうとの魂胆みえみえな印象を禁じ得なかったです。ほかの著述も似たり寄ったり。最終章に対応策が「羅列」されてましたが(これもどこにでも書かれていることで具体的ではない)、その部分にすべてフォーカスすればタイトルにふさわしい書物になったのでは。他の書物も含めて、鬱病で通院加療中の方には、この人の著述はあまりお勧めできないと感じました。ちなみに、精神科の先生には、この人の本は捨てなさいと言われましたよ。
脳のメカニズムに関する科学的なレビューがほとんど。しかもロボトミーの件等古い研究の引用ばっかりで著者の中でしっかり噛み砕かれている印象をあまり感じませんでした。先生は精神科医として臨床を積んだ経験がどれほどおありなのでしょうか。自身も鬱になったことがあるようですが、その治療から快癒に至るまでの経過の記述も乏しく、タイトルに見事に裏切られた気がしました。「鬱に効く」とか「心が晴れる」などのタイトルをつければ売れるであろうとの魂胆みえみえな印象を禁じ得なかったです。ほかの著述も似たり寄ったり。最終章に対応策が「羅列」されてましたが(これもどこにでも書かれていることで具体的ではない)、その部分にすべてフォーカスすればタイトルにふさわしい書物になったのでは。他の書物も含めて、鬱病で通院加療中の方には、この人の著述はあまりお勧めできないと感じました。ちなみに、精神科の先生には、この人の本は捨てなさいと言われましたよ。
2005年7月28日に日本でレビュー済み
この本を読んで、私は鬱な気分が消えた。
ただし、一時的に、だったが。
本に期待するのはそれで充分ではないだろうか。
重症の時は本すら読めない。
快方へ向かい、社会復帰するときこそが、
うつ病を経験した人にとって一番辛いときである。
ポジティブ・シンキングこそ全てとは思わないが、
この著者の著書は、押しつけがましくなく、
読後感が良い。
ただし、一時的に、だったが。
本に期待するのはそれで充分ではないだろうか。
重症の時は本すら読めない。
快方へ向かい、社会復帰するときこそが、
うつ病を経験した人にとって一番辛いときである。
ポジティブ・シンキングこそ全てとは思わないが、
この著者の著書は、押しつけがましくなく、
読後感が良い。
2005年1月9日に日本でレビュー済み
うつ病になり、この本を手に取りました。
表題にあるとおり、「ウツな気分よ消えろ~!」と、
読み始めたのは良いものの、
その題目に則した内容は、最後のページちょっと。
最初は、ウツ病のメカニズム、
途中は、前頭葉についての様々なエピソード。
最後の第6章にやっとこさ「ウツが消える8つの習慣」
が出てきます。
かなりの専門用語の多さと、
ウツとは関係ない事柄が多いため、
本当にうつ病で困っている人には、
あまり向いていないと思います。
結局のところ、この第6章を一般の人へ向けて、
しっかりと解説した方が良かったのではないかと
私は思います。
表題にあるとおり、「ウツな気分よ消えろ~!」と、
読み始めたのは良いものの、
その題目に則した内容は、最後のページちょっと。
最初は、ウツ病のメカニズム、
途中は、前頭葉についての様々なエピソード。
最後の第6章にやっとこさ「ウツが消える8つの習慣」
が出てきます。
かなりの専門用語の多さと、
ウツとは関係ない事柄が多いため、
本当にうつ病で困っている人には、
あまり向いていないと思います。
結局のところ、この第6章を一般の人へ向けて、
しっかりと解説した方が良かったのではないかと
私は思います。
2010年7月14日に日本でレビュー済み
本書は、生理学の専門家である著者が、「ウツ」症状について、研究成果
を踏まえながら書きまとめたものである。
本書の章の構成としては、
1章「ウツな気分がすぐに消える」2章「大事なことは好き嫌いで決めろ」
3章「決断できる人、できない人」4章「考える脳、悩む脳」
5章「感動が脳を動かす」6章「ウツが消える8つの習慣」
という6章立てになっている。
1章から5章までは、現在までの脳科学を中心とした研究成果に沿いながら、
ウツ症状というのもを客観的に捉え、そのメカニズムを紹介することが内容
の中心となっている。この点はこの点で興味深いのだが、本書のタイトルにある
「ウツな気分が消える」ための具体的な記述は、最後の6章(約20ページ分)
にとどまっているため、現在ウツ症状で治療中の方やお悩みの方で、専門家
からのウツ改善のための具体的アドバイスを求めている方には期待はずれ
かもしれない。
もちろん、最後の6章には、具体的なアドバイスが載っているので、それは
参考になるのだが、「ウツ症状というものを客観的に知りたい人」と「ウツ
症状を軽減するための具体的アドバイスを求めている人」では、本書に対する
印象が変わってくると思われる。内容的には客観的によくまとめられている
と思うので、そう考えると、タイトルと内容の乖離があるのが残念である。
を踏まえながら書きまとめたものである。
本書の章の構成としては、
1章「ウツな気分がすぐに消える」2章「大事なことは好き嫌いで決めろ」
3章「決断できる人、できない人」4章「考える脳、悩む脳」
5章「感動が脳を動かす」6章「ウツが消える8つの習慣」
という6章立てになっている。
1章から5章までは、現在までの脳科学を中心とした研究成果に沿いながら、
ウツ症状というのもを客観的に捉え、そのメカニズムを紹介することが内容
の中心となっている。この点はこの点で興味深いのだが、本書のタイトルにある
「ウツな気分が消える」ための具体的な記述は、最後の6章(約20ページ分)
にとどまっているため、現在ウツ症状で治療中の方やお悩みの方で、専門家
からのウツ改善のための具体的アドバイスを求めている方には期待はずれ
かもしれない。
もちろん、最後の6章には、具体的なアドバイスが載っているので、それは
参考になるのだが、「ウツ症状というものを客観的に知りたい人」と「ウツ
症状を軽減するための具体的アドバイスを求めている人」では、本書に対する
印象が変わってくると思われる。内容的には客観的によくまとめられている
と思うので、そう考えると、タイトルと内容の乖離があるのが残念である。
2005年1月18日に日本でレビュー済み
タイトルに引かれて購入しましたが、内容はタイトルの持つイメージとは違いました。
ところどころ学術的な用語が多く、とっつきにくい感もあります。「頭が良いのに現実に自分の問題はうまく適応できない人」とはどういう人なのか、ということが大変論理的に説明されています。
脳の働きのメカニズムが中心でしたが、完全に学術的というのではなく、それをどう応用するかが書かれています。
しかし、「ウツな気分を消える本」とまでは、いかない感があります。
ところどころ学術的な用語が多く、とっつきにくい感もあります。「頭が良いのに現実に自分の問題はうまく適応できない人」とはどういう人なのか、ということが大変論理的に説明されています。
脳の働きのメカニズムが中心でしたが、完全に学術的というのではなく、それをどう応用するかが書かれています。
しかし、「ウツな気分を消える本」とまでは、いかない感があります。
2004年5月8日に日本でレビュー済み
ウツ状態になる時、自分の脳で何が起こっているかを知っている人はどのくらい、いるでしょうか。ウツになる脳のメカニズムを知っておくだけで随分と気分が楽になり対策も打てるはずです。
本書は脳科学を知らない人に向けて明解な回答をしてくれています。ストレスを感じるとセロトニンという精神を安定化させる物質の分泌が減少してしまうので、そうならない考え方が紹介されています。
好き嫌いで物事を判断しなさい。感情豊かに生きましょう。と。人としてとても当たり前のように思えることも、よく考えてみると社会生活の中で忘れてしまっていることがあるはずです。頭の交通整理のために一読してみてはいかがでしょうか。
本書は脳科学を知らない人に向けて明解な回答をしてくれています。ストレスを感じるとセロトニンという精神を安定化させる物質の分泌が減少してしまうので、そうならない考え方が紹介されています。
好き嫌いで物事を判断しなさい。感情豊かに生きましょう。と。人としてとても当たり前のように思えることも、よく考えてみると社会生活の中で忘れてしまっていることがあるはずです。頭の交通整理のために一読してみてはいかがでしょうか。