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あの日、ディスコが教えてくれた多くのこと (知恵の森文庫 c い 4-2) 文庫 – 2004/11/1
- 本の長さ340ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2004/11/1
- ISBN-104334783244
- ISBN-13978-4334783242
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商品の説明
著者からのコメント
あやしいし、ギラついてるし、客観的に考えれば内装も趣味悪いし。
でも「危険な香り」が心地いいから、やっぱり嫌いになれなかったりする。
ディスコはそんな空間でした。
「ナメられたくないから、キメてかなくちゃな」
「酒、強くなんなくちゃな」
「ナンパ、成功すっかな」(するわけない)
どうでもいいような思いが、すべて人生勉強になった場所。
時代や行きつけの店はちがっても、そういう思いはみんな同じ。
自分のディスコ体験をつづってみたいと思ったのは、そんな理由があったからです。
つまりここに記した僕の体験談は、
読んでいただいた方すべての体験にもつながるのではないでしょうか。
みんなおとなになって、社会のこともすこしわかって、
責任なんかもついてきて、
そんないまだからこそ、あのころを思い出してもらえればと思います。
いや、でもカタいこといわずに楽しんでもらえれば本望。
シャレで笑い飛ばせる人生ってかっこいいと思うんで。
そうそう、シャレでかためた「ディスコ用語集」や「ディスコ年表」もつけときました。
軽い気持ちで楽しんでいただければと。
印南敦史
抜粋
高校卒業後には「大学不合格=一浪決定」というステキな現実も待ちかまえていやがったのだが、だからってヘコむのもシャクだったし、それ以前に頭のなかはカラッポだった。 断言できるが、将来のことなんかな~んにも考えてなかった。確実に軽薄化の一途をたどる時代と歩調が合っていたともいえるが、残念ながらそんなにかっこいいものじゃなかった。 その証拠に、すこし前までトラッドだプレッピーだと騒いでたくせに、以後はパンク/ニュー・ウェイヴへと移行したのだ……って、たぶんそれ最悪。自分なさすぎ。 きっかけは、ひょんなことから足を運んだ新宿のニュー・ウェイヴ・ディスコ(っていま考えるとすごいカテゴリーですよね)「ツバキハウス」だった。サーファー・ディスコとはまったく異なる先進的な雰囲気のなか、「影の部分」こそが自身の本質であると激しく勘違いし、今度はロンドンな方向にめちゃめちゃ感化されるのである。 ディップで髪をツンツンに立てて真っ黒なコート着て、バイトして貯めた金で無理して買ったアストア・ロボットのラバーソール履いて……といきなり転身。 ディップよりもミストの方が髪を固くできるとか、やはりメッシュはダサいから避けたいとか、いかに暗そうに見せるかとか(それって以前と正反対……)、そういうどうでもいいことばかり考えていた。 女の子にはスージー&ザ・バンシーズのスージー・スーか戸川純のように暗く、美しくネガティヴにあってほしかった。 チャラチャラしたやつを見ると「自分持てよなー」とか偉そうに思っていたけれども、ミーハー度に関していえば人のことはちっともいえるレベルではなかった。
著者について
登録情報
- 出版社 : 光文社 (2004/11/1)
- 発売日 : 2004/11/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 340ページ
- ISBN-10 : 4334783244
- ISBN-13 : 978-4334783242
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,316,551位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 702位知恵の森文庫
- - 35,816位エッセー・随筆 (本)
- - 55,798位楽譜・スコア・音楽書 (本)
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そうですなあ。まあ、同時代に楽しめなくても、いま聴けば
いいわけで、音楽って時代を超えるんだ、と思わされます。
時期は少し、場所はだいぶ違うけど、音楽を通した自分語り
(あ、この本は”自分語りを通した音楽語り”か)は、ニッ
ク・ホーンビィに通じる感じもしました。あっちも読んでみ
ようかな。
共感、共鳴する箇所が多数。
こんな本を待ってました。
個人的に回顧するとディスコに行き始めてから全てが始まった気がする。
いろいろ怖い思いやイヤなことも沢山あったけど、音楽がとても好きに
なったのはやはりディスコのおかげだと思う。
そして様々な人との出会いと出来事。毎日が本当に刺激的だった。
と、懐古調になっちゃう自分が悲しい。
でも、嬉しい。
全部この本のせいです。
本書を知人にプレゼントしたところ、今日読後の感想のメールが来た。
とても感謝された。高校受験中の息子にも、試験が終わり次第読ませるそうだ。
また一人、ディスコ(今はクラブか)狂い予備軍誕生!
と、随所で影響させる力を持った本です。
巻末のディスコ年譜だけで価値あります。
著者の選んだ曲に合わせて私の時代背景が思い出され嬉しいやらチョット反省したり懐かしんだり・・・
ディスコから色々と学べなかった当時10代~の私にもあの場所は特別な「大人の空間」であり精一杯背伸びして通った「大人への入り口」だっったような気がする。大切な出来事の背景には思い出の曲が付いてくるもので思わず「この曲の時には・・・」などと思い出して読むのも実に楽しかった♪
『 この項の一枚 』のコメントだけ拾って読むのも分かりやすく私情が入っていて又楽しい♪
最後に『 03懐かしのディスコ用語集 』は笑えるよ!!
なんか読んでるうちに、当時の音(音楽)が鮮明に甦ってくるだけでなく、色や香りまでも甦ってくる感じなんだよ。非常にヨイヨイ!
オヤジ感激!涙ウルウル!「俺たちの旅」は続くよ!
とは言うものの、オヤジだけではなく、ヤングなアナタにも絶対におすすめですので、ご安心を!
言い回しが心地よく、軽い気分で読む事が出来るが、実は人生の深い部分を
いとも軽くつまみ出している気がする。同じ年に生れた私だから、共感しま
くってしまったが、あらゆる年代の方が読んでも忘れていた素晴らしい事を
心の中から、そーっと引き出してくれると思う。ましてや、ティーンエイジ
ャーにこそ読んでもらいたい、全てが取り揃えられた時代に生きる。