本書は「痛快!コミュニケーション英語学」(集英社インターナショナル 2002年)」の軽装版として同社より
2004年に改題、出版された「マーク・ピーターセン英語塾」をさらに改題、加筆・修正して2010年に文庫化出版されたものであり、次の10章から成る。
1章:前置詞、2章:時制(現在)、3章:時制(過去・未来)、4章:仮定法、5章:冠詞、6章:使役動詞、7章:句動詞、8章:接続詞・接続副詞、9章:関係代名詞、10章:受動態、主語と時制、believeや rememberの訳し方、話を一般論にする you
それぞれの章に、我々日本人英語学習者が犯しがちな、あるいは冒してきた間違いへの言及があり、大変勉強になる。具体的には他のレビューアーの方々が書いておられるので、ここでは敢えて深入りしない。ただ1か所だけ、心配な部分があったので指摘しておきたい。
第8章の接続詞・接続副詞の中で、著者は、実際には「soも thereforeも『必然的な因果関係』を表す」のにも拘わらず、 soについては「キャジュアルなsoの使い方」、 thereforeについては「Thereforeの論理と用法」、という項目を建てて soと thereforeを別個に説明しておられる。この部分を読んで、「soとthereforeでは使い方が違うのだろうか?」と迷った読者がいたのではないか、と危惧する。
2010年に出された同著者の「日本人の英語はなぜ間違うのか?」の中では、第6章「人気者 “so” の用法に関する」というタイトルで、「soの持つ「『因→果』の必然性」について縷々述べておられるので、今では問題はないが、もし前書を改訂するようなことがあったら、上記の部分の再考を願いたい。
この点以外、全てに、著者の懇切丁寧な説明と心遣いが見られる本書は、何度も形を変え再出版されている事実からも推して知るべしの良書である。
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日本人が誤解する英語 (光文社知恵の森文庫) 文庫 – 2010/8/10
マーク ピーターセン
(著),
Mark Petersen
(原名)
「冠詞」「時制」「仮定法」......。
参考書を読んでも授業に出ても、分かったようで分からない英文法の闇。
そのモヤモヤを一気に解消しよう!
長年日本に滞在し、「日本人英語」とつきあってきた著者が、ネイティブの立場から、
日本人が陥りがちな英語表現の誤解と、そこからの脱却方法を懇切丁寧に解説。
読めば、あなたの英語力は必ずアップする!
参考書を読んでも授業に出ても、分かったようで分からない英文法の闇。
そのモヤモヤを一気に解消しよう!
長年日本に滞在し、「日本人英語」とつきあってきた著者が、ネイティブの立場から、
日本人が陥りがちな英語表現の誤解と、そこからの脱却方法を懇切丁寧に解説。
読めば、あなたの英語力は必ずアップする!
※本書は『マーク・ピーターセン英語塾』(集英社インターナショナル/2004年)を
加筆修正し、改題して文庫化したものです。
- 本の長さ301ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2010/8/10
- 寸法10.5 x 1.4 x 15 cm
- ISBN-104334785603
- ISBN-13978-4334785604
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登録情報
- 出版社 : 光文社 (2010/8/10)
- 発売日 : 2010/8/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 301ページ
- ISBN-10 : 4334785603
- ISBN-13 : 978-4334785604
- 寸法 : 10.5 x 1.4 x 15 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 366,458位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年10月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2019年12月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
岩波新書からでた「日本人の英語」がとてもよかったので(冠詞に対するネイティブの意識について書かれた箇所が出色)、こちらを購入し、大正解でした。
場所を示す前置詞の使い方:「関東平野にある施設」「日本列島の本州」「富士山八合目」をあらわすとき、at, in, onのそれぞれどれを使う?
日本語にも、過去・現在・未来を示す言葉はあると思っている日本人は多いが、英語の時制(12種類も!ある)とは異なるものである→以下の場合に過去完了、現在進行形、現在形のどれを使う?「彼はまだ来ないの?」「あっ、来た来た!」「あーよかった。」
これらの文法事項は、日本人にとって本当にややこしいところであり、私自身も数多くの文法書を買って読んできましたが、ここまで本質的に、かつ分かりやすく書かれたものはなかったです。こういう根本的なな英語の構造は、ネイティブスピーカーには骨肉となっていて意識にものぼらないもので、ここまで上手に説明するのは、むしろネイティブの方にとって難しいのではないかと思いますが、日本語・英語に精通されたマーク・ピーターセンさんならではの解説だと思います。日本語と英語を上手に比較しながら解説されているので、むしろ日本語に対する理解も深まるかも…。ローマの休日、カサブランカなど、往年の名映画のセリフを引用しての解説も多く、この本を読んでから映画を見返すのも楽しそうです。
「日本人の英語」に書かれている通り、日本語で文章を書くのが大変すぎて「日本語なんて嫌いだ!」と日本語で叫んでしまった著者に励まされながら、私も思わず口から英語が出てしまうくらい英語漬けになって頑張りたいものです。
場所を示す前置詞の使い方:「関東平野にある施設」「日本列島の本州」「富士山八合目」をあらわすとき、at, in, onのそれぞれどれを使う?
日本語にも、過去・現在・未来を示す言葉はあると思っている日本人は多いが、英語の時制(12種類も!ある)とは異なるものである→以下の場合に過去完了、現在進行形、現在形のどれを使う?「彼はまだ来ないの?」「あっ、来た来た!」「あーよかった。」
これらの文法事項は、日本人にとって本当にややこしいところであり、私自身も数多くの文法書を買って読んできましたが、ここまで本質的に、かつ分かりやすく書かれたものはなかったです。こういう根本的なな英語の構造は、ネイティブスピーカーには骨肉となっていて意識にものぼらないもので、ここまで上手に説明するのは、むしろネイティブの方にとって難しいのではないかと思いますが、日本語・英語に精通されたマーク・ピーターセンさんならではの解説だと思います。日本語と英語を上手に比較しながら解説されているので、むしろ日本語に対する理解も深まるかも…。ローマの休日、カサブランカなど、往年の名映画のセリフを引用しての解説も多く、この本を読んでから映画を見返すのも楽しそうです。
「日本人の英語」に書かれている通り、日本語で文章を書くのが大変すぎて「日本語なんて嫌いだ!」と日本語で叫んでしまった著者に励まされながら、私も思わず口から英語が出てしまうくらい英語漬けになって頑張りたいものです。
2022年1月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ネイティブスピーカーの感覚と文法論理を自然で論理的な日本語で多彩な例とともに説明してくれる著者の価値は、計り知れないです。著者よりも正確に日本語を書くことができる日本人は、余り多くないでしょう。日本語の読みもののお手本としても、おやじギャグともども、本書は特筆できます。
英語は長く勉強してきたし「日本人の英語」シリーズもすべて読んだので、本書の仮定法の説明は知っていたつもりでしたが、練習問題をやってみたら、半分しか理解していないことが分かりました。難しいものです。また、本書には既に知っていることもありましたが、まだまだ知らないこともたくさんありました。
ただし、「であります」とすべきところを「~になります」とバイト言葉が増えたことは、残念でした。星一つ減点。
英語は長く勉強してきたし「日本人の英語」シリーズもすべて読んだので、本書の仮定法の説明は知っていたつもりでしたが、練習問題をやってみたら、半分しか理解していないことが分かりました。難しいものです。また、本書には既に知っていることもありましたが、まだまだ知らないこともたくさんありました。
ただし、「であります」とすべきところを「~になります」とバイト言葉が増えたことは、残念でした。星一つ減点。
2015年10月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
小さな文庫本ですが、実はとても中身の濃い参考書でした。
日本人が好む3大接続詞、so, therefore, because のセクションが特に
参考になりました。
なかなかこのような内容が書かれた英語本はみつからなかったので、
忘れないようにときどきページをめくりたいです。
日本人が好む3大接続詞、so, therefore, because のセクションが特に
参考になりました。
なかなかこのような内容が書かれた英語本はみつからなかったので、
忘れないようにときどきページをめくりたいです。
2015年10月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本人の英語に関して、ネイティブならではの視点で、有益な指摘がたくさんありました。日本の中学校の英語の教科書におかしな表現がこんなにたくさんあるとは意外でした。中上級の英語学習者は一読する価値があると思います。
2013年7月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
昔、分かりづらかった英文法が、なぜ分かり辛かったのかが分かり、とても参考になりました。
2015年3月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
何かいい本はないかなと思い、色々検索してみると、本書はレビューがとても良いのでマーク・ピーターセンさんの最新版を購入してみました。日本語がとても堪能で、母国語が英語の人から日本語を分析すると、こうなるのかと、今まで考えた事も無いことが書いてありました。
映画や小説の例えが多いですが、挿絵とかあればもっと分かり易いと思います。でも文字だけでも目からウロコ。忘れかけていた分詞構文が出て来て、やはり忘れていたので分からない文法はネットで少し調べました。そうすると昔学校で勉強した事が蘇ってきたので、高校まで英語を勉強したことがある人なら、本書は目からウロコになると思います。ただひとつ残念なのが、終に締まりが無かった事。まだ続きがあるのかな?で終わってしまいました。本書は英語圏の人が不快に思う私達日本人英語について、日本語で我々にわかるように、明確に不快に思えるよう表現してあるので、あたかも自分もそうなんだと思わせてくれる事に感謝です。ネイティブでない限り、正しく使われていない英語の不快感は分からないと思います。しかも漢字も巧みに使っているので、同じ「〜よる」でも、沢山のヨルが日本語で使い分けがある様に英語でもありました。その的確な説明に頭のモヤがはっきりしました。
映画や小説の例えが多いですが、挿絵とかあればもっと分かり易いと思います。でも文字だけでも目からウロコ。忘れかけていた分詞構文が出て来て、やはり忘れていたので分からない文法はネットで少し調べました。そうすると昔学校で勉強した事が蘇ってきたので、高校まで英語を勉強したことがある人なら、本書は目からウロコになると思います。ただひとつ残念なのが、終に締まりが無かった事。まだ続きがあるのかな?で終わってしまいました。本書は英語圏の人が不快に思う私達日本人英語について、日本語で我々にわかるように、明確に不快に思えるよう表現してあるので、あたかも自分もそうなんだと思わせてくれる事に感謝です。ネイティブでない限り、正しく使われていない英語の不快感は分からないと思います。しかも漢字も巧みに使っているので、同じ「〜よる」でも、沢山のヨルが日本語で使い分けがある様に英語でもありました。その的確な説明に頭のモヤがはっきりしました。
2013年3月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本人にはわからないことが多いから、読み書きで誤解するような英語を使っているのではないかと冷や汗タラーリ