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オブリヴィオン 単行本 – 2017/10/17
遠田 潤子
(著)
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購入オプションとあわせ買い
娘の目の前で妻を〈殺した〉森二が、刑期を終えたとき、彼の「奇跡」と「罪」が結びつける二人の〈兄〉が待っていた。憎しみと欲望が、森二の廻りを渦巻き、暴走する! 森二は苦しみを越えて人と自分を救う「奇跡」を起こせるのか!?
- 本の長さ374ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2017/10/17
- ISBN-104334911870
- ISBN-13978-4334911874
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登録情報
- 出版社 : 光文社 (2017/10/17)
- 発売日 : 2017/10/17
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 374ページ
- ISBN-10 : 4334911870
- ISBN-13 : 978-4334911874
- Amazon 売れ筋ランキング: - 730,395位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 4,215位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年5月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
冬雷を読んで遠田作品のファンとなり、以後遠田作品を読んでいます。
2021年7月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
小説としての高い完成度を感じる作品です。この作者特有の導入部からのフルスロットルには慣れてきましたがそれでも想像を超える強引さがむしろ心地よくなってきました。
そこからの伏線の埋め込みはすべて回収されていきますので読者としては錯誤することなく安心してページをめくることができました。過去の因縁、血の因習、家族の束縛、暴力、心理的拘束、拉致,依存症などなどテーマも盛りだくさんでどう収束されるかの心配はまったく必要ありませんでした。「奇跡」をめぐるオカルト的要素に若干の違和感はありましたが物語の構成上どうしても必要な要素であることも理解できました。
そしてなんといっても必ず最後に「やり直せる希望」があったことです。直球勝負ながらフォークボールの落差、スライダーのキレ、そして侮れないスローカーブにきりきり舞いです。
そこからの伏線の埋め込みはすべて回収されていきますので読者としては錯誤することなく安心してページをめくることができました。過去の因縁、血の因習、家族の束縛、暴力、心理的拘束、拉致,依存症などなどテーマも盛りだくさんでどう収束されるかの心配はまったく必要ありませんでした。「奇跡」をめぐるオカルト的要素に若干の違和感はありましたが物語の構成上どうしても必要な要素であることも理解できました。
そしてなんといっても必ず最後に「やり直せる希望」があったことです。直球勝負ながらフォークボールの落差、スライダーのキレ、そして侮れないスローカーブにきりきり舞いです。
2017年10月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
前作『冬雷』の余韻漂う秀作。タイトルはアルゼンチンタンゴの名曲から。YouTubeにいろんなバージョンがアップされているのでご一聴を。意味は「忘却」「赦免」――この作品の基本テーマである。読み進むごとにそのテーマの輪郭が明確に浮き上がってくる。ただ、冒頭から頻出する「おれが唯を殺した」は、なんのことはない不慮の事故死である。傷害致死で数年間刑務に服する設定は「空とつながる奇跡」とともにリアリティがいささか脆弱ではないだろうか。2人組の嫌がらせ場面をはじめとする大阪弁のえげつないせりふは今作でも健在。ここまで書き込めるのはさすがだ。
2020年6月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
登場人物のひとつひとつの発言や行動、描写がグサグサと刺さります。これほど終始一貫して読者の心を掻き乱す小説はめずらしいのではないでしょうか。
後半から物語を動かす鍵となる「奇跡」は、リアリスティックな作品世界とはややそぐわないかもしれません。それでも、全体の調和を崩すほどではないと個人的には思います。
終盤に明らかになる驚愕の真相は誰も予想できないでしょう。それでもしっかりと伏線は張ってあり、作者の精緻な筆致が光ります。
『アンチェルの蝶』には及びませんが遠田潤子さんの著作の中でも傑作といえると思います。
後半から物語を動かす鍵となる「奇跡」は、リアリスティックな作品世界とはややそぐわないかもしれません。それでも、全体の調和を崩すほどではないと個人的には思います。
終盤に明らかになる驚愕の真相は誰も予想できないでしょう。それでもしっかりと伏線は張ってあり、作者の精緻な筆致が光ります。
『アンチェルの蝶』には及びませんが遠田潤子さんの著作の中でも傑作といえると思います。
2020年4月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
居心地の悪さを感じつつ、次の展開を早く知りたい思いが強い。必然的に一気読みになってしまう。
最近、気に入っている作家の一人です。
最近、気に入っている作家の一人です。
2017年12月5日に日本でレビュー済み
「雪の鉄樹」、「冬雷」に続き、本書を読みました。
物悲しいOblivionのバンドネオンの音色が心に響き渡る空間が似合う。
忘れ去ることができない苦悩。
いつまでもその位置で止まってしまう。
忘れてはいけない。
何もかも。
心の奥底に閉じ込めていた記憶。
その旋律は息苦しい。
絶望が漂う。
唯、冬香。
深い傷。
どろどろしたつながり。
それでいて、ふとした瞬間に美しいメロディが見え始める。
生き生きとし、しあわせいっぱいでロマンチックだったころ。
発せられた言葉がキーとなり、徐々にミステリーが解き明かされていく。
そのクライマックスが深く心に刻まれる。
物悲しいOblivionのバンドネオンの音色が心に響き渡る空間が似合う。
忘れ去ることができない苦悩。
いつまでもその位置で止まってしまう。
忘れてはいけない。
何もかも。
心の奥底に閉じ込めていた記憶。
その旋律は息苦しい。
絶望が漂う。
唯、冬香。
深い傷。
どろどろしたつながり。
それでいて、ふとした瞬間に美しいメロディが見え始める。
生き生きとし、しあわせいっぱいでロマンチックだったころ。
発せられた言葉がキーとなり、徐々にミステリーが解き明かされていく。
そのクライマックスが深く心に刻まれる。
2018年9月22日に日本でレビュー済み
遠田さん、初めて読みました。
「後悔」がずっと物語の根底をとなっているけれども、人はそれだけでは生きていけない。
忘却や赦しがあるからこそやり直しができる。
そこには少なくとも希望があり、初めてなんとか一歩を踏み出して生きていけるのかもしれないと思いました。
「後悔」がずっと物語の根底をとなっているけれども、人はそれだけでは生きていけない。
忘却や赦しがあるからこそやり直しができる。
そこには少なくとも希望があり、初めてなんとか一歩を踏み出して生きていけるのかもしれないと思いました。
2020年8月4日に日本でレビュー済み
「本の雑誌が選ぶ2017年度ベスト10」第1位と評価が高かったので購入しました。しかし、イマイチでした。
妻・唯を殺したいほど憎んだ主人公の心情がイマイチ理解出来ないし、「奇跡」があまりにも現実離れしています。また、義兄・圭介の驚愕の過去の出来事には引いてしまいました。それはあり得ない。もっとストーリーにリアリティー性が欲しかった。あまりにフィクション性が強すぎて、身近な話しとして受け入れられなかった。
妻・唯を殺したいほど憎んだ主人公の心情がイマイチ理解出来ないし、「奇跡」があまりにも現実離れしています。また、義兄・圭介の驚愕の過去の出来事には引いてしまいました。それはあり得ない。もっとストーリーにリアリティー性が欲しかった。あまりにフィクション性が強すぎて、身近な話しとして受け入れられなかった。