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月とシャンパン 単行本 – 2006/4/20

3.7 5つ星のうち3.7 10個の評価

恋をしていたい、生きていたい、死ぬまで。

秘めたせつなさ。昔の男。終わった恋。
日常にひそむ危うい感情を鮮やかに描き出す、
優しく、ちょっと怖い大人の恋愛短編集。

「これが現実的なハッピーエンドなんだよ」

商品の説明

著者からのコメント

年の重ね方は人それぞれではあるものの、たとえば同世代どうしの親近感があるように、世代ごとの特徴はあるのではないかと思う。
 二十代は先のことばかり考えて、いつだって不安なんじゃないか。これでいいのかしら、こんなことしていていいのかしら、この人でいいのかしら。今、目の前にあるものに対して、自信が持てない。
 三十代になると、今度は後悔をするようになる。二十代にしてきたこと、あるいはしなかったことの結果としての今を受け入れられない。どうしてあのとき、あんなことしてしまったのだろう。あるいはしなかったのだろう。あのとき、こうしていれば、今うまくいっていたのに。
 そして(恐らくはやりなおす勇気の出ないまま)迎える四十代。もう、わかった。可能性はあるようでないことを。ないようであることを。未来はそう暗くもないかわりに、明るくもないことを——なるようにしかならないのだ。
 以上は、私の考える世代観にすぎないが、実はこれはたまたま異なる世代の女性たちを主人公にした恋愛小説を六編書き終えて、見えてきたことだった。彼女たちを年齢順に並べてみたら、はじめ視線が未来と過去に大きく振れていたのが、年経るごとにだんだん振幅が小さくなって、焦点が現在に合ってきたように思えたのである。
 さて、「今」を生きることができるようになった女性は、この先どうなっていくのだろう?
ここに私の年を重ねる楽しみがある。
(「あとがき」より抜粋)

出版社からのコメント

別れたばかりの至に突然呼び出され、戸惑う真由子(25歳「春に踊る」)、結婚して5年たっても子供に恵まれず、夫との仲も冷え切っている理紗子(32歳「がまんくらべ」)、大学時代の恋人と偶然再会し、逢瀬を重ねる瑞江(48歳「スパーク☆」)など、年齢も境遇も異なる6人の女性たちが織り成す恋模様。
大人の恋は、苦しいことばかり。それでも恋はやめられない。
様々な世代の女性の揺れる心を瑞々しく描く傑作短編集。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 光文社 (2006/4/20)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2006/4/20
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 257ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4334924956
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4334924959
  • カスタマーレビュー:
    3.7 5つ星のうち3.7 10個の評価

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有吉 玉青
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カスタマーレビュー

星5つ中3.7つ
5つのうち3.7つ
10グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2013年7月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この表紙とタイトルの短編が好きです。
とても素敵な表紙が内容と良く合っていて大好きな本です。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年6月24日に日本でレビュー済み
「もしもあの時あなたと・・・・・」と考えてしまい、そしてなんとか元に
戻そうとする女性のお話が中心の短編集ですが、読んでいて、切ないという
気持ちになるよりも、ちょっと痛々しい気持ちになりました。
何故なら、「もしも」と考えてしまうのは、今現在の自分が幸せではないと、
痛いほど感じているから。そして、あの時選ばなかった未来を、今からでも
選べは、自分は幸せになれるはずだと考えるから。
 
結論を言うと、昔には決して戻れないし、自分本位にやり直そうと思っても
それは無理な話なのです。
そして、そのことに気づかされた時の心の動きを読んでいると、どうしても
「あなたと一緒に幸せになる」というよりも、「幸せになりたい私」という強い
気持ちを感じます。
ちょっとやるせなさの残る本でした。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年4月20日に日本でレビュー済み
20代半ばから40代後半までの恋愛につまづいた女性6人それぞれの短編小説。
元に戻ろうだったリ、一歩踏み出そうだったリ、ちょっと冒険してみようだったりと、それぞれの物語に面白みがあるものの、
どの女性もせつないよりは、ちょっとみじめなようなところがあるのが読んでいて爽快感に欠けるかなぁというところです。
そんな中一番気に入ったのは「がまんくらべ」。
夫との生活にしらけムードが漂いはじめた理沙子は、パッとしないけど学生時代から自分を崇めてくれていたナベオの存在に安らぎを覚えてしまった−。話の中身ははしょりますが、後味は良いなと感じました。
2013年6月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いつもながらに、文章が上手だなあと感心する。いやみな話でも読者に嫌悪感を抱かせることなく、ソフトに、さわやかに、独特の味わいをもって気持ちに染み入る。そして、心地よいウィット。
特に『がまんくらべ』(このタイトルだけはいまいちだなぁ)は秀逸。オンナゴコロの揺れ動きが優しく活写されていて、特に離婚してナベオのもとに走ってしまおうかと気迷いに惑わされる場面――。
「貧乏にもなるだろう。こんなマンションにも住めないし、流行の服も買えないだろう。でも、糟糠の妻。彼が私に尽くしてくれたように、私も彼に尽くそう。なんとか就職が決まったら、きっと地方に行くことになるだろうが、そこでは毎日、趣味のいい服を着せて送り出そう。センスのいい服を着た、とぼけた感じの先生は、学生に人気が出る。ときどき学生を集めて、家で勉強会を開いてもらおう。おいしい料理を作ってもてなそう。そして野暮ったい先生に、どうしてあんなきれいな奥さんがいるのだろうと不思議がられる。あまりにも楽しい想像がふくらんでいった」
こんな乙女チックな夢想が最後に冷たくひっくり返される。実に、うまい!
2011年2月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
6つの短編で自分から振った元彼に誘われドライブで彼の家に行き…あの時自分から別れを告げていなければと後悔をする「春に踊る」
夫の浮気をきっかけに久しぶりに親友と再会する「鍵」
大恋愛の末に結婚したはずの夫との事を自分に憧れてくれているナベオに相談する「がまんくらべ」
昔の恋人と親友付き合いを続ける「せつなさ探検隊」
完璧な容姿を持ちながらも妻子ある男に恋をする「月とシャンパン」
偶然再会した学生時代の恋人と一線を越えてしまう「スパーク☆」
20代から40代の6人の女性たちの短編集で共感できる部分もありおもしろかった☆
2008年10月13日に日本でレビュー済み
20代中盤から40代の女性を主人公にした恋愛短編集。
まっすぐに恋をして、結婚などを夢見ていればよかった
若いころと違い、自分のプライドなどを守るためにずるく
したたかに振舞う女性たちがリアル。

「春に踊る」
元彼の誘いに乗って休日のドライブに出かけたヒロイン。
なりゆきで彼のアパートで一緒にご飯を作ることになり…

「鍵」
大学時代の憧れの親友が、出産した。子連れのたくましい
母親になった友達と久々に会うことになった午後のひととき。

「がまんくらべ」
私に気があっていつだって優しいアイツ。結婚したって、愚痴を
聞いてくれる便利な男だと思ってた。だけど…

「せつなさ探検隊」
女3人組がカフェで語り合う。なぜか、元カレに連絡をして会って、
というのがブームみたいになるけれど・・・

「月とシャンパン」
美人のキャリアウーマン。会社の後輩の憧れの的。そんな
彼女だけど、恋愛に関しては結構不器用だった。

「スパーク☆」
結婚も出産も早かったため、50歳になる前に子供も育て終え、
若いころできなかったことを取り戻そうとする人妻の恋!?
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート