火村、アリスシリーズの2つの短編がみごとに1つの長編かのようになっていました。
ほんとに見事ですね。やっぱりこのシリーズはいいですね。楽しめました。
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妃は船を沈める 単行本 – 2008/7/18
有栖川 有栖
(著)
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- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2008/7/18
- ISBN-104334926185
- ISBN-13978-4334926182
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登録情報
- 出版社 : 光文社 (2008/7/18)
- 発売日 : 2008/7/18
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 256ページ
- ISBN-10 : 4334926185
- ISBN-13 : 978-4334926182
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,406,169位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 111,302位文芸作品
- カスタマーレビュー:
著者について
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1959年、大阪生まれ。1989年、『月光ゲーム』で鮮烈なデビューを飾る。以後、精力的に作品を発表し、2003年『マレー鉄道の謎』で第56回日本 推理作家協会賞を受賞。2008年には『女王国の城』で第8回本格ミステリ大賞を受賞した。精緻なロジックを積み重ね、構築した世界そのものをひっくり返 してみせる鮮やかな手腕と、物語性豊かなその作品は、世代を問わず常に読み手を魅了しつづけている(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 闇の喇叭 (ISBN-13: 978-4652086353 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年1月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
二つの話をつなげていますが、あまり必要性を感じません。しかし、キャラクターの存在感、テンポのよい流れ、事件解決のロジック、さすがです。安心して読めます。
2013年7月13日に日本でレビュー済み
どうも私は火村シリーズの作品には(江神シリーズの作品に比べ)評が辛くなりがちなのだが、本書についてはレビュータイトルどおりイマイチに思う。
読みやすいが、物語としての起伏が(江神シリーズに比べ)乏しく面白みに欠ける。ジェイコブの「猿の手」の引用は面白かったが、しかしこれは文字通り引用で、本書そのものの面白みではない。
前半の「猿の左手」は、メイントリックはまずまず満足できるもの。しかし、それを火村が看破するのがジェイコブの「猿の手」の解釈談義からというのは、かなりこじつけくさい。
後半の「残酷な揺り籠」については、巻末解説でも述べられているとおり、誰が犯人かについての興味は乏しい。犯行はどのようにして行われたか、そして火村がそれをどのように推理するかが焦点となるが、結論はイマイチ。
火村の推理(犯人はなぜ窓ガラスを割ったか)は唯一無二の解釈というほどのものではなく、他にもこじつけようと思えば何とでも出来そうなものだが(それこそ地震で割れたとか)、にも関わらず犯人がそれで降参するというのも何だかなぁ。
作者がまえがきで本書の執筆の経緯をいろいろ書き並べており、結構気に入っているようだが、単に自己満足なだけではないかと思う。
読みやすいが、物語としての起伏が(江神シリーズに比べ)乏しく面白みに欠ける。ジェイコブの「猿の手」の引用は面白かったが、しかしこれは文字通り引用で、本書そのものの面白みではない。
前半の「猿の左手」は、メイントリックはまずまず満足できるもの。しかし、それを火村が看破するのがジェイコブの「猿の手」の解釈談義からというのは、かなりこじつけくさい。
後半の「残酷な揺り籠」については、巻末解説でも述べられているとおり、誰が犯人かについての興味は乏しい。犯行はどのようにして行われたか、そして火村がそれをどのように推理するかが焦点となるが、結論はイマイチ。
火村の推理(犯人はなぜ窓ガラスを割ったか)は唯一無二の解釈というほどのものではなく、他にもこじつけようと思えば何とでも出来そうなものだが(それこそ地震で割れたとか)、にも関わらず犯人がそれで降参するというのも何だかなぁ。
作者がまえがきで本書の執筆の経緯をいろいろ書き並べており、結構気に入っているようだが、単に自己満足なだけではないかと思う。
2009年1月3日に日本でレビュー済み
火村シリーズの中編連作。
作者曰く、
書いてるうちに偶然というか、
何となく同じ登場人物がでることになった。
そこで、
その2作をつなげることにした。
妖しくも、美しい、
「妃」と呼ばれる女。
彼女は、
余りある財産を持ち、
若い男たちをかしづかせることで、
若さと、美貌を保っていた。
文字通りそうであったわけではなく、
精神的な意味合いが強いのだが・・・。
しかし、それは、
奇妙な人間関係であることは、
間違いない。
そんな彼女の周囲で起きた、
“事件”。
それが“事件”なのか、
“事故”なのか、はたまた“自殺”なのか・・・。
深まるなぞを解く探偵役は、
火村英生。
シリーズの中でも、
これほど敵意を漂わせた彼がいただろうか。
出会った時から、
何か感じるものがったのだろうか?
論理的思考の持ち主が、
インスピレーションに感情が動かされるとは思えないが、
なぜか、最初っから、
「妃」に対しての態度は、冷たい。
それに関して、
ラストまで説明はないのだが、
彼の“意識”を感じるのは、
僕だけだろうか。
またしても、
本格ミステリーとして、
良質の作品になっています。
待望の長編と思って読める構成も、
うれしかったです。
作者曰く、
書いてるうちに偶然というか、
何となく同じ登場人物がでることになった。
そこで、
その2作をつなげることにした。
妖しくも、美しい、
「妃」と呼ばれる女。
彼女は、
余りある財産を持ち、
若い男たちをかしづかせることで、
若さと、美貌を保っていた。
文字通りそうであったわけではなく、
精神的な意味合いが強いのだが・・・。
しかし、それは、
奇妙な人間関係であることは、
間違いない。
そんな彼女の周囲で起きた、
“事件”。
それが“事件”なのか、
“事故”なのか、はたまた“自殺”なのか・・・。
深まるなぞを解く探偵役は、
火村英生。
シリーズの中でも、
これほど敵意を漂わせた彼がいただろうか。
出会った時から、
何か感じるものがったのだろうか?
論理的思考の持ち主が、
インスピレーションに感情が動かされるとは思えないが、
なぜか、最初っから、
「妃」に対しての態度は、冷たい。
それに関して、
ラストまで説明はないのだが、
彼の“意識”を感じるのは、
僕だけだろうか。
またしても、
本格ミステリーとして、
良質の作品になっています。
待望の長編と思って読める構成も、
うれしかったです。
2018年7月28日に日本でレビュー済み
毎度おなじみ火村とアリスが大阪を舞台に活躍するお話ですが、作りがちょっと凝っています。前半はある殺人事件と、英国の作家ウィリアム・W・ジェイコブス作、怪奇小説の古典名作である「猿の手」に関する解釈の話。そして幕間をはさんで、2年半後の後日談ともうひとつの殺人事件が描かれています。
この作品の中心は妃沙子という女性です。生保レディで稼いだお金を投資して莫大な財産を築き、40代だけれど30代半ばにしか見えず美しく、いつも若い男性たちを取り巻きとして集めている裕福な女性です。このように要約されると、年下男性からも愛されるカリスマ性のある美魔女が思い浮かぶのですが、「ある種の魚類を思わせる大きすぎる口」と言ってみたり、「家具はどれも高そうだが、さほど洗練された趣味でもない」とけなしてみたりで、だんだんと何かしらいびつなものが浮かび上がってきます。なにかにつけて「おお!」とおおげさな感嘆詞を使う不自然な話し方、それに実際、その若い男性たちの中でも特に気に入って養子縁組までした潤一は”ママ”にうんざりしている様子(その本当の理由は後でわかってきますが)。
若い男性たちは、彼女の取り巻きというよりは、言わば若さをお金で釣っているだけで、彼らにとってはただ得だから彼女のそばにいるにすぎないのでは?というように見えてしまいます。結婚せずにそうした生活をしていることについては、彼女自身に「自由でいたい、男女が結婚して縛りあうのは好きではない」と言わせています。
そんな彼女が後半では一転して、年上の夫を愛する貞淑な妻になって再登場します。以前はかわいい猿顔の年下男性を寵愛していた彼女が、一見”猫科の猛獣”のようなお金持ちで大柄な年上男性を熱愛する、このあたりの変化がどうも不自然で・・・どうしてなんだろうと考えてみたら、夫の描写が少なく、人物像があまりよく見えてこないからでは・・と思ってしまいました。夫とラブラブの様子を描写されても、年下男性キラーだったと書かれても、どうしてもちょっとイタイおばさんのようで、魔性の美魔女には見えてこないのです。もしかしたら作者は、意図的にその異様さを浮かび上がらせることで妃沙子のいびつさを表現し、ゆえにこのような事件を2つも引き起こす原因になったと言いたかったのだろうかと思ってしまいました。
前半では、「猿の手」の解釈の仕方をめぐって火村とアリスが論争しますが、これは有栖川氏と北村薫氏の間で実際にあったことだそうです。この怪奇短編小説は既読だったので、こんな解釈の仕方もできるのか、と驚き、楽しめました。
また、後半では事件の背景になったのは大阪府北部の地震です。この本は2008年の作ですが、自分が読んだのが2018年の7月で、偶然6月に大阪北部地震が起きたばかりでした。アリスが大阪市内で揺れを感じるシーンや、「ブロック塀が壊れたりして5人も死者が出ている」「大阪北部で地震が発生するとしたら、有馬ー高槻断層帯や京都西山断層帯が震源になることが予測されていた。しかしこの度の地震はそれらとはまた別の未知なる活断層が動いたために起きたらしい。」と書かれているあたりがまるで予言のようで、大阪北部在住の自分にはとても小説の中の話とは思えず、ぎくりとさせられました。
前半の事件の真相は意外なもので、後半では犯人探しが二転三転しますが、最後には納得のいく説明になり、どちらもよかったと思います。中心になる妃沙子像をどう感じるかで小説の印象が変わってくると思いますが、全体としてはかなり好きな作品でした。相変わらず、火村とアリス、それに大阪府警の鮫山と森下のかけあいもおもしろいです。
この作品の中心は妃沙子という女性です。生保レディで稼いだお金を投資して莫大な財産を築き、40代だけれど30代半ばにしか見えず美しく、いつも若い男性たちを取り巻きとして集めている裕福な女性です。このように要約されると、年下男性からも愛されるカリスマ性のある美魔女が思い浮かぶのですが、「ある種の魚類を思わせる大きすぎる口」と言ってみたり、「家具はどれも高そうだが、さほど洗練された趣味でもない」とけなしてみたりで、だんだんと何かしらいびつなものが浮かび上がってきます。なにかにつけて「おお!」とおおげさな感嘆詞を使う不自然な話し方、それに実際、その若い男性たちの中でも特に気に入って養子縁組までした潤一は”ママ”にうんざりしている様子(その本当の理由は後でわかってきますが)。
若い男性たちは、彼女の取り巻きというよりは、言わば若さをお金で釣っているだけで、彼らにとってはただ得だから彼女のそばにいるにすぎないのでは?というように見えてしまいます。結婚せずにそうした生活をしていることについては、彼女自身に「自由でいたい、男女が結婚して縛りあうのは好きではない」と言わせています。
そんな彼女が後半では一転して、年上の夫を愛する貞淑な妻になって再登場します。以前はかわいい猿顔の年下男性を寵愛していた彼女が、一見”猫科の猛獣”のようなお金持ちで大柄な年上男性を熱愛する、このあたりの変化がどうも不自然で・・・どうしてなんだろうと考えてみたら、夫の描写が少なく、人物像があまりよく見えてこないからでは・・と思ってしまいました。夫とラブラブの様子を描写されても、年下男性キラーだったと書かれても、どうしてもちょっとイタイおばさんのようで、魔性の美魔女には見えてこないのです。もしかしたら作者は、意図的にその異様さを浮かび上がらせることで妃沙子のいびつさを表現し、ゆえにこのような事件を2つも引き起こす原因になったと言いたかったのだろうかと思ってしまいました。
前半では、「猿の手」の解釈の仕方をめぐって火村とアリスが論争しますが、これは有栖川氏と北村薫氏の間で実際にあったことだそうです。この怪奇短編小説は既読だったので、こんな解釈の仕方もできるのか、と驚き、楽しめました。
また、後半では事件の背景になったのは大阪府北部の地震です。この本は2008年の作ですが、自分が読んだのが2018年の7月で、偶然6月に大阪北部地震が起きたばかりでした。アリスが大阪市内で揺れを感じるシーンや、「ブロック塀が壊れたりして5人も死者が出ている」「大阪北部で地震が発生するとしたら、有馬ー高槻断層帯や京都西山断層帯が震源になることが予測されていた。しかしこの度の地震はそれらとはまた別の未知なる活断層が動いたために起きたらしい。」と書かれているあたりがまるで予言のようで、大阪北部在住の自分にはとても小説の中の話とは思えず、ぎくりとさせられました。
前半の事件の真相は意外なもので、後半では犯人探しが二転三転しますが、最後には納得のいく説明になり、どちらもよかったと思います。中心になる妃沙子像をどう感じるかで小説の印象が変わってくると思いますが、全体としてはかなり好きな作品でした。相変わらず、火村とアリス、それに大阪府警の鮫山と森下のかけあいもおもしろいです。
2012年1月31日に日本でレビュー済み
最後、犯人を追い詰めようとする火村と
シラを切り通そうとする犯人の対決が楽しかった。
他の作家アリス作品では火村は余裕の態度を
崩さないことが多いように思うけど、
今回は犯人に若干ふりまわされているようにも見えました。
そこが面白かった。
火村にはこういう「食えない」性格の犯人と
また対決してほしい気がします。
シラを切り通そうとする犯人の対決が楽しかった。
他の作家アリス作品では火村は余裕の態度を
崩さないことが多いように思うけど、
今回は犯人に若干ふりまわされているようにも見えました。
そこが面白かった。
火村にはこういう「食えない」性格の犯人と
また対決してほしい気がします。
2008年7月20日に日本でレビュー済み
三つだけ願いを叶えてくれるかわりに、その代償も取られるという「猿の手」。
今回はその「猿の手」をめぐる中編2作と、それらをつなぐ「幕間」で構成されていました。
全編にアンニュイな雰囲気が漂っていて、物悲しい気分になりました。
事件自体は派手ではないし、トリックも「おーっ!」と驚くものではないし、動機にいたってはかなり納得しづらかったんですが…それでも、好きでした。
「残酷な揺り籠」での妃との相対は、火村が勝つとわかっていてもどきどきしました。
あと、火村の昔をほのめかす表現がちらっと出たのもうれしかった。
いつか彼の過去が描かれる日は来るんでしょうか…読みたいような気もしますが、でもそうなったら火村シリーズが終わっちゃいそうなので、ずっと謎のままでいてほしいです。
火村、アリス、小夜子さんが話す『猿の手』の解釈が、本編の中で一番怖かったです。
背中がぞくぞくしました。
今回はその「猿の手」をめぐる中編2作と、それらをつなぐ「幕間」で構成されていました。
全編にアンニュイな雰囲気が漂っていて、物悲しい気分になりました。
事件自体は派手ではないし、トリックも「おーっ!」と驚くものではないし、動機にいたってはかなり納得しづらかったんですが…それでも、好きでした。
「残酷な揺り籠」での妃との相対は、火村が勝つとわかっていてもどきどきしました。
あと、火村の昔をほのめかす表現がちらっと出たのもうれしかった。
いつか彼の過去が描かれる日は来るんでしょうか…読みたいような気もしますが、でもそうなったら火村シリーズが終わっちゃいそうなので、ずっと謎のままでいてほしいです。
火村、アリス、小夜子さんが話す『猿の手』の解釈が、本編の中で一番怖かったです。
背中がぞくぞくしました。
2011年10月7日に日本でレビュー済み
2008年に出た単行本の新書版化。
「猿の左手」と「残酷な揺り籠」の2本の中篇ミステリが収められている。同じキャラクターが登場し、「はしがき」や「幕間」を書き加えることで、一本の長編のようにも読めるようになっている。
「猿の左手」はジェイコブズの怪談「猿の手」を下敷きにしたもの。テーマや切り口はおもしろいが、肝心のトリックはパッとしない。
「残酷な揺り籠」もなんだかなあ。
「猿の左手」と「残酷な揺り籠」の2本の中篇ミステリが収められている。同じキャラクターが登場し、「はしがき」や「幕間」を書き加えることで、一本の長編のようにも読めるようになっている。
「猿の左手」はジェイコブズの怪談「猿の手」を下敷きにしたもの。テーマや切り口はおもしろいが、肝心のトリックはパッとしない。
「残酷な揺り籠」もなんだかなあ。