2013年に出た単行本の文庫化。
主人公は不動産会社のOL。ちょっと特殊な任務に就いており、さらにそこに管理物件に関する無理難題が襲いかかってくるという設定だ。
全5話が収められているのだが、賃借人の居座り、借り手が次々に死ぬ部屋、ゴミ屋敷、ポルターガイストの出る部屋など、いずれも大変だ。それらを、謎の力をもつ男とともに解決していく。
ちゃんとミステリになっていておもしろい。
こんな切り口で「謎」をつくることができるのかと、新鮮な驚きを与えてくれた。

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問題物件 単行本(ソフトカバー) – 2013/8/13
大倉 崇裕
(著)
前代未聞の名探偵(?)、犬頭光太郎登場!!
居座り、自殺、ゴミ屋敷、ポルターガイストに失踪まで。
お部屋に関する問題(クレーム)を、人間離れした能力(ちから)で無理矢理解決!
仰天必至、破天荒極まりないミステリー痛快作!
居座り、自殺、ゴミ屋敷、ポルターガイストに失踪まで。
お部屋に関する問題(クレーム)を、人間離れした能力(ちから)で無理矢理解決!
仰天必至、破天荒極まりないミステリー痛快作!
- 本の長さ325ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2013/8/13
- ISBN-104334928951
- ISBN-13978-4334928957
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2023年2月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
そんなアホなと思うくらい 非現実的ですが、夜寝る前に読む本としてはお勧めです。スカッと解決してモヤモヤを残さないので心地良く眠りにつけますよ。
2018年2月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
もうどんな話だったか覚えていない。また、読み返すとするか。年取った。
2016年7月19日に日本でレビュー済み
不動産に関わるトラブル調査と対応のはずが,気がつけばそこに事件が…の連作五篇.
まず,どうしても気になるのは探偵役の男であり,いわゆる謎の男として登場をし,
傍若無人な振る舞いとともに,圧倒的な腕力と超能力(?)を駆使して突き進む姿は,
『ユーモアミステリ』と謳われてはいますが,序盤は戸惑うことも多いかも知れません.
ただ,ワトソン役の主人公と同じく,その正体に核心を得るあたりには慣れてきて,
荒唐無稽な存在ではありますが,お約束の掛け合いやテンポの良さで気軽に読めます.
反面,このあたりがうまく消化出来ないと,最後まで馴染むのは難しいように思います.
また,真相やトリックに強引さはありますが,序盤にわかりやすい伏線で引き付け,
それでいて予想通りにならならい真相やその裏側,その向こうへと広がっていく背景,
そして,それらを裏付けるしっかりしたロジックと,ミステリとしても悪くありません.
このほか,探偵のキャラクタのおかげで,どうしても勢い任せに映りがちですが,
短中篇ながら読者にも推理の余地を与える話運びや,パターン化しがちな構成の中,
各篇の解決や締めの部分を少しずつ変えてくるなど,細かな演出も見逃せないところ.
雑誌連載の作品によくある,各篇の冒頭に人物や設定の説明が入らないのも好印象で,
『問題物件あるところにこの男あり』と,キレイに幕が引かれるラストも良かったです.
まず,どうしても気になるのは探偵役の男であり,いわゆる謎の男として登場をし,
傍若無人な振る舞いとともに,圧倒的な腕力と超能力(?)を駆使して突き進む姿は,
『ユーモアミステリ』と謳われてはいますが,序盤は戸惑うことも多いかも知れません.
ただ,ワトソン役の主人公と同じく,その正体に核心を得るあたりには慣れてきて,
荒唐無稽な存在ではありますが,お約束の掛け合いやテンポの良さで気軽に読めます.
反面,このあたりがうまく消化出来ないと,最後まで馴染むのは難しいように思います.
また,真相やトリックに強引さはありますが,序盤にわかりやすい伏線で引き付け,
それでいて予想通りにならならい真相やその裏側,その向こうへと広がっていく背景,
そして,それらを裏付けるしっかりしたロジックと,ミステリとしても悪くありません.
このほか,探偵のキャラクタのおかげで,どうしても勢い任せに映りがちですが,
短中篇ながら読者にも推理の余地を与える話運びや,パターン化しがちな構成の中,
各篇の解決や締めの部分を少しずつ変えてくるなど,細かな演出も見逃せないところ.
雑誌連載の作品によくある,各篇の冒頭に人物や設定の説明が入らないのも好印象で,
『問題物件あるところにこの男あり』と,キレイに幕が引かれるラストも良かったです.
2016年8月9日に日本でレビュー済み
「俺は犬だ!」と本人(犬?)が声高に主張してしまっているところがある意味潔いです。
その驚くべき超人離れした能力の所以も「そもそも何故犬が人なの?」という当然沸き起こるであろう疑問も全く切り捨てられたまま話は進んでいきます。
この犬頭光太郎を受け入れられるか受け入れられないかでかなり好みが分かれると思います。
とにかく万能に描かれていて向かうところ敵なしの怪力超人的能力の持ち主です。おかしな掛け声でスマホのロックも解除できてしまったりもします。
最初に登場する女性恵美子が探偵役かと思いきや彼女はただ犬頭のまわりをウロウロオロオロするばかりでワトソン役でさえありません。
たださすがに「福家警部補シリーズ」を書かれていらっしゃる作家さんだけあって謎もその解決に至る推理もきちんと筋が通って納得できるものばかりです。
とはいえ問題物件の部屋の謎を犬頭が一方的にスーパー解決するという手法が5編の短編全て同じであるというのが単調で面白みにかけるような気がします。短編集とはいえもう少し違った視点、手法など交えていられたり何かしら変化があったほうが読者としては楽しめたと思います。
その驚くべき超人離れした能力の所以も「そもそも何故犬が人なの?」という当然沸き起こるであろう疑問も全く切り捨てられたまま話は進んでいきます。
この犬頭光太郎を受け入れられるか受け入れられないかでかなり好みが分かれると思います。
とにかく万能に描かれていて向かうところ敵なしの怪力超人的能力の持ち主です。おかしな掛け声でスマホのロックも解除できてしまったりもします。
最初に登場する女性恵美子が探偵役かと思いきや彼女はただ犬頭のまわりをウロウロオロオロするばかりでワトソン役でさえありません。
たださすがに「福家警部補シリーズ」を書かれていらっしゃる作家さんだけあって謎もその解決に至る推理もきちんと筋が通って納得できるものばかりです。
とはいえ問題物件の部屋の謎を犬頭が一方的にスーパー解決するという手法が5編の短編全て同じであるというのが単調で面白みにかけるような気がします。短編集とはいえもう少し違った視点、手法など交えていられたり何かしら変化があったほうが読者としては楽しめたと思います。
2013年9月19日に日本でレビュー済み
ミステリー小説に、”前代未聞の名探偵”などキャラが立った設定は王道なのでしょう。
読者の食いつきはいいかもしれませんが、読んでる途中で飽きられては元の木阿弥。
書いている作家もそうなんじゃないの?
せっかく「小鳥を愛した容疑者」のような、”事件の設定”にオリジナルあふれる作品があるのに続編がないのは残念です。
読者の食いつきはいいかもしれませんが、読んでる途中で飽きられては元の木阿弥。
書いている作家もそうなんじゃないの?
せっかく「小鳥を愛した容疑者」のような、”事件の設定”にオリジナルあふれる作品があるのに続編がないのは残念です。
2013年8月20日に日本でレビュー済み
大不動産会社の先代御曹司(長期療養中、名前だけの取締役)を完全失脚させるため、日本中の問題物件をかき集めたプロジェクト・チームが発足。が、メンバーは身動きの取れない室長(御曹司)と、社長派の回し者である室長代理と、もともと御曹司のケアをするために雇われた新人女子社員(ヒロイン)の3人だけ。つまり、実質何の経験もないヒロイン一人きり。手も足もない状態のところに、謎の自称探偵が押しかけ助っ人に現れて・・・・
この探偵は御曹司が大事にしている犬のぬいぐるみ「犬太」の化身らしいのだが、名探偵クラスの推理力を持つうえ、大勢のヤクザを一瞬で叩きのめす腕力だけでなく、超能力に近いパワーまで駆使する。いわばスーパーヒーローなのだが、一般のスーパーヒーローが苦戦することも多いのに対し、何しろ普通人相手なので、常に勝負は一方的。
読者の願望充足に沿った設定、という点でいえば「一方的に勝利し続けるヒーロー側」といったところだろうか。まあ、御曹司の重病というウィークポイントがあるが、この人、ほとんど物語に出てこないので、事実上、めちゃくちゃに強いが世慣れてなく乱暴な探偵と、これを制御しつつ事件解決までもっていくヒロインのペアで話が進む。会話はちょっと面白いし、事件の謎も凝ったものが多く楽しめるが、やっぱり片方が人間でないので、途中で飽きてきてしまった。終わり方は完全決着ではないものの、続編はなさそうな印象である。
この探偵は御曹司が大事にしている犬のぬいぐるみ「犬太」の化身らしいのだが、名探偵クラスの推理力を持つうえ、大勢のヤクザを一瞬で叩きのめす腕力だけでなく、超能力に近いパワーまで駆使する。いわばスーパーヒーローなのだが、一般のスーパーヒーローが苦戦することも多いのに対し、何しろ普通人相手なので、常に勝負は一方的。
読者の願望充足に沿った設定、という点でいえば「一方的に勝利し続けるヒーロー側」といったところだろうか。まあ、御曹司の重病というウィークポイントがあるが、この人、ほとんど物語に出てこないので、事実上、めちゃくちゃに強いが世慣れてなく乱暴な探偵と、これを制御しつつ事件解決までもっていくヒロインのペアで話が進む。会話はちょっと面白いし、事件の謎も凝ったものが多く楽しめるが、やっぱり片方が人間でないので、途中で飽きてきてしまった。終わり方は完全決着ではないものの、続編はなさそうな印象である。