今時、東大や早慶を出たからと言って、お金は儲からない。一流企業に入って役員になったところで、給料はたかが知れている。弁護士や会計士のようなスペシャリストだって、ヒルズ族ほどには儲からない。
色んなエピソードやデータを駆使しつつ、著者はただそんなことを言いたいだけである。そんなことはもうとっくに、わかってる人にはわかっている。
では本書のツボは何か? 本書の著者はかつて厚生労働省にキャリア官僚として勤めた経験を持ち、現在は兵庫県立大学の助教授である。だから、彼の個人的な体験談として読めばなかなかおもしろいと思う。関西人独特のギャグも散りばめてあるし。
しかしまあ、要するに内容はただそれだけである。著者には「投稿論文でキャリアを売り込め」という著書もあり、私はこれも読んでしまったのだが、内容は・・。
それにこの本、表紙に誤植があるのだ。DoseではなくDoesが正しい。amazonのタイトルもそれに引っ張られておかしい。まあ、普通思わないよな、表紙に誤植があるなんて。私も初めてだ。しっかりしろよ、光文社。
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高学歴ノーリターン The School Record Dose Not Pay (ペーパーバックス) 単行本 – 2005/11/22
中野 雅至
(著)
一流大卒が負け続ける「ギャンブル社会」の到来
「東大社会」で実感した「学歴価値」の大暴落
■「ニートや派遣労働者に比べれば、正社員の一流大卒ホワイトカラーは完全なる勝ち組 winners じゃないか」――そう持ち上げられても、何か釈然としないものを感じ
ている高学歴者は、実は多いのではないだろうか?
■高学歴者は今、明らかに3極化 tripolarize している。「カリスマ性のある高学歴者」「ボンボン高学歴者」、そして、下・中間層出身で目立った取り柄のない「さえない高学歴者」である。前2者は恵まれた生活を送っているが、「旧帝大」や「早慶」出身の、ごく普通の高学歴サラリーマンと公務員は、明らかに報われていない。つまり、釈然としない“何か”を感じている高学歴者は、「さえない高学歴者」である可能性が高いのだ。
■本書では、「東大社会」とも言える中央官庁に14年間勤務した著者が、さまざまな知見から、「学歴価値」 real value of school record が大暴落しており、日本画「高学歴
ノーリターン」の国になりつつあることを示す。そして、「報われない」ことに対して怒りや無力感を抱く高学歴者が増えるにしたがって、東大を頂点とする「ピラミッド型学歴社会」が徐々にメルトダウンし、やがて「ぶっ壊れる」様を描く。そして最後に、日本の学歴社会の行き着く末を明確に示す。
■前作『はめられた公務員』で公務員リストラのシナリオを見事に予測した著者が描く、「ポスト学歴社会=ギャンブル社会」とは……。
【「有名企業の正社員になれたら勝ち組」というのは本当か?】
●東大を出てもヒルズに住めるわけではない!
●「所得<学歴・職業威信」から「学歴・職業威信<所得」の時代へ!
●高学歴社は「市場原理主義」に打ち負かされた!
●もう学歴だけでは格差はひっくり返せなくなる!
●「本当に儲けているのは誰か」を考えよ!
●勉強を強いてでも子供に高学歴を得させるべきか?
「東大社会」で実感した「学歴価値」の大暴落
■「ニートや派遣労働者に比べれば、正社員の一流大卒ホワイトカラーは完全なる勝ち組 winners じゃないか」――そう持ち上げられても、何か釈然としないものを感じ
ている高学歴者は、実は多いのではないだろうか?
■高学歴者は今、明らかに3極化 tripolarize している。「カリスマ性のある高学歴者」「ボンボン高学歴者」、そして、下・中間層出身で目立った取り柄のない「さえない高学歴者」である。前2者は恵まれた生活を送っているが、「旧帝大」や「早慶」出身の、ごく普通の高学歴サラリーマンと公務員は、明らかに報われていない。つまり、釈然としない“何か”を感じている高学歴者は、「さえない高学歴者」である可能性が高いのだ。
■本書では、「東大社会」とも言える中央官庁に14年間勤務した著者が、さまざまな知見から、「学歴価値」 real value of school record が大暴落しており、日本画「高学歴
ノーリターン」の国になりつつあることを示す。そして、「報われない」ことに対して怒りや無力感を抱く高学歴者が増えるにしたがって、東大を頂点とする「ピラミッド型学歴社会」が徐々にメルトダウンし、やがて「ぶっ壊れる」様を描く。そして最後に、日本の学歴社会の行き着く末を明確に示す。
■前作『はめられた公務員』で公務員リストラのシナリオを見事に予測した著者が描く、「ポスト学歴社会=ギャンブル社会」とは……。
【「有名企業の正社員になれたら勝ち組」というのは本当か?】
●東大を出てもヒルズに住めるわけではない!
●「所得<学歴・職業威信」から「学歴・職業威信<所得」の時代へ!
●高学歴社は「市場原理主義」に打ち負かされた!
●もう学歴だけでは格差はひっくり返せなくなる!
●「本当に儲けているのは誰か」を考えよ!
●勉強を強いてでも子供に高学歴を得させるべきか?
- 本の長さ310ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2005/11/22
- ISBN-10433493370X
- ISBN-13978-4334933708
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商品の説明
著者について
中野雅至[Masashi Nakano]
1964年、奈良県大和郡山市生まれ。1988年同志社大学文学部英文学科卒業。1989年大和郡山市役所に入所。在籍中に働きながら国家1種行政職試験に合格し、1990年旧労働省入省。 The School of Public Policy、The
University of Mchigan への留学、厚生労働省大臣官房国際課課長補佐(ILO条約担当)を経て、兵庫県立大学大学院応用情報科学研究科助教授に就任。千代書に『投稿論文でキャリアを売り込め』(日経BP社)、『はめられた公務員』(光文社ペーパーバックス)など。
1964年、奈良県大和郡山市生まれ。1988年同志社大学文学部英文学科卒業。1989年大和郡山市役所に入所。在籍中に働きながら国家1種行政職試験に合格し、1990年旧労働省入省。 The School of Public Policy、The
University of Mchigan への留学、厚生労働省大臣官房国際課課長補佐(ILO条約担当)を経て、兵庫県立大学大学院応用情報科学研究科助教授に就任。千代書に『投稿論文でキャリアを売り込め』(日経BP社)、『はめられた公務員』(光文社ペーパーバックス)など。
登録情報
- 出版社 : 光文社 (2005/11/22)
- 発売日 : 2005/11/22
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 310ページ
- ISBN-10 : 433493370X
- ISBN-13 : 978-4334933708
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,598,734位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 9,563位社会一般関連書籍
- - 32,388位社会学概論
- - 34,142位経営学・キャリア・MBA
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2018年5月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2006年3月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
確かに中野氏の文を読んでいると、高学歴者に対してとても
挑発的なので誤解されやすいだろう(氏はユーモアのつもり
かもしれないが)。しかし私個人は金に恵まれないショボイ
人生を送ってる高学歴者をそれなりに知っている。
要するに何よりも運が一番大事だという事だろう。
最近、無職でも株で何十億円もうけた27歳の青年が話題に
なる一方で、ヒューザー関係の不動産を買って数千万円も大損
した悲惨な人達が続出してちょっとした問題になっている。
やはりこの本に書いている事は世間をよく知っている人が見ると
「ああ、やはり・・なるほどな。」の内容です。ただ、少し挑発的な
内容なので、2,30代の「人生これから!!」の高学歴出身の人達
からはとても誤解され易いとも思う。
挑発的なので誤解されやすいだろう(氏はユーモアのつもり
かもしれないが)。しかし私個人は金に恵まれないショボイ
人生を送ってる高学歴者をそれなりに知っている。
要するに何よりも運が一番大事だという事だろう。
最近、無職でも株で何十億円もうけた27歳の青年が話題に
なる一方で、ヒューザー関係の不動産を買って数千万円も大損
した悲惨な人達が続出してちょっとした問題になっている。
やはりこの本に書いている事は世間をよく知っている人が見ると
「ああ、やはり・・なるほどな。」の内容です。ただ、少し挑発的な
内容なので、2,30代の「人生これから!!」の高学歴出身の人達
からはとても誤解され易いとも思う。
2005年12月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本は一番大切なものがお金という前提で書かれている。そもそも、こんな概念で人生を過ごしたら絶対つまらない。
高い偏差値の大学に行くことは、受験勉強というハードルを達成するという経験で人格形成に多大にプラスでしょう。人生に一度位、1年間わき見振らず勉強位した方が良いって。
また、良い大学にいけば、良い友達に会える。
そんなにお金が欲しければ自分のできる最大限の努力で大学に行ったり、官僚や大企業を経験してからでも遅くない。
こんな本の言うことを今の若い人が鵜呑みにしたら大変な事になる。
高い偏差値の大学に行くことは、受験勉強というハードルを達成するという経験で人格形成に多大にプラスでしょう。人生に一度位、1年間わき見振らず勉強位した方が良いって。
また、良い大学にいけば、良い友達に会える。
そんなにお金が欲しければ自分のできる最大限の努力で大学に行ったり、官僚や大企業を経験してからでも遅くない。
こんな本の言うことを今の若い人が鵜呑みにしたら大変な事になる。
2006年5月30日に日本でレビュー済み
確かに、記憶力を中心とした今の学歴社会は、世の中の動きに取り残されているので、
どういうかたちに変わるかはともかく今の学歴社会は崩壊するだろう。
しかし、著者は単なる学歴コンプレックスにより本書を書いているのではないか。
前著でもそうだが、要するに自分が報われないなんておかしい、世の中は間違っている、と役人らしいエゴ満載に思える。
どういうかたちに変わるかはともかく今の学歴社会は崩壊するだろう。
しかし、著者は単なる学歴コンプレックスにより本書を書いているのではないか。
前著でもそうだが、要するに自分が報われないなんておかしい、世の中は間違っている、と役人らしいエゴ満載に思える。
2020年1月1日に日本でレビュー済み
東大生、弁護士、キャリア官僚、銀行マン、理系博士、果ては高学歴ワーキングプアに至るまで、現代は「高学歴エリート」が経済的に報われない時代であるというのは、高学歴者ならば、誰でも実感として知っていることである。
本書は、元キャリア官僚だった著者が、中央省庁で体験 & 実感したことを基にして書いた本である。
中学高校生は、過酷な受験戦争の終わりに待ち受けている人生について、予め知っておいても良いのではないだろうか?
でも、こんなことは、日本一のお金持ちだった松下幸之助が小学校中退で、日本一の権力者だった田中角栄は小卒だった昭和の時代から周知のことである。ただ、それが近年は顕著になって来ており、「学歴」の持つ力がますます下落して来ているというだけのことである。
スポーツ選手、ミュージシャン、YouTuber、起業家・・。
どれも成功するか否かは、「時代」や「運」による要素が大きく、学歴がほとんど関係ない世界である。
こういう「運」に左右される「博打的人生」を称して、著者は「ギャンブル社会の到来」と述べているが、「将来を約束されたエリートコースの無い時代」「高学歴エリート受難の時代」と言っても良いであろう。
本書は、元キャリア官僚だった著者が、中央省庁で体験 & 実感したことを基にして書いた本である。
中学高校生は、過酷な受験戦争の終わりに待ち受けている人生について、予め知っておいても良いのではないだろうか?
でも、こんなことは、日本一のお金持ちだった松下幸之助が小学校中退で、日本一の権力者だった田中角栄は小卒だった昭和の時代から周知のことである。ただ、それが近年は顕著になって来ており、「学歴」の持つ力がますます下落して来ているというだけのことである。
スポーツ選手、ミュージシャン、YouTuber、起業家・・。
どれも成功するか否かは、「時代」や「運」による要素が大きく、学歴がほとんど関係ない世界である。
こういう「運」に左右される「博打的人生」を称して、著者は「ギャンブル社会の到来」と述べているが、「将来を約束されたエリートコースの無い時代」「高学歴エリート受難の時代」と言っても良いであろう。
2008年3月8日に日本でレビュー済み
学歴だけでは豊かな生活に繋げられないとの主張である.高学歴者でも条件のそろっていないホワイトカラー,つまり東大法学部を出た国家公務員試験I種を合格した官僚,いわゆる高学歴者は意外に恵まれない事実(給与,仕事内容,将来の待遇)を紹介している.高学歴者であっても,豊かな生活を手に入れるには学歴以外のカリスマ性,血統,縁故や人脈が必要で,それがない高学歴者は意外にも学歴に対応しない低賃金で馬車馬のごとく働かされているとの話である.米国と対比しての主張なので比較的わかりやすい.読み進んでいくと,後半の部分が比較的おもしろい.ただし,文章は挑発的なところもあり,若い人の希望がうち砕かれる危険もある.でも,要は読み方によるので,一概に悪いとも云えない.
内容で最も頷ける部分が,市場化能力を磨けとの主張である.日本人は特にこれが下手で,結局はこれができないので日の目を見ない秀才は結構多いと思う.『市場化能力』とは自分の能力や実力を世間に売り込み認めさせる能力みたいなもので,高学歴だけでは豊かな生活を保障されない理由の一つ,金銭的に豊かになるにはこの点への配慮も必要でしょうとのこと.日本人は特に自己主張が下手なので,この点は同感である.
日本は古くから 『士農工商』 お金儲けは軽蔑の対象となっており,お金に替わる名誉や仕事のやりがいがそれを上回るものとなっていた.しかし昨今,それでは食っていけなくなった.お金ありきの会社経営の重要性が見直しされつつある今,高学歴者もお金儲けを真剣に考えようと締めくくっている.併せて,高学歴者が恵まれる環境作りの重要性も主張しているのである.現実的には難しいだろうが,努力に見合った報酬が得られる社会になれば理想である.
内容で最も頷ける部分が,市場化能力を磨けとの主張である.日本人は特にこれが下手で,結局はこれができないので日の目を見ない秀才は結構多いと思う.『市場化能力』とは自分の能力や実力を世間に売り込み認めさせる能力みたいなもので,高学歴だけでは豊かな生活を保障されない理由の一つ,金銭的に豊かになるにはこの点への配慮も必要でしょうとのこと.日本人は特に自己主張が下手なので,この点は同感である.
日本は古くから 『士農工商』 お金儲けは軽蔑の対象となっており,お金に替わる名誉や仕事のやりがいがそれを上回るものとなっていた.しかし昨今,それでは食っていけなくなった.お金ありきの会社経営の重要性が見直しされつつある今,高学歴者もお金儲けを真剣に考えようと締めくくっている.併せて,高学歴者が恵まれる環境作りの重要性も主張しているのである.現実的には難しいだろうが,努力に見合った報酬が得られる社会になれば理想である.
2006年3月1日に日本でレビュー済み
崩壊の兆しを見せる「学歴社会」。
この桎梏から解放されることは果たして福音であろうか?
筆者は「成果主義」の美名の下に進行しつつある拝金主義の浸透、
「ギャンブル社会」の到来を指摘する。
「金で買えないものはない」「稼ぐが勝ち」が風潮の世の中にあっては、
この国の真の支配階級たる〈経済エリート〉たちに反発・対抗しつつ、
愚直な努力によって日本を支えてきた清貧の〈知識エリート〉たちは、
徐々に居場所を失っていく。
学歴社会の崩壊は、生真面目な中産〈知識エリート〉たちを直撃するが、
被害を蒙るのは彼らだけに留まらない。
努力が価値を持たず、才能や門地で全てが決まる格差社会は、
一握りの「勝ち組」と大多数の「負け組」を生み出す。
「勝ち組」「負け組」という単純な二項対立に最も懐疑的な
良識派の〈知識エリート〉たちが凋落し、淘汰されれば、
この傾向に更に拍車がかかるだろう。
格差は拡大し、階級は固定化する。
その他大勢の「下級」たちは、
諦めて「自分探し」へと埋没するか、
刹那的な快楽に耽るか、
ギャンブルで一発逆転を狙う。
果たしてそれが、幸せな未来だろうか?
この桎梏から解放されることは果たして福音であろうか?
筆者は「成果主義」の美名の下に進行しつつある拝金主義の浸透、
「ギャンブル社会」の到来を指摘する。
「金で買えないものはない」「稼ぐが勝ち」が風潮の世の中にあっては、
この国の真の支配階級たる〈経済エリート〉たちに反発・対抗しつつ、
愚直な努力によって日本を支えてきた清貧の〈知識エリート〉たちは、
徐々に居場所を失っていく。
学歴社会の崩壊は、生真面目な中産〈知識エリート〉たちを直撃するが、
被害を蒙るのは彼らだけに留まらない。
努力が価値を持たず、才能や門地で全てが決まる格差社会は、
一握りの「勝ち組」と大多数の「負け組」を生み出す。
「勝ち組」「負け組」という単純な二項対立に最も懐疑的な
良識派の〈知識エリート〉たちが凋落し、淘汰されれば、
この傾向に更に拍車がかかるだろう。
格差は拡大し、階級は固定化する。
その他大勢の「下級」たちは、
諦めて「自分探し」へと埋没するか、
刹那的な快楽に耽るか、
ギャンブルで一発逆転を狙う。
果たしてそれが、幸せな未来だろうか?
2017年2月4日に日本でレビュー済み
表紙のdoesのスペルが間違ってる。このレベルでエリートと言われても、困る。というか笑うしかない。著者でなく出版社の問題かもしれませんが。根本的には同じこと。