ISOはマネジメントシステムへの「依存者」を増やすような状況だと思った。認証というお墨付きは確かに利害関係者に安心を与えるだろう。しかしそれでも不祥事を防げないのであれば、しょせんマネジメントシステムという看板にすがる依存者と同じことである。
ではISOは使えないのか。
私は、ISOはまだ「発展途上」なのではないかと考える。これだけ世界に普及してしまったのだから、もやはなくなることはないというのが大きな理由だ。
だから、あと20年か30年すれば、問題はかなり是正されるだろう。あと四半世紀か半世紀になるか、その間、無駄なコストと人員を割くのは長い目で見れば悪い話じゃないと思っている。もしISOがなければないで、我々は他の安易な手法やシステムに食いつき、依存するに違いない。
どうせ不祥事なんてなくならないし、不祥事が減ったように感じるとすれば、それは単に「カモフラージュ」の技術があがったということである。それほど我々の社会とは、「知的欺瞞」に満ちているものなのである。
一般書で役立つISO本は現状ではこの本のみと言ってよい。
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「不祥事」を止めるISO思考 How to Use ISO Efficiently (Kobunsha Paperbacks 106) 単行本(ソフトカバー) – 2007/5/23
有賀 正彦
(著)
企業や行政の不祥事が相次いでいる。
ニュースでは、トップの謝罪する姿とともに、「問題の再発防止に努めたい」と
いった反省の弁が繰り返し流される。
しかし、なぜか似たようなトラブルはまた起こってしまう。
企業や組織の信用はひたすら落ちていく一方だ。
いったい、どうして問題やトラブル、そして不祥事は繰り返されるのか?実はそ
の答えは簡単だ。
問題の本質を追究せず、表面ばかりをなぞった上っ面の対策しか実行していない
からだ。
根本原因が改善されなければ、問題は姿を変えて再び表に出てくる。
では、どうすれば再発防止が可能なのか?それは、国際規格であるISO的
な枠組みで、問題を論理的に詰めて考えていけばいいのである。
本書では、不二家、関西テレビ、アイフル、スカイマーク、社会保険庁、警視
庁、経済産業省などの実例をもとに、問題はなぜ起き、どうしたら再発が防げる
のかを考えていく。
第1章 不二家と関西テレビの「自爆」
第2章 「再発防止」の標準化思考
第3章 企業不祥事を分析する
第4章 お役所は理不尽
第5章 ISOをビジネスに活かす
第6章 「機能不全のISO」をISO的に分析する
第7章 標準化思考獲得への道
ニュースでは、トップの謝罪する姿とともに、「問題の再発防止に努めたい」と
いった反省の弁が繰り返し流される。
しかし、なぜか似たようなトラブルはまた起こってしまう。
企業や組織の信用はひたすら落ちていく一方だ。
いったい、どうして問題やトラブル、そして不祥事は繰り返されるのか?実はそ
の答えは簡単だ。
問題の本質を追究せず、表面ばかりをなぞった上っ面の対策しか実行していない
からだ。
根本原因が改善されなければ、問題は姿を変えて再び表に出てくる。
では、どうすれば再発防止が可能なのか?それは、国際規格であるISO的
な枠組みで、問題を論理的に詰めて考えていけばいいのである。
本書では、不二家、関西テレビ、アイフル、スカイマーク、社会保険庁、警視
庁、経済産業省などの実例をもとに、問題はなぜ起き、どうしたら再発が防げる
のかを考えていく。
第1章 不二家と関西テレビの「自爆」
第2章 「再発防止」の標準化思考
第3章 企業不祥事を分析する
第4章 お役所は理不尽
第5章 ISOをビジネスに活かす
第6章 「機能不全のISO」をISO的に分析する
第7章 標準化思考獲得への道
- 本の長さ257ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2007/5/23
- ISBN-104334934110
- ISBN-13978-4334934118
商品の説明
出版社からのコメント
本書は、このようなご時世で、なんとか日本企業が「自律し
た組織作り」ができるよう、その考え方を説明するものだ。
た組織作り」ができるよう、その考え方を説明するものだ。
もちろん、企業の管理責任者の方が読んでも役に立つが、それよりむしろ、I
SO的な考えをもっと広い意味でビジネスに役立つよう、根本的な考え方を一般
読者に説明していく。
よって、ISO取得企業だけでなく、世の中を騒がせた事件・事故の本質を、す
べてISO的な思考で分析していく。なぜ問題は起きたのか、そしてどうすれば
再発防止できるのか。
こうした分析を、専門用語はなるべく使わず説明していく。これは、おそらく今
まで誰も試したことのない挑戦だと思う。
著者について
1968年千葉県生まれ。業務改善コンサルタント、有限会社ロジ
カル・コミュニケーション代表。東海大学大学院海洋工学専攻修了後、高圧ガス
保安協会、日本能率協会コンサルティング、デット・ノルスケ・ベリタス認証部
等を経て、独立。コンサルティング、マネジメント監査の実績は800社を超える。
カル・コミュニケーション代表。東海大学大学院海洋工学専攻修了後、高圧ガス
保安協会、日本能率協会コンサルティング、デット・ノルスケ・ベリタス認証部
等を経て、独立。コンサルティング、マネジメント監査の実績は800社を超える。
登録情報
- 出版社 : 光文社 (2007/5/23)
- 発売日 : 2007/5/23
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 257ページ
- ISBN-10 : 4334934110
- ISBN-13 : 978-4334934118
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,428,884位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 73,356位投資・金融・会社経営 (本)
- - 124,706位ビジネス・経済 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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経営コンサルタント
1968 年生まれ、1993 年東海大学大学院修了(工学修士)。
高圧ガス保安協会、日本能率協会コンサルティング、Det Norske Veritas(現 DNV GL)等を経て、2004年にロジカル・コミュニケーションを設立し独立。
コンサルティング、マネジメントシステム監査は1000社を超え、製造業、サービス業の業務改善指導、FC
チェーンの管理職教育を多数手がけている。
専門分野は、業務改善、経営戦略、リスクマネジメント、不祥事分析、品質保証、マネジメントシステム監査、ロジカルシンキング。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
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2015年5月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2007年6月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本のタイトル、表紙が衝撃的で、興味深く読んだ。企業の不祥事を論理的に解析しているところは、正に共感できる。つい最近、ヤクルトの再販売が問題となって報道されているが、ISOの論理的思考によれば、何も問題ない。総理府は環境の3Sを啓蒙しているが、リユースは悪いのだろうか?賞味期限内の商品の再販である。ヤクルトの経営陣も弱気になって「悪いことをしました」と謝罪しているが、社員は共感しているのだろうか?ともかく、ISOの論理的な思考によって冷静に考えることの重要性を痛感した。また、ISOの裏側等についても興味深かった。組織論としてISOを上手く使えば、組織を強化できることを確信した。ISOを単なる国際規格として、上乗せして実施する発想を改めなければならないと感じた。ISOを勉強してみるかな・・・
2007年6月6日に日本でレビュー済み
ISOというのは、難しいイメージがあったが、
本書を読んでいくうちに、ISO思考が問題を解決するための手段として
いかに有効的なものかが具体例を通してとてもわかりやすく理解することができた。
それとともに、昨今の不祥事の問題点の本質がISO思考により
論理的に分析され、メディアの報道がいかに一方的で、
恣意的なものかを理解することができた。
マスメディアは恐ろしい機関である。
また、不祥事を起こした企業の解決策もまとを得ておらず、
再発防止につながっていないことがISO思考で考えることにより
わかりやすく読み解くことができた。
様々な問題に対して受身ではなく、能動的に考える特別な法則を手に入れることが
できたような気分だ。ISOに興味がわいてきた。
本書を読んでいくうちに、ISO思考が問題を解決するための手段として
いかに有効的なものかが具体例を通してとてもわかりやすく理解することができた。
それとともに、昨今の不祥事の問題点の本質がISO思考により
論理的に分析され、メディアの報道がいかに一方的で、
恣意的なものかを理解することができた。
マスメディアは恐ろしい機関である。
また、不祥事を起こした企業の解決策もまとを得ておらず、
再発防止につながっていないことがISO思考で考えることにより
わかりやすく読み解くことができた。
様々な問題に対して受身ではなく、能動的に考える特別な法則を手に入れることが
できたような気分だ。ISOに興味がわいてきた。
2007年6月17日に日本でレビュー済み
身近な事例を多く取り上げていて、興味深く読めた。また、随所にISO思考を活用し、個々の事例を詳細に分析、わかりやすく解説している。ISOを使用すれば、不祥事を止めることができそうだ。
本書では「顧客重視」「再発防止」について触れている。たしかに、不祥事は「顧客」が軽視された結果、起きている。これらの企業は「再発防止」に努めて欲しい。
不祥事は他人事ではない。日々の業務におけるISO思考の必要性を感じた。
本書では「顧客重視」「再発防止」について触れている。たしかに、不祥事は「顧客」が軽視された結果、起きている。これらの企業は「再発防止」に努めて欲しい。
不祥事は他人事ではない。日々の業務におけるISO思考の必要性を感じた。