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もうひとつの日本は可能だ 単行本 – 2003/5/23

4.3 5つ星のうち4.3 15個の評価

商品の説明

商品説明

目の前にある経済不況という現象を一歩引いた地点から見たとき、何が見えてくるか。それは、呼吸する生き物としての人間を排除し、地球上に存在するありとあらゆるものを利潤追求の対象とみなして収奪しつくそうとするマネー資本主義の本質だ。日本国内で叫ばれる「改革」も、そうしたグローバリズムの名のもとの世界市場化の流れの中に位置づけられる。しかしそれが、「生き、働き、暮らす人間」を幸福にするとはとうてい考えられないと著者は批判する。そして、対抗するもうひとつの社会モデルを提示したのが本書だ。

近代を規定してきた成長概念を問い直し、持続可能な地球社会への提言を続けてきた著者にとって、本書はその仕事の集大成的な意味を持っている。とりわけ興味深いのは、「すでに始まっている未来」として、現在繁栄の頂点にある米国経済を分析している部分だ。そこでは、バブル的に膨張したニューエコノミー企業の経営手法にほころびが見えてきた一方で、コミュニティーと最終消費者にしっかりと根を張った新しい企業が勃興してきているという。この点は、日本経済の今後の方向性を考えるうえでも、示唆を与えてくれる。

最終章では、新たな日本社会の発展モデルのカギとなる、食料、エネルギー、ケアの自給に関し、すでに地域で起きている変化の胎動も紹介されている。まず小さなシステムを手づくりで構築し、やがて社会構造全体を転換していこうという著者の戦略は、一見遠回りのようで、実は着実だ。本書は、幅広い市民層に未来への具体的展望を与えると同時に、企業人、起業をめざす人にとっても参考になるヒントが多数詰まっている。(松田尚之)

内容(「MARC」データベースより)

同時多発テロで、アメリカ一極集中の世界資本主義の脆弱さが明らかとなった今、「構造改革」の行く先は国民生活の破綻しかない。では、二十一世紀、日本の生き残る道はどこにあるのか。新しい社会思想学的経済書。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 光文社 (2003/5/23)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2003/5/23
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 241ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4334973973
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4334973971
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 15個の評価

著者について

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内橋 克人
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上位レビュー、対象国: 日本

2014年7月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本には多様な精神文化があり、まだまだ勉強が足りないと思った。
2014年1月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
森を見なく木だけ見ている政治。アメリカ資本主義は必ずバルブを生み世界を大混乱させます。日本がどうあるべきか政治家は真剣になって考えてほしいものです。政治家の皆さんに読んでもらいたい本です。
2010年7月8日に日本でレビュー済み
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反ネオリベラリズム派の論壇で活躍している方の著書。
「もうひとつの世界」とは共産主義が崩壊した後にイデオロギー闘争に
勝利したかのように見えた自由主義≒市場原理主義では無い
別な道を目指すことを指し示している。
ではどうやって?と言う部分は掘り下げた議論がなされていない
のが少し物足りなくはあるが。。。
批判すべき対象と目指すべき具体例の提示はそれなりに示されてあるとは思う。
ヴィヴィアンヌ・フォレステルさんの言葉を少し改造して、
「人が主人公である世界を目指す事。
搾取の対象でもなく、それを超えた排除の対象ともなさない事。」とでも言えようか。

著者の考え方に共鳴するもしないも、一つの考え方として
学んでおく分には有用かつ簡便な本だと思う。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年3月11日に日本でレビュー済み
 過日、欧州統合に関する公開講座で耳にした「もう一つの世界」というキ−ワ−ドがきっかけで手にした本です。

 講座のお話は、米国が主導する「グロ−バル化する世界」とは別の「もう一つの世界」。

その動きを進めているのが欧州(=EU)であり、

とりわけそれを牽引しているのがフランスだというのです。

この著者が冒頭で紹介しているス−ザン・ジョ−ジも、

そうした主張を持つフランス人の一人で、

この本のタイトル「もうひとつの日本は可能だ」は、

それにならって、つけられたとのことです。

 最近文庫化されて出版されていますが、書かれたのはすでに数年前。

今日の目まぐるしく変化する社会経済状況ではありますが、

著者の指摘、主張の内容は、いささかも時間的なミスマッチを感じさせません。

 むしろ<現実の中に「すでに始まっている未来」を見つける視点>を

しっかりと見て取ることができます。

 戦後の歩みを振り返りつつ今日の日本を総括して、

<「人間力」の衰退−徒労感と無力感>としてとらえられていますが、

これまで抱いていた社会像はそのまま、21世紀への夢と希望として、

これからも未来形で語りたいと思ったしだいです。

 <21世紀への夢と希望

   =人が人として尊重される、人間存在の条件をより確かなものにする社会>
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年3月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
スーザン・ジョージの『オルター・グローバリゼーション宣言』を読まれた方におすすめです。新自由主義に基づいたグローバル経済の破綻が明らかになった今、具体性を持った、もう一つの世界の方向性についての指針を与えてくれます。現代社会を頭から否定するのではなく、企業のあり方についても考えさせてくれる一冊です。
2008年10月1日に日本でレビュー済み
単行本は2003.5に光文社から発行されている。
2006年以降の経済の動き、資源高騰、そして今回の米国発の金融不安と世界的な拡がり。この本のようなもっとベーシックな経済に関する議論をきちんと理解する必要があると考えた。

元財務省の高橋洋一氏の一連の著作とは対局をなすものであり、併読する必要有り。
宇沢弘文氏が見聞きしたというミルトン・フリードマンの記述も興味深いものであった。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2012年6月22日に日本でレビュー済み
フリードマン流の新自由主義、市場原理主義、それをまに受けて追随した我が国の規制緩和を徹底的に批判し、地方、辺境の地、農業、労働、暮らしを大切にする「もうひとつの日本」が進むべき道、「FEC(食糧、エネルギー、ケア)自給圏の形成」の道を示唆している。

グローバリズムとその担い手である多国籍企業の行動を糾弾したスーザン・ジョージの思想に共鳴し、著者が長い間の研究と実証とでたどり着いた結論がこれである。アメリカのイラク攻撃は中東に「労働の対価以外の報酬を受けとってはならない」というイスラムの思想に楔を打ち込み、そこに市場の導入をはかろうとするのが目的である。アメリカ追随の日本では既にこの目的が貫徹し、その結果、ウイナー・テイクス・オールの考え方、レース・トゥ・ザ・ボトム(どん底に向けての競争)、低位平準化、ご破算主義をわが国に蔓延させた。その水先案内としての役割を担い、お先棒を担いだのが「規制緩和の旗手」であり、「総合規制改革会議」座長の宮内義彦氏率いるオリックスであった。

しかし、アメリカ資本主義は9・11以降、揺らいでいる。失業率、貯蓄率の増大、エンロンはじめワールドコムなどのニューエコノミー牽引企業の破綻、等々。しかし、国境を自由に越える、マネー資本はあくなき利潤をもとめ、デリヴァティブ、ヘッジファンド、その他の新しい金融システムや、高度な数学を駆使して作り上げた金融商品を支援するマネーゲーム理論を背景に現代版の「錬金術」の行使に余念がない。著者はその横暴さと非人間性に怒りの鉄槌を打ち下ろす。

本書のすぐれた点は現代資本主義の批判だけでなく、バーモント州の零細な酪農農家からしか原料を買わない「ベン&ジェリー」というアイスクリーム・メーカーの試み、三菱電機中津川製作所発祥の「ロスナイ」という「換気空気清浄機」の開発と商品化、水を生み出す「東レ」の逆浸透膜、廃棄物で原料エネルギーを創出する「北九州エコタウン」プロジェクトなどを紹介し、「もうひとつの日本は可能だ」ということの具体的な発信をしていることである。

各章の頭に2つの単語を掲げ、読者の関心を惹き付ける工夫がある(「沈黙と饒舌」「廃墟と虚構」「悲鳴と歓声」「公と私」)。[人間はもはや搾取の対象でさえなくなった、いまや人間は排除の対象になった−ヴィヴィアンヌ・フォルステル]
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2008年7月5日に日本でレビュー済み
 「マクロな経済数値をもてあそんで”人間”を見ず、時流に便乗し世の中を見下して。”市場が淘汰する”なんて、どんな怖い言葉を口にしているかわかっているのか」
ここ十年ほどの経済をめぐり世にはびこる言説に対しての著者のこの言葉に思わず圧倒されました。まさしく目の前で著者がこぶしを握りしめ怒りに震えるさまがありありと浮かんできます。むろんただの情緒的批判ではありません。事実に基づいて語る著者の論理の根底には常にまっとうな倫理観があるからこそ心に響くのだと思います。

 私がこの本を手に取ったのは、たまたま朝のラジオでこの方の言葉を聞き感銘を受けたからですが、恥ずかしながら「経済評論家」と呼ばれるような人で、このような心の伝わる言葉を述べる人がいるのだと初めて知りました。経済を語る人(大企業経営者含む)といえば私の知る限りでは、発言内容は間違いなく「賢い」けれど果たして「正しい」といえるのだろうかと(あるいはそんなこと考える私が甘いなのかなとも)思ってしまうような人ばかりでした。例えば「今は一人勝ち社会なので、常に一番にならねば意味がない、それを肝に銘じて努力をせよ」と語る人はいても、一番以外は平然と切り捨てられ富の寡占化が加速する「一人勝ち社会」そのもののいびつさを説く本書のような言葉は、およそ評論家と呼ばれるような人々の口からはこれまでほとんど聞いたことがありません。

 この本を通じてこれまでのアメリカを中心とした経済の流れを知ること自体にも意味があるとは思いますが、少なくとも今の世の中をめぐる経済の動きに疑問を持つためには、必ずしも、フリードマンがどうしたとかこれまでのアメリカ経済がどうであったかとか数々のマクロの数値などの詳細な知識で理論武装をする必要は全くないと思います。
ただ一つ、経済の徹底的なグローバル化による格差拡大や弱者切り捨てが天災のような不可避なものではなく、一握りの勝者の傲慢がもたらすれっきとした人災だという事実さえわかっていれば、「生き残るため」などという言葉に翻弄される必要はないことがわかります。行き過ぎた市場原理主義に異議を唱えることは、決して努力を放棄した人間の甘えや責任のなすりつけではないのだという確信が持てます。別の選択肢、別の世の中の仕組みがありえるからです。本書のタイトルにある「もうひとつの日本」がありえるからです。本書一冊で知ることの出来る情報はたかがしれていますが、より深く知ろうとする入り口として十分本書の意味はあります。

 経済の知識は、一部のエリートが他人を出し抜いたり他人の無知を責めたり見下し快楽を得るためのツールではありません。だからこそこの本はむしろ経済などあまり興味がなくても今の世の中の流れに少しでも違和感を持つ多くの人に手にとってもらいたいと思います。
45人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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