出版事情について書かれた本は多いが、本書はあまたある類書の
中で異彩をはなっています。
私の場合、書籍は書店よりネット購入の割合が断然高くなってい
ますが、本書を読むとちょっと書店の空間が恋しくなります。
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書棚と平台: 出版流通というメディア 単行本 – 2009/7/1
柴野 京子
(著)
- 本の長さ236ページ
- 言語日本語
- 出版社弘文堂
- 発売日2009/7/1
- ISBN-104335551282
- ISBN-13978-4335551284
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登録情報
- 出版社 : 弘文堂 (2009/7/1)
- 発売日 : 2009/7/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 236ページ
- ISBN-10 : 4335551282
- ISBN-13 : 978-4335551284
- Amazon 売れ筋ランキング: - 489,585位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 152位出版・自費出版関連書籍
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年8月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まず本のタイトルを『棚と平台』にした処が凄い 『だれが「本」を殺したか』等に代表され うんざりする程繰り返される【出版危機言説】の不毛で不愉快な 文化的意義と経済効率と云う二項対立を排し 世界に類の無い 広く重層的な日本の〈近代出版流通〉をその起源から明らかにした画期的な本。 日本独自の書店と云う〈購書空間〉それを可能成らしめた取次と云う出版流通システムをここまで論究できた本は皆無です 多分これは 著者の取次勤務体験 その文化と経済のニ律背反を じかに感じた者にしか成し得なかった 優れて貴重な論考だと思います 今後この本を踏まえる事無く現代出版流通を論ずる事は不可能でしょう 【あとがき】が又素晴らしい かって(四十年に渡り)ただ愚直にひたすらに「棚と平台」に心血をそそいできた一書店員としてここに記します 江口淳(元芳林堂書店)
2013年7月16日に日本でレビュー済み
取次からの視点ということで、出版流通の内面を語る説明のレベルでは
出版産業の変遷と書籍出版流通―日本の書籍出版産業の構造的特質
に
劣らない素晴らしい内容だと思います。
他の方が漏らしているようにやや学術っぽい内容なので、実践的な知識を必要としている方は多くの頁を読み飛ばしても
いいかもしれません。
特に戦前の頃の近代以前の取次業務に関する歴史の記述量が大変に多いので、そういった歴史研究には最適だと思います。
ですが、この本が出てからも落ち続けている雑誌の売上部数や雑誌・書籍の返本率を理屈的な説明で大丈夫と言われても
解決にはならないですよね...
その辺りが悪く解釈すれば親方日の丸的な立場からの釈明にしか聴こえないのが非常に残念です。
私も出版=文化論を振り回す本にはウンザリですが、現実に雑誌の低迷は目を覆うばかりのハイペースで、この本でも
書かれている通りに取次の利益は雑誌(大手出版社)にかかっている訳ですから、この先にもいつそうした機会が突然来て
しまうかどうか... (現に中小取次の合併は次々に進んでいます)
いくら出版危機言説は説得力が無いと言われても、現状を直せないのならばいかなる理論も無力です…
劣らない素晴らしい内容だと思います。
他の方が漏らしているようにやや学術っぽい内容なので、実践的な知識を必要としている方は多くの頁を読み飛ばしても
いいかもしれません。
特に戦前の頃の近代以前の取次業務に関する歴史の記述量が大変に多いので、そういった歴史研究には最適だと思います。
ですが、この本が出てからも落ち続けている雑誌の売上部数や雑誌・書籍の返本率を理屈的な説明で大丈夫と言われても
解決にはならないですよね...
その辺りが悪く解釈すれば親方日の丸的な立場からの釈明にしか聴こえないのが非常に残念です。
私も出版=文化論を振り回す本にはウンザリですが、現実に雑誌の低迷は目を覆うばかりのハイペースで、この本でも
書かれている通りに取次の利益は雑誌(大手出版社)にかかっている訳ですから、この先にもいつそうした機会が突然来て
しまうかどうか... (現に中小取次の合併は次々に進んでいます)
いくら出版危機言説は説得力が無いと言われても、現状を直せないのならばいかなる理論も無力です…
2010年10月30日に日本でレビュー済み
ちょっと専門書っぽい外観(大きさとカバーの硬さ)。
かといって難しいわけではない。
最初は出版流通の歴史から始まるので(それがテーマだ)ちょっとつらいところもあるかもしれない(これはこれでダイナミック)が、
書店に「棚」が導入されたのはどんないきさつだったのか(え、それまではどうやって本売ってたの?)、書店がいかに人の集まるところだったか、というエピソードには隔世の感がある。
でも、それほど大昔の話ではないのだ。
カラクリでなく、本と出版のことを知るのなら、この本から入ってほしい。
かといって難しいわけではない。
最初は出版流通の歴史から始まるので(それがテーマだ)ちょっとつらいところもあるかもしれない(これはこれでダイナミック)が、
書店に「棚」が導入されたのはどんないきさつだったのか(え、それまではどうやって本売ってたの?)、書店がいかに人の集まるところだったか、というエピソードには隔世の感がある。
でも、それほど大昔の話ではないのだ。
カラクリでなく、本と出版のことを知るのなら、この本から入ってほしい。
2009年8月29日に日本でレビュー済み
著者は大手取次会社幹部から研究者に転じた人物。
本書の新しさは、これまで単線的に捉えられていた「著者→出版社→取次→書店」という出版流通を、「メディア」としてとらえ直したことだ。たしかに言われてみれば、本屋さんの書棚や平台は「メディア」であり、この本を読むことで、これまで見慣れていた景色も違って見えてくるだろう。
出版不況をめぐっては、「出口が見えない」といった語り口の、どちらかというと似たり寄ったりの本にお目にかかる。えげつないタイトルの本ほど手に取られやすいのだろう。本書は決して人目を引きやすいタイトルではないが、業界関係者にとどまらず、マスメディアに関心のあるすべての人にとって良書となるはずだ。
本書の新しさは、これまで単線的に捉えられていた「著者→出版社→取次→書店」という出版流通を、「メディア」としてとらえ直したことだ。たしかに言われてみれば、本屋さんの書棚や平台は「メディア」であり、この本を読むことで、これまで見慣れていた景色も違って見えてくるだろう。
出版不況をめぐっては、「出口が見えない」といった語り口の、どちらかというと似たり寄ったりの本にお目にかかる。えげつないタイトルの本ほど手に取られやすいのだろう。本書は決して人目を引きやすいタイトルではないが、業界関係者にとどまらず、マスメディアに関心のあるすべての人にとって良書となるはずだ。