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ロマン 1 (文学の冒険シリーズ) 単行本 – 1998/4/1

3.6 5つ星のうち3.6 7個の評価

商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

弁護士生活にピリオドを打った青年ロマンは、画家として第二の人生を歩むために故郷の村へ戻った。旧知の友や親類に囲まれた、喜びに満ちた日々。そして、やがて彼は運命の女性タチアーナに巡り会う。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 国書刊行会 (1998/4/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1998/4/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 417ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4336039585
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4336039583
  • カスタマーレビュー:
    3.6 5つ星のうち3.6 7個の評価

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ウラジ−ミル・ソロ−キン
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上位レビュー、対象国: 日本

2013年2月27日に日本でレビュー済み
奇才ウラジーミル・ソローキンの最も著名な長編小説の上巻。(上巻は約450頁、下巻は約300頁)

基本的には19世紀ロシア文学にインスパイアされたようなロシア的人間模様や繊細で美麗な文章、とはいえ19世紀ロシア文学は何一つとして読んだことがないからよく分からないがしかし、ロシア人がロシアの大地とロシア的道徳法則に畏敬の念を表して止まないほどにロシアなるものを愛していることがありありと伝わってくる。

登場人物は非常に個性豊かでみな愉快な気質を持っており、読者を魅了する。主人公であり類稀なる人格と才能を持ち誰からも好かれる青年ロマン、陽気で雄弁なアントン叔父、常に甥のロマンを気に掛けているリディア夫人、厭世的思想を支持する医者クリューギン、結婚を心に決めながらも数年前に手ひどい別れ方をした自由奔放で外の世界を夢見る見目麗しき女性ゾーヤ、鬱屈としながらも内に秘めた煌々と輝く意志が垣間見える森の番人アダム、そしてアダムの義理の娘であり可愛らしくもどこか神女のような神々しさを持つ内向的な少女タチヤーナ。

上巻ではロマンの故郷、クルトイ・ヤールに住むこういった人達の紹介が大部分を占め、後半でロマンの男らしさ、猛々しさの覚醒とタチヤーナへの熱情が描かれており、そのどれもが我々に視覚的に訴えかけてくる。特にタチヤーナへの求愛は読者が男性であれば間違いなく言葉に言い表せぬような「甘さ」或いは「苦々しさ」を感じ取るだろう。

上巻はタチヤーナとロマンの相互の愛情を確認するシーンで終わっており、さあ下巻ではどのような恋愛模様が描かれるのかと期待すらさせるのである。

しかしこの著の作者がソローキンであることを忘れてはならない。
本著の公式の作品紹介は壮大なネタバレになっているが、それすらも意味をなさぬほどの驚愕の展開が待ち受けており、上巻の内容は全て伏線にすらなっていないことを思い知ることとなる。

ソローキンという文筆家の狂気の世界を味わうというだけならば下巻だけを読むのでも十分だろう。しかし、ソローキンの卓越した人間描写の技術、一人の物書きとしての才能を余すことなく堪能するのならば是非ともこの上巻を手にとって欲しい。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年11月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ソローキン「ロマン」。この1巻は全くの期待はずれです。「現代文学のモンスター」と称されるソローキンともあろうものが、なんと牧歌的ななんと美しい純愛小説を物語ってくれるのか。悪くないんですよ、いい本です。ツルゲーネフとみまごうばかりの端麗な風景描写、ゴーリキーのパスティーシュかと思わせるロシア農民の善良さと力強さ。トルストイ風味の宗教描写。しかも訳者望月哲男氏の上手な日本語に載せられて読みやすさも文句なし。    19世紀末の美しい農村が舞台です。村の裕福な家庭の息子ロマンは都会での弁護士家業を廃業し、画家として再起するため故郷に帰ります。実は幼馴染で恋人であったゾーヤに会いたくて里帰りしたのですが、彼女は既に婚約しており、ロマンは失恋の憂き目に会います。しかし、ロシアの片田舎の自然と、純朴な農民や隣人たちとの交流は彼の心の傷を瞬く間に癒して、ロマンは田舎暮らしに満足します。 そんな中、森番の娘・ターニャと新たな出会いをして、ロマンは新たな恋愛をしますが、育ての父である森番のクニーツィンはこの交際を許しません。ロマンとクニーツィンはロシアンルーレットまでしてターニャを奪い合いますがこの勝負は引き分け。というところで風雲急を告げて1巻は終わります。  悪くは無いんですよ。なかなか盛り上げられて2巻に続くのも結構です。でも「現代文学のモンスター」はこんなもので終わっていただいては困ります。これでは筒井康隆以下ののフツーのロシア文学もどきになってしまいます。期待が大きかっただけにここまでのところでは平均以下の評価しか上げられません。ぷんぷん。(2巻に続く)
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年11月9日に日本でレビュー済み
「現代ロシア文学のモンスター」と呼ばれるロシアのアヴァンギャルド作家ソローキンの長編。
これほどまでに自分の常識を覆された小説はない。

ソローキンの作品はあまりに反モラル的でタブーに抵触しまくるため、本国ソ連よりも欧米での人気が先行していたらしい。本作「ロマン」はソローキンらしさ全開の総決算長編であり、ポストモダン派の文脈の中で非常に話題になった。

物語は淡々と進んでいく。主人公であるロマンが故郷の村に帰り悠々自適の生活をしているが、ある出来事をきっかけに出会った娘タチヤーナと恋仲になり、やがて結婚するというあらすじ。途中森の狼との闘いや村の火事などそれなりに事件は起こるものの、基本的には平凡な日々。文体もいわゆる古典的なロシア文学で、トルストイやドストエフスキー、チェーホフなどのロシア文学者へのオマージュさえかいま見られる。ロマンのかっこよさ、タチヤーナの甲斐甲斐しさには温かい気持ちが生まれるほど。

しかし本書の神髄は下巻の中盤からにある。
この下巻を読むために、多少退屈でも我慢して上巻を読んでほしい。絶対に上巻だけで飽きて投げずに、最後まで読んでほしい。
あなたの既成概念は完全にぶち壊される。

本から狂気を感じたい方には是非お勧め。これは実験小説であり純粋なロシア文学であり、文学のアナーキーである。
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2002年5月4日に日本でレビュー済み
ウラジーミル ソローキンの小説を読んだことがある人(少ないので「愛」くらいだけだと思いますが)なら、次のページをめくる時の緊張感が分かると思います。どんな心理的解釈も理屈もここにはまったくないから。
さらに、つくづく驚かされるのは、この小説は1巻、2巻とあるのですが、半分以上過ぎても、ストーリーが普通を、普通というよりもっと古典的な情緒を装っているということ。最後のクライマックスは、今までのことはなんだったの!?と、予想通り期待を裏切る展開。本当に読んでいて気が狂いそうになります。ところでストーリーは?説明しようがないです。でもこれ芸術かもしれません。人の固定観念をひっくり返すエキセントリックさ、それって芸術の要素ですよね。気持ちをしっかりもって、寛大な心で読んでください。理由はないけど、“悪くはない”。私の感想です。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年7月6日に日本でレビュー済み
1・2巻あわせたレビューです。
この作品について尋常じゃない噂を聞いたことがあり、その異様さをこの目で確かめたくて手に取ってみた。
本の裏表紙に書かれたあおり文句には
”現代ロシア文学<最悪>の作家が、想像力の限界に挑む傑作長篇”
と書かれている。

導入はしごく穏やか。都会の喧噪に倦み疲れた青年ロマンが帰郷、温かく懐かしいひとびとに迎えられる。
そこは19世紀ロシアとおぼしき、古き良き風習や道徳が満ち満ちた気持ちのよい村。
支配者と被支配者という垣根をこえ笑い合う地主の叔父と農民たちの底抜けの笑顔を見ながらロマンは涙する。
「百姓たちはなんと見事に笑っていることか!」
うるわしい風景、滋味あふれる料理、季節の行事の愉しみ、純朴で情熱的な人々、ロシア的なすべてがロマンを快くさせる。

およそ600ページ分の時間をそのようにロマンと共に過ごしてきた私は、すっかりロマンの視点に入り込んでしまっていた。
叔父を愛し、村人を愛し、ロシア的なすべてを愛するようになっている。

結末は知っていた。
けれどロマンの視点に入っていた私はあまりの衝撃に、そのまま読み続けられなくなった。
私は本を閉じて、夕飯の準備にとりかかった。
ふと見ると調理のために取り出した包丁を握る手が震えている。
その時、「今日の晩ご飯なに?」と聞きながら子供が近寄ってきた。
私は子供を前に包丁を持って立っている自分がたまらなく恐ろしくなった。

次に「ロマン」を開けるようになるまで、たっぷり一週間はかかった。
興味本位で手に取った罰なのか、ソローキンの恐るべき洗礼を受ける形となってしまった。

しかしまた一方では、夢のような時間の異常さにも薄々気付かざるをえない。
本書は1巻417ページ、2巻362ページの長編小説であるが、大部分が日常生活の描写を重ねるのに費やされている。
常に上機嫌の叔父・叔母はじめ周囲の人々。
常においしい料理や楽しい出来事やちょっとしたハプニングが心地よく用意されている環境。
何度も何度も繰り返される同じフレーズや、既視感のあるシークエンス。
…なんだかお馴染みのテレビドラマを見ているような、予定調和の閉じた空間に入り込んだような、不思議で異様な感覚がしてくる。
結末で全てが意味をなくすことを知りながら読んでいるからなおさらだ。

終わりが近づくにつれ、物語の時間の進行は引き延ばされていく。
一行一秒、みたいな緩慢な流れと細大漏らさず書き記す語り口。
読み手は苛立ちながらも書き手のペースに合わせざるをえない。
この一言一句、一挙手一投足の時間が、破壊が始まるとスルリと記号化された空間に変貌する。
無味乾燥な文章の中で世界が壊れ、暴走の行く先が見えないまま物語に乗り続けるのはかなり辛い。

ひとつ、手がかりを求めてこじつけるなら「ダダイズム」が浮かぶ。
コラージュ(ロシア文豪作品の)により作品から意味を削ぐ手法なども、少し共通するかもしれない。
そんな風に夢想してみた。
何のよりどころもなく、こんな破壊を受け止めることは私には出来なかった。だから必死で意味を見出そうとしてしまう。
けれどこの作品に意味を求めるのは、それこそ無意味な気もする。
確かなのは、自分の記憶の片隅に、黒々とした十字架がソローキンによって打ち込まれたこと。
あの震える手の感覚がそれを忘れさせないだろう。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2006年6月1日に日本でレビュー済み
題名の「ロマン」はロシア語で長編小説(ラマン)を意味します。この小説の主人公の名前でもあります。この作品はつまるところ偉大なロシア文学へのオマージュなのですが、長編小説の終焉と新たな文学のあり方を最後の最後でソローキンは文字で荒々しく表現しています。長いですが、私は面白くて一気に読んでしまいました。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート