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野坂昭如リターンズ〈1〉真夜中のマリア・てろてろ 単行本 – 2002/10/1

5.0 5つ星のうち5.0 2個の評価

真夜中のマリア,てろてろ
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商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

著者の長編・エッセイから傑作を精選した全4巻シリーズの第1巻。17歳の少年カンとその仲間たちの奇想天外な性の意識を描く「真夜中のマリア」、痛快テロ小説「てろてろ」の2編を収録する。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 国書刊行会 (2002/10/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2002/10/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 493ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4336044511
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4336044518
  • カスタマーレビュー:
    5.0 5つ星のうち5.0 2個の評価

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野坂 昭如
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上位レビュー、対象国: 日本

2011年7月15日に日本でレビュー済み
真夜中のマリアについて書く。先に説明するが、下ネタバカ話が苦手な人間は生理的に読めない。エロ描写が苦手な人は読まなくていい。

六十年代にこの様なとてつもない小説が発表されていた。内容を短絡的に書く。当時の遊び人の青年らが欲望のおもむくままトンデモないことをしでかす。各自スカトロやら何やらとんでもないことをしでかす。こう言ったら一昔前のピカレスク小説みたいだが、この小説にはそうした方向性はまったくない。また主人公に悪ぶっている姿もない。まさに欲望のおもむくままやりたい放題となっている。もっと詳しく言うとキャラクターがやりたい放題というか著者の妄想がやりたい放題だ。
妄想につぐ妄想をぶちまけたドラッグ・セックス・エロ・グロ・ナンセンス・ボケまくりの小説だ。野坂氏は「火たるの墓」を原作し直木賞を受賞したことで有名だが、ここでは異常や変態という言葉を見事に小説で再現した作品をこれでもかこれでもかと書き上げている。

出だしをちょっと見てみたら、主人公とその連れの男が、店でクスリを打っていたラリったネーチャンを実家に連れ出して合意の上で、ちょっと妊娠してくれという話になり(すごい話題。)

それじゃあその子種はどんなものかという話題になり見させてくれという話になる(登場人物全員イカれているからそんな話になる。)

よし、じゃあみんなで主人公がオナニーしてぶっぱなした精子を電子顕微鏡で見ようかという展開になり、実際みんなキャッキャッ言いながら見ている。まさにそんな話だ。
私は今、とんでもない文章を書いた。氣ちGUYっぽいことを書いた。しかし一切何の誇張もしていないので、誤解のない様に。そんな本だ。

すごいイカしているというか、すごいイカレている。国が国なら発禁になるのでは?

そんなこんなでとんでもない内容であるが全篇がこの勢い。また内容だけでなく、単語や文章の繋がりがすごい。
いかがわしい下ネタ単語がこれでもかとぶちまけられ、何を考えてるんだという妄想が絶え間ない土石流のごとく押し寄せる。しかしそのトンデモない妄想に対して一つ一つの言葉遣いは理知的な雰囲氣を感じさせ、決して低俗なことを羅列してわめいているだけではない。(内容はもちろん下品の極みだが)
文章に氣づかいがある。というか、笑いをもたらすために巧妙に一文一文集中してつくられている。言葉の一つ一つ全ての文章の流れのテンポ・志向内容・表現力がすごい。性器や下ネタバカ話に対する精緻で綿密な描写や、異常なテンションの高さはいまだに野坂氏に勝てる人はいない。汚い話題だが、妄想のレベルやこだわり方には氣品する感じる。異常に丹精がこもっている。

妄想の次元たるや出だしの内容だけでもわかると思うが、ありえない世界だ。しかもその妄想で塗り固められた内容をさらにどっからでてきたのかというトンデモない妄想によって展開する。先が予期できない。いきなり何の話をしているのか、テンポよく、すさまじい方向へブッとばしてくれる。

他の追随を許さぬ圧倒的な密度と濃さがあり、誰にもマネの出来ないファンタジーを持つ。こう書いたらすごい文豪の様だが、全篇むき出しのエロ話だ。ある意味、文豪よりもすごい。

言わば妄想に次ぐ妄想、メガトンパンチにつぐメガトンパンチだろうか。フツーの人は出だしからぶちのめされ、読めない。

ストーリーがどうなるかわかんないし、単語レベルで何がでてくるかわからない。

今さらだが、すごい文章だと実感。この本を嬉々として楽しそうに読んでいる人が近くにいたらその人は間違いなくトンデモないヤツだ。
パンクロッカーの町田康、大推薦。内容が内容だけにさすがにあまり人にすすめられないが、読んでいると楽しくなる一冊。もちろん大推薦!!

図書館で読んで一人笑ってしまった。私は変態ではない。誤解のない様に。

今からAmazonで、もう一冊注文をしておこうと思う。
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