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ゴーレム 100 (未来の文学) 単行本 – 2007/6/1
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ベスター、最強にして最狂の伝説的長篇。未来都市で召喚された新種の悪魔ゴーレム100をめぐる魂と人類の生存をかけた死闘――軽妙な語り口とタイポグラフィ遊戯が渾然一体となったベスターズ・ベスト!
解説・山形浩生
解説・山形浩生
- 本の長さ504ページ
- 言語日本語
- 出版社国書刊行会
- 発売日2007/6/1
- ISBN-104336047375
- ISBN-13978-4336047373
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商品の説明
出版社からのコメント
本書は、SF史に燦然と輝く傑作して名高い『虎よ、虎よ!』の
巨匠アルフレッド・ベスターの数少ない長篇の一つで、長らく未訳のままで邦訳
が熱望されていた幻の問題作です。大量のグラフィック(楽譜からロールシャッ
ハまで!)、そして無数の奇想・アイデアが詰め込まれた熱気溢れる異色のエン
ターテイメントであるとともに、30年以上前に書かれたとは思えないほどの"新
しさ"をもった、ベスターSFの金字塔となっています。「未来の俗語にまみれ
た造語とダジャレ、言葉遊びの嵐。ほぼ全編が言語実験でありながら、謎の怪物
を追いかけるアクション謎解き物語としての楽しさも失っていない。高踏的であ
りながら通俗。実験的でありながら娯楽作。軽薄でありながら重厚。そして強烈
にして悪趣味。『虎よ、虎よ!』にあてはまったことが、相当部分までこの
『ゴーレム100』にもあてはまる。」(本書解説より)
巨匠アルフレッド・ベスターの数少ない長篇の一つで、長らく未訳のままで邦訳
が熱望されていた幻の問題作です。大量のグラフィック(楽譜からロールシャッ
ハまで!)、そして無数の奇想・アイデアが詰め込まれた熱気溢れる異色のエン
ターテイメントであるとともに、30年以上前に書かれたとは思えないほどの"新
しさ"をもった、ベスターSFの金字塔となっています。「未来の俗語にまみれ
た造語とダジャレ、言葉遊びの嵐。ほぼ全編が言語実験でありながら、謎の怪物
を追いかけるアクション謎解き物語としての楽しさも失っていない。高踏的であ
りながら通俗。実験的でありながら娯楽作。軽薄でありながら重厚。そして強烈
にして悪趣味。『虎よ、虎よ!』にあてはまったことが、相当部分までこの
『ゴーレム100』にもあてはまる。」(本書解説より)
著者について
アルフレッド・ベスター
1913年~1987年。ニューヨークに生まれ、コロンビア大学中退後、脚本家、編集者などのかたわらSF作家として活躍。長編『分解された男』で1953年第1回ヒューゴー賞を受賞。寡作ながらも超絶技巧と実験的作風で熱狂的ファンを持つ。
渡辺 佐智江
翻訳家。訳書にリチャード・フラナガン『奥のほそ道』(白水社)、アルフレッド・ベスター『ゴーレム100』(国書刊行会)、アーヴィン・ウェルシュ『フィルス』(パルコ出版)、ビル・カニンガム『ファッション・クライミング』(朝日新聞出版)、レム・コールハース『S,M,L,XL+』(ちくま学芸文庫・共訳)など多数。
1913年~1987年。ニューヨークに生まれ、コロンビア大学中退後、脚本家、編集者などのかたわらSF作家として活躍。長編『分解された男』で1953年第1回ヒューゴー賞を受賞。寡作ながらも超絶技巧と実験的作風で熱狂的ファンを持つ。
渡辺 佐智江
翻訳家。訳書にリチャード・フラナガン『奥のほそ道』(白水社)、アルフレッド・ベスター『ゴーレム100』(国書刊行会)、アーヴィン・ウェルシュ『フィルス』(パルコ出版)、ビル・カニンガム『ファッション・クライミング』(朝日新聞出版)、レム・コールハース『S,M,L,XL+』(ちくま学芸文庫・共訳)など多数。
登録情報
- 出版社 : 国書刊行会 (2007/6/1)
- 発売日 : 2007/6/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 504ページ
- ISBN-10 : 4336047375
- ISBN-13 : 978-4336047373
- Amazon 売れ筋ランキング: - 87,443位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 570位英米文学研究
- カスタマーレビュー:
著者について
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年3月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2007年で一番笑わせてくれた本です。新聞の絶賛書評を見て買ってはみたものの、ちょい高めで、面白くなかったら損かも…なんて心配は無用でした。作者が放送畑出身で、描写が視覚的に訴えてきます。キャラクターも国際的かつイロモノだらけ。まるで豪華なSFドタバタコメディ映画を観てるようで一気に読んでしまいました。ジョイス語とか解らなくても充分爆笑しっぱなしです。(一部の繊細な日本人男性は涙するかも)
2012年7月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
22世紀を舞台にした空想科学小説です。
テーマは殺人事件、悪霊の召喚、科学捜査、ドラッグ、性、スラム化した雑多な社会での生活等々、多岐に渡ります。
表現も通常の文章表現の他、フォントいじり、隠語、自動筆記、さらには図画をとりいれた抽象表現等、こちらも盛りだくさんです。よくこんなのが翻訳できたもんだと、翻訳者さんの力量を感じます(特に19章はぶっとびすぎ)。
また、内容も濃いので、頭に入れるべき情報が多すぎて、読んでいて大変疲れます。
が、また、それだけの情報を物語の構成力と力技でまとめあげていく過程がリアルで感じられるので、ものすごく面白いです。ドキドキしながら読めます。30年以上前に書かれた(米で1980年刊)とは思えない。
ただ、多大な情報量と、上下左右にものすごく振り回す話の筋、そして500ページというそれなりのボリュームは、この手の小説に慣れていない人が初めて読むには、適していないかもしれません。
それでもベスターの作品に興味がある場合、同著作者の代表作で、見聞きするところ「ゴーレム」よりも王道の冒険SF寄りの「虎よ!虎よ!」を先に読んだ方がいいのかもしれません(まだ私は読んでいないのですが)。
あまりに表現の実験に寄り過ぎているきらいがある作品だと思いますが、私はそれをやってしまう粋な作者の心根が好きです。だから作品としては満点。
ただ、この本で「嫌」な点がひとつ。山形浩生さんの解説がうるさいです。「SFファンの諸兄ならご存知の通りだが」「この表現はこの作品のオマージュ」「ここはウィリアム・バロウズ的表現」だと、私見でこの本をばっさりと語りきってしまいます(しかも仰々しい表現の連続でものすごくうるさい文章。この人はあんまり日本文学に興味ないんだろうなーと思いました)。
これだと、それに関連する本を読む意欲が起こらない。読後の感じ方なんか人それぞれだし、SFファンでなくとも、奇書としてこの本を読もうという人もいるだろうし。全部「あれはこれだ」と言われてしまったら、読む気なくします。もし私がこの「ゴーレム」を解説から読んでいたら、この本を読むのをよしていたでしょう。
ということで、解説のせいで評価減。読後感が悪くなってしまいました。解説は読まずに済ました方がいいと思います(訳者のあとがきはいいんですが)。
テーマは殺人事件、悪霊の召喚、科学捜査、ドラッグ、性、スラム化した雑多な社会での生活等々、多岐に渡ります。
表現も通常の文章表現の他、フォントいじり、隠語、自動筆記、さらには図画をとりいれた抽象表現等、こちらも盛りだくさんです。よくこんなのが翻訳できたもんだと、翻訳者さんの力量を感じます(特に19章はぶっとびすぎ)。
また、内容も濃いので、頭に入れるべき情報が多すぎて、読んでいて大変疲れます。
が、また、それだけの情報を物語の構成力と力技でまとめあげていく過程がリアルで感じられるので、ものすごく面白いです。ドキドキしながら読めます。30年以上前に書かれた(米で1980年刊)とは思えない。
ただ、多大な情報量と、上下左右にものすごく振り回す話の筋、そして500ページというそれなりのボリュームは、この手の小説に慣れていない人が初めて読むには、適していないかもしれません。
それでもベスターの作品に興味がある場合、同著作者の代表作で、見聞きするところ「ゴーレム」よりも王道の冒険SF寄りの「虎よ!虎よ!」を先に読んだ方がいいのかもしれません(まだ私は読んでいないのですが)。
あまりに表現の実験に寄り過ぎているきらいがある作品だと思いますが、私はそれをやってしまう粋な作者の心根が好きです。だから作品としては満点。
ただ、この本で「嫌」な点がひとつ。山形浩生さんの解説がうるさいです。「SFファンの諸兄ならご存知の通りだが」「この表現はこの作品のオマージュ」「ここはウィリアム・バロウズ的表現」だと、私見でこの本をばっさりと語りきってしまいます(しかも仰々しい表現の連続でものすごくうるさい文章。この人はあんまり日本文学に興味ないんだろうなーと思いました)。
これだと、それに関連する本を読む意欲が起こらない。読後の感じ方なんか人それぞれだし、SFファンでなくとも、奇書としてこの本を読もうという人もいるだろうし。全部「あれはこれだ」と言われてしまったら、読む気なくします。もし私がこの「ゴーレム」を解説から読んでいたら、この本を読むのをよしていたでしょう。
ということで、解説のせいで評価減。読後感が悪くなってしまいました。解説は読まずに済ました方がいいと思います(訳者のあとがきはいいんですが)。
2022年10月15日に日本でレビュー済み
アタマの中の"ごきげん目盛"が振り切れて・・・
お腹の中のリモコンがコチョコチョくすぐってきた気分!
ひぇぇっ!これが
"Wide-screen Baroque"
てぇモノですかい⁉
本作と比肩しうるサクヒンを日本で捜すとしたら・・・
杉浦茂『猿飛佐助』?
根本敬『ミクロの精子圏』?あたりか⁈
お腹の中のリモコンがコチョコチョくすぐってきた気分!
ひぇぇっ!これが
"Wide-screen Baroque"
てぇモノですかい⁉
本作と比肩しうるサクヒンを日本で捜すとしたら・・・
杉浦茂『猿飛佐助』?
根本敬『ミクロの精子圏』?あたりか⁈
2008年7月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ベスターの長編は死後にゼラズニイが書き継いだサイコショップを除くと以上の5作品。
1953:分解された男
1956:虎よ、虎よ!
1975:コンピューターコネクション
1980:ゴーレム100
1981:デシーヴァー
最初の二長編でベスターは伝説になってしまった。第一回のヒューゴー賞を受賞し、オールタイムベスト10に入る作品を書いてしまった。そして、SFから離れてしまい、生きたまま伝説になってしまった。
問題はその後である。生きた伝説がSF界に戻ってくることになり、SFファンはそれ相応の期待をして彼の作品を待ち望んで読んだ。残念ながら20年近い歳月を経て復帰したコンピューターコネクションは期待に応えきったとは言えなかった。
さて、此処で観点の問題だが、果たしてベスターの水準が落ちたのだろうか? それとも、ファンの期待が過大だったのだろうか?
わたしはコンピューターコネクションのときには前者だと思っていた。ところが、本作を読んで少し見解が変わってきた。実はベスターはそれほど変わっておらず、ファンの方が勝手に過剰な期待をぶつけていたのかも知れないと思うようになってきた。
コンピューターコネクションにしても本作にしても、虎よ虎よ!と比較すると物足りないと思うのだが、もともとベスターはこんなものではないのだろうか。いずれの作品の時も出版社の付ける惹句は凄いのだが、それは出版社のセールストークだから止むを得ないとして、そのセールストークも基本的には「あのベスターの作品だぞ!」という点を一番プッシュしているような気がする。逆に言えば、過去の伝説に依存して売るのが今のベスター作品の売り方になってしまっているように思う。
実のところ、コンピューターコネクションであれば、サイバーパンクを予見したベスターの先見的長編と言う惹句であれば違った読み方ができたように思う。
本作にしても、ベスターの得意テーマである悪魔召喚や超常感覚を近未来の連続変死事件のミステリーに織り込んで彼特有のタイポグラフィー実験を究極まで推し進めた実験的長編と言う惹句であれば、その通りだと思うし、その通りだから別段文句を言う筋合いではないような気がする。
ところが、昔のベスターの伝説を引き合いに出されてしまうと、どうしても虎よ虎よ!に匹敵するようなものを読ませてもらわないとフラストレーションが溜まってしまうのだ。
上述したとおり悪魔召喚と超常感覚という得意アイデアを盛り込んだ近未来のニューヨークの連続変死事件を扱ったミステリーで、その内容でどうしてこんなに分厚くなるのかと思わせるが、厚さを苦にせず一気に読ませてくれる佳作である。ただし、佳作であって傑作とまでは呼びにくいので、伝説の男の復活長編という風に構えて読むといささか噛合わないだろうと言う気がする。
1953:分解された男
1956:虎よ、虎よ!
1975:コンピューターコネクション
1980:ゴーレム100
1981:デシーヴァー
最初の二長編でベスターは伝説になってしまった。第一回のヒューゴー賞を受賞し、オールタイムベスト10に入る作品を書いてしまった。そして、SFから離れてしまい、生きたまま伝説になってしまった。
問題はその後である。生きた伝説がSF界に戻ってくることになり、SFファンはそれ相応の期待をして彼の作品を待ち望んで読んだ。残念ながら20年近い歳月を経て復帰したコンピューターコネクションは期待に応えきったとは言えなかった。
さて、此処で観点の問題だが、果たしてベスターの水準が落ちたのだろうか? それとも、ファンの期待が過大だったのだろうか?
わたしはコンピューターコネクションのときには前者だと思っていた。ところが、本作を読んで少し見解が変わってきた。実はベスターはそれほど変わっておらず、ファンの方が勝手に過剰な期待をぶつけていたのかも知れないと思うようになってきた。
コンピューターコネクションにしても本作にしても、虎よ虎よ!と比較すると物足りないと思うのだが、もともとベスターはこんなものではないのだろうか。いずれの作品の時も出版社の付ける惹句は凄いのだが、それは出版社のセールストークだから止むを得ないとして、そのセールストークも基本的には「あのベスターの作品だぞ!」という点を一番プッシュしているような気がする。逆に言えば、過去の伝説に依存して売るのが今のベスター作品の売り方になってしまっているように思う。
実のところ、コンピューターコネクションであれば、サイバーパンクを予見したベスターの先見的長編と言う惹句であれば違った読み方ができたように思う。
本作にしても、ベスターの得意テーマである悪魔召喚や超常感覚を近未来の連続変死事件のミステリーに織り込んで彼特有のタイポグラフィー実験を究極まで推し進めた実験的長編と言う惹句であれば、その通りだと思うし、その通りだから別段文句を言う筋合いではないような気がする。
ところが、昔のベスターの伝説を引き合いに出されてしまうと、どうしても虎よ虎よ!に匹敵するようなものを読ませてもらわないとフラストレーションが溜まってしまうのだ。
上述したとおり悪魔召喚と超常感覚という得意アイデアを盛り込んだ近未来のニューヨークの連続変死事件を扱ったミステリーで、その内容でどうしてこんなに分厚くなるのかと思わせるが、厚さを苦にせず一気に読ませてくれる佳作である。ただし、佳作であって傑作とまでは呼びにくいので、伝説の男の復活長編という風に構えて読むといささか噛合わないだろうと言う気がする。
2022年1月21日に日本でレビュー済み
内容は素晴らしくロックでファックなのですが届いた商品の状態がシットでした。
多分、倉庫に眠っていたのを引っ張り出してきたのでしょうが表紙の角が潰れているのは気持ちの良いものではありません。
返品までする酷さではありませんが書籍の保管の為にポリ袋を一冊々々に被せて欲しいと思いました。
多分、倉庫に眠っていたのを引っ張り出してきたのでしょうが表紙の角が潰れているのは気持ちの良いものではありません。
返品までする酷さではありませんが書籍の保管の為にポリ袋を一冊々々に被せて欲しいと思いました。