多少、値は張りますがファン垂涎のマニアックな作品集です。こんなのを出すとは国書刊行会も隅に置けません。
まず、ネルスン・ボンドの伝説的な短編「見よ、かの巨鳥を!」(本邦初訳!)を収録している点が泣かせます。ボンドが訳されるなんて「過去からの声」以来20年ぶりくらいじゃないでしょうか。そしてカットナーの「ギャラハー・プラス」。これも本邦初訳。<酔いどれ科学者ギャラガー>シリーズがさらにもう一編、読めるようになって嬉しい。レトロで、ほのかにB級臭ただよう作風がたまりません。そしてシオドア・R・コグスウェルの「スーパーマンはつらい」。これは本邦初訳ではないそうですが、コグスウェルが手軽に読めるようになって何よりです。
ほかの6篇については、(当方50年代が専門なので立ち入ったコメントは差し控えますが)平均してレベルは高いようです。
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グラックの卵 (未来の文学) 単行本 – 2006/9/1
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- 本の長さ363ページ
- 言語日本語
- 出版社国書刊行会
- 発売日2006/9/1
- ISBN-104336047383
- ISBN-13978-4336047380
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登録情報
- 出版社 : 国書刊行会 (2006/9/1)
- 発売日 : 2006/9/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 363ページ
- ISBN-10 : 4336047383
- ISBN-13 : 978-4336047380
- Amazon 売れ筋ランキング: - 769,302位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2007年8月8日に日本でレビュー済み
2014年1月28日に日本でレビュー済み
最初と最後が「鳥」であるアンソロジー。特に面白かったのがこの二篇。
◎「見よ、かの巨鳥を!」ネルスン・ボンド・・・太陽系の彼方から、鳥とは思えないほど異様な大きさの鳥らしきものが、地球に向かって近づいてきている。あれは一体?
◎「グラックの卵」ハーヴェイ・ジェイコブズ・・・変わり者だが大切な親友から、死に際に、珍鳥、グラックの卵を孵してほしいと頼まれる主人公は・・・
他の作家の短篇も、すべてテンポの良い、おかしみの強い、深い味わいの作品ばかり。泥酔すると潜在意識が解放されて天才発明家となって、大きな契約をし、何だかわからん機械を作ってしまうが、素面にもどると何にも思い出せない「ギャラハー・プラス」なんて、オモシロすぎて読みながら笑いを堪えきれない。また、時間SFとして傑作、というよりもいっそ青春モノとして傑作な気がする「モーニエル・マサウェイの発見」も好みだし、可愛らしすぎる遭遇「ガムドロップ・キング」も大好き。
ちょっと皮肉な「スーパーマンはつらい」シオドア・コグスウェル。これまた爆笑必至の「ただいま追跡中」ロン・グーラート。酒好きにはたまらん「バーボン湖」ジョン・ノヴォトニイ。
激しいオチに仰天するものもありますが、普通に物語としてほんわか、楽しい小説が多い。・・・にしては、読み応えありすぎ、歯ごたえありすぎ(笑)一度読んだら忘れるのが難しいような作品の数々でした。
唯一、私にとって難解だな〜、、、と思ったのが、ジョン・スラデック「マスタースンと社員たち」。しかしながら、私はミステリ小説のスラデックとも若干相性が悪かった。それだけのことだと思います。
本読みとして、酒飲みとして、素晴らしい時間を頂きました。訳&編者の故・浅倉久志氏に感謝です!面白かった!!!
◎「見よ、かの巨鳥を!」ネルスン・ボンド・・・太陽系の彼方から、鳥とは思えないほど異様な大きさの鳥らしきものが、地球に向かって近づいてきている。あれは一体?
◎「グラックの卵」ハーヴェイ・ジェイコブズ・・・変わり者だが大切な親友から、死に際に、珍鳥、グラックの卵を孵してほしいと頼まれる主人公は・・・
他の作家の短篇も、すべてテンポの良い、おかしみの強い、深い味わいの作品ばかり。泥酔すると潜在意識が解放されて天才発明家となって、大きな契約をし、何だかわからん機械を作ってしまうが、素面にもどると何にも思い出せない「ギャラハー・プラス」なんて、オモシロすぎて読みながら笑いを堪えきれない。また、時間SFとして傑作、というよりもいっそ青春モノとして傑作な気がする「モーニエル・マサウェイの発見」も好みだし、可愛らしすぎる遭遇「ガムドロップ・キング」も大好き。
ちょっと皮肉な「スーパーマンはつらい」シオドア・コグスウェル。これまた爆笑必至の「ただいま追跡中」ロン・グーラート。酒好きにはたまらん「バーボン湖」ジョン・ノヴォトニイ。
激しいオチに仰天するものもありますが、普通に物語としてほんわか、楽しい小説が多い。・・・にしては、読み応えありすぎ、歯ごたえありすぎ(笑)一度読んだら忘れるのが難しいような作品の数々でした。
唯一、私にとって難解だな〜、、、と思ったのが、ジョン・スラデック「マスタースンと社員たち」。しかしながら、私はミステリ小説のスラデックとも若干相性が悪かった。それだけのことだと思います。
本読みとして、酒飲みとして、素晴らしい時間を頂きました。訳&編者の故・浅倉久志氏に感謝です!面白かった!!!
2007年8月15日に日本でレビュー済み
昔からSF作家は冗談好きだったのだ。粋である。キャグタッチ作品が多い中で、「マスタースンと社員たち」だけは少々冗談がわかりにくくて冗漫か(←私の度量が狭いだけだろう)。
大好きなのは、ジョン・ノヴォトニイの「バーボン湖」。湖全体が極上バーボンだったら、そりゃあこたえられないよねえ。我慢できずにフォア・ローゼズを買ってきて飲んでます。じゃ、来年を期して乾杯!
大好きなのは、ジョン・ノヴォトニイの「バーボン湖」。湖全体が極上バーボンだったら、そりゃあこたえられないよねえ。我慢できずにフォア・ローゼズを買ってきて飲んでます。じゃ、来年を期して乾杯!