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天使 単行本 – 2010/7/23

4.1 5つ星のうち4.1 49個の評価

出版当時、荒俣宏氏が、「こんな作品がわが国で刊行されること自体がファンタスティックだ」と絶賛した天才歌人須永朝彦の初期短篇小説から、20数篇を選りすぐった傑作選。
天使と吸血鬼といった美の化身たちが羽ばたき交わす、耽美的て幻想的な物語群。
澁澤龍彦、稲垣足穂、中井英夫ら幻想作家の血脈を正統に継ぐ文学世界。
巻末解説は、いま話題の評論家・千野帽子氏。
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商品の説明

著者について

須永朝彦(1946~)…大学紛争たけなわで、同世代が政治的イデオロギーに没頭している時分、評伝『鉄幹と晶子』(紀伊國屋書店)と歌集『東方花傳』を上梓。才気溢れる反時代的な作風から、年配の詩人や俳人によって認められ、天才歌人と称される。幼少より式子内親王や与謝野晶子、北原白秋を愛誦していたという資質に、谷崎潤一郎や泉鏡花や三島由紀夫、スタンダールやホフマンスタールやジュネらの散文の影響が加味された和魂洋才の独自の幻想世界を築く。74年『就眠儀式』を皮切りに小説にも手を染め『滅紫篇』(コーベブックス)や『悪霊の館』(西沢書店)などを刊行。また審美的な批評家・エッセイストとしても活躍、『日本幻想文学史』(白水社)『日本幻想文学全景』(東雅夫との共著、新書館)『歌舞伎ワンダーランド』(新書館)ほか多数の著作がある。他にアンソロジストとしての仕事に≪日本幻想文学集成≫(国書刊行会)≪書物の王国≫(同)、古典の現代語訳に≪江戸の伝奇小説≫(同)などがあり、幻想文学の理解と普及のために得がたい仕事を続けている。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 国書刊行会; 初版 (2010/7/23)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2010/7/23
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 200ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4336052557
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4336052551
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 49個の評価

著者について

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須永 朝彦
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2020年3月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まだひとつしかお話を読んでいませんが、期待以上です。少しずつ大切に読みたいです。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年8月20日に日本でレビュー済み
Vine先取りプログラムメンバーのカスタマーレビュー( 詳細 )
明確なオチが好きな私は、イソップ童話は好きだが、アラビアンナイトのように
「だから、なんやねん!」というどこで終わりなのか、わからん話は苦手

この本はアラビアンナイトに似ている。きらびやかで色鮮やかな描写
でも、「いや、だからオチは?」
すべての話がつながっているようで、ずれている。
でも、いや、関連があるような描写でもある。
その意味では松本零士の「コックピット」みたいだ。
あの有名なキャラクターがでているようで、微妙にずれている。
でも無関係と言い切るには類似点が際立っている。

そういう細かい辻褄を合せていくのが好きな方にはこの
耽美で豪奢な描写を堪能できるのではないかと思う。

天使の放浪の果てを描いているような気もするが、天使ではない対極の存在を
描いているような気もする。
掴みどころのない登場人物たちは、うっかりするとこっちの世界に出てきそうな
生々しさがあって、不快感を催すような美しさがある。

耽美という存在は嫌いじゃないけど、正直イメージしにくい文体だ。
私ならこの本を買うより、即物的だけどモローやクノップフの画集を買う方に
お金を使う。この手の本は、読みなれていないからかもしれないけど、何回読んでも
イメージが明確になってこなかった。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年8月16日に日本でレビュー済み
Vine先取りプログラムメンバーのカスタマーレビュー( 詳細 )
美少年・吸血鬼・・耽美主義の聖典と、謳われる・・。

と、帯に書かれていますが、本当にその通り。本物です。
自分がもっと若い頃なら、読み漁っていたと思います。
短編集なので、スルッと読める。しかもヒネリ、というか
ユーモア、と云うかストン、と落とされる快感が堪りません。

「天使」の連作、「吸血鬼」の連作。
”人”でない者と出会った人々のお話。
天使が美しく、残酷で、人を狂わせるために世に現れているとしか
考えられないお話とか、(いつも決まったお店と時間に煙草を
買いに来る、というエピソードがあるんですが、それは私も
見てみたい・・)恋人の体の一部に花を咲かせる庭師とか。

一角獣が出てくるんですが、意地悪です、意外です。

解説の方が「氷菓子のようだ」と、喩えて要るんですが
言い得て妙。納得です。

文庫になって、手頃な値段で毎月発行!とかなら、買い揃えそう・・。

個人的には「就眠儀式」が好きです。
2010年8月20日に日本でレビュー済み
Vine先取りプログラムメンバーのカスタマーレビュー( 詳細 )
『耽美→美を最高の価値とする考え、美の世界にひたり陶酔すること』

「文章がきれいだ」なんて 今まで思ったこともありませんでした。
この「天使」は1行目から、「美しさ」を感じさせてくれました。

「耽美」って紹介されていると、別世界のモノと思ってきましたが、
意味を調べてみると、「美の世界にひたり陶酔すること」とあって、
どの短編も まさにその通り。

いくつかの偶然が重なって、新しい扉を開けたような感じです。

これが 例えば旧仮名遣いだったら、学校のつまらない授業を思いだして
それこそ読み切ることもなかったでしょう。
でも 幸いにも現代仮名遣いに直してあるのでわかりやすく だから
より美しく感じられたのだと思いました。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年8月28日に日本でレビュー済み
Vine先取りプログラムメンバーのカスタマーレビュー( 詳細 )
端正な言葉の運びと、ある意味様式化された美しく妖しい
異形の者たちの描写が、読んでいて大変心地よい。
退廃的ではあるものの、読み手を排除する感じがなく、最後まで楽しめた。
連作とおぼしき作品群の連なりが、易しいパズルを提示されているようでもあった。

ひとつ要望があるとすれば、作者の須永朝彦氏のプロフィルについて。
もう少し詳しくてもよいのかも、と思った。
版元が国書刊行会なので、その辺もっと詳しいのかなと思ったが
案外あっさりしており、少し物足りなさを感じたのは本当。

とはいえ、巻末の千野帽子氏の解説は、
読後感を損なわないもので非常に読み心地がよかった。

それにしても天使とはかくも残酷で美しいものであったか。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年8月19日に日本でレビュー済み
Vine先取りプログラムメンバーのカスタマーレビュー( 詳細 )
たとえ起承転結がなくても、はたまた極端に短い話であっても、
一瞬鮮やかに異世界が像を結びさえすれば、私は十分満足できるのだが、
登場人物の描写があまりにも紋切り型で、どうもしっくりこなかった。
いわく「廿歳前後の美しい若者」「頸筋」「金髪碧眼」。
表紙に配されたバーン・ジョーンズの絵のように、どの青年も見分けがつかない。

美しい男たちが登場する耽美的小説といえば、森茉莉とつい比較してしまう。
彼女もかなりのワンパターンで、華奢な美貌の不良少年と彼を誘惑する美丈夫
という組合わせでいくつも似たように小説を書いているわけだが、
同じ役を違う役者がやっている程度にはキャラクターの違いを感じるし、
何より彼らの「美しさ」が甘い息遣いとともにまざまざと目に浮かんでくる。

作者の須永朝彦氏はかなりの博識とお見受けするが、
たとえば澁澤龍彦の文章のような「めくるめく」感じはない。
どの作品も短めなので、幻惑される前に終わってしまうのだ。
せめて、正字・旧仮名遣いであれば、もう少し違った印象を受けたかもしれない。

とはいえ、装丁に心遣いの感じられる美しい本であることにはちがいないので
いささか甘めに★みっつ。
2010年8月25日に日本でレビュー済み
Vine先取りプログラムメンバーのカスタマーレビュー( 詳細 )
幻想文学とは言葉でつくられた手品のようなもの。かつて昭和天皇に手品をお見せになったアダチ龍光(手品師)は、人を疑うということをまったくなさらない陛下(晩年の)は、日本一の観客であると語っていました。
見破ろうとして読むのか、だまされる楽しみのために読むのか。はい、わたしはだまされてみました。金髪碧眼、金色の蕊のような睫毛、独逸に墺太利、貴族の美青年・・

短ければ短いほど、一瞬の気合いのうちに急峻を下り、長い物語は川辺の景色を存分に眺めさせたあげく、花も紅葉もない砂州に置き去りにされる。
棹尾をかざる「昔むかし」ではじまる二篇は、美少年・吸血鬼・同性愛などが食い散らかされ、散乱したテーブルの前で、無垢が残酷と同じ意味をもつ幼い王女さまをお慰めするためにしてさしあげる小さな物語。月の光のもと、語り手が書を閉じて、思わずため息をつこうかという佳品です。

これらの作品は若いときに書かれたものとか。それならなおのこと若い人に読まれるべきで、現代仮名遣いに改められたのはひとつの好機。三十年、四十年がひとまたぎできないような想像力では、文学の魅力などとは無縁です。
小説を書くうえで触媒になった歌や断章がつけられていますが、葛原妙子や山中智恵子の歌の力が大きく寄与していることは確か。この二人の作品を絶賛しても、決してこの作者を貶めることにならないでしょう。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年8月30日に日本でレビュー済み
Vine先取りプログラムメンバーのカスタマーレビュー( 詳細 )
短編集です。一話読んで、漫画をノベライズしたのかと思いました。

BLや今時の深夜系アニメ?がお好きな方にはお勧めかもしれません。
その類に否定的ではありませんが、正直私にはつらい読み物でした。
ファンの方には申しわけありません。
以下、正直な感想を書かせていただきます。

単純に帯と表紙で選びました。
旧字旧文体風で、内容的にも初見のインパクトはありました。
しかし、次は、次こそは、と読み進んでも同じようなことの繰り返し。
現代なのに旧字、古い外国の地名や人名。
そのような表現方法の必要性が感じられませんでしたし、
魅力的とも感じられず。
むしろ泥臭い。
それが美意識といわれればそれまでですが…
耽美、幻想というには表現や内容が具体的すぎて行間からの余韻を感じられず。
品の良い官能とでもいいましょうか。
内容はえげつないのに変に品の良い装いにイライラしてしまいました。

もっとグロテスクな表現でしたら引き込まれたかもしれません。
私の感受性が低下してしまったのかもしれません。

耽美幻想を売り文句としているのですが、
本格的なその類を好まれる方に私はお勧めできませんので★1つです。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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