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伝承遊び考 3 鬼遊び考 単行本 – 2008/1/1
加古 里子
(著)
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- 本の長さ635ページ
- 言語日本語
- 出版社小峰書店
- 発売日2008/1/1
- ISBN-10433822603X
- ISBN-13978-4338226035
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商品の説明
著者からのコメント
筆者が実際の子どもに接するようになったのは、一九五〇年頃。以来五〇年程の間、全国から提供された延べ二九万余の資料を分析考察したのが4冊の本書である。しかし単に遊び方や面白さを羅列したものではない。
子どもの遊びは種類も多いが、同系で少異なのが多数ある。なぜ同じようなのがあるのか、どうして違ったものができたのかを探ってゆく間、気付かなかった暗流や大きな基本事項が浮かび上がってきた。
そもそも伝承遊びは、みな子ども大衆の力で作られ、支持されてきた。たとえ一時期一地域で特定の子が案出したとしても、他の子の共感がなければ消滅し、他への伝播は絶えてしまう。したがって遊びの背後には無名普通の子の判断選択があり、それにより遊びが保持されてきたのである。
また、円や四角を組み合わせた図形で行う石けり遊びでは、その区画の数や並べ方で多くの変化が展開されるが、場所や体力の制約から、一定の限度に達すると、次は異なった人型図形等へ変わってゆく。このより高い内容や目標への飛躍は、子の持つ「向上」の姿勢である。
一方、鬼遊びなどでは、必ず幼少児のため、「タンマ」や「ミソッカス」の対策がある。それは体力能力による優劣勝敗のみの追求ではなく、同じ仲間として楽しみを共有しようという「共生」の精神の発露であろう。
こうした素晴らしい生きる姿勢と人間性は、各種のネーミングや囃し言葉、歌曲、ユーモアに富む罰則などにも見出すことができる。
以上のような遊びの宝を独り占めしては申し訳なく、また快く資料をくださった子どもと有志の方々へ、一刻も早く恩返しの報告としてまとめたのが本書である。全国の親御さんはもちろん、大人の方全員に、遊びの背後で子どもたちがこんなにも気高く、意欲を持って生きようとしていることを知っていただきたいと願っている。
子どもの遊びは種類も多いが、同系で少異なのが多数ある。なぜ同じようなのがあるのか、どうして違ったものができたのかを探ってゆく間、気付かなかった暗流や大きな基本事項が浮かび上がってきた。
そもそも伝承遊びは、みな子ども大衆の力で作られ、支持されてきた。たとえ一時期一地域で特定の子が案出したとしても、他の子の共感がなければ消滅し、他への伝播は絶えてしまう。したがって遊びの背後には無名普通の子の判断選択があり、それにより遊びが保持されてきたのである。
また、円や四角を組み合わせた図形で行う石けり遊びでは、その区画の数や並べ方で多くの変化が展開されるが、場所や体力の制約から、一定の限度に達すると、次は異なった人型図形等へ変わってゆく。このより高い内容や目標への飛躍は、子の持つ「向上」の姿勢である。
一方、鬼遊びなどでは、必ず幼少児のため、「タンマ」や「ミソッカス」の対策がある。それは体力能力による優劣勝敗のみの追求ではなく、同じ仲間として楽しみを共有しようという「共生」の精神の発露であろう。
こうした素晴らしい生きる姿勢と人間性は、各種のネーミングや囃し言葉、歌曲、ユーモアに富む罰則などにも見出すことができる。
以上のような遊びの宝を独り占めしては申し訳なく、また快く資料をくださった子どもと有志の方々へ、一刻も早く恩返しの報告としてまとめたのが本書である。全国の親御さんはもちろん、大人の方全員に、遊びの背後で子どもたちがこんなにも気高く、意欲を持って生きようとしていることを知っていただきたいと願っている。
登録情報
- 出版社 : 小峰書店 (2008/1/1)
- 発売日 : 2008/1/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 635ページ
- ISBN-10 : 433822603X
- ISBN-13 : 978-4338226035
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,185,518位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 932位日本の民俗
- カスタマーレビュー:
著者について
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1926年、福井県に生まれた。東京大学工学部卒業後、民間会社の研究所に勤務しながら、セツルメント運動、児童文化活動に従事し、児童文化の研究・創作を続けたあと、現在は独立し、教育文化や絵本、子どものための科学の本、放送などの分野で広く活躍している。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 だるまちゃんとてんじんちゃん (ISBN-13: 978-4834022469 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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