タイトルの「潮流」は、音声処理、言語処理のこれまでの研究を振り返り、
現在、主流となった技術と残された課題を解説するという意味です。
この本はこの分野の基礎を習得済みの人向けです。
章立てとページ数は
1. 音声生成 40ページ
2. 音声符号化 24ページ
3. 音声合成 47ページ
4. 音声認識 63ページ
5. 音声対話システム 30ページ
6. 言語処理・機械翻訳 34ページ
7. 情報アクセス 28ページ
8. 展望 6ページ
となってます。執筆は4章と5章を除き、各章1〜2名が担当しています。
4章は名前だけの人もいるのかもしれませんが、
何と12名が書いている事になってます。5章は4名です。
執筆者によって文章や書き方はまちまちです。
分かりやすい部分もあれば、専門的でやや読みにくい部分もあります。
論文と同等か、少し易しくしたぐらいの感じです。
ある分野のこれまでの研究を総括し、今後の動向について述べるというのは
論文誌のレビューと同じなので、本書もレビューに近い書き方になってます
(極端に言えばレビューを集めて作ったような本です)。
本文中では多数の論文が引用・参照されています。
深く理解したい部分はこれらの文献も入手して読む必要があるでしょう。
音声関係の研究を初めたばかりの人が現在の研究動向を理解したり、
自分の専門とは少し異なる分野の状況を知るのに役に立つ本だと思います。
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