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内山家は現代家族が抱えるさまざまな問題に直面している。しかし、「救う・救われるという人間関係を疑うところから出発している」と語る村上は、内山家に安易に「救い」の手を差しのべたりはしない。「家族は楽しく食事しなければならない」「親は子供に期待する」といった現代家族を漠然と包みこんでいる幻想をはぎ取られた内山家は、一気に崩壊へと突き進む。にもかかわらず、読後感がさわやかに感じられるのは、多くの困難を引きずりながらも徐々に自立していく内山家の人々が、家族の崩壊と反比例するかのように生き生きとしてくるからだ。特に秀樹が、女を救おうとする自分とDV加害者とが「似ている」ことに気づき、涙するシーンは印象的だ。
村上は2000年に発表した『希望の国のエクソダス』で日本経済や教育を論じ、主人公の中学生に「この国には希望だけがない」と語らせた。そうした絶望感を経て書かれた本書には「救い」はないが「希望」の光は見て取れる。読み手は、家族それぞれの視点で同じシーンを描くという手法で構成されるこの物語で、登場人物の誰かに自己を投影し、自分にとっての「希望」を見いだすことができるに違いない。(中島正敏)
1952年長崎県生まれ。
七六年『限りなく透明に近いブルー』で第七五回芥川賞受賞。『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、『半島を出よ』では野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。『トパーズ』『KYOKO』で映画監督も務めた。最新作は『新 13歳のハローワーク』『13歳の進路』。日本の金融・政治経済の問題を考える メールマガジン『JMM』を主宰し、経済トーク番組『カンブリア宮殿』(テレビ東京)のホストも務める。
お客様はこの小説のラストシーンについて非常に高く評価しています。救われる思いや人生を取り返す指針になると感じており、リアルな描写が問題の正確な把握や解決への道のりを示していると述べています。また、男性キャラクターも可愛らしく、現実に即した作品だと評価されています。
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お客様は、このストーリーのラストシーンに救われる思いを感じており、ハッピーエンドに結びつくと評価しています。また、人生を取り返す指針としての役割も期待されています。
"...しかし、まぁ本人たちは読まないと思うので、今犠牲になってる子供たちや、かつて犠牲になっていた人たちに是非おすすめしたいです。人生を取り返す指針になると感じました。" もっと読む
"村上作品には、あまり読後感が良いものがない。 しかしこのストーリーには、さっぱりした感想を持ちました。 ラストに救われる思いがしました。" もっと読む
"...コミュニケーションが破綻して、残酷なまでの悲劇を呼ぶまでに至るのに対し、この「最後の家族」は、家族それぞれが自立した考えを持ち、結果ハッピーエンドに結びつく事になる。..." もっと読む
お客様はこの小説の現実性を高く評価しています。細かくリアルな描写が問題の正確な把握や解決への道のりを示していると感じています。また、男性キャラクターが可愛らしく、本当にいい作品だと感じているようです。
"...そういった外部でのご縁によって、機能不全家族は解体されていった。本当にいい作品だった。かなり現実に即していて、いわゆる毒親と呼ばれる人たちに読んでほしいと思った。しかし、まぁ本人たちは読まないと思うので、今犠牲になってる子供たちや、かつて犠牲になっていた人たちに是非おすすめしたいです。..." もっと読む
"...精神科医療関係者や法曹関係者、専門技術者への取材がされた上で、小説家としての作者の卓越した能力が発揮されている。細かくリアルな描写が、問題の正確な把握や解決への道のりを示していると思う。ただ、すでに文庫版が出ているので、そちらを買ったほうがお得。" もっと読む
"男性って・・可愛そう..." もっと読む