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最後の家族 単行本 – 2001/9/1

5つ星のうち4.1 57個の評価

ある中流一家・内山家に起こる様々な出来事を、家族4人のそれぞれの視点で描く。引きこもりやドメスティック・バイオレンスなど、現代がかかえる社会問題をこの家族をとおして、幸せとは何か、家族とは何かを問いかける。村上龍が描く家族とは…・。書き下ろし長編小説。

商品の説明

商品説明

リストラにおびえる父親・秀吉、若い大工と密会を重ねる母親・昭子、引きこもりの長男・秀樹、10歳年上の元引きこもりの男と交際する長女・知美。ある日、向かいの家で男に髪をつかまれて引きずられる女を目にした秀樹は、それが「ドメスティック・バイオレンス(DV)」だと知り、いつしか女を救うことを夢想しはじめるが…。

内山家は現代家族が抱えるさまざまな問題に直面している。しかし、「救う・救われるという人間関係を疑うところから出発している」と語る村上は、内山家に安易に「救い」の手を差しのべたりはしない。「家族は楽しく食事しなければならない」「親は子供に期待する」といった現代家族を漠然と包みこんでいる幻想をはぎ取られた内山家は、一気に崩壊へと突き進む。にもかかわらず、読後感がさわやかに感じられるのは、多くの困難を引きずりながらも徐々に自立していく内山家の人々が、家族の崩壊と反比例するかのように生き生きとしてくるからだ。特に秀樹が、女を救おうとする自分とDV加害者とが「似ている」ことに気づき、涙するシーンは印象的だ。

村上は2000年に発表した『希望の国のエクソダス』で日本経済や教育を論じ、主人公の中学生に「この国には希望だけがない」と語らせた。そうした絶望感を経て書かれた本書には「救い」はないが「希望」の光は見て取れる。読み手は、家族それぞれの視点で同じシーンを描くという手法で構成されるこの物語で、登場人物の誰かに自己を投影し、自分にとっての「希望」を見いだすことができるに違いない。(中島正敏)

内容(「MARC」データベースより)

誰かを救うことで自分も救われる、というような常識がこの社会に蔓延しているが、その弊害は大きく、自立を阻止する場合がある-。家族について書かれた残酷で幸福な最後の物語。2001年秋テレビ朝日系連続ドラマ化。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 幻冬舎 (2001/9/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2001/9/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 324ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4344001214
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4344001213
  • カスタマーレビュー:
    5つ星のうち4.1 57個の評価

著者について

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村上 龍
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1952年長崎県生まれ。

七六年『限りなく透明に近いブルー』で第七五回芥川賞受賞。『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、『半島を出よ』では野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。『トパーズ』『KYOKO』で映画監督も務めた。最新作は『新 13歳のハローワーク』『13歳の進路』。日本の金融・政治経済の問題を考える メールマガジン『JMM』を主宰し、経済トーク番組『カンブリア宮殿』(テレビ東京)のホストも務める。

カスタマーレビュー

星5つ中4.1つ
57グローバルレーティング

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お客様のご意見

お客様はこの小説のラストシーンについて非常に高く評価しています。救われる思いや人生を取り返す指針になると感じており、リアルな描写が問題の正確な把握や解決への道のりを示していると述べています。また、男性キャラクターも可愛らしく、現実に即した作品だと評価されています。

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3人のお客様が「ラストシーン」について述べています。3肯定的0否定的

お客様は、このストーリーのラストシーンに救われる思いを感じており、ハッピーエンドに結びつくと評価しています。また、人生を取り返す指針としての役割も期待されています。

"...しかし、まぁ本人たちは読まないと思うので、今犠牲になってる子供たちや、かつて犠牲になっていた人たちに是非おすすめしたいです。人生を取り返す指針になると感じました。" もっと読む

"村上作品には、あまり読後感が良いものがない。 しかしこのストーリーには、さっぱりした感想を持ちました。 ラストに救われる思いがしました。" もっと読む

"...コミュニケーションが破綻して、残酷なまでの悲劇を呼ぶまでに至るのに対し、この「最後の家族」は、家族それぞれが自立した考えを持ち、結果ハッピーエンドに結びつく事になる。..." もっと読む

3人のお客様が「現実性」について述べています。3肯定的0否定的

お客様はこの小説の現実性を高く評価しています。細かくリアルな描写が問題の正確な把握や解決への道のりを示していると感じています。また、男性キャラクターが可愛らしく、本当にいい作品だと感じているようです。

"...そういった外部でのご縁によって、機能不全家族は解体されていった。本当にいい作品だった。かなり現実に即していて、いわゆる毒親と呼ばれる人たちに読んでほしいと思った。しかし、まぁ本人たちは読まないと思うので、今犠牲になってる子供たちや、かつて犠牲になっていた人たちに是非おすすめしたいです。..." もっと読む

"...精神科医療関係者や法曹関係者、専門技術者への取材がされた上で、小説家としての作者の卓越した能力が発揮されている。細かくリアルな描写が、問題の正確な把握や解決への道のりを示していると思う。ただ、すでに文庫版が出ているので、そちらを買ったほうがお得。" もっと読む

"男性って・・可愛そう..." もっと読む

上位レビュー、対象国: 日本

  • 2024年6月10日に日本でレビュー済み
    フォーマット: 単行本Amazonで購入
    古い価値観にしばられる父親と、その父親にくっついている前時代的な母親。2人が築く歪な家庭の中で、子どもたちが犠牲になっていた。苦しい状況で精神療法や心理療法が進み、少しずつ出会う人が変わっていく。そういった外部でのご縁によって、機能不全家族は解体されていった。本当にいい作品だった。かなり現実に即していて、いわゆる毒親と呼ばれる人たちに読んでほしいと思った。しかし、まぁ本人たちは読まないと思うので、今犠牲になってる子供たちや、かつて犠牲になっていた人たちに是非おすすめしたいです。人生を取り返す指針になると感じました。
  • 2017年4月9日に日本でレビュー済み
    フォーマット: 単行本Amazonで購入
    村上作品には、あまり読後感が良いものがない。
    しかしこのストーリーには、さっぱりした感想を持ちました。
    ラストに救われる思いがしました。
    3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2010年6月22日に日本でレビュー済み
    フォーマット: 文庫
    引きこもりの長男を中心に1つ1つの出来事を家族それぞれの
    視点で描写している。
    長男が隣家のDVを目撃する所から少しずつ外の世界との接点を
    持ち始め、家族との仲も元に戻っていく。

    長男が立ち直るにつれ、母親は自分の役割を自問自答する。父親は会社の
    リストラに怯え、絶望した時に初めて長男の気持ちを理解する。
    妹は自分で決める事を無意識に避けていたが、イタリア留学を希望する。

    タイトルの意味を考えましたが、
    家族それぞれが自立する事が最終形態(最後)の家族、という事なの
    かな、と思いました。
    少し寂しい感じもしますが、村上龍が考える家族像とはこの本の家族という
    事なのでしょう。
    1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2022年12月27日に日本でレビュー済み
    フォーマット: 文庫
    面白かったです。
    自立をすることが親しい人を救うというのはいい言葉だと思う。
    人を助けたいというのは対等ではなく相手を下に見ているという指摘はコミュニケーションのあり方について考えさせられた。自分が相手に対してどう思うか、そしてそれは本当に相手のためになっているのか、相手を対等に見ているか、などを考える癖が本書を読んだことで身についたように思う。
    おすすめです。
    1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2018年5月12日に日本でレビュー済み
    フォーマット: 文庫Amazonで購入
    現代の家族の抱える問題を父、母、息子、娘のそれぞれの立ち位置からあぶり出していく。少し前までは父親が家長として家族を支え守ってきた。すでに家族は支えられ守られる存在ではなくなっているのに、依然としてそうあるべきだという自意識から逃れられない父親の存在が哀しい。

    崩壊したかに見える家族の関係が、ひきこもりの息子がある事をきっかけに外に関心を持つようになり、父親が社会的地位や経済的優位性を失う事によって家族という縛りから個人としての自立という形で再生していく。家族の団らんの暖かさは失われたが、個々が個々を思いやる気持ちが自立によって芽生えてゆく。

    家族という最小単位も絶滅保護形態になりつつあるのかな。個人として自立するという事は、他者も個人として自立した存在として尊重するという事なんだろうな。引きこもりの息子が弁護士との会話の中で自分の思い上がりや被害者意識に気付く場面が私にもとても啓蒙的だった。
    3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2016年9月20日に日本でレビュー済み
    フォーマット: 文庫
    このところ我が家に問題が発生して、ずっと前に図書館で読んだ「最後の家族」を読み返してみたくなりました。

    リストラにおびえるサラリーマンの父親。
    若いボーイフレンドのいる専業主婦の母親。
    ひきこもりの息子。
    年上男性との密会を重ねる女子高生の娘。

    この4人がそれぞれの状況や心情を語る形式で物語は進行します。

    息子が引きこもりになるまではごくごく普通の家族だったはず。
    引きこもった理由は、事実だけ見ていくとよく分からない。
    虐待があったわけではないし、
    特別に厳格な家でもない。
    父親は仕事人間ではあるけれど家庭を大切にしている。
    母親は穏やかな人。ボーイフレンドがいるけど、それは息子が引きこもりになった後のことでデートもランチだけ。

    ではなぜ?

    それを解くキーワードは「自立」です。

    物語の最後には、家族4人はバラバラに暮らすことになります。
    それを寂しいラストとみる方もいらっしゃるでしょう。
    でも私は、前回読んだときもそうでしたが、やはりこの小説はハッピーエンドだと思います。
    「最後の家族」とは、現代および未来において家族という制度が続いていくのであれば、このような形態でしか存続し得ないという意味で「最後」なのではないかと思いました。

    それにしても…親とは切ないものですね。
    しかし親もまたほんとうの自立をすることで
    みずからの人生を楽しむ自由を手に入れることができる。そんなふうに考えると希望がわいてきます。

    精神科医の斉藤環さんの解説もとても参考になりました。
    3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2010年3月11日に日本でレビュー済み
    フォーマット: 文庫
    夫が可哀想。ただそれだけの中身の薄い勘違い小説。村上龍はもう終わった。
    4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2004年5月1日に日本でレビュー済み
    フォーマット: 単行本Amazonで購入
    引きこもり、家庭内暴力、リストラ、自殺、離婚、自立などのいまや身近ともいえる題材を扱っている。精神科医療関係者や法曹関係者、専門技術者への取材がされた上で、小説家としての作者の卓越した能力が発揮されている。細かくリアルな描写が、問題の正確な把握や解決への道のりを示していると思う。ただ、すでに文庫版が出ているので、そちらを買ったほうがお得。
    1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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