人形は言葉を話すことはない。
だから都合のいいように「人形の気持ち」を解釈することができる。
さらに美しい人形を自分の思うままに飾ることができる。
まるで自分(もしくは愛しているのに手に入らない人)の分身のように扱うことができる。
人形は貴重であり、キケンな存在。
悲しみを人形にぶつける愛情。
着せ替え人形を美しく着飾る愛情。
人間同士の恋愛に似た感情を抱く愛情。
ひとことに「人形愛」といってもさまざまな形を描いています。
私にも幼い頃からずっと一緒にいるぬいぐるみがいます。
さびしい時も嬉しい時も、あの子をぎゅーっと抱きしめて気持ちを共有していた。
家族も友達もいるけれど私のいちばんの理解者はあの子でした。
ひいちゃう人もいるかもしれないけど、
そんな大切なお人形を持っている人には理解しやすい作品です。
これまでの豊島ミホさんの作品にありがちな
地方の地味な女の子のお話もあり期待を裏切らないけど、
時代がかった懐かしい香りのするものもあったりして、
作家としての幅が広がりました。新境地☆
ファンタジックでキラキラした装丁も乙女心を揺さぶります。
大好きな人形を愛でるように、大切にしたい作品です。
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ぽろぽろドール 単行本 – 2007/6/1
豊島 ミホ
(著)
- 本の長さ230ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎
- 発売日2007/6/1
- ISBN-104344013417
- ISBN-13978-4344013414
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登録情報
- 出版社 : 幻冬舎 (2007/6/1)
- 発売日 : 2007/6/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 230ページ
- ISBN-10 : 4344013417
- ISBN-13 : 978-4344013414
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,767,483位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 42,297位日本文学
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2007年10月26日に日本でレビュー済み
カバーに引かれて買ってしまいましたが、内容も面白かったです。
人形をテーマとした内容ですが、人形好きでなくても、人形を通して主人公の気持ちの変化がわかり、あっという間に読み終えました。
本はインテリアとして部屋にも飾れそうで、大満足の一冊です。
人形をテーマとした内容ですが、人形好きでなくても、人形を通して主人公の気持ちの変化がわかり、あっという間に読み終えました。
本はインテリアとして部屋にも飾れそうで、大満足の一冊です。
2011年11月6日に日本でレビュー済み
人形と、人形に入れ込む人たちの短篇集。
作家さんは私と同級生くらい。
同じ時代を生きただけあって、現代モノの描写ディテールは生々しかった。
まず印象深かったのは、本編よりもあとがき(笑)
小説の中身としても、完全にネタバレになってしまうので、
あまり細かく言及できませんが、各物語のラスト以上に心に残ります。
情報過多の時代、美しいモノとの向き合い方という点に関して、
私らくらいの世代からは、結構切実な問題があるように思ったりした。
各話の人形と、登場人物たちの関係はそれぞれ。
人形に、ある実在の人物を投影している関係もあれば、人形自体の魅力に心奪われる関係も。
私には、まだ人形の趣味はありませんが、
美しい人の形をしていれば、恋情相手の代替機能も備わるのでしょうね。
究極に美しく、自分に対しても害もなく優しい人形、、、でも、やっぱりあくまで代替物。
根底には、そんな切なさが全編通して共通しているように思います。
かといって”人形と自分”のプライベートな世界の外にも
完全無欠に満たしてくれるものなんて、ないんでしょうが、、
ちょっと孤独な感情を刺激される本でした。
作家さんは私と同級生くらい。
同じ時代を生きただけあって、現代モノの描写ディテールは生々しかった。
まず印象深かったのは、本編よりもあとがき(笑)
小説の中身としても、完全にネタバレになってしまうので、
あまり細かく言及できませんが、各物語のラスト以上に心に残ります。
情報過多の時代、美しいモノとの向き合い方という点に関して、
私らくらいの世代からは、結構切実な問題があるように思ったりした。
各話の人形と、登場人物たちの関係はそれぞれ。
人形に、ある実在の人物を投影している関係もあれば、人形自体の魅力に心奪われる関係も。
私には、まだ人形の趣味はありませんが、
美しい人の形をしていれば、恋情相手の代替機能も備わるのでしょうね。
究極に美しく、自分に対しても害もなく優しい人形、、、でも、やっぱりあくまで代替物。
根底には、そんな切なさが全編通して共通しているように思います。
かといって”人形と自分”のプライベートな世界の外にも
完全無欠に満たしてくれるものなんて、ないんでしょうが、、
ちょっと孤独な感情を刺激される本でした。
2011年11月12日に日本でレビュー済み
思わずカワイイ表紙につられて読んだ見たら、お話もかわいい。
豊島ミホさんの作品の中で一番好きです。
豊島ミホさんの作品の中で一番好きです。
2007年7月19日に日本でレビュー済み
新聞広告で豊島ミホsの新刊が出たことをしり早速読みました☆
装丁の淡く細やかで幻想的な絵に、キュートなフォント、銀色のキラキラが素敵で、
作品をうまく惹きたててます。
表紙と内容、どちらもGoodレベルが同じ☆という印象デス。どっちも負けてない。
評価が☆☆☆としてますが、☆☆☆☆ぐらいに思ってもらっていいです。
(私の評価は、コレクションしたいかどうか、などの勝手な基準が絡んでいるので。)
同題収録短編『ぽろぽろドール』にかかれた、
”・・・けれど、考えてしまうのだ、この世の何が、秘密の人形に勝るだろうと。”
対象は違えど、時に私達が思ってしまうことだなって思いました。
これ以上のものはない、この人以上の人はいないだろう、とかとか。
収録短編『手のひらの中のやわらかな星』では
登場人物の1人に少し自分を重ねたり重ねなかったりしつつ
時に共感したりしながら読みました。
豊島さんの作品には共感してしまうケース、想いが結構あるんですよ。
一番興味深く読み進めたように思うのは
書き下ろし(これ以外は雑誌連載での短編。)の『僕が人形と眠るまで』かな。
容姿美しき男子高校生の主人公が事故に遇うところから話は始まります。
最後の2行が結構印象に残る。ふぅん・・・・あぁそうだったのか。っていう感じで。
オチについて、彼が見つけ出す事実について、
あんまり気にすることなく読み進めていたので、
読後、「はぁん、なるほど〜。」って、自転車漕ぎながら思い返したりしました。
装丁の淡く細やかで幻想的な絵に、キュートなフォント、銀色のキラキラが素敵で、
作品をうまく惹きたててます。
表紙と内容、どちらもGoodレベルが同じ☆という印象デス。どっちも負けてない。
評価が☆☆☆としてますが、☆☆☆☆ぐらいに思ってもらっていいです。
(私の評価は、コレクションしたいかどうか、などの勝手な基準が絡んでいるので。)
同題収録短編『ぽろぽろドール』にかかれた、
”・・・けれど、考えてしまうのだ、この世の何が、秘密の人形に勝るだろうと。”
対象は違えど、時に私達が思ってしまうことだなって思いました。
これ以上のものはない、この人以上の人はいないだろう、とかとか。
収録短編『手のひらの中のやわらかな星』では
登場人物の1人に少し自分を重ねたり重ねなかったりしつつ
時に共感したりしながら読みました。
豊島さんの作品には共感してしまうケース、想いが結構あるんですよ。
一番興味深く読み進めたように思うのは
書き下ろし(これ以外は雑誌連載での短編。)の『僕が人形と眠るまで』かな。
容姿美しき男子高校生の主人公が事故に遇うところから話は始まります。
最後の2行が結構印象に残る。ふぅん・・・・あぁそうだったのか。っていう感じで。
オチについて、彼が見つけ出す事実について、
あんまり気にすることなく読み進めていたので、
読後、「はぁん、なるほど〜。」って、自転車漕ぎながら思い返したりしました。
2008年8月19日に日本でレビュー済み
「青空チェリー」「日傘のお兄さん」から一貫して、変態呼ばわりされかねないようなちょっと変わった愛情と、ふつうの人たちとの接点をテーマにしてきている豊島さん。60年代までの熱い連帯や、80年代の消費社会的な流行の軽いつながりを拒否し、個人的な萌えに人々が閉じこもる現代日本で、人と人を結ぶ絆を探していくと、必然的にそういうテーマになっていくのかもしれません。豊島さんに限らず、この世代の女性作家に共通するテーマでもあるような気がします。そんな豊島さん、本作では人形愛がテーマです。僕はどちらかというと人形は苦手なほうで、直接の共感はありませんが、それでもどこか自分とつながるところを見つけられるようなそんな微妙な心理を丁寧に描いています。
とはいえ、最高傑作と言うには、描写がどうも即物的な感じが否めません。ストーリーの面白さで強引に引っ張っていくようなところがあり、においたつような雰囲気で虜にするようなところが、もう一つかなぁ。
とはいえ、最高傑作と言うには、描写がどうも即物的な感じが否めません。ストーリーの面白さで強引に引っ張っていくようなところがあり、においたつような雰囲気で虜にするようなところが、もう一つかなぁ。