原田マハの作品の中で好きなジャンル
最初に謎があり、それを解明したくて夢中で読み進んでしまった。
「まぐだら屋のマリア」という題名、そして、登場人物が新約聖書の使徒の名前と被ることから根底にキリスト教の信仰があるのかと思ったが、全くそれは感じられない。ただ、罪をただの罪悪とせずに「赦し」のイメージが漂うところは優しく、キリスト教の贖罪があるのかな、と思った。
登場人物の個性がそれぞれ際立っていて魅力的だった。映画を観てるように情景も鮮やかで、マハさんの中には現実のモデルとなる場所があるのかな、と感じた。
罪の意識を抱えるもの、何かから逃げて来たものの集まる場所「尽果」。暖かさより寂しさ、寒々しさの漂う町にある暖炉のような食事処「まぐだら屋」。
そこにいたマリアは人々の癒しの存在。だが、彼女にも謎が付きまとう。登場人物の不安や後悔、そしてときめきを共有しながら謎を少しずつ明らかにしていく。
最後になるにつれ、涙が止まらなかった。
読後は、様々な葛藤が穏やかになだめられ、気だるさの中で静かに脱力できた。
本の中にたくさんの会いたい人がいる。
オススメの本だ。
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まぐだら屋のマリア 単行本 – 2011/7/26
原田 マハ
(著)
いま、自分が呼吸し、生きているのが、この人生でよかった――。
尽果(つきはて)に暮らす人々とそこに流れ着いた青年が
“終点”から引き返す勇気を得るまでを描く、感動の成長小説。
東京・神楽坂の老舗料亭「吟遊」で修行をしていた及川紫紋は、料亭で起こったある事件を機にすべてを失った。料理人としての夢、大切な仲間、そして、後輩・悠太の死……。後悔と自暴自棄な気持ちを抱えて、職場から逃げ出した紫紋は、人生の終わりの地を求めて彷徨い、“尽果”(つきはて)という名のバス停に降り立った。行く当てもなく歩くうちに、崖っぷちに佇む小民家「まぐだら屋」にたどり着く。戸を開けると、鰹の香りがいっぱいに広がる店内とカウンターのかたわら作業する女性に紫紋は目を離せなくなる。その女性は、皆からマリアと呼ばれ、店に訪れる客たちに素朴であたたかな食事を振舞ってくれるのだった。マリアとの出会いで紫紋の頑なに縮こまった心と体が解きほぐされていく。所持金も、行くあてもない紫紋は己の過去を隠してまぐだら屋の手伝いをするようになる。マリアに惹かれながらも、自身の過去が枷となり葛藤する紫紋。だが、そのマリアも聞いてはいけない大きな秘密があるようで……。彼女の左手薬指の切り落とされたような傷、一人暮らしの部屋に置かれた2つの位牌、まぐだら屋の老女将が残した言葉――彼女の過去に秘められた壮絶な事件とは。そして、紫紋は再び未来へ踏み出すことができるのか。まぐだら屋に集う人々と人生の目標を見失った青年が、“終点”から引き返す勇気を得るまでを描く、感動の成長小説。
尽果(つきはて)に暮らす人々とそこに流れ着いた青年が
“終点”から引き返す勇気を得るまでを描く、感動の成長小説。
東京・神楽坂の老舗料亭「吟遊」で修行をしていた及川紫紋は、料亭で起こったある事件を機にすべてを失った。料理人としての夢、大切な仲間、そして、後輩・悠太の死……。後悔と自暴自棄な気持ちを抱えて、職場から逃げ出した紫紋は、人生の終わりの地を求めて彷徨い、“尽果”(つきはて)という名のバス停に降り立った。行く当てもなく歩くうちに、崖っぷちに佇む小民家「まぐだら屋」にたどり着く。戸を開けると、鰹の香りがいっぱいに広がる店内とカウンターのかたわら作業する女性に紫紋は目を離せなくなる。その女性は、皆からマリアと呼ばれ、店に訪れる客たちに素朴であたたかな食事を振舞ってくれるのだった。マリアとの出会いで紫紋の頑なに縮こまった心と体が解きほぐされていく。所持金も、行くあてもない紫紋は己の過去を隠してまぐだら屋の手伝いをするようになる。マリアに惹かれながらも、自身の過去が枷となり葛藤する紫紋。だが、そのマリアも聞いてはいけない大きな秘密があるようで……。彼女の左手薬指の切り落とされたような傷、一人暮らしの部屋に置かれた2つの位牌、まぐだら屋の老女将が残した言葉――彼女の過去に秘められた壮絶な事件とは。そして、紫紋は再び未来へ踏み出すことができるのか。まぐだら屋に集う人々と人生の目標を見失った青年が、“終点”から引き返す勇気を得るまでを描く、感動の成長小説。
- 本の長さ317ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎
- 発売日2011/7/26
- ISBN-10434402026X
- ISBN-13978-4344020269
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商品の説明
著者について
1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。伊藤忠商事株式会社、森ビル森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館勤務を経て、2002年独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍。05年『カフーを待ちわびて』で、第一回日本ラブストーリー大賞受賞。著作に『キネマの神様』(文藝春秋)、『本日は、お日柄もよく』(徳間書店)、『風のマジム』(講談社)などがある。
登録情報
- 出版社 : 幻冬舎 (2011/7/26)
- 発売日 : 2011/7/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 317ページ
- ISBN-10 : 434402026X
- ISBN-13 : 978-4344020269
- Amazon 売れ筋ランキング: - 348,761位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,037位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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2022年12月31日に日本でレビュー済み
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読むのがとても苦労しましたが、
最後まで一気に読んでしまいました。
最後まで一気に読んでしまいました。
2022年3月13日に日本でレビュー済み
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ありまりあ 逆から読んでもありまりあ、ね、単純でしょ?まぐろとたらが合体してできたのが私なの。きみはどうしてこのせかいに生まれてきたの?
2021年10月7日に日本でレビュー済み
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読み易くたわいない感じでした。設定に筋が負けているかな。
2021年4月5日に日本でレビュー済み
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これ、最高でした!
グングンと世界に引き込まれます。
凄く素敵です、そして、いつも優しくて温かい気持ちにさせてくれる、そんな原田マハ先生!大好きです!
グングンと世界に引き込まれます。
凄く素敵です、そして、いつも優しくて温かい気持ちにさせてくれる、そんな原田マハ先生!大好きです!
2022年7月2日に日本でレビュー済み
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マリアの人生の展開が極端ですね。
ちょっとついて行けませんでした。読後の気分があまり良くない。
ちょっとついて行けませんでした。読後の気分があまり良くない。
2020年9月27日に日本でレビュー済み
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文章が読みやすくて、内容も気持ちをくすぐるようなお話で、楽しく読み終えました。