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フクシマの正義 「日本の変わらなさ」との闘い 単行本 – 2012/9/12
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3・11以前に書かれた修士論文を、震災後、『「フクシマ」論~原子力ムラはなぜ生まれたのか』として刊行。昨年の毎日出版文化賞を受賞し、論壇に衝撃的なデビューを果たした開沼博氏。本書は、いま最も注目される若手社会学者による待望の初評論集である。福島からの避難、瓦礫受け入れ、農産物の風評被害など、一般市民の善意が現地の人々にとっては悪意となり、正義と正義がぶつかり合う現実。そして、過去の沖縄基地問題に象徴されるように、反原発運動もまた、新手の社会運動のネタとして知識人たちに消費されるのではないかという危惧。震災後も精力的に現地取材を続ける著者に見えてきたのは、早くも福島を忘れ、東京と地方の歪んだ関係を固持しようとする、「日本の変わらなさ」だった――。3・11を経て、変わるどころか、より深刻化した日本の病巣を浮き彫りにした、必読の論考。
- 本の長さ380ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎
- 発売日2012/9/12
- ISBN-104344022394
- ISBN-13978-4344022393
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商品の説明
著者について
登録情報
- 出版社 : 幻冬舎 (2012/9/12)
- 発売日 : 2012/9/12
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 380ページ
- ISBN-10 : 4344022394
- ISBN-13 : 978-4344022393
- Amazon 売れ筋ランキング: - 719,980位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 733位論文集・講演集・対談集
- カスタマーレビュー:
著者について
1984年福島県生まれ。東京大学大学院情報学環准教授(2021-)。
他に、
環境省PFASに対する総合戦略検討専門家会議委員(2023-)。
福島県伝承者育成プログラム検討プロジェクトチーム委員(2022-)。
復興庁持続可能な復興広報を考える検討会議構成員(2022-)。
ふくしまFM番組審議会委員長(2022-)。
福島県立医科大学非常勤講師(2021-)。
NHK福島放送局ラジオ「ふくどん」レギュラーゲスト(2023-)。
東日本大震災・原子力災害伝承館上級研究員(2020-)。
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構広報企画委員会委員(2018-)
東日本国際大学客員教授(2016-)。
経済産業省汚染水処理対策委員会多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会委員(2016-)。
楢葉町放射線健康管理委員会副委員長(2015-)。
これまでに、
原子力損害賠償・廃炉等支援機構福島第一廃炉国際フォーラム総合プロデューサー(2017-2023)。
NHK福島放送局ラジオ「こでらんに5NEXT」曜日パーソナリティー(2021-2023)。
ふくしまFM番組審議会委員(2017-2022)。
立命館大学衣笠総合研究機構准教授(2016-2021)。
福島原発事故後10年の検証(第二民間事故調)プロジェクト委員(2019-2021)。
福島県アーカイブ拠点施設調査研究・研修検討委員会委員(2018-2020)。
NHK福島放送局ラジオ「こでらんに5」曜日パーソナリティー(2016-2020)。
Yahoo!基金審査委員(2017-2019)。
京都女子大学非常勤講師(2018)。
福島大学客員研究員(2016-2018)。
Yahoo!基金評議委員(2015-2017)。
経済産業省資源エネルギー庁総合資源エネルギー調査会原子力小委員会委員(2014-2017)。
福島大学うつくしまふくしま未来支援センター特任研究員(2012-2016)。
早稲田大学文化構想学部非常勤講師(2014-2015)。
読売新聞読書委員(2013-2014)。
復興庁東日本大震災生活復興プロジェクト委員(2013-2014)。
福島原発事故独立検証委員会(民間事故調)ワーキンググループメンバー(2011-2012)。
等を歴任。
東京大学文学部卒。同大学院学際情報学府博士課程単位取得満期退学。
著書に『日本の盲点』(PHP研究所)『はじめての福島学』(イースト・プレス)『漂白される社会』(ダイヤモンド社)『フクシマの正義 「日本の変わらなさ」との闘い』(幻冬舎)『「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか』(青土社)『東電福島原発事故 自己調査報告』(徳間書店、編者)『福島第一原発廃炉図鑑』(太田出版、編著)『常磐線中心主義』(河出書房新社、編著)など。フィールドレコーディング作品に「選別と解釈と饒舌さの共生」(Letter To The Future)。学術誌の他、新聞・雑誌等にルポ・評論・書評などを執筆。
第65回毎日出版文化賞人文・社会部門。
第32回エネルギーフォーラム賞特別賞。
第6回地域社会学会賞選考委員会特別賞。
第36回エネルギーフォーラム賞優秀賞。
第37回エネルギーフォーラム賞普及啓発賞。
2018Openbook年度好書奨(台湾の大手書評サイト「Openbook」の賞)。
尾崎行雄記念財団咢堂ブックオブザイヤー2021総合部門大賞。
(媒体プロフィール・イベント告知などで略歴が必要な場合は上のプロフィールを、近影が必要な場合は隣の写真をご利用下さい)
ご連絡はhiroshikainuma「アット」gmail.comまでお願い致します。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
文体もあまり硬くないですし、開沼さんの考えが何度も違った言葉で、違った文脈の中で表現されるので、読み進める中で開沼さんが福島原発研究を通して何を見ようとしてきたのか、何が見えてきたのか、そしてそれは日本が抱えるどのような問題につながっていくのかが理解できました。
私は原発再稼働反対のデモも、野田政権が行った2030年のエネルギー戦略についての討論型世論調査も、本当の民主主義の形だとは思えず、これを民意だ、民意だ、とはやし立てるマスコミに違和感を抱いていました。ですが、その違和感を周囲の人に話しても、少数の例外を除いて冷たい視線が返ってくるだけでした。
私自身は原発推進派ではなく、むしろ全て代替エネルギーにすることを希望している人間であるにも関わらず、ヒステリックに今すぐゼロにしろ、政府と電力会社が癒着している、大企業の利益ばかり考えている、というシュプレヒコールには「バッシング」の怖さだけを感じていました。同時に、本当に原発ゼロにした場合に払うことになる犠牲や、日本の一般の人たちの最大公約数の幸せを頭をひねって考えた提案を自分の言葉で語る政治家や、コラムニストがどこにも見当たらないように思える現状に、どこかうすら寒いものを感じていました。少数意見が言えなくなる状態は民主主義の形ではないと思えたのです。
そして尖閣問題が先鋭化したある日、私は大多数の人が中国に強い態度をとるべき、という世論調査の結果を知るに至って、フェイスブックに「この国は、ついに太平洋戦争の前夜のようになってしまったのではないか」と書き込みましたが、共感する人はとても少なかったのです。正直、自分は異常なのかと悩んでいた時に、この本に出会い、筆者が「原発事故で科学や論理への不信感がめざめ、再宗教化の方向に向かっているのではないか」という説明をしてくれたことで、胸につかえていたものがとれたようにすっきりしました。
筆者が指摘しているように、今の日本はどこか宗教的、情緒的になってきています。しかしその渦中にいる人たちはかなりの多数派になると思われますし、この本を手にとって「そうかもしれない」と冷静に考えられる人はそんなに多くないかもしれません。それでも、この本のメッセージを理解しようとするだけでも大きな意味があると思いますし、いまメディアがセンセーショナルに取り上げていることを丸ごと受け止めてアクションを起こすのが適当なのかどうか、考えるきっかけになると思います。
何より、この筆者のように「自分の足で行動し、実際を見て、そのうえで自分の頭で考える」という姿勢は、人間が人間らしくあるために大事なことだと思いますし、誠実で正直な筆者の言葉に信頼を感じました
読み終わるまで5つ星の評価にはしませんが、出会えたことがとてもありがたく、最初のレビューを書きたいと思いました。ありがとうございます。
著者は「今後なにも変わらない」という意味ではなく、良く物事を理解し、考える結果、変わっていない自分たちに気づき、そしてさらに前進してゆくという意味で述べているのだろう。たからこそ「闘い」という副題が付いているのだと思う。
難点を述べるとすれば、後半の対談部分が「だれ気味」だという点か。バランスという意味や、様々な視点の意見を紹介するという点では対談形式もよいのだろうが、分量が多すぎる気がした。(どのみち、書物にできる対談のばあい、意見がさほど隔たりがない者同士の人選になるのだろうし)。
著者の意見すべてに同意できるわけではないが、今日本が直面している問題について、ちょっと冷静に考える糧になる良書だと思う。
北茨城市でも放射線量が高まる中で、原発問題を自分事として真剣に考えてきたので、共通点の多い同世代の開沼氏がどういうことを考えているか興味があり、本書を手に取った。
読後、大いに違和感が残った。
開沼氏は、何も変わらないと言う。
原発が爆発しても、デモが起こっても、社会は何も変わらないと言う。
では、本書を読んだところで、読者は何も変わらないのか。
それでは、本書の存在意義はあるのだろうか。
人間は、何も変われないということが分かっているからこそ、変わろうと努力するのではないだろうか。
何も変われないからといって、変わろうとする人々を否定するのは、人間の可能性を全否定するのと等しい。
人間は簡単に忘却する。
だからこそ、フクシマのことを忘れないための営みを続けることで、変わり続けようとするのではないか。
「希望」を語る人々へのうさん臭さは私も感じたことはあるが、実際に変わろうと行動している人たちを否定することは、やってはいけないことだと思う。
行動を否定するのであれば、せめてもの責任として、その行動の代替案を示す必要はある。
私はデモに参加したことはないし、うるさくがなり立てる人々には嫌悪感すら覚えるが、国や企業の言いなりになって、言いたいことを言えないような社会よりは、デモがある社会の方が健全だと思う。
それに、原発問題を通して、日本社会は少なからず変わったと思う。
ひとりひとりの人間の意識や行動が少しずつ変わることで、社会が変わる。
私は、社会は変わらないようでいて、どこか変わっているように思えてならない。
福島から避難したくてもできない人たちの葛藤や、ボランティアの現場の話しについては、私も身近で感じていたので、よく書いてくれたと思う。
将来に希望がないというのも、もっともだと思う。
「宗教化」については、開沼氏が書くほど単純なものではないと思うが、納得できる部分もある。
人々の「善意」については、人々の様々な感情を「善意」と一括りにすることによって見過ごされる問題も出てくるが、問題提起としてはよいと思う。
だが、本書の核心部分で大いに違和感が残ってしまったのが残念である。
各論では大いに賛同できるものもあるが、総論では違和感が残る一冊。
また、同じ世代の社会学者である古市憲寿との対談では、古市の社会学的な見方なども散見できる本でもある。
「日本の変わらなさ」との闘いと副題であるように、まさに3.11が起きてもなお変わらない日本、忘却されていく福島という問題、日本の社会そのものに正面から対峙している。
私たち市井の人間はこの本を読んでどのように変わり、実際何か変わるのだろうか。それも試されていると読んで感じた。
僕がデモに行き続ける最大の理由は「フクシマ」の惨事をなぜ阻止出来なかったのかという後悔からだ。だから結構しつこく行く覚悟でいる。その意味でフクシマを問い続けると云う著者にも共感する。たぶん著者はデモを批判しつつもデモに参加しているのではないか。そう思って読み直すと本書の意味もより深く心に響く気がする。
蛇足ながら付け加える。著者や前作に対して「現状肯定的」という批判があるようだが、僕も同感だ。フクシマの原発事故は世界史に残る出来事であり、まだ収束もしていない、やはり事故についての著者の現状認識を最初に表明しておくべきではないだろうか。
著者のフクシマ論を、しょせん修士論文だの、もっと勉強せよだのと批判しているガクシャ村の輩もいるが、現在の
ほとんどがゴミのような人文系の学者の論文を見せられている側から言えば、そういう言説にはまったく説得力がない。
ジャーナリストの目も持ち合わせた若い学者が、ここまでやってくれれば文句はない。