「一流のひとは、道具や対象に向かった時に適度な距離感がある。
人間は、誰かと話すときにある程度の距離を置く。
その距離を越えて近くに踏み込まれると、なれなれしいと感じたり
圧迫感を覚えたりする。
逆に、それよりも遠くなるとよそよそしいとか他人行儀だと感じたりする。
道具やモノにも、それぞれ固有の縄張りのような空間があり、その道具に
対する技能が習熟していないひとは、近寄りすぎてその道具の持つ縄張り
に侵入してしまっているのだ。
楽器のうまい人を想像すればわかり易いだろう。
ギターでもピアノでも、上手なひとは楽器にかぶりついたりはしない。
ほどほどの距離を置き、楽器全体をふわりと包み込んでいるように見える。
楽器の持つ縄張りに引きずり込まれずに、自分の縄張りと調和させている。
おのれの技能を客観視することができると言ってもいいだろう。
職人もそうだ。
道具とほどよい距離を置き、自分の技能を客観的にコントロールする。
抑制された、コンスタントな緊張感を保ちつつリラックスする。」
第1巻と同じく150ページくらいなので読みやすい。
どんどん深くなっているのではまっていきます。
私は1時間半かかりました。
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上と外 2 (幻冬舎文庫 お 7-2) 文庫 – 2000/10/1
恩田 陸
(著)
緑の底
- 本の長さ160ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎
- 発売日2000/10/1
- ISBN-104344400224
- ISBN-13978-4344400221
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登録情報
- 出版社 : 幻冬舎 (2000/10/1)
- 発売日 : 2000/10/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 160ページ
- ISBN-10 : 4344400224
- ISBN-13 : 978-4344400221
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,266,829位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1964(昭和39)年、宮城県生れ。早稲田大学卒。
1992(平成4)年、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった『六番目の小夜子』でデビュー。2005年『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞を、2006年『ユージニア』で日本推理作家協会賞を、2007年『中庭の出来事』で山本周五郎賞をそれぞれ受賞した。
ホラー、SF、ミステリーなど、さまざまなタイプの小説で才能を発揮している。著書に、『三月は深き紅の淵を』『光の帝国 常野物語』『ネバーランド』『木曜組曲』『チョコレートコスモス』『きのうの世界』などがある。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2001年8月23日に日本でレビュー済み
第一巻のラストでヘリコプターから振り落とされた二人がジャングルの中で見たものは・・・という作品ですが、これは恩田陸「上と外」シリーズの息もつかせぬ展開が始まる巻です。一巻だけ読んでやめてしまった方もいらっしゃるらしいですが本番はココから。この後の3巻4巻と続くきっかけを作る巻といってもいいでしょう。一巻で諦めてしまった方は是非、2巻から。再読ください。
2021年12月9日に日本でレビュー済み
二人の兄妹が絶望的な状況の中、不思議な遺跡? に助けられ、サバイバル。この年齢にしては、あり得ないほどの生存能力を示す二人が、肉体的疲労だけでなく、精神的な疲労とも戦いながら、生き残っていく様が何とも頼もしい。
家族ではあるが、特殊な設定のため、微妙な関係にある二人が、この先どう絆を築いていくのか。どうやら、更に地底への冒険旅行が示唆されて、二人の関係の変化も大いに気になる巻だった。
家族ではあるが、特殊な設定のため、微妙な関係にある二人が、この先どう絆を築いていくのか。どうやら、更に地底への冒険旅行が示唆されて、二人の関係の変化も大いに気になる巻だった。
2009年8月16日に日本でレビュー済み
夏休みのフィナーレ。マヤ遺跡への観光は家族四人。軍のヘリコプターをチャーターしての空路。地平線まで続く緑一面森の上を行きます。
そのころ開催されていた大統領就任十周年記念式典でクーデター発生。クーデターに呼応したヘリコプターのパイロットは、家族四人を乗せたまま、首都へと向かいます。
二〇〇〇年八月から世紀をまたいで一年間。隔月で刊行された書き下ろし長編ファンタジーの第二巻。
第二巻「緑の底」の感想は「アドベンチャーが面白い。」でした。
ヘリコプターから墜落した兄妹、二人のアドベンチャーがおもしろい。でした。
なんだか、人様の不幸を楽しんでいるような表現に心苦しい気もしますが、兄=練と、妹=千華子のジャングルを進む、生存へのアドベンチャーが面白い第二巻でした。
ジャングルの状況を見極め、目標を定め、限られた手持ちの道具を駆使し、必要な食料を確保しながら進む練と千華子の逞しい姿。取り立てて感心したのは、外界に対してだけではなく、恐怖や、パニックなど、自分や、千華子の感情までをも的確に把握し、対処する練。巻末近く、千華子のセリフを読むまでは、二人が小学生と中学生だと言うことを忘れていました。
たしかに、読み返してみると、屈強と言うよりは、身軽さ、しなやかさでサバイバルを続ける二人。案外自分の読書が自分のイメージ先行であった事に気づかされました。
イメージ先行と言えば、僕はトラブルに巻き込まれると、必ず同行者の中に八つ当たりを始める人の悪夢をイメージしてしまいます。しかし、この第二巻では、遭難した二人、子どもを失いながらクーデターでとらわれの身となる両親、日本で安否を気遣う親戚達、誰一人として、八つ当たりを始めるする人がいません。このように自分のイメージと違う物語に「ファンタジーだ!」と感じてしまった第二巻ですが、まだまだです。第二巻では、現実的に遭難した兄妹と、とらわれの身となった両親。情報収集に奔走する日本の親戚達が描かれているだけで、空想的な、まさしくファンタジーと呼べる物語は、第三巻以降です。
そのような意味でも、第二巻は、アドベンチャーが面白い一冊でした。
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