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嫌われ松子の一生(上) (幻冬舎文庫) 文庫 – 2004/8/2
山田 宗樹
(著)
プロモーション情報
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都内の2LDKに暮らす男女四人の若者達。本音を明かさず、“本当の自分”を装うことで優しく怠惰に続く共同生活。そこに男娼をするサトルが加わり、徐々に小さな波紋が広がり始め……。
- 本の長さ350ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎
- 発売日2004/8/2
- ISBN-104344405617
- ISBN-13978-4344405615
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登録情報
- 出版社 : 幻冬舎 (2004/8/2)
- 発売日 : 2004/8/2
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 350ページ
- ISBN-10 : 4344405617
- ISBN-13 : 978-4344405615
- Amazon 売れ筋ランキング: - 90,007位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2021年2月18日に日本でレビュー済み
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映画とは全く違った視点で読めておもしろかったです。
2015年8月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
あまりの松子のクズさに読み進めるのがつらい小説です。
それだけ力のある小説ということではないでしょうか。
人間の弱さをこれでもかと凝縮した感じ。
それだけ力のある小説ということではないでしょうか。
人間の弱さをこれでもかと凝縮した感じ。
2017年12月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者も言いましたが「どうでも良いような女性の物語がウケた」とあります。
好きか嫌いかは読む人によると思います。
主人公と親和性の高い女性はリアルに存在していますから
どう読むかはそれぞれに違いますよね。
一般的な小説であれば脇役になる女性の物語です。
好きか嫌いかは読む人によると思います。
主人公と親和性の高い女性はリアルに存在していますから
どう読むかはそれぞれに違いますよね。
一般的な小説であれば脇役になる女性の物語です。
2017年5月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
原作しか読んでいません。そもそもタイトルの時点で古臭くて面白くなさそうだなぁ。。。という第一印象でしたが、"聖者は海に還る"の山田宗樹ということで信頼してブランド買い。結果、非常に良質で楽しめる&心地よい余韻の残るコンテンツであることが確認出来ました。
2016年2月12日に日本でレビュー済み
久しぶりに、物語がどう展開していくのかが気になり、貪り読んでしまった小説に出会った。『嫌われ松子の一生』(山田宗樹著、幻冬舎文庫、上・下巻)がそれである。
この作品の成功が、松子の甥が語り手として登場し、53歳で惨殺された伯母・松子の過去を探る部分と、松子自身がその時その時の状況を率直に語る部分が交互に綴られていく形式にあることは否めない。しかし、本書の魅力がこのミステリー的手法だけでないことは明らかである。読む者に生々しい臨場感を与える著者の筆力と、それを可能にする情報収集の積み重ねが根底にあるのだ。
「わたしは小さいころから、一所懸命に勉強した。学校でいい成績を取れば、父が喜んでくれる。父に誉めてもらえる。認めてもらえる。それがなにより、励みになった。(病弱な妹・)久美から父を取り返すには、父にとって理想の娘になるしかない。そう思っていた。だから大学に進学するときも、ほんとうは理学部に行きたかったのに、父の希望どおり、文学部を受験したのだ。そして(国立大学)卒業後も、父の言葉に従って、自宅から通える中学校の教師になった。わたしは、父の期待にことごとく応えてきた。理想の娘のはずだった。しかし結局、勝ったのは久美だった。父は帰宅すると、仏前に座る前に、まず久美の顔を見るため二階にあがる。身体の様子を尋ね、優しい言葉をかける。しかしわたしには、笑いかけてさえくれない。遠い昔、あの磐井屋の屋上で聞いた笑い声が、記憶にある最後だった。あの笑い声をもう一度聞くために、わたしは頑張ってきた。もしこれで、問題教師として免職されたら、わたしの十五年に及ぶ努力は、無駄になってしまう」。
担当生徒の窃盗を庇ったことから事態が紛糾し、教師を辞めざるを得なくなった松子は、作家志望の青年と同棲するが、彼は自殺してしまう。その後、彼の親友と不倫関係が生じるが捨てられ、自暴自棄になって福岡・中洲のトルコ(ソープランド)嬢となる。
「いまのわたしは、(トルコ風呂)『白夜』の雪乃。自他ともに認めるナンバーワン。お金はある。欲しいものは何でも買える。あと二カ月ちょっとで、二十六歳の誕生日が来る。小さな犬でも飼おうか、と思った」。
「涙が涸れてから、部屋の中を見渡した。乱れたベッド。脱ぎ散らかした下着。仄かに漂う、自分たちの体液の匂い。冷蔵庫には覚せい剤。明日になればまた店に出て、十人以上の見知らぬ男に身体を売る。疲れて部屋に戻り、目が覚めたらシャブを打って、(ヒモの)小野寺と抱き合って、店に出て客を取る。ずっとその繰り返し。仕事をしている充実感など、かけらもない。心と身体を、ひたすら摩耗していく毎日」。
ヒモの男が松子の稼ぎや貯金を使い込んでいること、女子大生を囲っていることを知った松子は、彼と口論になり、出刃包丁で刺し殺してしまう。
刑務所に入った27歳の松子は、こう述懐している。「あのとき小野寺から投げつけられた言葉を思い出すと、憎しみだけが蘇る。やはりわたしは、おかしいのだろうか。自己中心的? 場当たり的? 狭い視野でしか対人関係を築けない? ほんとうにそうなのだろうか。欠陥人間なのだろうか。思いやりのない人間なのだろうか。人間失格? そうかも知れない。もう、どうだっていいけど」。
恵まれた家庭で育ち、勉強ができて、容姿もよい松子が、このような淪落の人生を送ることになったのはなぜか。不運ということもあるが、松子が自分の生き方の軸、しっかりした価値観を持っていなかったことが大きいのではないか。これは女性に限ったことではなく、当然ながら、男性にも言えることだ。
松子は懲役8年の刑に服し、出所後、美容師として再出発を期すが、まだまだ悲運が彼女にまとわりつく。
「いったいどんな人生を送ったのだろう。松子伯母のことをもっと知りたいという気持ちが、膨らんできていた。しかし、失踪以後の松子伯母の消息を知っていそうな人間は、あの男しかいない。松子伯母と同棲したあと、殺人で服役し、最近になって出所したという男」。
「松子伯母の人生は、何だったのだろう。悲劇とか、不幸とか、そんな言葉では言い表せそうにない。そもそもの躓きは、教師生活二年目の、修学旅行での盗難事件だ。いや、その前に、当時の校長に乱暴されかけた事件もあった。それらの事件さえなければ、平穏な人生を歩んでいたかも知れない。失踪することもなかったかも知れない。小さな俺と遊んでくれたかも知れない。いっしょに久美叔母さんの看病をして、そのうちにいい人を見つけて結婚して、子供もできて、たまに遊びに来たら、俺が子供の相手をしてやって・・・。気がついた。俺はまだ、松子伯母が最初に躓いた年齢にも、達していない。松子伯母の人生を他人ごとのように考えてきたが、この先、俺に同じことが起こらないという保証はない。・・・殺人まで起さなくとも、生きている以上、予想もしなかった出来事に、数多く遭遇することになるのだろう。確実に言えることは、俺も松子伯母と同じように、時間が経てば老いていくし、いつかは必ず死ぬということだけ。時間は限られている。その限られた時間と、どう向き合っていくか。たぶん、俺はまだ、わかっていないのだろうな、と思う。松子伯母のほんとうの哀しみも、人生のことも。・・・(それにしても・・・)。いったいどこの誰が、何のために、松子伯母を殺したのか。死因は内臓破裂だと親父が言っていたが、なぜそこまで暴行を加えなければならなかったのか」。
まかり間違えば、松子に起こったようなことが自分にも起こり得るという現実感・切実感が本作品の最大の強みと言えるだろう。
この作品の成功が、松子の甥が語り手として登場し、53歳で惨殺された伯母・松子の過去を探る部分と、松子自身がその時その時の状況を率直に語る部分が交互に綴られていく形式にあることは否めない。しかし、本書の魅力がこのミステリー的手法だけでないことは明らかである。読む者に生々しい臨場感を与える著者の筆力と、それを可能にする情報収集の積み重ねが根底にあるのだ。
「わたしは小さいころから、一所懸命に勉強した。学校でいい成績を取れば、父が喜んでくれる。父に誉めてもらえる。認めてもらえる。それがなにより、励みになった。(病弱な妹・)久美から父を取り返すには、父にとって理想の娘になるしかない。そう思っていた。だから大学に進学するときも、ほんとうは理学部に行きたかったのに、父の希望どおり、文学部を受験したのだ。そして(国立大学)卒業後も、父の言葉に従って、自宅から通える中学校の教師になった。わたしは、父の期待にことごとく応えてきた。理想の娘のはずだった。しかし結局、勝ったのは久美だった。父は帰宅すると、仏前に座る前に、まず久美の顔を見るため二階にあがる。身体の様子を尋ね、優しい言葉をかける。しかしわたしには、笑いかけてさえくれない。遠い昔、あの磐井屋の屋上で聞いた笑い声が、記憶にある最後だった。あの笑い声をもう一度聞くために、わたしは頑張ってきた。もしこれで、問題教師として免職されたら、わたしの十五年に及ぶ努力は、無駄になってしまう」。
担当生徒の窃盗を庇ったことから事態が紛糾し、教師を辞めざるを得なくなった松子は、作家志望の青年と同棲するが、彼は自殺してしまう。その後、彼の親友と不倫関係が生じるが捨てられ、自暴自棄になって福岡・中洲のトルコ(ソープランド)嬢となる。
「いまのわたしは、(トルコ風呂)『白夜』の雪乃。自他ともに認めるナンバーワン。お金はある。欲しいものは何でも買える。あと二カ月ちょっとで、二十六歳の誕生日が来る。小さな犬でも飼おうか、と思った」。
「涙が涸れてから、部屋の中を見渡した。乱れたベッド。脱ぎ散らかした下着。仄かに漂う、自分たちの体液の匂い。冷蔵庫には覚せい剤。明日になればまた店に出て、十人以上の見知らぬ男に身体を売る。疲れて部屋に戻り、目が覚めたらシャブを打って、(ヒモの)小野寺と抱き合って、店に出て客を取る。ずっとその繰り返し。仕事をしている充実感など、かけらもない。心と身体を、ひたすら摩耗していく毎日」。
ヒモの男が松子の稼ぎや貯金を使い込んでいること、女子大生を囲っていることを知った松子は、彼と口論になり、出刃包丁で刺し殺してしまう。
刑務所に入った27歳の松子は、こう述懐している。「あのとき小野寺から投げつけられた言葉を思い出すと、憎しみだけが蘇る。やはりわたしは、おかしいのだろうか。自己中心的? 場当たり的? 狭い視野でしか対人関係を築けない? ほんとうにそうなのだろうか。欠陥人間なのだろうか。思いやりのない人間なのだろうか。人間失格? そうかも知れない。もう、どうだっていいけど」。
恵まれた家庭で育ち、勉強ができて、容姿もよい松子が、このような淪落の人生を送ることになったのはなぜか。不運ということもあるが、松子が自分の生き方の軸、しっかりした価値観を持っていなかったことが大きいのではないか。これは女性に限ったことではなく、当然ながら、男性にも言えることだ。
松子は懲役8年の刑に服し、出所後、美容師として再出発を期すが、まだまだ悲運が彼女にまとわりつく。
「いったいどんな人生を送ったのだろう。松子伯母のことをもっと知りたいという気持ちが、膨らんできていた。しかし、失踪以後の松子伯母の消息を知っていそうな人間は、あの男しかいない。松子伯母と同棲したあと、殺人で服役し、最近になって出所したという男」。
「松子伯母の人生は、何だったのだろう。悲劇とか、不幸とか、そんな言葉では言い表せそうにない。そもそもの躓きは、教師生活二年目の、修学旅行での盗難事件だ。いや、その前に、当時の校長に乱暴されかけた事件もあった。それらの事件さえなければ、平穏な人生を歩んでいたかも知れない。失踪することもなかったかも知れない。小さな俺と遊んでくれたかも知れない。いっしょに久美叔母さんの看病をして、そのうちにいい人を見つけて結婚して、子供もできて、たまに遊びに来たら、俺が子供の相手をしてやって・・・。気がついた。俺はまだ、松子伯母が最初に躓いた年齢にも、達していない。松子伯母の人生を他人ごとのように考えてきたが、この先、俺に同じことが起こらないという保証はない。・・・殺人まで起さなくとも、生きている以上、予想もしなかった出来事に、数多く遭遇することになるのだろう。確実に言えることは、俺も松子伯母と同じように、時間が経てば老いていくし、いつかは必ず死ぬということだけ。時間は限られている。その限られた時間と、どう向き合っていくか。たぶん、俺はまだ、わかっていないのだろうな、と思う。松子伯母のほんとうの哀しみも、人生のことも。・・・(それにしても・・・)。いったいどこの誰が、何のために、松子伯母を殺したのか。死因は内臓破裂だと親父が言っていたが、なぜそこまで暴行を加えなければならなかったのか」。
まかり間違えば、松子に起こったようなことが自分にも起こり得るという現実感・切実感が本作品の最大の強みと言えるだろう。
2006年8月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
普通のまじめな女性が不運な事件をきっかけに転落していく人生を描いたこの作品、
そのスキャンダラスなほどの転落ぶりに、ついつい引き込まれてしまう。
しかし、そんな松子の数奇な人生に同情しつつも、共感はできない。
「誰でも松子のように人生が暗転していく可能性はある」というのは否定できないが、
こんな結末になってしまったのは、彼女自身のあさはかさや、
心の弱さが大きな原因だと思う。とはいえ、決して悪人ではなく、その時々で
一生懸命に生きている松子の姿、不器用さは憎めない。
不幸な女性の一生を描いた小説なのに暗くならなかったのは、死んだ松子の
人生に興味を持ち彼女の人生と死のなぞをおいかける大学生の甥とその恋人の
関係や行動、考え方がさわやかだったから。
著者は男性なのに女性の心理をすごくうまく表現していると思う。
そのスキャンダラスなほどの転落ぶりに、ついつい引き込まれてしまう。
しかし、そんな松子の数奇な人生に同情しつつも、共感はできない。
「誰でも松子のように人生が暗転していく可能性はある」というのは否定できないが、
こんな結末になってしまったのは、彼女自身のあさはかさや、
心の弱さが大きな原因だと思う。とはいえ、決して悪人ではなく、その時々で
一生懸命に生きている松子の姿、不器用さは憎めない。
不幸な女性の一生を描いた小説なのに暗くならなかったのは、死んだ松子の
人生に興味を持ち彼女の人生と死のなぞをおいかける大学生の甥とその恋人の
関係や行動、考え方がさわやかだったから。
著者は男性なのに女性の心理をすごくうまく表現していると思う。
2013年1月31日に日本でレビュー済み
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同書の下巻のレビューにまとめて記すが、ここで強いて付け加えるとすれば、松子のやや特異な性格にリアリティがあること。同名映画ではこの点が少し弱かったように思える。
2021年11月29日に日本でレビュー済み
主人公は、比較的普通の女性ではあるが、周囲に居る少しだけ悪い奴らにいいように嵌められ、落ちていく。悪い奴らも完全に極悪なのではなく、彼らも保身のためや私利私欲のために少しだけ悪く、またその自覚もある。
そうであるので、この主人公の女性が非常に強い人間であればここまで悪いようにはならないが、残念ながら少しだけ判断が弱く、それにより深みに落ちていく。
この小説をどのように読むかは、読者の状況次第ではあるが、このような少しだけ悪い奴らは、普通に世の中にたくさん居るため、具体的に周囲の人に置き換えて読むと感情移入しやすい。
読み終わったあとも全く爽快感は無く、陰鬱な気持ちで読み終わる。
何を学ぶべきか、何を味わうべきか、人それぞれであるが、もう少し救いがあっても良いのではないか。もしくは最期の心の叫びが救いなのかもしれないが、あまりにも唐突に終わっている気がする。実際の人生もそういうものかもしれないので、その意味では辺にリアリティーがあるのかもしれない。
この著者が一体どこからどういう着想でこの小説を書くに至ったのかが非常に興味がある。
そうであるので、この主人公の女性が非常に強い人間であればここまで悪いようにはならないが、残念ながら少しだけ判断が弱く、それにより深みに落ちていく。
この小説をどのように読むかは、読者の状況次第ではあるが、このような少しだけ悪い奴らは、普通に世の中にたくさん居るため、具体的に周囲の人に置き換えて読むと感情移入しやすい。
読み終わったあとも全く爽快感は無く、陰鬱な気持ちで読み終わる。
何を学ぶべきか、何を味わうべきか、人それぞれであるが、もう少し救いがあっても良いのではないか。もしくは最期の心の叫びが救いなのかもしれないが、あまりにも唐突に終わっている気がする。実際の人生もそういうものかもしれないので、その意味では辺にリアリティーがあるのかもしれない。
この著者が一体どこからどういう着想でこの小説を書くに至ったのかが非常に興味がある。