2004年2月に大和書房より発売された『京都人の秘そかな愉しみ』を改題し、再構成したもの。
著者の入江敦彦氏は1961年京都生まれでロンドン在住のエッセイストです。「京都な暮らし」というタイトル通り、1年を通して歳時記のように普段の暮らしを紹介しながら、他には無い京都の特異性と異質性を浮き彫りにしながら、京都人の複雑さを披露しているように受け取りました。「いけず」いう言葉に代表されるように京都人のいやらしさは伝統を守る人々のプライドともリンクするわけで、「よそさん」の考え方とは一線を画しているのを本書ではしっかりと記しています。
四季折々の食文化と風俗、伝統と慣習、京都には本当に「こだわり」が多いです。著者のような「典型的な京都人」という人がどれだけおられるかは別として、京都の奥深さを知るエピソードが含蓄のある文章で語られています。文章はムダもなく、飽きさせない筆運びを随所で拝見しました。理屈っぽい箇所も散見しますが、物事へのこだわりが理論武装を必要としているのでしょう。
睨み鯛、初えびす、梅花祭、雛祭り、十三詣り、夏越祓、おしょらいさん、地蔵盆、糠袋縫い、仕舞い弘法など、愛してもやまない京都の文化と伝統行事の数々。京都特有の風物詩を眺めながら、独特の伝統と文化スタイルを噛みしめています。他ではうかがい知れないものでしょう。
不思議な街として「面白さ」を感じられることでしょうし、京都の良さを再確認する切っ掛けの書と言えるでしょう。
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京都な暮らし (幻冬舎文庫 い 29-1) 文庫 – 2007/4/1
入江 敦彦
(著)
- 本の長さ230ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎
- 発売日2007/4/1
- ISBN-104344409345
- ISBN-13978-4344409347
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登録情報
- 出版社 : 幻冬舎 (2007/4/1)
- 発売日 : 2007/4/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 230ページ
- ISBN-10 : 4344409345
- ISBN-13 : 978-4344409347
- Amazon 売れ筋ランキング: - 796,892位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年11月21日に日本でレビュー済み
2009年1月30日に日本でレビュー済み
2004年に大和書房から出た単行本『京都人の秘そかな愉しみ』の改題・文庫化。
著者は京都・西陣出身でロンドン在住の人物で、京都に関する本が多数ある。いずれも京都の「真実」を鋭く突くもので信頼できる。
本書では、一年間の京都の行事が濃厚に紹介されている。元旦のお雑煮から始まり、4月11日のやすらいさん、6月1日の建具替、8月23日の地蔵盆、12月21日の仕舞い弘法など、どちらかというと京都人の日常に密着したものが多い。
それらについて、地元の人間の視点から、飾り気も遠慮もなしに語られていくのである。密度の高い解説であり、体験談も盛り込まれ、なかなか重厚な一冊であった。
辛辣な語り口が楽しい。
著者は京都・西陣出身でロンドン在住の人物で、京都に関する本が多数ある。いずれも京都の「真実」を鋭く突くもので信頼できる。
本書では、一年間の京都の行事が濃厚に紹介されている。元旦のお雑煮から始まり、4月11日のやすらいさん、6月1日の建具替、8月23日の地蔵盆、12月21日の仕舞い弘法など、どちらかというと京都人の日常に密着したものが多い。
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