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せん-さく (幻冬舎文庫 な 25-1) 文庫 – 2009/10/10

2.8 5つ星のうち2.8 8個の評価

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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 幻冬舎 (2009/10/10)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2009/10/10
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 461ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4344413768
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4344413764
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.3 x 2 x 15.2 cm
  • カスタマーレビュー:
    2.8 5つ星のうち2.8 8個の評価

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永嶋 恵美
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カスタマーレビュー

星5つ中2.8つ
5つのうち2.8つ
8グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2005年12月16日に日本でレビュー済み
煩わしい日常に押しつぶされそうになっていた典子は、オフ会で出会った中学生・遼太の誘いに導かれるまま家出の付添人として旅に出る。

今では当たり前になった出会い系サイトなどネット上での匿名の出会いも、少し前までは新しい現象と言われていました。この本が出た頃もそのような時代背景だったと思いますので、非常に時代を捉えた小説であったと言えます。

印象的なのは、ご近所づきあいの煩わしさと井戸端会議の醜悪を詳細に表現している点。特に男としてはこのようなつき合いは窒息しそうな息苦しさを感じます。

お話は、家出少年と典子、そしてもう一人の少年の2本立てで進んでいきます。中盤明らかになるネット系ならではの意外な真実・・・は、あまり意外ではないですが、その後にもサプライズが用意されている点、良くできています。ただ、そこまでの設定が本当に必要なのかは疑問です。

ラストはかなりとってつけたようなもので、ちょっと興ざめですが、全体としては、現代人の憂鬱を良く捉えており、またミステリーとしても、意外な展開が楽しめますので一読して損はないと思います。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年1月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 同著者の小説「転落」を、インド・ニューデリー(!)行きのフライトで読んで、メチャ面白かったので、デビュー作も読んでみたい!と思って、お風呂でポカポカしながら、読み進めました。

 10年前の作品です。当時はインターネットやオフ会も珍しかったのでしょう、ニックネームを使って、日常の自分ではない役を演じるトコロがユニークで新鮮だったのかもしれません。でも、今は「日常の自分を露出しない」コトが、インターネットで泳ぐコツになっていて、誰もがそうしていて、すると、急にこれは「逃げるよ!」を実況中継しているだけの小説になってしまうのです。

 前出の小説「転落」を2度も繰り返して読んだのは、もしかしたら、機内の退屈がさせただけなのかもしれません。(了)
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2001年12月10日に日本でレビュー済み
インターネットが主体の話、そのせいで、ありえるのではないだろうか、と、読んでいて思わされた。
実際にありそうな話、まずそのことが読むスピードを高めた。
そして、ミステリーとしても楽しめる作品である。
ミステリーとしての完成度の高さも、早く読ませる要因だった。
少年犯罪、インターネット、ひきこもり、殺人計画、どれも、ニュースに頻繁に登場する言葉ではないだろうか?
この本は、上にあげたようなことが描かれている。
まるで、現代を予見したような小説だとおもう。
リアリティある作品で、作者の文体も読んでいて退屈させない。
現代の様々な事象を見ることのできる、という点に優れた小説、一読の価値はあると思う。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2005年6月13日に日本でレビュー済み
オフ会で知り合った主婦と少年、そして引きこもりの少年。物語は二つの視点を交互に繰り返す形なのだが、いや、見事。中盤で早々と二つの関係がわかりながら、さらに終盤にかけて二転三転。加速度的に物語が展開していく様にすっかり魅了された。
勿論、その展開だけの上手さの作品ではない。それぞれが抱えている近所付き合い、友人関係…そんなところから発生する負の感情が生々しく描かれており、心理サスペンスとしても見事。まぁ、テーマがテーマだけに、滅茶苦茶重い話ではあるけれども。
ま、不満を言えば、最後がエラく綺麗にまとまり過ぎてるかな? ってところだけど、文句無しに面白かった。