うまい絵描きさんですねぇ。弘兼憲史さんのアシスタントをやっていたということで、その影響は見られますが、吉原さんの絵の方が表情があり、スマートに感じます。考証に凝る姿勢も好感が持てます。もっとも、兵器やメカニックなものはマニアの目が光っていますから迂闊な絵は描けないでしょうが。
第七話に出て来るカメラマンを玄関で待たせる威張った小説家というのは「あの人」でしょうか。描かれた顔が似ているし、私も数十年前、新聞社で働いていて、同じ扱いを受けましたから(苦笑)。
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ライカの帰還 完全版 (バーズコミックススペシャル) コミック – 2007/4/24
吉原 昌宏
(著)
第二次大戦末期に新兵だった青年が、新聞社に勤務。愛機のカメラ「ライカ」を片手に真実の報道と己の信じるシャッターチャンスを追う!
- 本の長さ296ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎コミックス
- 発売日2007/4/24
- ISBN-104344809866
- ISBN-13978-4344809864
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登録情報
- 出版社 : 幻冬舎コミックス (2007/4/24)
- 発売日 : 2007/4/24
- 言語 : 日本語
- コミック : 296ページ
- ISBN-10 : 4344809866
- ISBN-13 : 978-4344809864
- Amazon 売れ筋ランキング: - 378,313位コミック
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年6月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
月刊カメラマン誌で連載されていた「とんびの眼鏡」の単行本化が過去に1度ありましたが、どういう事情か未掲載話があります。この完全版は全話収録で嬉しいです。雑誌掲載時と比べてページ進行が逆になっていて相当の修正が入っていますが違和感の無く仕上がっています。
この作品は、実話を元にして脚色を加えたフィクションです。ただし、個々の撮影エピソードの骨子はまぎれもなく実話。モデルとなったのは、カメラマンの船山克氏(元、朝日新聞社出版写真部長)で困難なテーマに対して独自のアイデアと気力で挑み、己だけが見る事ができる光景をもぎ取ります。撮影場所として高い所が多かったことから、とんびが油揚げをかっさらう様であり、これが連載時の「とんびの眼鏡」タイトルの原型になったのでしょうね。ただ、そのタイトルのままでは一般的に訴求しなかったでしょうからタイトル変更は仕方ないと思います。
この作品は、実話を元にして脚色を加えたフィクションです。ただし、個々の撮影エピソードの骨子はまぎれもなく実話。モデルとなったのは、カメラマンの船山克氏(元、朝日新聞社出版写真部長)で困難なテーマに対して独自のアイデアと気力で挑み、己だけが見る事ができる光景をもぎ取ります。撮影場所として高い所が多かったことから、とんびが油揚げをかっさらう様であり、これが連載時の「とんびの眼鏡」タイトルの原型になったのでしょうね。ただ、そのタイトルのままでは一般的に訴求しなかったでしょうからタイトル変更は仕方ないと思います。
2022年4月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
終戦後にグラフ誌のカメラマンになった実在の人物の活躍を描いた半分ドキュメントの劇画単行本。
作画は良く出来て、構図や展開にも不満はない。滋味あふれる大人の劇画の一つだと思う。
只、漫画的な面白設定や飛躍的なストーリーのダイナミズムや試行錯誤という面は高度経済成長期を挟んでいても、期待できない期待してはいけないドキュメントベースなので、漫画読みが少しばかり高いプレミアムを払ってまで入手するのはどうだろうかとは思った。
劇画描きを志す人なら入手して繰り返し眺めてみるのでも十分な価値があると思う。
作画は良く出来て、構図や展開にも不満はない。滋味あふれる大人の劇画の一つだと思う。
只、漫画的な面白設定や飛躍的なストーリーのダイナミズムや試行錯誤という面は高度経済成長期を挟んでいても、期待できない期待してはいけないドキュメントベースなので、漫画読みが少しばかり高いプレミアムを払ってまで入手するのはどうだろうかとは思った。
劇画描きを志す人なら入手して繰り返し眺めてみるのでも十分な価値があると思う。
2013年12月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
連載されていたころに読んで、連載終了後に出た総集編(?)も持っていましたが大好き過ぎる漫画だったので保存用に買いました。
実話に基づいているというところが良いです。
実話に基づいているというところが良いです。
2012年2月17日に日本でレビュー済み
空母瑞鳳がかっこいい!それに尽きる。
いまやミリタリーマンガ・イラストレーターとして、知る人ぞ知る筆者の出世作!戦後史を知る上でも興味深い。是非一読あれ。
いまやミリタリーマンガ・イラストレーターとして、知る人ぞ知る筆者の出世作!戦後史を知る上でも興味深い。是非一読あれ。
2010年11月3日に日本でレビュー済み
正直、作品には文句の付ける所がないというか、ぜひ写真部などにはバイブルとして置いて欲しい本。
今の時代、良い子は真似を…
という決まり文句も必要かもしれないが。
唯一納得行かない所を探すとすれば、書名が「ライカの帰還」になっていること。
正直、ライカであることには殆ど意味が無いし、編集側のこだわりとしても正直共感できない。
「カメラはライカ」等という本もあり、カメラ(写真)好きとしてはライカに対する一種の執着や憧憬はわからないではないが、原題の「とんびの眼鏡」から変更した事に必然性は感じない。
今の時代、良い子は真似を…
という決まり文句も必要かもしれないが。
唯一納得行かない所を探すとすれば、書名が「ライカの帰還」になっていること。
正直、ライカであることには殆ど意味が無いし、編集側のこだわりとしても正直共感できない。
「カメラはライカ」等という本もあり、カメラ(写真)好きとしてはライカに対する一種の執着や憧憬はわからないではないが、原題の「とんびの眼鏡」から変更した事に必然性は感じない。
2007年4月26日に日本でレビュー済み
『ライカの帰還』は実在のカメラマン、船山克さんをモデルにした漫画です。
物語は主人公の楠勝平が太平洋戦争中に空母、瑞鳳に搭乗中に敵機の爆撃を受けている場面から始まります。彼はその模様を父親の形見のライカで撮影していたのですが、瑞鳳の沈没が迫る中カメラと共に海に飛び込みます。そして終戦後、新聞社のスタッフ・カメラマンとなった勝平は独創的なアイデアで数々の傑作写真をものにしてゆきます。
タイトルは『ライカの帰還』となっていますが、勝平が使用するカメラはライカに限らずニコン、ブロニカなど様々なカメラを使用しています。そして、それらカメラは手を抜く事無く精密に描写されているのが素晴らしいです。
物語は船山さんの実話を基にしているので、デジタル・カメラはもちろん、オート・フォーカス・カメラすら無い時代に傑作写真をどのように撮影したのかも分かります。また、勝平は300メートル以上もある鉄塔に登って空撮パノラマ写真を撮るなど一見無謀とも思える撮影方法をとるのですが、「俺は自分だけが見ることのできる世界を見て、そいつをカメラで切り取ってきたんだ」「失(な)くしたシャッターチャンスを取りもどすため」などの言葉から勝平の写真家魂がうかがえます。
読んでいて気分が爽快になります。そして、「もっと真剣に写真に取り組もう」と思わせてくれます。初心者、ベテランにかかわらず、写真を撮る全ての人にこの漫画をお勧めします。
物語は主人公の楠勝平が太平洋戦争中に空母、瑞鳳に搭乗中に敵機の爆撃を受けている場面から始まります。彼はその模様を父親の形見のライカで撮影していたのですが、瑞鳳の沈没が迫る中カメラと共に海に飛び込みます。そして終戦後、新聞社のスタッフ・カメラマンとなった勝平は独創的なアイデアで数々の傑作写真をものにしてゆきます。
タイトルは『ライカの帰還』となっていますが、勝平が使用するカメラはライカに限らずニコン、ブロニカなど様々なカメラを使用しています。そして、それらカメラは手を抜く事無く精密に描写されているのが素晴らしいです。
物語は船山さんの実話を基にしているので、デジタル・カメラはもちろん、オート・フォーカス・カメラすら無い時代に傑作写真をどのように撮影したのかも分かります。また、勝平は300メートル以上もある鉄塔に登って空撮パノラマ写真を撮るなど一見無謀とも思える撮影方法をとるのですが、「俺は自分だけが見ることのできる世界を見て、そいつをカメラで切り取ってきたんだ」「失(な)くしたシャッターチャンスを取りもどすため」などの言葉から勝平の写真家魂がうかがえます。
読んでいて気分が爽快になります。そして、「もっと真剣に写真に取り組もう」と思わせてくれます。初心者、ベテランにかかわらず、写真を撮る全ての人にこの漫画をお勧めします。
2007年4月25日に日本でレビュー済み
1990年から一年間「月刊カメラマン」誌に連載されていた「とんびの眼鏡」を1995年に新潮社が改題、加筆修正した「ライカの帰還」、吉原氏の初期作品集として長年完全版としての出版が待たれていたが、幻冬舎から「ライカの帰還」未収録作品三本を追加した完全版の形で単行本にしたもの。
後書きにもあるように実在の報道カメラマンを題材にしたこの作品は、コミックスとしての面白さを優先した脚色が成されているとは言え、カメラ好きにも十分訴えうる内容であること、また戦後の報道カメラマン一代記として読んでも面白く、人物の書き分けや各シーンや背景、小道具など、確かに元になった原案もかなり面白いのだろうとは思うが、それを過不足無く表現する作者の描写力を改めて再確認できる、もっと評価されてしかるべき作家ではないかと常々思う。
これを完全版として出版した幻冬舎に敬意を表し星5つ、まだ世に出ていない吉原氏の作品を送り出してくれる事を期待したい。
後書きにもあるように実在の報道カメラマンを題材にしたこの作品は、コミックスとしての面白さを優先した脚色が成されているとは言え、カメラ好きにも十分訴えうる内容であること、また戦後の報道カメラマン一代記として読んでも面白く、人物の書き分けや各シーンや背景、小道具など、確かに元になった原案もかなり面白いのだろうとは思うが、それを過不足無く表現する作者の描写力を改めて再確認できる、もっと評価されてしかるべき作家ではないかと常々思う。
これを完全版として出版した幻冬舎に敬意を表し星5つ、まだ世に出ていない吉原氏の作品を送り出してくれる事を期待したい。