あくまでもスピンオフ作品。
そのことを念頭に置いた上で、とても満足できる一冊でした。
BLでありがちな、もともとゲイではない周りの登場人物を使いまわす
スピンオフというものがどうにも腑に落ちないのですが(リサイクルかよ、みたいな)
この作品においては、なんというか納得でした。
本家の鋭たちがあまりにもカリスマでヤクザな人たちなので雰囲気が全然違いますが。
それに比べてこちらは、それとはまた違ういい意味で普通の味わいです。
ピンと張り詰めた雰囲気というよりは奮闘記といった感じ。
これは前作を読んだ方で、私と同じように弟主役の話を読むか迷っている方に向けてなのですが。
読んだ方がいいです。
弟くんはもともと鋭に対して抱く感情がとにかく多すぎるのですが、
そこへきて「アレ」を目撃してしまったことからぐるぐる煮詰まって恋愛感情に近いものを抱いてしまいます。
しかし、本人は自覚していなかったでしょうが、これはあくまで「それに近いもの」です。
対してお相手のお医者さんは、過去にとある事件で鋭に救われ、彼から生きる指針を得ました。
それでもどこか灰色の薙いだ人生を送ってきた所に、
自分とはあまりにもかけ離れた熱量の塊のような光=亮が飛び込んできたわけです。
鋭に心酔する人々の心情がとても自然で、非常に好感が持てました。
彼を「好き」だという想いに込められた色んな意味が、多く語られていなくても伝わってきます。
この本の主役2人にしても、自分の中で鋭の存在が大切で大切で大きいからこそ、
相手の中に存在する鋭に端々で嫉妬しちゃうんですよね。
ガキ故に、その辺りが上手く処理し切れていない弟くんが可愛く思えました。
ぜひ いい男に育って貰いたいものです。
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その純情を暴け (幻冬舎ルチル文庫 り 1-4) 文庫 – 2007/11/1
- 本の長さ298ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎コミックス
- 発売日2007/11/1
- ISBN-104344811577
- ISBN-13978-4344811577
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登録情報
- 出版社 : 幻冬舎コミックス (2007/11/1)
- 発売日 : 2007/11/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 298ページ
- ISBN-10 : 4344811577
- ISBN-13 : 978-4344811577
- Amazon 売れ筋ランキング: - 667,680位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 6,444位ボーイズラブノベルス (本)
- - 145,178位文庫
- - 182,339位文学・評論 (本)
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2009年10月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「この愛を喰らえ」の続編、「この運命を笑え」の前編にあたります。
前作で颯洵を刺し、トラブルメーカーだった亮が主役の話。
前作とは亮の雰囲気や描かれ方が違う!!!
可愛いです、この本の亮は。性格や行動、全てが幼いわけじゃないけど周りと比べるとかわいくて、そりゃ一癖も二癖もある藍川に翻弄されるだろう、お前・・・。
藍川は亮がかわいくてたまんないんでしょ〜ね。かわいくてどうしようもなくてもう滅茶苦茶にしてしまいたい!のが溢れ出てます、正直最初から。
前作紹介でもちらっと言ったかもだけど、ヤクザ話基本で、結構この話の構図がしっかりしてるシリーズなんですよ。
で、でも、このCPはまあやくざじゃないただの医者で年上、クールでなんだか世を捨てちゃってる人間離れした辛辣な男で、その相手がヤクザになろうと頑張ってる(?)子犬系思い立ったら即行動タイプのツンデレ君でしょ、面白いんですよね、いろんな全く違う種類の構想が適度に絡み合ってて。
たしかに結果はBLですから予想できるし、予想通りでないと困るけど、最後にたどり着くまでの展開はいいと思いますよ、この本。
まとも職業のクール辛辣攻め×半分チンピラ子犬系ツンデレ攻めをヤクザストーリー基本で読めるのは面白い組み合わせですよ。読んでみてください。あ、もちろん前作読んでから。
前作で颯洵を刺し、トラブルメーカーだった亮が主役の話。
前作とは亮の雰囲気や描かれ方が違う!!!
可愛いです、この本の亮は。性格や行動、全てが幼いわけじゃないけど周りと比べるとかわいくて、そりゃ一癖も二癖もある藍川に翻弄されるだろう、お前・・・。
藍川は亮がかわいくてたまんないんでしょ〜ね。かわいくてどうしようもなくてもう滅茶苦茶にしてしまいたい!のが溢れ出てます、正直最初から。
前作紹介でもちらっと言ったかもだけど、ヤクザ話基本で、結構この話の構図がしっかりしてるシリーズなんですよ。
で、でも、このCPはまあやくざじゃないただの医者で年上、クールでなんだか世を捨てちゃってる人間離れした辛辣な男で、その相手がヤクザになろうと頑張ってる(?)子犬系思い立ったら即行動タイプのツンデレ君でしょ、面白いんですよね、いろんな全く違う種類の構想が適度に絡み合ってて。
たしかに結果はBLですから予想できるし、予想通りでないと困るけど、最後にたどり着くまでの展開はいいと思いますよ、この本。
まとも職業のクール辛辣攻め×半分チンピラ子犬系ツンデレ攻めをヤクザストーリー基本で読めるのは面白い組み合わせですよ。読んでみてください。あ、もちろん前作読んでから。
2007年11月22日に日本でレビュー済み
「この愛を喰らえ」のスピンオフ作品で、前作では主人公だった渡木阪鋭の
腹違いの弟、鈴原亮が今回の受主役。
正直、評価はとても微妙でした。
李丘さんの新作がルチル文庫で挿絵が九顎さんの新刊で出る!と聞いた時、
「この愛を喰らえの続編だ!!」と期待に胸を踊らせたのですが、
弟の亮のカップリングということで、「前作でちゃちい犯罪した子か…
余り好みじゃないかも」という不安感が。
実際のところ、新キャラで医者のインテリ敬語年上攻・藍川はなかなかに
スマートかつミステリアスな人物なのですが、いかんせん
「何故彼が亮を気に入って、そんなにも溺れたのか」という描写が足らない。
「この愛を喰らえ」では、幼い頃から確執と同族嫌悪と同時に不思議な絆で
ずっと結ばれ続けて来た鋭と、そのお相手で経済ヤクザ緋賀颯洵の
「誰にも間に入れない、絶対の関係」が深く繊細に描きこまれていたので、
前作からのレベルダウンが顕著過ぎる残念さが拭えない。
当然、前主演だった鋭と颯洵が登場した途端、亮と藍川の存在感が
霞んでしまうのです。(作者の思い入れの差かもしれませんが…)
最初から鋭と颯洵のストーリーの続きにしてしまった方が
全然面白かったと思います。
事件の中で、藍川と接するうちに少しずつ亮も成長するのですが、
どうしても颯洵と鋭の偉大なオーラに飲み込まれてしまって、
藍川との恋愛模様が明確に浮かんでこない。
ヤクザとして一人前になる過程とラブストーリーが入り組んでしまい、
亮自身が自分を評価する「中途半端さ」が作品そのものになってしまった
感じがあります。
鋭をあんなに愛していたのに、すぐに藍川へと心変わりするドラマが
浅かったのが凄く物足らないです。
次回はぜひ、また颯洵×鋭のカップリングで新作を書いて頂きたいな。
このBL小説は私的に好きなトップランク10に入るので…。
でも九顎さんのイラストは相変わらず格好良い!!ぜひ漫画も読みたいと思います。
腹違いの弟、鈴原亮が今回の受主役。
正直、評価はとても微妙でした。
李丘さんの新作がルチル文庫で挿絵が九顎さんの新刊で出る!と聞いた時、
「この愛を喰らえの続編だ!!」と期待に胸を踊らせたのですが、
弟の亮のカップリングということで、「前作でちゃちい犯罪した子か…
余り好みじゃないかも」という不安感が。
実際のところ、新キャラで医者のインテリ敬語年上攻・藍川はなかなかに
スマートかつミステリアスな人物なのですが、いかんせん
「何故彼が亮を気に入って、そんなにも溺れたのか」という描写が足らない。
「この愛を喰らえ」では、幼い頃から確執と同族嫌悪と同時に不思議な絆で
ずっと結ばれ続けて来た鋭と、そのお相手で経済ヤクザ緋賀颯洵の
「誰にも間に入れない、絶対の関係」が深く繊細に描きこまれていたので、
前作からのレベルダウンが顕著過ぎる残念さが拭えない。
当然、前主演だった鋭と颯洵が登場した途端、亮と藍川の存在感が
霞んでしまうのです。(作者の思い入れの差かもしれませんが…)
最初から鋭と颯洵のストーリーの続きにしてしまった方が
全然面白かったと思います。
事件の中で、藍川と接するうちに少しずつ亮も成長するのですが、
どうしても颯洵と鋭の偉大なオーラに飲み込まれてしまって、
藍川との恋愛模様が明確に浮かんでこない。
ヤクザとして一人前になる過程とラブストーリーが入り組んでしまい、
亮自身が自分を評価する「中途半端さ」が作品そのものになってしまった
感じがあります。
鋭をあんなに愛していたのに、すぐに藍川へと心変わりするドラマが
浅かったのが凄く物足らないです。
次回はぜひ、また颯洵×鋭のカップリングで新作を書いて頂きたいな。
このBL小説は私的に好きなトップランク10に入るので…。
でも九顎さんのイラストは相変わらず格好良い!!ぜひ漫画も読みたいと思います。
2007年12月26日に日本でレビュー済み
前作から弟君がお気に入りでしたので即買いしました。
この子、てっきり攻かと思ってたんですが見事に裏切られ…(笑)。
相変わらず兄大好きなお子様ですが、今作では色々一生懸命です。
偉大な兄と己を比較し凹み、お相手のお医者さん(余裕の大人)の
気持ちが見えなくて苛立ち悩む、「割とその辺に居そうな子」。
前作の兄が文句のつけようのない漢っぷりでしたから逆に親近感が…。
前半はそんな亮の葛藤や下っ端ヤクザの日常描写など、青春小説風に進行。
作家次第でしょうが、お話作りの巧い方に限って肝心のH描写があっさり?
このお話もBL的展開になるのは中盤以降なので、前半をダルく感じるかも。
亮の年齢(20歳)を過ぎた私としては、お相手の藍川さんに感情移入して
しまいました。大人故に抑制された感情が、飄々とした言動の端々にふと
垣間見えるのを、子供(亮)には気付かれてないと思ってる処が…痛いね。
地位も金も、刹那的な快楽を満たす相手にも不自由していない。
でも未だ過去に縛られ、出口の見えない暗闇の中に居る藍川から見ると、
亮のような、「一見何も持ってなさそうな子」が、あまり褒められたものじゃない
境遇にも負けずにあれこれ切磋琢磨する様子は、さぞかし眩しいことか…。
藍川さんの「君は、僕の光なんだ…」という言葉が印象的でした。
前作の二人は揃ってカリスマでしたが、今作は真逆(外科医×新米ヤクザ)。
何でも持ってそうな大人が何も無さそうな子供に惚れてる、恋の矛盾。
亮と藍川さんの関係が甘くなく辛辣な言葉の応酬もあるので、イチャイチャを
期待すると裏切られます。このお医者さん、結構Sな人ですので(笑)。
星5つでも良いのですが、艶っぽい場面がもう少し欲しかったので、星4つ。
この子、てっきり攻かと思ってたんですが見事に裏切られ…(笑)。
相変わらず兄大好きなお子様ですが、今作では色々一生懸命です。
偉大な兄と己を比較し凹み、お相手のお医者さん(余裕の大人)の
気持ちが見えなくて苛立ち悩む、「割とその辺に居そうな子」。
前作の兄が文句のつけようのない漢っぷりでしたから逆に親近感が…。
前半はそんな亮の葛藤や下っ端ヤクザの日常描写など、青春小説風に進行。
作家次第でしょうが、お話作りの巧い方に限って肝心のH描写があっさり?
このお話もBL的展開になるのは中盤以降なので、前半をダルく感じるかも。
亮の年齢(20歳)を過ぎた私としては、お相手の藍川さんに感情移入して
しまいました。大人故に抑制された感情が、飄々とした言動の端々にふと
垣間見えるのを、子供(亮)には気付かれてないと思ってる処が…痛いね。
地位も金も、刹那的な快楽を満たす相手にも不自由していない。
でも未だ過去に縛られ、出口の見えない暗闇の中に居る藍川から見ると、
亮のような、「一見何も持ってなさそうな子」が、あまり褒められたものじゃない
境遇にも負けずにあれこれ切磋琢磨する様子は、さぞかし眩しいことか…。
藍川さんの「君は、僕の光なんだ…」という言葉が印象的でした。
前作の二人は揃ってカリスマでしたが、今作は真逆(外科医×新米ヤクザ)。
何でも持ってそうな大人が何も無さそうな子供に惚れてる、恋の矛盾。
亮と藍川さんの関係が甘くなく辛辣な言葉の応酬もあるので、イチャイチャを
期待すると裏切られます。このお医者さん、結構Sな人ですので(笑)。
星5つでも良いのですが、艶っぽい場面がもう少し欲しかったので、星4つ。
2008年4月16日に日本でレビュー済み
前作「この愛を喰らえ」の主人公・鋭。
そして今回の主人公である弟・亮。
この二人、いい意味で男をタラシ込む…というか、惚れさせるDNAを確実に持ってますよね。
フィールドは違うし、レベル的にはまだまだ兄に遠く及びませんが、いやどうして弟よ。暗い過去ありの外科医・藍川先生をはじめ、亮に魅かれている男、たくさんいそうです。
できた兄・鋭へのコンプレックス、肉親としての情愛、男としての欲望、それらの感情を持て余しごっちゃになり、加えて鋭の恋人である颯洵に対する嫉妬と羨望にグルグル悩み傷つく亮の様にかなり夢中で読みました。
ただ、やっぱり兄ちゃん男前(笑)亮が気持ちを抑えきれずに鋭を押し倒し、自分のモノになってくれと告白するシーンでの一喝!最高にカッコいい。そしてそれを無言でじっと見ていた颯洵、これまたいい男。
…って、主役は亮なのに、一番印象に残ったのがこのシーン(笑)亮と藍川先生の恋より、鋭と颯洵がそのあとどうしたのか気になって気になって!
いや、でも面白かったです。もう続編な無いのかなぁ。
そして今回の主人公である弟・亮。
この二人、いい意味で男をタラシ込む…というか、惚れさせるDNAを確実に持ってますよね。
フィールドは違うし、レベル的にはまだまだ兄に遠く及びませんが、いやどうして弟よ。暗い過去ありの外科医・藍川先生をはじめ、亮に魅かれている男、たくさんいそうです。
できた兄・鋭へのコンプレックス、肉親としての情愛、男としての欲望、それらの感情を持て余しごっちゃになり、加えて鋭の恋人である颯洵に対する嫉妬と羨望にグルグル悩み傷つく亮の様にかなり夢中で読みました。
ただ、やっぱり兄ちゃん男前(笑)亮が気持ちを抑えきれずに鋭を押し倒し、自分のモノになってくれと告白するシーンでの一喝!最高にカッコいい。そしてそれを無言でじっと見ていた颯洵、これまたいい男。
…って、主役は亮なのに、一番印象に残ったのがこのシーン(笑)亮と藍川先生の恋より、鋭と颯洵がそのあとどうしたのか気になって気になって!
いや、でも面白かったです。もう続編な無いのかなぁ。