東川篤哉の「探偵少女アリサの事件簿・溝ノ口より愛を込めて」のコミカライズ作品。第２巻は「第二章・名探偵、南部線に迷う」の最終話と「第三章・名探偵、お屋敷で張り込む」の全話を収録。
個人的にはミステリー小説のコミカライズは難しいと思っています。ミステリーは情報量が多いために各ページがそれで埋まってしまい、ストーリーをなぞるのが精一杯というものが多いのです。さらにページ数も短いものが多く、読んでて漫画家の悪戦苦闘ぶりがうかがえるものも少なくありません。
しかし本作品はもともとコミック的要素が強い原作の上、充分なページ数もある。そのうえ本作の作画担当は４コマ漫画でならした森ゆきなつ。４コマ漫画家は短いサイクルで情報を見せ、うまくオチもつけなければならないため情報の趣旨選択、構成力から会話でのボケ突っ込みのリズムがうまく、ミステリーのコミカライズとは相性が良いと思っています。
本作でも情報の見せ方はもちろん、本作の魅力の大半を占める良太とアリサの凸凹コンビが大変魅力的に描かれています。特に各話のラストで犯人に決めるアリサキックは１巻第一章ほどではないですが実に可愛く、格好良いです。
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