この本は、「はやぶさ」の打ち上げから帰還までを書いた、というよりは
副題にあるとおり、宇宙研という組織がどのような歴史を積み上げて「はやぶさ」に至ったか
のほうに力が注がれている。
「はやぶさ」の行程も、通信途絶からの復活までしか書かれていない。
終章にウーメラ砂漠でのカプセル回収のことが書いてあるのは
帰還後に版を重ねる都度、少しずつ追記したものだろう。
イオンエンジン:「こんなこともあろうかと一本のダイオード」物語は、他に譲ったと見える。
さて、この本の「おわりに」の終わりの方にこんな文が。
≫
本書は、あえて研究所内の“独自の情報”には頼らず、出来る限り
公式ウエブ、論文、雑誌、その他一般に公開されている一次情報を元に物語を綴ることにした。
その理由の第一は、
それに応えるだけ充分に“情報公開”が為されているということの“実証実験”であり
第二は、
屈強の著者が、後に数多く控えておられるので、裏話はそちらにお任せした方が
遙かに面白く、かつ適切だからである。
また、公式ウエブや、配布されている冊子には、
余りにも無造作に専門用語や略語が使われており、
一般の方はその内容を到底掴むことが出来ない。
折角の情報公開も、これでは単なる“隠語紹介”で終わってしまう。
そこで、本書執筆の基準として、
これらの用語を説明し、最低限の意味が御理解頂けるよう配慮した。
歴史的背景も、物理的理論も、工学的根拠も、
全ては用いられている言葉の意味から始めなければ、深いところには届かないものである。
以上が、本書における著者の“ミッション”である。
≫
はやぶさの帰還に熱狂したが、実は物理にも工学にも基礎的知識がなくて、
どこがすごいのか、ほんとうのところは今ひとつよくわかっていない…どころか
全然わかっていない人にも非常に親切な解説書でもある。
はやぶさに感動した中高生には、ぜひ手にとっていただきたい。
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はやぶさ: 不死身の探査機と宇宙研の物語 (幻冬舎新書 よ 1-1) 新書 – 2006/11/1
吉田 武
(著)
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- 本の長さ295ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎
- 発売日2006/11/1
- ISBN-104344980158
- ISBN-13978-4344980150
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- 出版社 : 幻冬舎 (2006/11/1)
- 発売日 : 2006/11/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 295ページ
- ISBN-10 : 4344980158
- ISBN-13 : 978-4344980150
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上位レビュー、対象国: 日本
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2012年12月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
はやぶさの偉業が、ウラ話とともに記されています。
大変有用な情報源です。
大変有用な情報源です。
2011年8月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2010年6月13日、小惑星探査機「はやぶさ」が小惑星「イトカワ」の物質を採取して、地球に戻ってきた、というニュースが、感動的でした。
歴史的偉業です。
きっと関係の本が出版されるだろうなと思っていたところ、本書をみつけ、その出版の早さに驚きました。
副題が、「不死身の探査機と宇宙研の物語」。さすが、幻冬舎と思いました。
そして、著者が、数学者の吉田武氏とあり、ちょっと意外な感じをうけました。
ボリュームのある、しっかりした本で、急ごしらえの印象はありません。
2010年6月、地球帰還の模様の記載もあり、早速買い求めました。
驚いたのは、その出版時期でした。この本2006年11月の出版です。
こんな早い時期から、注目を集めていたプロジェクトであるとは、全く知りませんでした。
帰還の部分の記述は、予定に基づく想像の記述でしたが、その計画の正確性にむしろ驚きました。
内容は、日本のロケット開発の歴史の部分がかなりあり、糸川英夫博士、宇宙研の苦闘の物語ともいえます。
税金を使ってしかできないプロジェクトを推進する苦労というのも良くわかりました。
何故、小惑星「イトカワ」小惑星探査機「はやぶさ」なのかも。
「はやぶさ」の偉業については、類書がたくさん出てきました。
それでも、吉田武氏の手になるこの本の存在意義は高いですが、是非、「はやぶさ」の全航程を網羅した、完全版を期待します。
(92)
歴史的偉業です。
きっと関係の本が出版されるだろうなと思っていたところ、本書をみつけ、その出版の早さに驚きました。
副題が、「不死身の探査機と宇宙研の物語」。さすが、幻冬舎と思いました。
そして、著者が、数学者の吉田武氏とあり、ちょっと意外な感じをうけました。
ボリュームのある、しっかりした本で、急ごしらえの印象はありません。
2010年6月、地球帰還の模様の記載もあり、早速買い求めました。
驚いたのは、その出版時期でした。この本2006年11月の出版です。
こんな早い時期から、注目を集めていたプロジェクトであるとは、全く知りませんでした。
帰還の部分の記述は、予定に基づく想像の記述でしたが、その計画の正確性にむしろ驚きました。
内容は、日本のロケット開発の歴史の部分がかなりあり、糸川英夫博士、宇宙研の苦闘の物語ともいえます。
税金を使ってしかできないプロジェクトを推進する苦労というのも良くわかりました。
何故、小惑星「イトカワ」小惑星探査機「はやぶさ」なのかも。
「はやぶさ」の偉業については、類書がたくさん出てきました。
それでも、吉田武氏の手になるこの本の存在意義は高いですが、是非、「はやぶさ」の全航程を網羅した、完全版を期待します。
(92)
2010年7月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
刺激的なタイトルは自分に言い聞かせているものです。
この本は素晴らしい。本当に素晴らしい。
これだけの内容をこんなにもわかりやすく、正確に緻密にそしてユーモラスに、よくも書き上げられたものだと一読、感嘆しきりでした。
激動の時代背景、宇宙研の歴史、「ロケットの父」糸川教授の苦闘と無念、夢にかけたその情熱……「はやぶさ」が生まれるまで、そして星になるまでのタイムスケジュールに沿いながら、宇宙について、いのちについて、「知りたい」と願う人の熱い熱い心が、ここには記録されています。
フェアでバランスの取れた文体を駆使し、専門用語は誰にでも理解可能な言葉で説明し、「とんでもなく素晴らしいことが起きている」「奇跡を人間と探査機とで協力しあって起こしている」ということをこんなにも伝えようとしている著者の思い。
この本は素晴らしい。
「不死身の探査機」の裏にはあきらめない技術者の不屈の闘志があったことがよくわかりました。お金がない、権力もない、理不尽な批判や妨害すら自国民から浴びせられる……他国との競争、世界一でなければ意味がない、科学の世界の過酷な現状……ないないづくしのその中で、「それでも」夢を実現するために願い、祈り、行動した人々の本当に偉大な記録です。
「はやぶさ」が魂を得て命あるもののように動いたのはもしかしたら当然のことだったのかもしれない……そんな感慨すら持ちました。
何か素敵なことが起こるとき、それは人の心から始まっている……宇宙へ向けられた目が、実は人がどう生きるか、どう力を尽くして戦うのか、という人間賛歌になっているのが――嬉しいし、ありがたいし、私の生きる力になります。
負けなかった人の記録、あきらめなかった人の歴史。それがコンパクトなこの本に濃縮されて詰まっています。
はやぶさは、いつも心の中に。
「彼」の生きた宇宙に向けて、来たれ、若人よ! 苦難を求めよ! 嵐の中で舵を取れ! 人はトラブルに出くわして、悩み、苦しみ、もがきまくって、乗り越えたときに成長する。
君の内なる宇宙に輝く太陽に、まっすぐに顔を向けるがいい。
そこにはやぶさは今もいる。
そうアジテーションしたくなるような一冊でした。
この本は素晴らしい。本当に素晴らしい。
これだけの内容をこんなにもわかりやすく、正確に緻密にそしてユーモラスに、よくも書き上げられたものだと一読、感嘆しきりでした。
激動の時代背景、宇宙研の歴史、「ロケットの父」糸川教授の苦闘と無念、夢にかけたその情熱……「はやぶさ」が生まれるまで、そして星になるまでのタイムスケジュールに沿いながら、宇宙について、いのちについて、「知りたい」と願う人の熱い熱い心が、ここには記録されています。
フェアでバランスの取れた文体を駆使し、専門用語は誰にでも理解可能な言葉で説明し、「とんでもなく素晴らしいことが起きている」「奇跡を人間と探査機とで協力しあって起こしている」ということをこんなにも伝えようとしている著者の思い。
この本は素晴らしい。
「不死身の探査機」の裏にはあきらめない技術者の不屈の闘志があったことがよくわかりました。お金がない、権力もない、理不尽な批判や妨害すら自国民から浴びせられる……他国との競争、世界一でなければ意味がない、科学の世界の過酷な現状……ないないづくしのその中で、「それでも」夢を実現するために願い、祈り、行動した人々の本当に偉大な記録です。
「はやぶさ」が魂を得て命あるもののように動いたのはもしかしたら当然のことだったのかもしれない……そんな感慨すら持ちました。
何か素敵なことが起こるとき、それは人の心から始まっている……宇宙へ向けられた目が、実は人がどう生きるか、どう力を尽くして戦うのか、という人間賛歌になっているのが――嬉しいし、ありがたいし、私の生きる力になります。
負けなかった人の記録、あきらめなかった人の歴史。それがコンパクトなこの本に濃縮されて詰まっています。
はやぶさは、いつも心の中に。
「彼」の生きた宇宙に向けて、来たれ、若人よ! 苦難を求めよ! 嵐の中で舵を取れ! 人はトラブルに出くわして、悩み、苦しみ、もがきまくって、乗り越えたときに成長する。
君の内なる宇宙に輝く太陽に、まっすぐに顔を向けるがいい。
そこにはやぶさは今もいる。
そうアジテーションしたくなるような一冊でした。
2012年9月9日に日本でレビュー済み
著者は数学や物理学を得意とするサイエンス・ライター。
本書は、宇宙探査機はやぶさと、その飛行を成功させた宇宙研の歴史をたどったノンフィクション。ただし、出版は2006年で、はやぶさがイトカワに着陸・離脱した時点のことまでしか書かれていない。地球への帰還については別の本を当たる必要がある。
全体として、あまり出来は良くないと思う。はやぶささのものを扱っているのは、1/3くらい。日本のロケット工学の父・糸川英夫と宇宙研の歴史が本書のメインなのである。しかも、その書きぶりが良くない。糸川や宇宙研(および前身)がいかに不遇だったかが示され、科学の発展を邪魔する政治、社会、メディアなどへの非難や怒りが延々と述べられているのだ。こういうのはどうなのか。
また、糸川、宇宙研、はやぶさについても褒めすぎ。
はやぶさの飛行については、時系列に沿ってデータを並べたという感じ。
本書は、宇宙探査機はやぶさと、その飛行を成功させた宇宙研の歴史をたどったノンフィクション。ただし、出版は2006年で、はやぶさがイトカワに着陸・離脱した時点のことまでしか書かれていない。地球への帰還については別の本を当たる必要がある。
全体として、あまり出来は良くないと思う。はやぶささのものを扱っているのは、1/3くらい。日本のロケット工学の父・糸川英夫と宇宙研の歴史が本書のメインなのである。しかも、その書きぶりが良くない。糸川や宇宙研(および前身)がいかに不遇だったかが示され、科学の発展を邪魔する政治、社会、メディアなどへの非難や怒りが延々と述べられているのだ。こういうのはどうなのか。
また、糸川、宇宙研、はやぶさについても褒めすぎ。
はやぶさの飛行については、時系列に沿ってデータを並べたという感じ。
2007年8月22日に日本でレビュー済み
宇宙研と小惑星探査衛生「はやぶさ」の物語です。
宇宙研とは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の中の宇宙科学研究本部のことです。相模原にあります。宇宙研の歴史が詳しく書いてあります。最新科学の現場を知りたい人には良い本だと思います。
2010年、「はやぶさ」が地球に帰ってくる予定です。本当に長い旅路です。無事に帰ってきてほしいです。
宇宙研とは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の中の宇宙科学研究本部のことです。相模原にあります。宇宙研の歴史が詳しく書いてあります。最新科学の現場を知りたい人には良い本だと思います。
2010年、「はやぶさ」が地球に帰ってくる予定です。本当に長い旅路です。無事に帰ってきてほしいです。
2010年7月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まずはじめに。「はやぶさ」について記述されているのはプロローグと後半になります。
本書の1/2を占めるのは日本だけでなく世界の宇宙科学をも牽引する存在となった
「宇宙研」の誕生と栄光と苦難の歴史です。
アメリカや旧ソ連とは全く違った形で始まった日本の宇宙開発を知ることができますが、
政治や組織に絡んだ話も出てくるので、ちょっと退屈に感じるかもしれません。
しかし、この前半が非常に大事なのです!
逆境を力にする精神、書類よりも人と人との強い信頼関係を本として仕事を進める方式など
宇宙研の中で培われた土壌が、はやぶさを生み出し、育て、数々の苦難から救ったことが
如実に分かるからです。
はやぶさの驚くべき帰還は技術者たちのたゆまぬ歩みがあればこそ成し遂げられたものであることが
よく理解できます。
科学・技術をいかに育てていくか、ということにも本書は言及しています。
広い層の読者に読んでほしい一冊です。
本書の1/2を占めるのは日本だけでなく世界の宇宙科学をも牽引する存在となった
「宇宙研」の誕生と栄光と苦難の歴史です。
アメリカや旧ソ連とは全く違った形で始まった日本の宇宙開発を知ることができますが、
政治や組織に絡んだ話も出てくるので、ちょっと退屈に感じるかもしれません。
しかし、この前半が非常に大事なのです!
逆境を力にする精神、書類よりも人と人との強い信頼関係を本として仕事を進める方式など
宇宙研の中で培われた土壌が、はやぶさを生み出し、育て、数々の苦難から救ったことが
如実に分かるからです。
はやぶさの驚くべき帰還は技術者たちのたゆまぬ歩みがあればこそ成し遂げられたものであることが
よく理解できます。
科学・技術をいかに育てていくか、ということにも本書は言及しています。
広い層の読者に読んでほしい一冊です。
2010年6月26日に日本でレビュー済み
実のところ「はやぶさ」関係の本はあまり出版されておらず、何の目的で、どういった
経緯を辿って、今回の帰還に至ったのか、どういった功績があったのかを知るすべは、
以外と少ない。はやぶさを主体に宇宙科学研究本部(ISAS)の歴史を綴った貴重な本です。
ただ、本が書かれたのが2006年11月であるため、記述がイトカワの脱出と地球への旅立ち
で止まっています。しかも2010年6月のあの壮絶な帰還は、昼を想定した、あっさりとした
予測に留まっています。
2010年6月の時点では、カプセルの中身に何が入っているのか(入っていないのか)は、
まだ分かりませんが、カプセルが帰ってきたのは事実なんだし、現時点の経緯を
踏まえて改訂版をぜひ出して欲しいです。
はやぶさ2の実現は、まだ怪しいですが、できれば、その計画についても最終章でぜひ。
経緯を辿って、今回の帰還に至ったのか、どういった功績があったのかを知るすべは、
以外と少ない。はやぶさを主体に宇宙科学研究本部(ISAS)の歴史を綴った貴重な本です。
ただ、本が書かれたのが2006年11月であるため、記述がイトカワの脱出と地球への旅立ち
で止まっています。しかも2010年6月のあの壮絶な帰還は、昼を想定した、あっさりとした
予測に留まっています。
2010年6月の時点では、カプセルの中身に何が入っているのか(入っていないのか)は、
まだ分かりませんが、カプセルが帰ってきたのは事実なんだし、現時点の経緯を
踏まえて改訂版をぜひ出して欲しいです。
はやぶさ2の実現は、まだ怪しいですが、できれば、その計画についても最終章でぜひ。