石原さんは、作家や政治家として表現し、行動することで、社会や一流の個人からの応答や批判を受け止め、そこから考えて、そして再び。。。という循環の中で育ったのだね、と分かる本。
そういった「思考→行動(表現)→フィードバック→思考」というサイクルを回し続けた。しかも、若い時に作家という立場を上手く作れたから、彼の周囲は随分と上質な人たちで出来ていた。
そういったことは、普通の人生では得がたいから、随分と羨ましい。そういった経験を一般の私たちにも分け与えてやろうと、そうすれば、皆もwinだし、格好良い石原さんにとってもwinなんだから、だね。
その石原さんは、格好良いと思われたい気持ちが心底強い性質だから、苦しくても、へこたれることなく、自分を向上させ、「もっと、もっと格好良い人になりたい」というモチベーションが枯れない。それを、武士道という美学と重ねている。石原さんの偉大な指導者たりえた人々の大志とて、おおよそ、根っこは単純なものだね。
格好良い人というのは、人間の厚みや重みや大きさで他を凌駕しなければいけないよね。
だから、武士道の美学だったり、法華経の無常観だったりを根っこに持つ必要があったし、色々な知識で世の中を達観しなければならなかった。
小さなところでは、売られた喧嘩は買わなければいけないし、仲間や家族を守らなきゃいけないし、米国の抑圧にはペンで反発しなければならないし、、、
でも彼は、同時に日本人から愛されたいから、「国益」という、結局は米国と同じ土俵に立つことを目指してしまった政治家だね。
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真の指導者とは (幻冬舎新書 い 11-1) 新書 – 2010/7/30
石原 慎太郎
(著)
- 本の長さ324ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎
- 発売日2010/7/30
- 寸法10.9 x 1.5 x 17.3 cm
- ISBN-104344981766
- ISBN-13978-4344981768
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登録情報
- 出版社 : 幻冬舎 (2010/7/30)
- 発売日 : 2010/7/30
- 言語 : 日本語
- 新書 : 324ページ
- ISBN-10 : 4344981766
- ISBN-13 : 978-4344981768
- 寸法 : 10.9 x 1.5 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 222,271位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 425位幻冬舎新書
- - 45,004位ノンフィクション (本)
- - 64,073位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1932年神戸市生まれ。一橋大学卒。55年、大学在学中に執筆した「太陽の季節」で第一回文學界新人賞を、翌年芥川賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 オンリー・イエスタディ (ISBN-13: 978-4344414501 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年4月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私がこの本を読もうと思ったのは、政党は言うに及ばず最近の人士の中にこれといった指導力を持つ人がいないことに寂しさを感じていたからである。この本を読んで、ここに書かれていることを実現できる指導者が今の日本には必要だと思った。
石原氏がここで述べているのは、国家の自立であり、自己の主張であり、更には決断である。それを自覚してもらうために、フォークランド紛争の事例を挙げ、憲法改正や軍備の正当性を語り、靖国神社参拝へのいわれの無い批判に対して持論を述べ、それに関連して、アメリカによる戦争裁判に異議を申し立てている、そして北朝鮮の拉致に対する日本政府の軟弱さを嘆くのであった。どれもこれも私にとっては心強く頼りになる意見であり、自分ではうまく表現できない世の中や世界の理不尽さをきちんとした言葉にしてくれて、すっきりもし、元気付けられた思いがする。
この本では、責任ある男とはどうあるべきかについても持論を展開している。端的な事例として、韓国人留学生の李秀賢さんと日本人の関根史郎さんが、山手線の新大久保駅でホームに転落した男性を助けようとして電車にはねられた事件に触れてこう述べている、「前後のこざかしい勘定抜きに飛び出していく意志の力、自分に属している弱き者の危機には体が先に動いてしまう、そんな本能的瞬発力は男性が持ち得るものであって、女性には稀有のことです。」というものだ。
この本を読んでいるその時まさに(2012年4月17日)、石原氏が尖閣諸島の購入を発表した。これについて、「都民の税金を使っていいのか」、「外交はもっと慎重にやるべきだ、」、「時期尚早だ、」、「こんな大事なことを外国で発表していいのか」とかの識者の批判があるが、そういう人には本能的瞬発力が無い、と石原氏の言葉を借りて私は断定したい。
外交における決断と国内のいわば些事とを比較してもバランスがとれないかもしれないが、石原氏がこの本で一貫して述べていることと、尖閣諸島の買収、は言行一致であり、指導者としての本質はここにあるのではないだろうか、と思った。
石原氏がここで述べているのは、国家の自立であり、自己の主張であり、更には決断である。それを自覚してもらうために、フォークランド紛争の事例を挙げ、憲法改正や軍備の正当性を語り、靖国神社参拝へのいわれの無い批判に対して持論を述べ、それに関連して、アメリカによる戦争裁判に異議を申し立てている、そして北朝鮮の拉致に対する日本政府の軟弱さを嘆くのであった。どれもこれも私にとっては心強く頼りになる意見であり、自分ではうまく表現できない世の中や世界の理不尽さをきちんとした言葉にしてくれて、すっきりもし、元気付けられた思いがする。
この本では、責任ある男とはどうあるべきかについても持論を展開している。端的な事例として、韓国人留学生の李秀賢さんと日本人の関根史郎さんが、山手線の新大久保駅でホームに転落した男性を助けようとして電車にはねられた事件に触れてこう述べている、「前後のこざかしい勘定抜きに飛び出していく意志の力、自分に属している弱き者の危機には体が先に動いてしまう、そんな本能的瞬発力は男性が持ち得るものであって、女性には稀有のことです。」というものだ。
この本を読んでいるその時まさに(2012年4月17日)、石原氏が尖閣諸島の購入を発表した。これについて、「都民の税金を使っていいのか」、「外交はもっと慎重にやるべきだ、」、「時期尚早だ、」、「こんな大事なことを外国で発表していいのか」とかの識者の批判があるが、そういう人には本能的瞬発力が無い、と石原氏の言葉を借りて私は断定したい。
外交における決断と国内のいわば些事とを比較してもバランスがとれないかもしれないが、石原氏がこの本で一貫して述べていることと、尖閣諸島の買収、は言行一致であり、指導者としての本質はここにあるのではないだろうか、と思った。
2011年1月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今の日本は、有事法制を議論した国会で、ある女性議員が「総理はどこの国とのどんな戦争を想定しているのか」とバカな質問をして、総理大臣が「北朝鮮」の名前すら出せない指導者不在の亡国である。
いかなる指導者を選び仰ぐか、指導者たる者がいかにあるべきかが、国家にせよ企業にせよそれぞれの組織の歴史を左右する。以前は自分の身を犠牲にしても「国家とは」と国家の理想を追求した指導者が多くいた。著者は、現今の指導者にはそうした大きな志を感じさせる人物が希少になっていることを憂い、彼ら先達に多くを学ぶことは無論、彼らを超える優れた理念、価値観、行動のものさしを汲みとることを待望している。
2001年に金正日の息子金正男が日本に不法入国して捕まったとき、「おれは金正日の息子ではない」と言ったそうだか、それなら不法入国者として収監しておけばいいし、金正日の息子なら北朝鮮に拉致された日本人と交換する外交カードが切れる絶好のチャンスだったのに、当時の法務大臣も外務大臣も女性で、対応にすっかり動転してしまい、外務官僚が同行までして北京まで送ったというていたらくだった。
本書では、ナセル前エジプト大統領、スカルノインドネシア初代大統領、マハティール前マレーシア首相が、日本が日露戦争を戦わなかったら、未だに世界は白人の植民地だったと言っていた話、サッチャー前首相と一緒に食事をした際に、「決断ができない政治家は政治家に値しない」と助言された話、ペンタゴンの資料には、湾岸戦争で使用されたテクノロジーの多くは日本から提供されたものであり、それがなかったら勝てなかった」とさえ書かれているのに、未だに日本はその事実を外交のカードとして使用していないどころか、その存在すら知らない政治家がいるという話など、著者でしか知り得ない情報が惜しみなく暴露されており、説得力がある。
本書を流れる哲学は、マキャベリが「君主論」の中で「決断力のない君主は大概みな中途半端な中道の道を選ぶ。そしてその大方は滅んでいく」といった昨今の日本に当てはまる惨状に渇を入れるものである。
本書の最後には、執筆のために参考として著者が読んだ書籍が100冊以上挙げられている。それだけ緻密に執筆されたという証であるが、本書はそれらのダイジェストとしても読み応えがある。
また、日本を良くしようと提案することに日本人であるにもかかわらず反対してしまう自虐的な人物をあぶり出してしまうところでも、本書の価値の高さが十分証明されているともいえる。
いかなる指導者を選び仰ぐか、指導者たる者がいかにあるべきかが、国家にせよ企業にせよそれぞれの組織の歴史を左右する。以前は自分の身を犠牲にしても「国家とは」と国家の理想を追求した指導者が多くいた。著者は、現今の指導者にはそうした大きな志を感じさせる人物が希少になっていることを憂い、彼ら先達に多くを学ぶことは無論、彼らを超える優れた理念、価値観、行動のものさしを汲みとることを待望している。
2001年に金正日の息子金正男が日本に不法入国して捕まったとき、「おれは金正日の息子ではない」と言ったそうだか、それなら不法入国者として収監しておけばいいし、金正日の息子なら北朝鮮に拉致された日本人と交換する外交カードが切れる絶好のチャンスだったのに、当時の法務大臣も外務大臣も女性で、対応にすっかり動転してしまい、外務官僚が同行までして北京まで送ったというていたらくだった。
本書では、ナセル前エジプト大統領、スカルノインドネシア初代大統領、マハティール前マレーシア首相が、日本が日露戦争を戦わなかったら、未だに世界は白人の植民地だったと言っていた話、サッチャー前首相と一緒に食事をした際に、「決断ができない政治家は政治家に値しない」と助言された話、ペンタゴンの資料には、湾岸戦争で使用されたテクノロジーの多くは日本から提供されたものであり、それがなかったら勝てなかった」とさえ書かれているのに、未だに日本はその事実を外交のカードとして使用していないどころか、その存在すら知らない政治家がいるという話など、著者でしか知り得ない情報が惜しみなく暴露されており、説得力がある。
本書を流れる哲学は、マキャベリが「君主論」の中で「決断力のない君主は大概みな中途半端な中道の道を選ぶ。そしてその大方は滅んでいく」といった昨今の日本に当てはまる惨状に渇を入れるものである。
本書の最後には、執筆のために参考として著者が読んだ書籍が100冊以上挙げられている。それだけ緻密に執筆されたという証であるが、本書はそれらのダイジェストとしても読み応えがある。
また、日本を良くしようと提案することに日本人であるにもかかわらず反対してしまう自虐的な人物をあぶり出してしまうところでも、本書の価値の高さが十分証明されているともいえる。
2011年3月27日に日本でレビュー済み
この本の中には数多くの偉人とエピソードが出てくるが、
この中で石原慎太郎自身が経験した実話と歴史の中で言われている挿話が交ざり合い、
日本人としての立場から独自の選り好みで人物評価がなされている。
筆者は政策だけでなく、その人物への魅力に焦点を当てつつ、各々評価を下している。
例えば、大久保利通が筋の通った良い政治家としての名を挙げている。
大久保の性格的冷酷さを認識しつつも、明治維新という一種の革命をやった当事者自身が
自分たちがやったことに対する強い疑義を感じるようになってしまった時期に征韓論が噴出した。
しかし、大久保はその時の明治政府の立場から征韓論を唾棄し、今するべきではないとして、
徹底的に反乱士族を弾圧した姿勢を「従属矛盾」に惑わされず
「主要矛盾」を貫き通した大久保と独自の語り口で賞賛している。
また、リンカーンの手紙に「国家を失っても、憲法を守るというのは、果たして正しい態度だろうか。自分はそうは思わない」
「普通なら違憲とされている行動も、国家を守ることによって憲法を守るに不可欠ならば、それは合法的になると私は心得ている」
これを筆者は正当な判断だと思うと述べている。
p.123の共産党とのエピソードは石原慎太郎という人物の頭の鋭さと説得力が兼ね備わっており、
日本国以外の国を意識した日本人として素晴らしい発言だと思った。
政治家は今は批判されても、数十年後に評価されれば良いというのが筆者のスタンスである。
この中で石原慎太郎自身が経験した実話と歴史の中で言われている挿話が交ざり合い、
日本人としての立場から独自の選り好みで人物評価がなされている。
筆者は政策だけでなく、その人物への魅力に焦点を当てつつ、各々評価を下している。
例えば、大久保利通が筋の通った良い政治家としての名を挙げている。
大久保の性格的冷酷さを認識しつつも、明治維新という一種の革命をやった当事者自身が
自分たちがやったことに対する強い疑義を感じるようになってしまった時期に征韓論が噴出した。
しかし、大久保はその時の明治政府の立場から征韓論を唾棄し、今するべきではないとして、
徹底的に反乱士族を弾圧した姿勢を「従属矛盾」に惑わされず
「主要矛盾」を貫き通した大久保と独自の語り口で賞賛している。
また、リンカーンの手紙に「国家を失っても、憲法を守るというのは、果たして正しい態度だろうか。自分はそうは思わない」
「普通なら違憲とされている行動も、国家を守ることによって憲法を守るに不可欠ならば、それは合法的になると私は心得ている」
これを筆者は正当な判断だと思うと述べている。
p.123の共産党とのエピソードは石原慎太郎という人物の頭の鋭さと説得力が兼ね備わっており、
日本国以外の国を意識した日本人として素晴らしい発言だと思った。
政治家は今は批判されても、数十年後に評価されれば良いというのが筆者のスタンスである。
2014年6月4日に日本でレビュー済み
石原氏がいかに文学者でありその視点から政治や政治家を見てきたこと、それゆえの魅力と限界はどこなのかを覗い知れる1冊。
章ごとの色付けがやや弱いので通読より気になったところから読んでいく方が面白い。火山や地震の話などなかなかの先見性。
章ごとの色付けがやや弱いので通読より気になったところから読んでいく方が面白い。火山や地震の話などなかなかの先見性。
2013年5月18日に日本でレビュー済み
弟は国民的大俳優の故石原裕次郎氏。
一橋大学卒業と同時に直木賞受賞し文壇デビュー。
国政選挙に出れば全国区でトップ当選。
そして、80歳を過ぎてもいまだ国政の第一線に立ち続ける。
憧れか嫉妬かのいずれかの気持ちを持たない人はいないでしょう。
その華麗なる経歴の素にあるものがわかる1冊です。
・なるほどがってんポッドキャスティング
鴨下豊の ありがとう!石原慎太郎さん、ありがとう、ありがとう、ありがとう、ありがとう!
http://naruhodogatten.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-427c.html
でもこちらの本についてお話しております。
一橋大学卒業と同時に直木賞受賞し文壇デビュー。
国政選挙に出れば全国区でトップ当選。
そして、80歳を過ぎてもいまだ国政の第一線に立ち続ける。
憧れか嫉妬かのいずれかの気持ちを持たない人はいないでしょう。
その華麗なる経歴の素にあるものがわかる1冊です。
・なるほどがってんポッドキャスティング
鴨下豊の ありがとう!石原慎太郎さん、ありがとう、ありがとう、ありがとう、ありがとう!
http://naruhodogatten.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-427c.html
でもこちらの本についてお話しております。
2011年10月21日に日本でレビュー済み
新・堕落論の後に続いて読んでみました。(出版時期は逆ですが)
こちらの方が一冊の本として纏まっており、
堕落論での石原氏の思うところも十分伝わると思います。
異論はあっても是非、責任ある立場=大人は読むべきだと思います。
指導者の持つべき資質に関しては時代背景によって異なるのでは?と思いますが、
家族、会社、国家どこの指導者になったとしても誇りをもって責任を負うべき。
そこには頷けます。
こちらの方が一冊の本として纏まっており、
堕落論での石原氏の思うところも十分伝わると思います。
異論はあっても是非、責任ある立場=大人は読むべきだと思います。
指導者の持つべき資質に関しては時代背景によって異なるのでは?と思いますが、
家族、会社、国家どこの指導者になったとしても誇りをもって責任を負うべき。
そこには頷けます。