背中にこぶがあり、短い足では立って歩く事も難しい小人バルトロメ。
みにくい容姿とは反対に、優れた頭脳そして絵を描く腕を持っていた。
運命に翻弄されながら、
しかし人々の助けを借りて一本の道を切り開いてゆく…。
むさぼるような学びたいと欲求には、いつも心を揺さぶられてしまいます。
ニコラシート今回は高慢な小人として描かれています。
ベラスケスはあまり出てきません。パレハは良き人として登場。
訳がちょっと読みづらいのが難点。
大人数の家族や父親の葛藤なども描かれてストーリー自体は良いのだけれど、
視点が移動するので誰の目線での話なのか少々惑わされます。
ベラスケスの時代の世界を垣間見るには良いのではないでしょうか。
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宮廷のバルトロメ 単行本 – 2005/4/1
- 本の長さ270ページ
- 言語日本語
- 出版社さ・え・ら書房
- 発売日2005/4/1
- ISBN-104378007932
- ISBN-13978-4378007939
登録情報
- 出版社 : さ・え・ら書房 (2005/4/1)
- 発売日 : 2005/4/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 270ページ
- ISBN-10 : 4378007932
- ISBN-13 : 978-4378007939
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年9月14日に日本でレビュー済み
17世紀、スペイン・マドリッド郊外の村で
バルトロメはきょうだいの中で唯一、障害を持って生まれてきました。
彼が10歳の時、父は(他のきょうだいたちの将来や婚姻を慮り)、
村にバルトロメを残して、マドリッドへ引っ越すことを決行しようとしますが、
人目につかないよう隠れて暮らすことを誓い一緒に都へ出発します。
マドリッドで落ち着いたころ、
部屋の中で悶々と暮らすバルトロメの文字を習いたいという要求に促されて、
きょうだいたち〈暖かいなあ)は桶にバルトロメを入れて、修道僧のもとへ運び、
彼の読み書きの習得に一役買うことになります。
もちろん父には内緒です。
しかしある日、運が悪くバルトロメの存在が知られてしまい、
きまぐれな5歳の王女マルガリータのもとへ差し出すよう宮廷から命令が下ります。
バルトロメは人間犬として、気ぐるみを着せられ、顔に犬の化粧を施され、
王女のそばで愛嬌を振りまくよう要求されます。
化粧を施すために通うベラスケスの画室に出入りするうちに、
バルトロメの絵の才能に気付き・・・。
赤い十字章―画家ベラスケスとその弟子パレハ
ベラスケスの十字の謎
の読後にもう一度読み返すと、物語の奥行きが増します。
本書では
1656年ベラスケス作『宮廷の侍女たち』の右端に描かれている犬のモデルとして
当初は(人間犬姿の)バルトロメが採用されますが、
後に王女の次のペットとなる犬の成長した形として代えられたと記載されています。
犬に足を乗せている小人・ニコラスは、バルトロメに敵対する悪役として登場し、
(黒人奴隷からベラスケスの弟子になった)パレハ がバルトロメを暖かく迎えいれたと記されています。
なお、『宮廷の侍女たち』の構図は、画室でモデルになっている両親(フェリペ4世)に、
王女マルガリータがおつきの者たちを従えてやって来たと・・・。
この絵に興味を抱く私にとって、作品を知る手がかりにもなりました。
バルトロメはきょうだいの中で唯一、障害を持って生まれてきました。
彼が10歳の時、父は(他のきょうだいたちの将来や婚姻を慮り)、
村にバルトロメを残して、マドリッドへ引っ越すことを決行しようとしますが、
人目につかないよう隠れて暮らすことを誓い一緒に都へ出発します。
マドリッドで落ち着いたころ、
部屋の中で悶々と暮らすバルトロメの文字を習いたいという要求に促されて、
きょうだいたち〈暖かいなあ)は桶にバルトロメを入れて、修道僧のもとへ運び、
彼の読み書きの習得に一役買うことになります。
もちろん父には内緒です。
しかしある日、運が悪くバルトロメの存在が知られてしまい、
きまぐれな5歳の王女マルガリータのもとへ差し出すよう宮廷から命令が下ります。
バルトロメは人間犬として、気ぐるみを着せられ、顔に犬の化粧を施され、
王女のそばで愛嬌を振りまくよう要求されます。
化粧を施すために通うベラスケスの画室に出入りするうちに、
バルトロメの絵の才能に気付き・・・。
赤い十字章―画家ベラスケスとその弟子パレハ
ベラスケスの十字の謎
の読後にもう一度読み返すと、物語の奥行きが増します。
本書では
1656年ベラスケス作『宮廷の侍女たち』の右端に描かれている犬のモデルとして
当初は(人間犬姿の)バルトロメが採用されますが、
後に王女の次のペットとなる犬の成長した形として代えられたと記載されています。
犬に足を乗せている小人・ニコラスは、バルトロメに敵対する悪役として登場し、
(黒人奴隷からベラスケスの弟子になった)パレハ がバルトロメを暖かく迎えいれたと記されています。
なお、『宮廷の侍女たち』の構図は、画室でモデルになっている両親(フェリペ4世)に、
王女マルガリータがおつきの者たちを従えてやって来たと・・・。
この絵に興味を抱く私にとって、作品を知る手がかりにもなりました。
2008年5月8日に日本でレビュー済み
このお話は、田舎から一家で出てきた少年が偶然の事故からお城に上がり、苦しい日常を送ることとなったが、彼の才能を見出した一部の大人や離れ離れとなっている家族たちの協力によって救われる・・・というお話です。
主人公の子供が辛い経験の後に希望を掴むという、良くある話なんですが、活き活きとした描写で引き込まれます。17世紀のスペイン、マドリードの王宮といえば、その当時の「世界の中心」ですね。生まれながらに足と背骨?に障害?を持つ10歳の子供が、その宮廷に仕えるという事は尋常のことではありません。5歳の王女マルガリータに要求されたのは、普通の人間として役割ではなかった・・・。
作中に17世紀スペインの宮廷画家ディエゴ・ベラスケスが登場します。そしてこの物語は、そのベラスケスの代表作である「ラス・メニーナス」(女官たち)がモチーフになっているようです。読み終わってから改めてこの絵を見るとなるほど〜!!と感心します。この辺の構成の見事さだけでも一読の価値は十分有ると思いますね。
全体を通して感じた雰囲気がリンダ・スー・パーク の「モギ」に似ているかな?向上心旺盛な主人公の、困難な中でも希望を失わずに努力を続ける姿、意外な形で転機が訪れる結末など、さわやかな読後感が共通しています。
主人公の子供が辛い経験の後に希望を掴むという、良くある話なんですが、活き活きとした描写で引き込まれます。17世紀のスペイン、マドリードの王宮といえば、その当時の「世界の中心」ですね。生まれながらに足と背骨?に障害?を持つ10歳の子供が、その宮廷に仕えるという事は尋常のことではありません。5歳の王女マルガリータに要求されたのは、普通の人間として役割ではなかった・・・。
作中に17世紀スペインの宮廷画家ディエゴ・ベラスケスが登場します。そしてこの物語は、そのベラスケスの代表作である「ラス・メニーナス」(女官たち)がモチーフになっているようです。読み終わってから改めてこの絵を見るとなるほど〜!!と感心します。この辺の構成の見事さだけでも一読の価値は十分有ると思いますね。
全体を通して感じた雰囲気がリンダ・スー・パーク の「モギ」に似ているかな?向上心旺盛な主人公の、困難な中でも希望を失わずに努力を続ける姿、意外な形で転機が訪れる結末など、さわやかな読後感が共通しています。