ネット政治現象のようなことが、ここのところ急に顕在化してきているのを感じる。麻生首相の本の再ベストセラー化などが最たるものという気がするし、実体があるのかないのかわからないモノが浮上してきている感じ。サブカル民主主義というタイトルにひかれて手に取った本書は一年以上も前の本なので、鮮度の意味では残念だった。しかしわたしの知り得ない情報が満載でおなかいっぱいになる。意外やここでは右も左も否定していない印象、否定しようもないのかとの印象は残った。そういう時代なのだろう。
良くも悪くもわれわれはニュースやネタを食って生きているのだな、と読んで再確認。問題はわれわれがよい劇場の「ギャラリー」になれるかどうかか。首相の言動も、イチローも、メディアのスキャンダルも、確かにみんなおいしい。そこであげつらうだけでとどまるか、ナマの行動や運動に出られるか、ちょうどいまが過渡期にいるように思わせられた。考える契機になる本だ。
だが本書はあまりにもネット右翼なるものを「実体」化したものとしてとらえすぎているように思うのだが、そういう考え方自体、もう小生が旧世代に属す人間ということか? 普通に電車に乗って車を運転する人間が、選挙で投票に行くように、同じようにネットでもの申したり、イデオロギー的に振る舞ったりという、端にそういうことになっているのだろうか。
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ネット右翼とサブカル民主主義 単行本 – 2007/9/11
近藤 瑠漫/谷崎 晃/桜井 春彦
(著)
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購入オプションとあわせ買い
◎サブカル社会がやってきた――日本で極度進行している「現実」の変化とは何なのか?
話題となった漫画家・安彦良和氏の〈今の改憲論はサブカル的〉に端を発し、世界一と呼ばれる日本サブカルチャーの功罪とネット社会の行方を分析する「サブカル民主主義」論の登場!
◎『マンガ嫌韓流』や「ゴーマニズム」本のような国家論・戦争論が数十万部ものベストセラーになってしまうほど、今の若者~中堅層の右傾化・保守化は深刻なものがある。そうしたネタ元に準拠し攻撃衝動を発露させた「ネット右翼」「ネットイナゴ」も格差社会の鬼子として登場してきており、リアル社会にまで猛威をふるっている。往年のハイカルチャーや思想(丸山、吉本、柄谷、ニューアカ、ポストモダニズム等々)が60年代生まれ以降の世代への影響力を失い、かわりに「対抗文化」としての牙を抜かれたアニメ・マンガ・ゲームなどのサブカルソフトや、消費資本主義の波を受けた、新しい「サブカル世代」が社会の中核を占めつつある。例えば『ガンダム』産業が出版界の総売り上げと同規模であるというほど、日本人の趣味嗜好は質的変換を遂げている。かつては機能していた社会への「批評性」や政治リテラシーのバランスが崩れかけているのだ。
……ネットカフェ難民、マイデモクラシー、アキバデモ、2ちゃんねる、外山恒一、ブレイカー、「ネタの社会」……数々のキーワードをおさえながら、サブカル社会という時代相を解読します。 →「ダカーポ」 (吉田司氏)、「読書人」(阿部潔氏)、 「Mobile Society Review未来心理」に著者ロングインタビューなど、反響続々
話題となった漫画家・安彦良和氏の〈今の改憲論はサブカル的〉に端を発し、世界一と呼ばれる日本サブカルチャーの功罪とネット社会の行方を分析する「サブカル民主主義」論の登場!
◎『マンガ嫌韓流』や「ゴーマニズム」本のような国家論・戦争論が数十万部ものベストセラーになってしまうほど、今の若者~中堅層の右傾化・保守化は深刻なものがある。そうしたネタ元に準拠し攻撃衝動を発露させた「ネット右翼」「ネットイナゴ」も格差社会の鬼子として登場してきており、リアル社会にまで猛威をふるっている。往年のハイカルチャーや思想(丸山、吉本、柄谷、ニューアカ、ポストモダニズム等々)が60年代生まれ以降の世代への影響力を失い、かわりに「対抗文化」としての牙を抜かれたアニメ・マンガ・ゲームなどのサブカルソフトや、消費資本主義の波を受けた、新しい「サブカル世代」が社会の中核を占めつつある。例えば『ガンダム』産業が出版界の総売り上げと同規模であるというほど、日本人の趣味嗜好は質的変換を遂げている。かつては機能していた社会への「批評性」や政治リテラシーのバランスが崩れかけているのだ。
……ネットカフェ難民、マイデモクラシー、アキバデモ、2ちゃんねる、外山恒一、ブレイカー、「ネタの社会」……数々のキーワードをおさえながら、サブカル社会という時代相を解読します。 →「ダカーポ」 (吉田司氏)、「読書人」(阿部潔氏)、 「Mobile Society Review未来心理」に著者ロングインタビューなど、反響続々
- 本の長さ260ページ
- 言語日本語
- 出版社三一書房
- 発売日2007/9/11
- ISBN-104380072185
- ISBN-13978-4380072185
商品の説明
レビュー
小泉首相の就任とともに台頭したネット右翼。サブカルチャーに内在し、右傾化したネット住人を考える。 --「読書人」近刊セレクト 文化・読物、2007/08/31
著者について
近藤瑠漫……1962年生まれ。ライター。神戸大卒。全国紙で10年間コラムを書き続けているサブカルウォッチャー。
谷崎晃……1966年生まれ。ライター。早大心理学専修卒。著書に『巨人軍の政治学』など。
桜井春彦……調査ジャーナリスト。「軍事研究」「世界」などに寄稿。ブログ「桜井ジャーナル(見えない帝国の闇【非公式情報】)」で好評連載中。オーマイニュースでも長く連載。
著書に『テロ帝国アメリカはイランで墓穴を掘る』(洋泉社)、『テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない』(三一書房)。
谷崎晃……1966年生まれ。ライター。早大心理学専修卒。著書に『巨人軍の政治学』など。
桜井春彦……調査ジャーナリスト。「軍事研究」「世界」などに寄稿。ブログ「桜井ジャーナル(見えない帝国の闇【非公式情報】)」で好評連載中。オーマイニュースでも長く連載。
著書に『テロ帝国アメリカはイランで墓穴を掘る』(洋泉社)、『テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない』(三一書房)。
登録情報
- 出版社 : 三一書房 (2007/9/11)
- 発売日 : 2007/9/11
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 260ページ
- ISBN-10 : 4380072185
- ISBN-13 : 978-4380072185
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,300,928位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 8,594位社会一般関連書籍
- - 25,632位社会学概論
- - 116,235位ビジネス・経済 (本)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年10月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ネット右翼の攻撃性を批判してるけど、この点は左翼だってヒドイもんだ。
自分と意見の違う者を過剰に叩くのは、左右関係なく共通する傾向だ。
日本では意見が合わない時に関係が悪くなることを恐れて実名で大っぴらに政治の話ができない。(後、政治の話だとどうしても現状に対するグチになりやすく嫌がられる。)
でも自分の生活に関わってくる政治の話はしたいので、安全に匿名でということになり2ちゃんねるが盛んになる。
匿名だとどうしても無責任になり言動が過激、グチっぽくなる、現在世の中をリードしてるのは左派リベラルなのでどうしても彼らに対して批判的になる。(左派が問題なのは自分達も権力者であると思われているという点に鈍感なところだ)
この本はどっちかといえば左派と思われる執筆者たちが、ネット右翼なるものを批判的に分析しているが、どの章を誰が書いたか判らない様にしてある(巻末に名前はでている、6人で執筆したようだ)批判の矛先が個人に向かうのを恐れたのだろう。
そうやって商業出版に携わる者までが文責を負わず自己防衛しようとする傾向が、匿名でしか政治の話ができない風潮をよけいに助長し過激な言動が盛んになる手助けをしていると愚考する。
自分と意見の違う者を過剰に叩くのは、左右関係なく共通する傾向だ。
日本では意見が合わない時に関係が悪くなることを恐れて実名で大っぴらに政治の話ができない。(後、政治の話だとどうしても現状に対するグチになりやすく嫌がられる。)
でも自分の生活に関わってくる政治の話はしたいので、安全に匿名でということになり2ちゃんねるが盛んになる。
匿名だとどうしても無責任になり言動が過激、グチっぽくなる、現在世の中をリードしてるのは左派リベラルなのでどうしても彼らに対して批判的になる。(左派が問題なのは自分達も権力者であると思われているという点に鈍感なところだ)
この本はどっちかといえば左派と思われる執筆者たちが、ネット右翼なるものを批判的に分析しているが、どの章を誰が書いたか判らない様にしてある(巻末に名前はでている、6人で執筆したようだ)批判の矛先が個人に向かうのを恐れたのだろう。
そうやって商業出版に携わる者までが文責を負わず自己防衛しようとする傾向が、匿名でしか政治の話ができない風潮をよけいに助長し過激な言動が盛んになる手助けをしていると愚考する。
2013年1月13日に日本でレビュー済み
偏向そのもの。このような本が増えるからこそマスコミへの信用が落ちる。
2009年4月21日に日本でレビュー済み
「ネット右翼」について書かれた本ということで読みました。
主に彼らの主張の矛盾や底の浅さを突いた内容となっていますが、
作者の視点のみで描かれており、「思い込み」「偏見」という印象を否定できない。
「ネット右翼」というヴァーチャルな存在をリアルな存在として、
説明して欲しかった私にとっては、不満が残る。
できれば、保守系人気ブロガー数人にインタビューをして、
その中で「ネット右翼とは?」を論じてくれれば、
どの読者にとってもリアルな存在として認識できただろう。
しかし本書では、結局ヴァーチャルな存在なまま。
主に彼らの主張の矛盾や底の浅さを突いた内容となっていますが、
作者の視点のみで描かれており、「思い込み」「偏見」という印象を否定できない。
「ネット右翼」というヴァーチャルな存在をリアルな存在として、
説明して欲しかった私にとっては、不満が残る。
できれば、保守系人気ブロガー数人にインタビューをして、
その中で「ネット右翼とは?」を論じてくれれば、
どの読者にとってもリアルな存在として認識できただろう。
しかし本書では、結局ヴァーチャルな存在なまま。
2007年9月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
皮肉と笑いを交えながら日本社会の現状について本質的な分析考察を試みている。視点の鋭さと読みやすさが併存。
社会や政治、メディアのサブカル化はアメリカではもっと進行しており、日本社会も早晩、本書の憂慮する状況を深刻化させるだろう。
第3章では、不可視なネット右翼の心性を分析考察するという冒険的な試みもしているが、スピリチュアルブームとの相似性など、なるほどと思わせられるところが多い。
社会の保守化右傾化そしてネット右翼の大量発生の裏にある民主主義のサブカル化、本書で言うところのマイデモクラシー症候群を鋭くえぐり出し、日本社会の行く末を暗示している。
社会や政治、メディアのサブカル化はアメリカではもっと進行しており、日本社会も早晩、本書の憂慮する状況を深刻化させるだろう。
第3章では、不可視なネット右翼の心性を分析考察するという冒険的な試みもしているが、スピリチュアルブームとの相似性など、なるほどと思わせられるところが多い。
社会の保守化右傾化そしてネット右翼の大量発生の裏にある民主主義のサブカル化、本書で言うところのマイデモクラシー症候群を鋭くえぐり出し、日本社会の行く末を暗示している。
2010年5月2日に日本でレビュー済み
ネット右翼ってマジでカッコ悪いよね…
批評家気取ってさ。
ネットで手に入れたあっさーい知識をまるで自分で考えたみたいにみんなに披露するんだもんね…
アメリカ人ともまともに会話したこともない、アメリカに行ったこともない、それなのに反米。
日本を全然知らないのに、えらそうに日本を語る。
自分で物事を考えないから、すぐに相手の意見に共感(または反感)したりする。
攻撃的なだけでなにも保守していない。
ネット右翼よ一度でいいからネット意外の世界を見てみろよ…
批評家気取ってさ。
ネットで手に入れたあっさーい知識をまるで自分で考えたみたいにみんなに披露するんだもんね…
アメリカ人ともまともに会話したこともない、アメリカに行ったこともない、それなのに反米。
日本を全然知らないのに、えらそうに日本を語る。
自分で物事を考えないから、すぐに相手の意見に共感(または反感)したりする。
攻撃的なだけでなにも保守していない。
ネット右翼よ一度でいいからネット意外の世界を見てみろよ…
2007年9月12日に日本でレビュー済み
最近は、コミックや同人誌の暴力描写が「子どもの安全」を犯していると、法規制しようとする流れがあるのを聞く。けれどサブカルチャーの「暴力性」じゃなく、サブカルチャーの政治性という話は盲点だ。右翼っぽい政治マンガばかり流布しているのは既に大問題だが、たかがコミックアニメかといっていられない事情がもうあるのかと末恐ろしい。。
途中頭をかなり使わないと難しいイデオロギー相関関係の説明は、できれば図説してほしかった。が、各方面や話題への目配りがきいているしバランスはいい。時として爆笑しながら、読んだ。こういう本で、世の中のネトウヨ君たちが簡単に説得されるわけはないだろう。けれど、啓蒙書としての読ませ所はたっぷり。
ただし、自分がニューアカ追走者だったからの偏見かもしれないですが、と留保をつけて一言。ニューアカがアンチ理性の源流として、ネトウヨに影響したのじゃないかという指摘は第二義的な気がしないではない。元々のニューアカはポストモダン左翼そのもので、結局はポストモダン左翼が時代の流れで90年代に中折れしちゃったために右の勢力がその間隙ついて大きくなって、右の追随者たちが一挙に噴出してきてしまっただけじゃないのかなと。。その違和感がちょっとある。
ネットの夢のような可能性を書いた本もたくさんあるし、そのくだらなさをこきおろした論もあれど、サブカル右翼みたいな日本社会そのものの現象について語ったものはなかなかなかった。基本書としてはやや難しいところもあるが読み応えあり。
途中頭をかなり使わないと難しいイデオロギー相関関係の説明は、できれば図説してほしかった。が、各方面や話題への目配りがきいているしバランスはいい。時として爆笑しながら、読んだ。こういう本で、世の中のネトウヨ君たちが簡単に説得されるわけはないだろう。けれど、啓蒙書としての読ませ所はたっぷり。
ただし、自分がニューアカ追走者だったからの偏見かもしれないですが、と留保をつけて一言。ニューアカがアンチ理性の源流として、ネトウヨに影響したのじゃないかという指摘は第二義的な気がしないではない。元々のニューアカはポストモダン左翼そのもので、結局はポストモダン左翼が時代の流れで90年代に中折れしちゃったために右の勢力がその間隙ついて大きくなって、右の追随者たちが一挙に噴出してきてしまっただけじゃないのかなと。。その違和感がちょっとある。
ネットの夢のような可能性を書いた本もたくさんあるし、そのくだらなさをこきおろした論もあれど、サブカル右翼みたいな日本社会そのものの現象について語ったものはなかなかなかった。基本書としてはやや難しいところもあるが読み応えあり。
2007年10月28日に日本でレビュー済み
あの安彦記事から半年、とんでもないフォロワーが現れたことに驚いた。
サブカル、ネット、政治という本来異なるフィールドをクロスフェードさせ、俎上にあげて、一気呵成に料理することに挑んだ本書の著者たちのことである。
本来マイノリティーであったはずのアニメやマンガを見て読んで育った連中が、天下晴れてマジョリティーと化した時、何が起こるか誰にも予想できなかったが、結局このザマである。
今夜も某巨大掲示板では、ガンダムやメイドや萌えアニメの話題と平行して、朝鮮人への罵倒と差別語が飛び交っていることだろう。
サブカルが腐ったか、ネットの無法地帯っぷりを煽る奴が悪いのか、はたまた戦後政治の当然の帰結としての無軌道な保守反動が成せる業なのか? 著者たちは力の限り斬りこんでいる。その点にはおおいに敬意を表するがゆえに星5つとした。
ただ、このテーマはそれこそ浅田彰の好きなフラクタル次元のごとき複雑性と共に、恐るべきスピードを伴って変容する事象にかかわるものゆえ、本書のアプローチは、その第一歩を刻んだにすぎないと思う。
正直、中高校生や、普段思想書等に接しない読者にはハードすぎる記述も多々あるが、本書の発する、対立概念を止揚せんとするエクトプラズムにインスパイアされたフォロワーが、今後とも続々と現れることに期待したい。
サブカル、ネット、政治という本来異なるフィールドをクロスフェードさせ、俎上にあげて、一気呵成に料理することに挑んだ本書の著者たちのことである。
本来マイノリティーであったはずのアニメやマンガを見て読んで育った連中が、天下晴れてマジョリティーと化した時、何が起こるか誰にも予想できなかったが、結局このザマである。
今夜も某巨大掲示板では、ガンダムやメイドや萌えアニメの話題と平行して、朝鮮人への罵倒と差別語が飛び交っていることだろう。
サブカルが腐ったか、ネットの無法地帯っぷりを煽る奴が悪いのか、はたまた戦後政治の当然の帰結としての無軌道な保守反動が成せる業なのか? 著者たちは力の限り斬りこんでいる。その点にはおおいに敬意を表するがゆえに星5つとした。
ただ、このテーマはそれこそ浅田彰の好きなフラクタル次元のごとき複雑性と共に、恐るべきスピードを伴って変容する事象にかかわるものゆえ、本書のアプローチは、その第一歩を刻んだにすぎないと思う。
正直、中高校生や、普段思想書等に接しない読者にはハードすぎる記述も多々あるが、本書の発する、対立概念を止揚せんとするエクトプラズムにインスパイアされたフォロワーが、今後とも続々と現れることに期待したい。