この本は、もっと注目されても良い本です。
少なくとも親鸞もしくは浄土真宗の研究者を自認される方は避けて通れないほどの素晴らしい視点を提供してくれます。
著者の立場を指示するにせよしないにせよ、一度は読み解くべき一冊です。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
天皇制仏教批判 ハードカバー – 1998/7/1
ジョアキン モンテイロ
(著)
- 本の長さ289ページ
- 言語日本語
- 出版社三一書房
- 発売日1998/7/1
- ISBN-104380982920
- ISBN-13978-4380982927
商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
ブラジルに生まれ、日本仏教と出会い、真宗大谷派に入信。その後真宗本願寺派へ転派という経歴をもつ著者が、日本社会に深く根差した「天皇制仏教」の本質を鋭く解明する。
登録情報
- 出版社 : 三一書房 (1998/7/1)
- 発売日 : 1998/7/1
- 言語 : 日本語
- ハードカバー : 289ページ
- ISBN-10 : 4380982920
- ISBN-13 : 978-4380982927
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,480,174位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
星5つ中5つ
5つのうち5つ
2グローバルレーティング
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2013年5月23日に日本でレビュー済み
親鸞の本を読み続けていたところ、本書にも行き当ったが、もっと早く読んでおきたかった本である。かつて真宗大谷派にいたという外国人の研究者の生硬な日本語表現でありながら、その中身はものすごい識見を内蔵している。
本覚思想〜如来蔵思想を宿す日本仏教に痛撃をくらわしていて、痛快なほど明瞭な理論展開をしている。とくに本覚思想が「国体の本義」でいうところの天皇と臣民の関係性を包含する社会有機体説とからめられて論じられる。私の無知ゆえかもしれないけれど、非常に目の覚めるような論で驚かされた。また『涅槃経』では仏性やアートマンを「実体概念」として把握し、「因果」を否定していると見なす。こういう非常に原理的な書きっぷりはおもしろかった。逆に『無量寿経』がアートマンを肯定しているなど、種々のポイントを教えられた。そしてまた『長阿含』には仏教の社会契約説的な存在があるとまで断定しており、仏教をこえてトータルに思想を考えたい人にはヒントをくれる。
往年の清沢やら、哲学者の三木清やら歴史家の家永やら、吉本の親鸞論まで、学者たちの論がずらずらと並べて解説もくわえられていき、いちいちポイントを噛み砕いて指示してくれるのもよくわかる。難解ではありながら、論点整理はわかりやすい大著である。盟友関係がありそうな仏教者でも、意見の異なるところは異を述べるという態度が実に鮮烈ですらある。こういう本を中沢新一あたりならどう読み解くのだろうと思ったし、やっていることや資質としては、柄谷行人あたりと合いそうな気がするのだが、どうなのだろうか?
偶然に見つけた本だが、これだけのすごい本なので、アマゾンで破格の値段がついているのもむべなるかなという感じ。どこかで再編集本か再刊かを出さないものだろうか切望する。
本覚思想〜如来蔵思想を宿す日本仏教に痛撃をくらわしていて、痛快なほど明瞭な理論展開をしている。とくに本覚思想が「国体の本義」でいうところの天皇と臣民の関係性を包含する社会有機体説とからめられて論じられる。私の無知ゆえかもしれないけれど、非常に目の覚めるような論で驚かされた。また『涅槃経』では仏性やアートマンを「実体概念」として把握し、「因果」を否定していると見なす。こういう非常に原理的な書きっぷりはおもしろかった。逆に『無量寿経』がアートマンを肯定しているなど、種々のポイントを教えられた。そしてまた『長阿含』には仏教の社会契約説的な存在があるとまで断定しており、仏教をこえてトータルに思想を考えたい人にはヒントをくれる。
往年の清沢やら、哲学者の三木清やら歴史家の家永やら、吉本の親鸞論まで、学者たちの論がずらずらと並べて解説もくわえられていき、いちいちポイントを噛み砕いて指示してくれるのもよくわかる。難解ではありながら、論点整理はわかりやすい大著である。盟友関係がありそうな仏教者でも、意見の異なるところは異を述べるという態度が実に鮮烈ですらある。こういう本を中沢新一あたりならどう読み解くのだろうと思ったし、やっていることや資質としては、柄谷行人あたりと合いそうな気がするのだが、どうなのだろうか?
偶然に見つけた本だが、これだけのすごい本なので、アマゾンで破格の値段がついているのもむべなるかなという感じ。どこかで再編集本か再刊かを出さないものだろうか切望する。