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天使はなぜ堕落するのか―中世哲学の興亡 単行本 – 2009/12/22

4.4 5つ星のうち4.4 11個の評価

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中世といえば暗黒時代。中世哲学は煩瑣哲学と揶揄され無視されてきた。だが、それは単に無知であるにすぎなかったのだ。古代哲学の遺産とキリスト教の巨大な影響、現代とはまったく違った世界観を背景として、理性を頼りに構築された哲学の大聖堂を、神の存在証明と天使の堕落を軸に一挙紹介。普遍論争をはじめ、現代哲学を先取りする知識論、経済の基礎となる利子の正当化、「概念」という概念そのものの発明など、知られざる中世哲学の偉大な成果を、アウグスティヌスやボエティウスから、スコラ哲学の父アンセルムス、アベラール、トマス・アクィナス、革命的天才ヨハニス・オリヴィ、ドゥンス・スコトゥス、そしてオッカムとエックハルトにいたって終焉の刻を迎えるまでを丹念に描き、これまでの哲学史の常識をもくつがえす知見に満ち、現代思想にも巨大なインパクトを与えずにはおかない革新的論考。
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出版社からのコメント

朝日新聞2010年1月31日に書評が掲載されました。評者は川上未映子氏です。 読売新聞2010年2月7日に書評が掲載されました。評者は柄谷行人氏です。

著者について

八木 雄二  やぎ ゆうじ 1952年、東京生まれ。慶應義塾大学大学院哲学専攻博士課程修了。文学博士。専門はドゥンス・スコトゥスの哲学。現在、立教大学ほか非常勤講師、東京港グリーンボランティア代表。著書に『スコトゥスの存在理解』(創文社)、『イエスと親鸞』(講談社選書メチエ)、『中世哲学への招待』『古代哲学への招待』(平凡社新書)、『「ただ一人」生きる思想』(ちくま新書)、『生態系存在論序説』『生態系存在論の構築』『生態系倫理学の構築』(知泉書簡)など。訳書に『中世思想原典集成』(共訳、平凡社)など。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 春秋社 (2009/12/22)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2009/12/22
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 593ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4393323300
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4393323304
  • 寸法 ‏ : ‎ 13.7 x 4 x 19.6 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.4 5つ星のうち4.4 11個の評価

著者について

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八木 雄二
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上位レビュー、対象国: 日本

2020年8月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 本書はヨーロッパ中世の哲学の大きな流れを総覧した内容で、最初から日本語で書かれた書物としては類のない得がたい本です。著者の独自の視点がしっかりしているため、長大で浩瀚な内容にもかかわらず読者を飽きさせません。
 私自身はたまたま仕事(哲学史とは無関係)でラングドック地方をたびたび訪問する機会があり、この地方が生んだこれまであまり紹介されることのなかった独創的な学者であるヨハニス・オリヴィについて本書で詳しく紹介されていることを知って本書に興味を持ちました。ヨハニス・オリヴィの著作は著名な哲学者のジョルジョ・アガンベンもたびたび引用しているのですが、引用の仕方が断片的で全体像がなかなか理解できませんでした。本書では大局的な思想史を背景に、新しさや貢献度が 分かりやすく紹介されていてたいへん有益な内容になっています。ただ、公開されている文献に制約があるためにまだ分からないことも多いようです。オリヴィに先立つ時代にこの地方を席巻したカタリ派の思想にも通じるものがあると思いますが、その点にはほとんど触れられていません。オリヴィを含む聖霊派の運動と同じような趣旨の宗教改革運動は、キリスト教以前の時代から近代まで再三起こっているもので普遍性があるのだと思いますが、その経過や影響は様々に論じられる機会が多いのに対して、立ち現れてくる過程はいつも謎めいています。本書でもオリヴィを天才として位置づける以外に説明ができないようですが、それはそれで仕方がないのでしょう。歴史学の限界だと思います。(ちなみにラングドックという由緒ある地名は、まもなく公式には使用されなくなるという話を現地で聞きました。)
 本書は大部な本ですが、印刷の文字が大きく読みやすいです。ただ最小限の引用文献リストと索引は付けてほしかったと思います。せめて電子版で出版すると索引がなくても検索機能で代替できるので、今後検討していただければと思います。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年4月4日に日本でレビュー済み
がっつり「中世的な」議論に踏み込んだ本ですので、私のような浅い知識しか持ち合わせてない人間には正直(特に中盤は)読解が厳しい内容でした。ただ、中世が哲学史の中でどのように位置づけられるのか、いかに近代とは異なった価値観で神諸々についての考察がすすめられてきたのか、そうしたざっくりとした哲学史的知識はすんなりと入ってきたように思われます(肝心の議論の中身は半分も理解できてないですが...)。
また、最後の著者の「森」についての記述は大変面白かったです。単なる説明ではなく、著者なりの考え方が提示されていたのは本書通じて良い点だと思いました。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年5月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
哲学に対する嗅覚に優れた著者は中世ラテン語世界の洞窟の中で、低い天井に頭をぶっつけたり、岩と岩の間に身をよじって進んで行き、とうとう、中世神学から近代科学に抜けるメイン・ルートがトマスではなくて、実は、アンセルムス、アベラール、(最近発見されたヨハニス・オリヴィ)、スコトゥス、オッカムの流れであることを嗅ぎ取ってみせた。

昨今までは、トマス・アクィナスの神学は秩序を重んじる主知主義なので、必然の法則で全てを説明しようとするニュートン力学の世界観にマッチしており、伝統的にも主流であった。これに対して、スコトゥス神学は自由意志を重んじるので、偶然の要素を排除しない。偶然は秩序の乱れではなくて、必然と同様に神の能力を基盤としている。こちらの考えは量子力学・複雑系・免疫学にも受け入れられ易い。蛇足だが、
ユーザーイリュージョン―意識という幻想 にも目を通せば、スコトゥスの現代的意義がより明確に理解できるだろう。

翻って見れば、トマス・アクィナス派(ドミニコ会、心身二元論、自由の根拠を知性の判断力に帰する主知主義;cogito ergo sum.)とスコトゥス派(フランシスコ会、心身一元論、自由の根拠を意志の能力に帰する主意主義;volo ergo sum.)との対立は新プラトン主義とストア哲学との対立でもあった。

オッカムは“神が目的とする事柄は結局人間には測り難し“と見なして神学に終焉をもたらした。それと同時に、彼が近代科学の基礎を哲学的に作り出した。産業革命が起きてからも、人類の持つ科学技術は糸の切れた凧同然で、うかれ迷っては暴力的になることがまだ多い。解毒薬は、「如実に自心を知る」ことである。神から御許し頂ければ、だが。

著者の嗅ぎつけた道を逆にたどれば、近代的諸概念の由来をさかのぼって理解できるので、我々の頭を冷やすことができる。少なくとも評者には、本書を読み終えた後には、以前には分からなかった多くのことが、少し分かるようになった。利子を哲学的に正当化して複式簿記を生み出したのもフランシスコ会だったのだ。
34人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2010年5月30日に日本でレビュー済み
 キリスト教徒の西洋人の手になる、それゆえわれわれには気づきがたいバイアスも多い中世哲学の通史執筆に挑んだ著者の「蛮勇」に拍手を送りたい。権威や定説への盲従ではなく、テクストそのものに真摯に向き合わなければ傾聴するに足る見識は生まれないという好例である。大きなスコープを提示するのが主眼だから、モノグラフ的な精緻さに欠けるのはしかたがない。背景となる一般史への目配りや日本との比較文化的観点が、本書の場合、蛇足ではなくむしろ美点となっている。やや目立つ繰り返しや頻繁な改行も、苦しい思索の跡を留めるものと好意的に解したい。
 望蜀を言えば、科学史やイスラーム哲学に手薄であり、ビザンツ思想の寄与には言及がないという点、読書案内が本文の濃密さに比して貧弱だということ、それに主要な人名索引くらいは付けてほしかった。中世とルネサンスの関係という大きな主題、新プラトン主義の裏街道という知られざるトポス、ヨハネス・エリウゲナやアルベルトゥス・マグヌスといった魁偉な人物にも光を当ててほしかったが、今後に期したい。
 「ラボアジェ」(490頁)は「ラヴジョイ」の誤り。ケアレスミスが散見されるのは惜しい。
 
30人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年1月3日に日本でレビュー済み
この数年間で出会った本の中で最もエキサイティングで
勉強になった一冊。600ページ近い大著ながら、
本当に明快で読みやすい。

この本のおかげでようやくスコトゥスの「存在の一義性」の
意味が(完全ではないにしろ)わかることができた。
同じ著者による「中世哲学への招待」の続編的位置づけだが、
スコトゥスの主意主義への影響をプラトンではなく、ストア哲学(特に心身一元論)
とした点で、前著からの研究の深化が窺える。

中世という時代の区分の定義と背景の説明から始まり、
アウグスティヌス、イスラム哲学、トマス・アクィナスを
経て、フランシスコ会の神学者であるアンセルムス、オリヴィ、スコトゥス
の思想(とその相互関連)を初学者にも分かりやすく展開している。

特に著者の専門であるスコトゥスについては、
その思想の現代性の論証を中心に詳細な論考が(あくまでも明快に)
述べられている。
最終章は「中世の終焉」として、エックハルトとオッカムという
対極の思想の紹介で締めくくられる。
特にヨアキム・フィオーレの黙示録的終末預言がオッカムの思想形成に影響を与えた
という件には驚きである。
近代の始まりを告げる精神は黙示録的終末論が生み出したのである。

また、タイトルにもなっている「天使はなぜ堕落するのか」という問いに
対しては、著者独自の見解として
「自己知の不足(分際をわきまえないこと)」を
あげている。この見解は環境保護運動にかかわっている著者なりの
文明批評と受け止めたい。

要望としてはイスラム哲学についてもう少し解説してほしかったことである。
特に「なぜイスラムでは信仰を守るのが実在論ではなく唯名論だったのか」という点。
オッカムが唯名論を主張した論拠がイスラム思想にあるのかどうかという点。
他に疑問としては「堕落の原因は自己知の不足」はキリスト教の教義に反するので、
アンセルムスやアクィナスはあえて(知りながら)触れなかったのでは、
と思う点である。
ここら辺りはぜひ続編で展開していただきたい。
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2013年8月22日に日本でレビュー済み
「中世哲学」というと、神学論争をしているだけの非生産的な時代、と思っている人が多いだろう(かくいう自分もそうであった)。
哲学というと、プラトン、アリストテレスの「古代」があり、次に一足飛びにデカルト、ベーコン等の「近代」に移ってしまう。
しかし、この一千年ほどもある空白時代には、哲学は一体何を議論し、その遺産はどのように引き継がれているのであろうか。
本書は、世界でも数人しかいない中世哲学の重要人物ドゥンス・スコトゥスの研究者である著者が、中世哲学の復権を行っている。

背景となるキリスト教世界は、社会がそのようであったから、ある意味では仕方がないものである。
しかし、神学の問題という形式をとりつつ、極めて重要な問題が中世哲学では論じられている。
「実在論/唯名論」という長く続く論争は、神の存在という形式をとりつつも、中世哲学の中心問題となっている。
これは「信仰/理性」の問題としても言及される、難問の一つである。
また、自由意志の存在と決定論、悪の問題は「天使の堕落」という重要問題して論じられている。

中世哲学の議論はまた、近代以降の認識の下敷きとなっているものが非常にたくさんある。
例えば「普遍的なもの」が「抽象的な性質」であり、それ自体が事物ではないというのは、現在では常識であろうが、アリストテレス哲学およびそれを引き継いでいる中世の途中まではそうではなく、これはスコトゥスの批判により転換されたものである。
また、感覚によって検証されたもの(実験検証)こそが信用でき、思考のみによる事実判断は怪しいというのが近代の考え方であろうが、これが作られたのも中世であり、古代にはむしろ「感覚=下位」という認識だった。
「普遍的であること」と「価値があること」は現在では完全に分離されているが、この分離がなされたのも中世哲学においてである。
他にも、「自由」が「神における必然との一致」という意味での自由から現在の意味への転換や、運動の理解における「神の目的」の放棄なども中世哲学の成果である。
悪名高い「天使は針の上に何人乗れるか」という問題も、「無限小の点は線の中にあるのか」「事物が存在しないところに場所は存在するのか(真空の存在)」という、アリストテレス自然学の中の「問題」とされる部分の克服のために論じられていたりする。
「なぜ利子をとるのが正当化されるのか」のような、意外と思われる問題も論じられていたりして、中世哲学の幅を感じさせられる。

しかし、デカルトやベーコンは、教会との対立を避けるため、中世哲学をあえて無視し、その結果中世哲学の知識がすっぽり抜け落ちるという状況になっている。
本書は、プラトンやアリストテレス受容、イスラムでの展開などから、オッカムによる近代哲学の始まりまでを壮大なスケールで追ってくれる。
有名なトマス・アクィナスが中世哲学の中ではむしろ例外的等、面白い指摘も多い。
厚みはあるが一読に値する本である
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2018年5月1日に日本でレビュー済み
この方の著書は概して評価が高いようだが、
私個人としては著書の思想、価値観、文体などに肯定感よりは違和感を感じるので、
読み進めるのが非常にツラかった。
あくまでもこの方の解釈で話が進むので、
どこまで信用して良いのか、妙な緊張感がわいてしまうのだ。
この著者が好きな人向け。
塩野七生氏のように、史実を知りたいよりは、
この著者の解釈のストーリーが読みたい方向け。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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