「結婚式教会」というのは著者の造語で、いわゆる伝道や信者の集う場所としては機能しておらず、非信者の結婚式だけを行う「教会(チャペルと呼ばれたり、大きい建物は大聖堂と呼ばれたりもする)」のことです。つまり、教会と呼ばれつつ、本当の意味では教会でない(不動産上の分類では、商業施設に含まれるとか)場所です。
この本の著者は建築史が専門で、ともすると細かい建築の様式や歴史など、建築については門外漢の私にはややこし過ぎる内容に立ち入りすぎるきらいがあるものの、その切り口はとても斬新に感じられました。そして、結婚式の歴史や宗教との関連についても(十分ではないですが)カバーしていて、多面的に「結婚式教会」について考察しているのが良かったです。特に、いわゆる信者が集う空間としての教会と、結婚式教会を対比しているのがとても分かりやすく、興味深かったです。建築のみならず、日本人の宗教観や結婚観に関心のある方にもお勧めの1冊です。
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「結婚式教会」の誕生 単行本 – 2007/8/1
五十嵐 太郎
(著)
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- ISBN-104393332695
- ISBN-13978-4393332696
- 出版社春秋社
- 発売日2007/8/1
- 言語日本語
- 本の長さ242ページ
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登録情報
- 出版社 : 春秋社 (2007/8/1)
- 発売日 : 2007/8/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 242ページ
- ISBN-10 : 4393332695
- ISBN-13 : 978-4393332696
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上位レビュー、対象国: 日本
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2018年4月3日に日本でレビュー済み
キリスト教信者が集まる場所ではなく、結婚式をするためだけに存在する教会についての考察が書かれている。
自分は建築物を見るのが好きで近代洋風建築などをよく見に行く。
結婚式用の境界は建築物としてみると造りがチープだと思っていた。
だが、この本を読んで「結婚式教会はウェディングドレスを綺麗に見せるために存在する」と書かれており納得。
細部のレリーフの綺麗さではなく、主役は花嫁だったのだ。当たり前のことだが腑に落ちた。
自分は建築物を見るのが好きで近代洋風建築などをよく見に行く。
結婚式用の境界は建築物としてみると造りがチープだと思っていた。
だが、この本を読んで「結婚式教会はウェディングドレスを綺麗に見せるために存在する」と書かれており納得。
細部のレリーフの綺麗さではなく、主役は花嫁だったのだ。当たり前のことだが腑に落ちた。
2008年1月19日に日本でレビュー済み
あちこちに現われてきたキリスト教式の結婚式だけ(無信者の日本人の為に)
を行う教会・・・「のような」建物の成り立ちや特徴を概説した一冊。
「のような」としたのは結婚式を行うためだけの「商業施設」だからです。
本物の教会と「のようなもの(これを筆者は題名にもある結婚式協会と名づけて
いる)」を比較するとフェイクを通り越して、滑稽でしかない。
あくまでも新郎新婦(特に主導権を握っている新婦の)思い出と願望を叶える
ためだけのものなので、ある意味で洗練されている。
・移り映えと長いレースを受け止めるためだけにわざわざ階段を作る。
・その為、必ず複数階を持つ形になる。
・車寄せも必須。
というように。
しかし、商業施設=「のようなもの」の限界も如実に表れている。
・内部も高さだけは本物に近づけるが、奥行きが無いので違和感有。
・結婚式教会は主に日本人が抱く教会のイメージ(ゴシック様式)を具現化して
いるが、細部は(他の分野と同様に)古典様式やルネサンス等がごじゃまぜに
なっている。
・内装はそれなりに手を入れるが、外観は大雑把(窓や装飾が無い等)。
建築論的な部分は?な点もありましたが、神前挙式との比較や、それを超えて
日本人の宗教観や社会観まで踏み込んだ考察を行っている点(著者もその分野の
専門家では無いのでさわりだけだが)がそれを補っています。
西洋文化を輸入し自国風にアレンジして来た日本人が、西洋人の根幹とも
いえる「宗教」をどう扱ってきたのか?という点を垣間見るに良い一冊です。
を行う教会・・・「のような」建物の成り立ちや特徴を概説した一冊。
「のような」としたのは結婚式を行うためだけの「商業施設」だからです。
本物の教会と「のようなもの(これを筆者は題名にもある結婚式協会と名づけて
いる)」を比較するとフェイクを通り越して、滑稽でしかない。
あくまでも新郎新婦(特に主導権を握っている新婦の)思い出と願望を叶える
ためだけのものなので、ある意味で洗練されている。
・移り映えと長いレースを受け止めるためだけにわざわざ階段を作る。
・その為、必ず複数階を持つ形になる。
・車寄せも必須。
というように。
しかし、商業施設=「のようなもの」の限界も如実に表れている。
・内部も高さだけは本物に近づけるが、奥行きが無いので違和感有。
・結婚式教会は主に日本人が抱く教会のイメージ(ゴシック様式)を具現化して
いるが、細部は(他の分野と同様に)古典様式やルネサンス等がごじゃまぜに
なっている。
・内装はそれなりに手を入れるが、外観は大雑把(窓や装飾が無い等)。
建築論的な部分は?な点もありましたが、神前挙式との比較や、それを超えて
日本人の宗教観や社会観まで踏み込んだ考察を行っている点(著者もその分野の
専門家では無いのでさわりだけだが)がそれを補っています。
西洋文化を輸入し自国風にアレンジして来た日本人が、西洋人の根幹とも
いえる「宗教」をどう扱ってきたのか?という点を垣間見るに良い一冊です。
2012年12月7日に日本でレビュー済み
一言で言うと「キッチュしかなかった」というところか
本物の教会は著名な建築家によっていわゆる教会の形態から離れるか
あるいはビルの一室や普通の民家と変わらない様相になっている中で
結婚式用のパチもんの教会だけは「いわゆる教会」を追究する
というのもいわゆる宗教感情が希薄な日本人にとっては
結婚式というのは祝祭の場として人生の中で大事な位置を占めるのである
だから普通の日本人が思うすばらしい場所を追究した結果なんだという
そもそも神前結婚式も明治に始まった新しい習慣なんだという
決して建築史の中では語られるものではなかったキッチュの極みの物語
表紙の絵が本質を突いていてかなり笑えるw
本物の教会は著名な建築家によっていわゆる教会の形態から離れるか
あるいはビルの一室や普通の民家と変わらない様相になっている中で
結婚式用のパチもんの教会だけは「いわゆる教会」を追究する
というのもいわゆる宗教感情が希薄な日本人にとっては
結婚式というのは祝祭の場として人生の中で大事な位置を占めるのである
だから普通の日本人が思うすばらしい場所を追究した結果なんだという
そもそも神前結婚式も明治に始まった新しい習慣なんだという
決して建築史の中では語られるものではなかったキッチュの極みの物語
表紙の絵が本質を突いていてかなり笑えるw
2008年8月4日に日本でレビュー済み
友達の結婚式に出て、いつも思う
「なんでキリストなんて信じてないのにこんな式を挙げるのか」
という言うに言えない思いを、日本独特の結婚式教会という建築様式を通じて
明快に論破してくれる本。
冷やかしとかバカにするわけでなく、現代日本人の結婚観を、建築の歴史や
日本人の西洋文明への憧れ、結婚式業界の内情なんかを通じて、淡々と説明
していく手法に、新鮮さを感じます。
「うそくさい」結婚式を挙げても、それでいいんだって思えるくらい
日本の結婚式って発達してるんだなーって痛感します。すごい文化です。
「なんでキリストなんて信じてないのにこんな式を挙げるのか」
という言うに言えない思いを、日本独特の結婚式教会という建築様式を通じて
明快に論破してくれる本。
冷やかしとかバカにするわけでなく、現代日本人の結婚観を、建築の歴史や
日本人の西洋文明への憧れ、結婚式業界の内情なんかを通じて、淡々と説明
していく手法に、新鮮さを感じます。
「うそくさい」結婚式を挙げても、それでいいんだって思えるくらい
日本の結婚式って発達してるんだなーって痛感します。すごい文化です。
2007年9月10日に日本でレビュー済み
結婚式教会という建築物のカテゴリーがあるというのを改めて知った。そこには信者は不在で、結婚する新郎新婦がセレブな雰囲気だけを追求し、写真撮影で栄えれば良い空間らしい。日本人の無思想性、無定見さを象徴した建築物で恐れ入る、としか言いようがない。欧米の知人・友人に話すとかなり馬鹿にされそうだ。建築物としての結婚式教会の実情を日本、特に関東から西の地域、東海地方から中国地方を中心に隈なく調査してある。カトリック教会での挙式の実態、プロテスタントの教会の実態などをも踏まえて、無宗教のヴァーチャル建築物がどうのように要求され、建築されたかを丹念に腑分けする。読んでいて、なんともやりきれない気分だった。分析に動員される諸学は、建築史、民族学、文化人類学、宗教学、キリスト教学などだ。
本書は建築カテゴリーとしても一応のステータスを確立しているが、著者が指摘するとおり何時まで流行るのか、まったく予想がつかない。建築と社会という問題構成で、人間の営みを再構成した社会学でもある本書は、おぞましさのみならず思想以前の「知」のあり方自体を鋭く突き詰めているのかもしれない。見方によれば、日本人論としても快挙かもしれない、と思うのは誇張だろうか。
本書は建築カテゴリーとしても一応のステータスを確立しているが、著者が指摘するとおり何時まで流行るのか、まったく予想がつかない。建築と社会という問題構成で、人間の営みを再構成した社会学でもある本書は、おぞましさのみならず思想以前の「知」のあり方自体を鋭く突き詰めているのかもしれない。見方によれば、日本人論としても快挙かもしれない、と思うのは誇張だろうか。
2007年9月13日に日本でレビュー済み
ウエディングチャペルは、ヨーロッパの教会にくらべてチープだけど、どこかあたたかみもある。見るからに不思議な建築だなあと思っていたら、ちゃんとアカデミックに分析している本が出ていました。この本は、建築の様式だけではなくて、日本人の西欧コンプレックスや、セクシュアリティや結婚観、歴史背景を丁寧におさえているます。茶化したりバカにしていないところが好感もてました。結婚式教会探訪がくせになりそうです。