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陰獣 他三編 (江戸川乱歩文庫) 文庫 – 1987/6/1

4.1 5つ星のうち4.1 90個の評価

この商品には新版があります:

陰獣 (江戸川乱歩文庫)
¥770
(90)
残り1点(入荷予定あり)

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 春陽堂書店 (1987/6/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1987/6/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 191ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4394301017
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4394301011
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 90個の評価

著者について

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江戸川 乱歩
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1894年三重県生まれ。早稲田大学卒業。雑誌編集、新聞記者などを経て、1923年「二銭銅貨」でデビュー。以後、「D坂の殺人事件」などの探偵小説を 次々発表。怪奇小説、幻想小説にも優れた作品が多い。代表的なシリーズに、「怪人二十面相」「少年探偵団」などがある。日本の小説界に多大なる業績を残 す。65年没(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 大槻ケンヂが語る江戸川乱歩 私のこだわり人物伝 (ISBN-13:978-4041847213)』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

星5つ中4.1つ
5つのうち4.1つ
90グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2015年5月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
江戸川乱歩というと怪人20面相や明智小五郎と言った少年向け推理小説が思いつくが、
本当の乱歩はエログロやホラーの世界感がある。大人になってそれに気づいて以来、
病みつきになってしまった。
この「陰獣」もまさにそれを地で行くものであって、古風な日本語の中に独特の言い回しや
表現の面白さ、読み手に迫ってくる恐怖感が文面から感じ取れる。
また登場人物の変態癖が度を超えているのが驚きだ。
「陰獣」は昭和3年の作とか。80年以上前の作品にこうも打ちのめされるとは、凄いのひと言。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年5月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ビックコミック連載の柔俠伝シリーズからバロン吉元ファンて、本品は表紙に惹かれて購入。内容もしかりですが、絵を見ているだけで幸せです。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2014年5月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
kindle版の値段の安さに魅せられて購入する気になりました。
表紙の絵に躊躇しましたが、母に「江戸川 乱歩って面白い?」と聞くと「面白いよ」と答えたので、買ってみると
時代の古臭さは若干 感じるものの、意外に面白くて引き込まれていきました。
私は2作目のお話が特に好きで、有り得ないだろう・・・っていう内容なんですが、なんだか夢中になって読んでしまいました。
江戸川乱歩って、名前だけは知っていたけど そんなに期待していなかったから、正直ビックリしました。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年4月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一昨年図書館に通い詰めて乱歩の全作品を読破しました。
結論として中編では「陰獣」が、そして長編では「孤島の鬼」が最高傑作だと思いました。
短編集は持っていたのですが、この二編だけは蔵書としたいと思って探してみたら、
なんとこの二編が一緒になった古い角川の文庫本があるではありませんか!
さすがはamazonです。
中古で黄ばみはあるものの破れ汚れは無く80円+送料で希望が叶ったのですから大満足です。
商品として星四つですが、作品としてはもちろん星五つです。
カバー絵が写真と違い、タイトルも「陰獣」とだけあったのでドキッとしましたが、
内容はちゃんと二編です。版の違いなのでしょうか。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年10月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
思いもよらない展開に、驚愕しました。人の、業の深さ、ひどい話。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2020年5月2日に日本でレビュー済み
書斎の書棚から『陰獣』(江戸川乱歩著、角川文庫)を引っ張り出してきて、久しぶりに再読しました。

探偵小説家の「私」は、上野の帝室博物館で、「上品で優しくて弱々しくて、さわれば消えてしまいそうな美しい」若い女性と知り合います。しかし、博物館を出て上野の山内を歩いているあいだに、私は妙なものを発見してします。「彼女の項には、おそらく背中の方まで深く、赤痣のようなミミズ脹れができていたのだ」。

この女性、小山田静子という人妻と文通を重ねて数か月が経った頃、彼女から相談されます。「静子は恥かしさと悲しみのために、あのまつげの長い眼をふせて、そこに一ぱい涙さえためて、小さな声で細々と語るのであった。『(夫の)小山田は(静子が十八歳の時に恋仲となった)平田一郎の名をどこかで聞いていて、いくらか疑っていたようでございましたが、わたくし、あくまで小山田のほかには男を知らないと言い張って、平田との関係を秘し隠しに隠してしまったのでございます。そして、その嘘を今でもつづけているのでございます。・・・七年前の嘘が、それも決して悪意でついた嘘ではありませんでしたのに、こんなにも恐ろしい姿で、今わたくしを苦しめる種になりましょうとは』。静子はそういって、その平田からきたという数通の手紙を見せた」。それらは、静子に捨てられた恨みつらみを書き連ねた脅迫状だったのです。平田は、後年、大江春泥という筆名の、残虐な描写を得意とする探偵作家として売れっ子になり、人嫌いで誰にも会わないことで知られていたが、その後、ぷっつり行方を晦まして現在に至っています。

「(そのほかの平田のおどかしの手紙にも)復讐の呪詛の言葉のあとに、静子の在る夜の行為が、細大洩らさず正確な時間を付け加えて記入してあることに変りはなかった。殊にも、彼女の寝室の秘密は、どのような隠微な点でも、はれがましくもまざまざと描き出されていた。顔の赤らむような或る仕草、或る言葉さえもが、冷酷に描写してあった」。

平田から、静子を愛している夫の命を奪い、次に静子も殺すという脅迫状が送られてきます。「(私と静子の)二つの防禦方法は、その翌日から実行されたのだが、しかし、陰獣大江春泥の恐るべき魔手は、そのような姑息手段を無視して、それから二日後の三月十九日深夜、彼の予告を厳守し、ついに第一の犠牲者を屠ったのである。小山田六郎氏の息の根を絶ったのである」。

静子に惹かれている私は小山田氏殺害事件の解明に乗り出し、恐るべき結論に達します。しかし、その後も、どんでん返し、またまた、どんでん返しが続きます。その真実は、とても信じ難く、あまりにも淫靡なので、私には、どうしても口にすることができません。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2017年5月22日に日本でレビュー済み
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女性を描くという観点からは、乱歩は決して最右翼の小説家、というわけではないが、

この「陰獣」については、そんな世評を吹き飛ばしてしまう筆の冴えを見せている。

ストーリーの秀逸さもあるが、この作品の魅力は何と言っても登場人物の生々しい描写であり、

中でもヒロインである小山田静子の 「 隠微 」 な 「 蠱惑 」 は、この作品の読者に対して

今後共、鮮烈な印象を与え続けるであろう。

静子を、上から盗み見ると、「島田の髷に埃がたまっていた」など、乱歩の描写が実にリアル。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2011年11月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
小学校の図書館で読んで以来疎遠だった乱歩が、大人になった今、再びこんなに面白いとは。

内容の妖艶さと時代的な文体があいまってエロスタイリッシュである。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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