ちくま文庫の『小酒井不木集』が容易に入手できるいま、本書を手に取る意味はさほどないように思える。何せ収録作品の出来が、あまりにもよくないのだ。「人工心臓」以外は、とてもではないが推奨に値するとは思えない。本書に見所があるとすれば、昭和11年の初版刊行時の挿絵をそのまま流用しているくらいだろうか。
少なくとも、本書で不木を味わおうとするのは、かなり危険な話で、まずは前述の『小酒井不木集』から読み始めることを強くお勧めする。
蛇足ながら、奇妙かつどす黒い味わいと同時に、そら恐ろしさをもはらんだ不木の最高傑作「赦罪」が、現行のどのアンソロジーにも収録されていないのは残念なことである。
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大雷雨夜の殺人: 他8編 (春陽文庫 C 98-1) 文庫 – 1995/2/1
小酒井 不木
(著)
医学博士でもあった不木は実際の犯罪や犯罪文学、あるいは医学に関する随筆を「新青年」に発表したのを手始めに創作を手掛け、怪奇幻想からSFまでを含めた多彩な作品を発表。本文庫には、表題作「大雷雨夜の殺人」ほか「愚人の毒」「メヂューサの首」「人工心臓」「謎の咬傷」「烏を飼う女」「抱き着く瀕死者」「雪の夜の惨劇」「好色破邪顕正」の9遍を収録。
- 本の長さ402ページ
- 言語日本語
- 出版社春陽堂書店
- 発売日1995/2/1
- ISBN-104394398010
- ISBN-13978-4394398011
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登録情報
- 出版社 : 春陽堂書店 (1995/2/1)
- 発売日 : 1995/2/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 402ページ
- ISBN-10 : 4394398010
- ISBN-13 : 978-4394398011
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,180,804位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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