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サバイバルとしての金融: 株価とは何か・企業買収は悪いことか (祥伝社新書 8) 新書 – 2005/5/5
購入オプションとあわせ買い
目からウロコの<株>の構造(カラクリ)
M&Aのエキスパートによるまったく新しい「金融入門書」
<内容の一部>
●一カ月の金利収入でジャンボ機一機を買う男
● 長期間持てば株式投資は儲かる
● 投資信託は儲かるか
● ホンダと三菱自動車
● これから価値が高くなっていく会社の株を買う
● 資産はコストである、との発想
● 価値が低く評価されている持株会社
● 「負債」と「株式」とでは「負債」のほうがコストが安い
● 負債の少ない企業が買収の標的にされるのはなぜ?
● 万全ではない市場
etc.
■これで納得! 目からウロコの<株>のカラクリ
過去十五年でアメリカの<株価>は四倍に上昇、日本のそれは三分の一に減じた。なぜこれほどの差がついたのか。そもそも<株価>とは何なのか。著者は社会を動かす株と金融の基本を驚くほど平易に説き明かしてくれる。「株を買う=その会社の一部を買う」「株価=その会社の真の価値」「会社の価値(値段)はこうして決まる」——これらの本質さえ分かれば、将来伸びる会社は予測できる。同時に世間を賑わす企業の合併・買収(M&A)の仕組みと功罪も見えてくる……。
第一線で活躍する金融のエキスパートが、個人と社会を豊かにするための知恵を満載して贈る、まったく新しい金融入門!
- 本の長さ243ページ
- 言語日本語
- 出版社祥伝社
- 発売日2005/5/5
- ISBN-104396110081
- ISBN-13978-4396110086
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登録情報
- 出版社 : 祥伝社 (2005/5/5)
- 発売日 : 2005/5/5
- 言語 : 日本語
- 新書 : 243ページ
- ISBN-10 : 4396110081
- ISBN-13 : 978-4396110086
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,216,563位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 829位祥伝社新書
- - 2,218位一般・投資読み物 (本)
- - 109,122位ビジネス・経済 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1953年、東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、日本興業銀行に入行。
スタンフォード大学経営学修士(MBA)を取得。
22年間の興銀勤務後、J.P.モルガン、メリルリンチ、リーマン・ブラザーズの各投資行で、マネージング・ダイレクターを務める。
2003年より経営コンサルタント会社「インフィニティ」代表取締役。
著書に『投資銀行』(PHP研究所)、『M&A新世紀』(KKベストセラーズ)、
『気弱な人が成功する株式投資』(祥伝社)、『残酷な20年後の世界を見据えて働くということ』(SBクリエイティブ)など。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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つまり、ノーベル賞を取るような優秀な人材が金融を深く追求することで、より優れた資源配分が実現するとの立場に立っている。
第5章辺りまでは、一般的な個人に対する記述か。株価に関する記述は比較的常識的。
つまり、バフェットが師と仰ぐグレアムの言葉(「株価は、本来その価値を実現する価格に落ちつくことになっている」)は、彼が師事したウィリアム・シャープ教授(市場は効率的との立場)、ジャック・マクドナルド教授(市場は非効率的との立場)も立場は違うが同じ考えである。
シャープ教授の言葉で言えば、「株価とは、将来の利益を現在価値に割り戻したものの総和である」いうことになるのだそうだ。
なお、日本の市場については効率的ではないと見ているようだ。
第6章から第8章辺りは、企業経営者に対するコンサルタントとしてのメッセージであろうか。
経営者にとってみれば、M&Aによる売却とIPOに大きな違いはないにもかかわらず、日本の経営者は過度にM&Aに拒否反応を示すと分析している。つまり、IPOによって参加してきた株主の利益のことが頭にないことと裏腹であると喝破している。
また、アメリカの銀行の収益管理は日本と全く違い、RAROCによるリスク・収益管理がなされているとのことだ。「華麗なる一族」でもあったように、採算無視で規模の拡大を図る日本の銀行像は未だに大きくは変わっていないようだ。
第10章はアメリカの投資銀行の現在について語られている。
ソイファー(著名なアナリスト)がグローバルな投資銀行となるための条件を示しているとのことで、
1)主要な市場におけるオリジネーション(案件組成・創設力)と販売力、
2)豊富な経験に裏打ちされた優れた市場ノウハウ、
3)高度の信用力による健全な財務内容、
4)革新的な創意工夫を歓迎し、これに応える企業文化、
だそうだ。ただ、サブプライム問題により各投資銀行の財務状況が大きく傷ついているのを見ると、収益機会(チャンス)とリスクは裏腹だと実感させられる。
日本の金融機関、そして外資系証券会社の両方をシニアレベルで経験した著者ならでは内容。また読者としては20代30代の読者を想定しているようで、それよりはご年配の著者がやさしく語りかけるように書いてある内容は、さらりと読めてしまいます。中にちりばめられたユーモアも最高です。
個人一人一人が「金融を見る目」、「金融のものの見方」を身に着けることで社会が成熟しより良い
方向へ発展していけるのでは、という思いで書かれた本であることが読んでみるとよく分かります。
不動産の値段は、その不動産が上げる収益(キャッシュ・フロー)で決まる。 そのことが本当に分
かっていたのなら日本の銀行はバブル崩壊時あれほど不動産投資で痛手を受けなかったのではないかとの著者の思い・・・、
アメリカ的とか日本式とかを論ずることは往々にして本質を見えにくくする。
ステークホルダー型資本主義などといって日本だけで通じる得意なシステムというのは実は一部の既得
権者だけが得をするシステムになっていることが多いようです。
等の記述をみると日本の会社組織の負の面というか保守性に焦点が当たっていて、その中にいる自分
としても頷ける面が多々あります。
資本主義社会に生きている人間としては、金融のことが分かっていた方が良いのはその通りで、そのた
めの入門書としては良い本だと思います。
「アメリカではみんなもっと過酷な競争をしていた」
ではないだろうか
で?そんだけ?
金融に関する「ものの見方」と「考え方」を身につけ、それによって
少しでも良い方向に社会が変わってくれれば・・そんな著者の思いが
溢れている。
アメリカ的とか日本式とかを論ずることを避け、何が企業価値を高めるのか、
企業の価値を極大化する経営とは何か・・を数式や専門用語を殆ど使わず
これほど解りやすく説いている入門書にお目にかかったことはない。
「M&Aには否定的、しかしIPOに喜ぶメンタリティー」「和を以って貴しとする
の限界」「市場主義を拝金主義と誤認する風土」「猫も杓子も持株会社」・・・
新しい視点を与えてくれた一冊だった。
企業価値とは何か、またそれを極大化することを考える場合、そこには必ず
倫理と国家観が存在が必要・・まさに同感!!
そこで起こっているドラマを赤裸々に見せてくれます。
「ハゲタカ外資」とひとくくりにせず見ることが出来るようになるかも?
日本企業の弱点も垣間見ることができます。