江戸時代の妖怪たちについて、気軽に楽しめるということでしたので購入しました。
なんというか、妖怪の滑稽話から透けて見える江戸の風俗が、落語を聞いているようでした。
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江戸の可愛らしい化物たち(祥伝社新書262) 新書 – 2011/12/7
アダム・カバット
(著)
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赤本、青本、黄表紙、合巻と形を変えていった草双紙は、いわば江戸の漫画本。そこでは化物たちが縦横無尽に動き回ります。草双紙の中で、化物たちは人間の生活様式を真似ながらも、化物の価値観はそのままなので、不思議な異次元世界が展開します。たとえば・・高望みのお見合いをしたいので、できるだけ汚くて醜い嫁が来てほしい化物。引っ越し先の部屋がきれいすぎるので、わざと部屋を壊して汚くし、自分にとって住みやすくする化物。田舎なら出てきたが仕事がなく、せっぱつまって生まれつき巨大な金玉を貸し布団にすることにし、そこに何人もの人を寝かせて金を取る狸の話も。バカバカしくもシュールで超現実的な世界が、草双紙です。著者は絵に添えられたくずし字の説明を読み解き、江戸の町民を沸かせた化物たちの世界をわかりやすく解説します。あわせて代表的な化物の性格・特徴を紹介しながら、彼らがどうして江戸っ子に熱狂的に愛されたのかを分析していきます。アメリカ人研究家だから解明できた、可愛らしくて、奇想天外な化物の世界がここに!
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社祥伝社
- 発売日2011/12/7
- 寸法10.8 x 1.2 x 17.6 cm
- ISBN-104396112629
- ISBN-13978-4396112622
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商品の説明
出版社からのコメント
江戸の出版界を席捲した黄表紙では、化物たちが大活躍します。彼らはけっして恐ろしい存在ではなく、現代の漫画に出てくる人気キャラクターのようなものでした。彼らの面白おかしい活躍ぶりを、アメリカからやってきた研究家が解剖していきます。そこに描かれているのは、知恵と工夫で世の中を乗り切ろうとする、現代人にも共通する生き生きとした生活でした。
著者について
1954年 アメリカ・ニューヨーク州生まれ。アメリカ人の日本文学研究家。武蔵大学教授。専攻は近世日本文学。東京大学大学院総合文化研究科博士課程中退。主な著書に『大江戸化物図鑑』(小学館) 『江戸滑稽化物尽くし』『ももんがあ対見越入道―江戸の化物たち』(ともに講談社)、編著に『江戸化物細見』(小学館)なのがある。
登録情報
- 出版社 : 祥伝社 (2011/12/7)
- 発売日 : 2011/12/7
- 言語 : 日本語
- 新書 : 240ページ
- ISBN-10 : 4396112629
- ISBN-13 : 978-4396112622
- 寸法 : 10.8 x 1.2 x 17.6 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 425,274位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年3月11日に日本でレビュー済み
江戸の黄表紙に登場する化物について語らせたら、今やカバット先生の右に出る者はいない。
現実の価値観が逆転した世界、行き過ぎた世界を描いて笑わせてくれる黄表紙。そんな黄表紙に登場する化物たちのようすを、現代社会に通じる48のキーワードで解説。図版がたくさんあり、ぱらぱら見ているだけでも楽しい。
「ストレス解消(やけ食い)」や「ストーカー」の章で紹介される化物はちょっと怖いが、「ビジネスチャンス」や「ツアコン」の章の化物は何ともほのぼの。特に「ツアコン」で山から滑り降りる化物の絵には笑った。要するに、かわいいのだ。
黄表紙は古文の教科書にも載っていないし、大学で勉強する人をのぞけば、人知れず楽しむ古典という感じかもしれない。本書は現代に引きつけた解りやすい説明で黄表紙の世界へ導いてくれるから、化物や妖怪に関心をもつ人だけでなく、江戸の戯作文学に興味がある人にも格好の読み物だ。
原文の引用や解説が丁寧で、読みやすい。作品の出典や、どこの図書館に収蔵されているかも書いてある。気軽に読めるけれど、かっちりした研究を基盤として成り立っている本なのだ。
現実の価値観が逆転した世界、行き過ぎた世界を描いて笑わせてくれる黄表紙。そんな黄表紙に登場する化物たちのようすを、現代社会に通じる48のキーワードで解説。図版がたくさんあり、ぱらぱら見ているだけでも楽しい。
「ストレス解消(やけ食い)」や「ストーカー」の章で紹介される化物はちょっと怖いが、「ビジネスチャンス」や「ツアコン」の章の化物は何ともほのぼの。特に「ツアコン」で山から滑り降りる化物の絵には笑った。要するに、かわいいのだ。
黄表紙は古文の教科書にも載っていないし、大学で勉強する人をのぞけば、人知れず楽しむ古典という感じかもしれない。本書は現代に引きつけた解りやすい説明で黄表紙の世界へ導いてくれるから、化物や妖怪に関心をもつ人だけでなく、江戸の戯作文学に興味がある人にも格好の読み物だ。
原文の引用や解説が丁寧で、読みやすい。作品の出典や、どこの図書館に収蔵されているかも書いてある。気軽に読めるけれど、かっちりした研究を基盤として成り立っている本なのだ。
2015年1月1日に日本でレビュー済み
江戸期の草双紙から妖怪を描いた箇所を取り出し、解説を加えたもの。
『怜悧怪異話』『怪席料理献立』『釣戎水揚張』などが原典。見開き2頁で妖怪の絵を示し、次の2頁で解説。それぞれ現代的なのりでの「用語解説事典」となっており、たとえば「ビジネスチャンス」の項目では、狸が金玉を広げて布団業を始めた顛末が語られる。
男のエステ、医学の進歩、フリーター、アイドル-あの人はいま、新製品、ツアコンといった項目が合計で50件弱。
あまりにも人間的な姿がおかしい。
『怜悧怪異話』『怪席料理献立』『釣戎水揚張』などが原典。見開き2頁で妖怪の絵を示し、次の2頁で解説。それぞれ現代的なのりでの「用語解説事典」となっており、たとえば「ビジネスチャンス」の項目では、狸が金玉を広げて布団業を始めた顛末が語られる。
男のエステ、医学の進歩、フリーター、アイドル-あの人はいま、新製品、ツアコンといった項目が合計で50件弱。
あまりにも人間的な姿がおかしい。
2012年8月19日に日本でレビュー済み
江戸時代の化物の絵にいきいきとしたお話がついていて
どんどん読んでしまいます。
かわいらしく感じる気持ちのあふれる文章で、
読んでいる方も愛着がわいてきます。
どんどん読んでしまいます。
かわいらしく感じる気持ちのあふれる文章で、
読んでいる方も愛着がわいてきます。
2020年2月18日に日本でレビュー済み
化物と聞くと、おどろおどろしい物を想像する人は多いだろうが、
この本はそういう本ではない。
江戸中期に、それまで上方が中心だった出版文化が江戸で急速に発展した頃に、
今で言う漫画や絵本のような絵入りの小説の総称『草双紙』という庶民向け冊子に登場した化物たちをまとめた本なのだ。
こういう軽い娯楽本を経済的に余裕の出てきた庶民が求めた。
出版社は読者の期待に応えんと次々に面白いキャラクター商品を創りだしていった。
そのキャラクター商品が『化物たち』というわけだ。
見開きに墨による絵がドーンと描かれ、その周りに平仮名の文字がびっしりと書かれた
わずか10ページほどの庶民向け娯楽読み物である。
この草双紙の作者の一人が『東海道中膝栗毛』の作者十返舎一九で、
この本には一九の作品が多数掲載されていて楽しめる。
一九の他にも、初代歌川豊国や勝川春秀、北尾政美などが健筆をふるったが、
その中でも、一九はかなりプロ意識が高かったらしく、
とにかく読者の期待に応えようとアイデアをひねり出していたようだ。
一九の作るお話の面白さと絵の上手さは群を抜いている。
この草双紙に登場する化物とはどんなものなのか。
これがね、笑うぞ♪ よう考えましたなぁ~ いうてね♪
安永期(1772~81年)に江戸では大通という美的理念が流行っていた。
これは吉原でのしきたりやマナーを心得た人のことで、
カッコイイ男がモテるのは、昔も今も変わらない。
この大通の反対が野暮であり、この野暮、つまり「ださいキャラ」が化物たちなのだ。
人間のマネをして失敗する愛嬌のある化物たち。
この時期に、化物は「怖い」存在から「ださい」存在にされてしまったらしい。
ところが、性格・生活様式のすべてが野暮ったい化物たちは、
江戸の庶民の大人気キャラとなったというから面白い♪
有名な見越入道、動物のモモンガから創作したオヤジキャラのももんがあ。
普段はべっぴんさんだが、たまに細い首を伸ばすお馴染みろくろ首。
とても情熱的で恋の悩みが多いらしい。名前はお六ってか。
定番キャラの幽霊に、狐、狸、河童などのお馴染みキャラも登場するぞ。
そして真打登場は草双紙が流行らせたニュータイプの化物である豆腐小僧に鬼娘。
豆腐小僧は寂しがりやで人の後をつけるが、悪さはしないらしい。
豆腐を持って歩き回るだけのキャラ。なんだよコレ?
豆腐には紅葉のマークが付いていて、「紅葉」→「買うよう」というシャレだとか。
ただの豆腐売りじゃん♪
鬼娘は文字通り鬼のような恐ろしい顔をした娘で、当時大当たりした見世物が元らしい。
こういう化物たちが月のない夜に「月見」ではなく「闇見」をしたり、
お見合いするときは、理想はできるだけ醜い嫁がいいと言い、
部屋を借りるなら新しすぎない汚れた物件を望んだりと、
とにかく人間と正反対の珍事を繰り広げるのである。
これらの珍事を現代の用語辞典の形を借りて編纂したのが本書なのだ。
住宅事情から始まり、
職業、会議・研修、仕事での悩み、恋愛・セックス、美容・ファッション、
夫婦関係・結婚、親子関係、健康、趣味と続く抱腹絶倒の珍本である。
著者はニューヨーク生まれのおっさんだ。アンタはエライ!
江戸の庶民は、かくもバカバカしい読み物を楽しんでいた。
なんとも大らかというか余裕を持って生きていたようだ。
創り手たちも真剣そのもので、持てる才を出し惜しみしなかった。
墨一色で描かれたこれらの絵のレベルの高さ、ユーモア、技法の確かさ、
どれを取っても一流である。わずか10ページほどの読み捨ての娯楽なのにである。
遊び心といえばそれまでだが、要はゆとりがあったのだろう。
大人も子供も今よりは人間らしく生きていたのではと羨ましく思う。
この本を読んで思うのは、発想の柔らかさである。
創り手側と受け手側が実にしなやかなのだ。
こういうバカバカしいことを真剣に考えるのは子供の特権で、
大人になってしまうと完全に消えるか薄れていくものだ。
草双紙のバカバカしさは、江戸の昔から、
そういう子供時代の柔軟性を失わずに生きた大人がいたという証明かもしれない。
いい年こいた大人が真剣にバカバカしいものを創り楽しんでいたと思うと、
私はとても勇気づけられるのである。
人間と動物が違和感なく共存する異空間も心地よい。
現実的に考えておかしい! などと言う野暮はいなかったのだ。
人にお勧めできる本かは定かでないが、興味ある方はぜひどうぞ。癒されますよ♪
この本はそういう本ではない。
江戸中期に、それまで上方が中心だった出版文化が江戸で急速に発展した頃に、
今で言う漫画や絵本のような絵入りの小説の総称『草双紙』という庶民向け冊子に登場した化物たちをまとめた本なのだ。
こういう軽い娯楽本を経済的に余裕の出てきた庶民が求めた。
出版社は読者の期待に応えんと次々に面白いキャラクター商品を創りだしていった。
そのキャラクター商品が『化物たち』というわけだ。
見開きに墨による絵がドーンと描かれ、その周りに平仮名の文字がびっしりと書かれた
わずか10ページほどの庶民向け娯楽読み物である。
この草双紙の作者の一人が『東海道中膝栗毛』の作者十返舎一九で、
この本には一九の作品が多数掲載されていて楽しめる。
一九の他にも、初代歌川豊国や勝川春秀、北尾政美などが健筆をふるったが、
その中でも、一九はかなりプロ意識が高かったらしく、
とにかく読者の期待に応えようとアイデアをひねり出していたようだ。
一九の作るお話の面白さと絵の上手さは群を抜いている。
この草双紙に登場する化物とはどんなものなのか。
これがね、笑うぞ♪ よう考えましたなぁ~ いうてね♪
安永期(1772~81年)に江戸では大通という美的理念が流行っていた。
これは吉原でのしきたりやマナーを心得た人のことで、
カッコイイ男がモテるのは、昔も今も変わらない。
この大通の反対が野暮であり、この野暮、つまり「ださいキャラ」が化物たちなのだ。
人間のマネをして失敗する愛嬌のある化物たち。
この時期に、化物は「怖い」存在から「ださい」存在にされてしまったらしい。
ところが、性格・生活様式のすべてが野暮ったい化物たちは、
江戸の庶民の大人気キャラとなったというから面白い♪
有名な見越入道、動物のモモンガから創作したオヤジキャラのももんがあ。
普段はべっぴんさんだが、たまに細い首を伸ばすお馴染みろくろ首。
とても情熱的で恋の悩みが多いらしい。名前はお六ってか。
定番キャラの幽霊に、狐、狸、河童などのお馴染みキャラも登場するぞ。
そして真打登場は草双紙が流行らせたニュータイプの化物である豆腐小僧に鬼娘。
豆腐小僧は寂しがりやで人の後をつけるが、悪さはしないらしい。
豆腐を持って歩き回るだけのキャラ。なんだよコレ?
豆腐には紅葉のマークが付いていて、「紅葉」→「買うよう」というシャレだとか。
ただの豆腐売りじゃん♪
鬼娘は文字通り鬼のような恐ろしい顔をした娘で、当時大当たりした見世物が元らしい。
こういう化物たちが月のない夜に「月見」ではなく「闇見」をしたり、
お見合いするときは、理想はできるだけ醜い嫁がいいと言い、
部屋を借りるなら新しすぎない汚れた物件を望んだりと、
とにかく人間と正反対の珍事を繰り広げるのである。
これらの珍事を現代の用語辞典の形を借りて編纂したのが本書なのだ。
住宅事情から始まり、
職業、会議・研修、仕事での悩み、恋愛・セックス、美容・ファッション、
夫婦関係・結婚、親子関係、健康、趣味と続く抱腹絶倒の珍本である。
著者はニューヨーク生まれのおっさんだ。アンタはエライ!
江戸の庶民は、かくもバカバカしい読み物を楽しんでいた。
なんとも大らかというか余裕を持って生きていたようだ。
創り手たちも真剣そのもので、持てる才を出し惜しみしなかった。
墨一色で描かれたこれらの絵のレベルの高さ、ユーモア、技法の確かさ、
どれを取っても一流である。わずか10ページほどの読み捨ての娯楽なのにである。
遊び心といえばそれまでだが、要はゆとりがあったのだろう。
大人も子供も今よりは人間らしく生きていたのではと羨ましく思う。
この本を読んで思うのは、発想の柔らかさである。
創り手側と受け手側が実にしなやかなのだ。
こういうバカバカしいことを真剣に考えるのは子供の特権で、
大人になってしまうと完全に消えるか薄れていくものだ。
草双紙のバカバカしさは、江戸の昔から、
そういう子供時代の柔軟性を失わずに生きた大人がいたという証明かもしれない。
いい年こいた大人が真剣にバカバカしいものを創り楽しんでいたと思うと、
私はとても勇気づけられるのである。
人間と動物が違和感なく共存する異空間も心地よい。
現実的に考えておかしい! などと言う野暮はいなかったのだ。
人にお勧めできる本かは定かでないが、興味ある方はぜひどうぞ。癒されますよ♪