色々ヤマトの本を読んで、当時の事もある程度わかってたつもりですが。
豊田有恒さんが、ここまでヤマトの根幹に深く長く関わって、西崎Pに踊らされていたかを知った気がします。
なんか知ってる事と違う情報もあり。
SF小説家として豊田有恒さんを知ってたつもりですが、このようなクリエイティブな事をされていたのを初めて知りました。
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「宇宙戦艦ヤマト」の真実 (祥伝社新書) 新書 – 2017/10/1
豊田有恒
(著)
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巨大な成功を収めた本邦初の宇宙アニメ『宇宙戦艦ヤマト』。 それは、ささやかなプロジェクトから始まった。 クリエーターとして舞台設定を担当した著者は、新分野の開拓に賭ける熱気を回想しながら、本書は作品創成の真実に迫っていきます。 不評だった最初のテレビ放映が、なぜ甦(よみがえ)ったのか。ストーリーはどう拡大し、変容していったのか。 当初、著者の頭にあったのは『西遊記』。核汚染で瀕死の重傷を負った地球を救うには、天竺(てんじく)へ行ってありが たいお経を持ち帰った僧玄奘(げんじょう)のように、途方もなく離れた小惑星にある放射能除去装置に頼るしかない・・。 貴重な記録と証言で明かされる、大ヒット作誕生秘話!
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社祥伝社
- 発売日2017/10/1
- 寸法10.6 x 1 x 17.3 cm
- ISBN-104396115180
- ISBN-13978-4396115180
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商品の説明
出版社からのコメント
2017年に新作映画も公開された『宇宙戦艦ヤマト』シリーズは、いまや国民的財産とでも呼べる、日本アニメの金字塔となっています。 この巨大な成功作品は、どのようにして生まれ、発展していったのか。 当事者でしか語りえない話から浮かび上がる、意外な真実! まったく新しい一つの物語を創造していくクリエーターたちの情熱と努力が、ここにはぎっしり詰まっています。
著者について
1938年、群馬県生まれ。島根県立大学名誉教授。若くしてSF小説界にデビュー。 数多くのアニメ作品の脚本を手掛ける。歴史小説や社会評論など幅広い分野で執筆活動を続ける一方、古代日本史を東アジアの流れのなかに位置づける言説を展開する。 小説作品の他、ノンフィクション作品に『韓国の挑戦』『騎馬民族の思想』などがあり、祥伝社新書に『韓国が漢字を復活できない理由』『韓国は、いつから卑しい国になったのか』他がある。
登録情報
- 出版社 : 祥伝社 (2017/10/1)
- 発売日 : 2017/10/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 224ページ
- ISBN-10 : 4396115180
- ISBN-13 : 978-4396115180
- 寸法 : 10.6 x 1 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 129,422位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 127位祥伝社新書
- - 668位漫画・アニメ・BL(イラスト集・オフィシャルブック)
- - 24,100位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2024年1月29日に日本でレビュー済み
昨(2023)年、晩秋の頃に亡くなったSF作家の豊田有恒を追悼して。
考えてみれば、今年は『宇宙戦艦ヤマト』放映開始50周年じゃあぁりませんか。
いつのころからかオフィス・アカデミーに替わって、耳にするようになった
ウエスト・ケープ・コーポレーションとは?
劇場版"ヤマト"や松本アニメが毎年来てた地元映画館のロービーに
短期間ポスターが貼られたもののその後、音沙汰がない
"汚れた英雄"とは?
30数年来の謎が次々と解き明かされていく!
ま、真実と言わぬまでもヤマトをめぐるあれこれに
激しく小言を言ってくれてるものと期待して読みましたが
ちょっと拍子抜け。たしかにヒドいハナシも載ってるけれど
魑魅魍魎跋扈する業界では、まだまだ小物の部類でしょこのヒト?
思えば日本各地で銅像になってる偉人の皆さまだって
一皮むけば、大借金抱えてたり、家族を泣かしたり・・・
ニンゲンなんざぁそんなもの。
ヤマトを立ち上げ、アニメブームの魁を築いた。
それだけで御の字だよね?
考えてみれば、今年は『宇宙戦艦ヤマト』放映開始50周年じゃあぁりませんか。
いつのころからかオフィス・アカデミーに替わって、耳にするようになった
ウエスト・ケープ・コーポレーションとは?
劇場版"ヤマト"や松本アニメが毎年来てた地元映画館のロービーに
短期間ポスターが貼られたもののその後、音沙汰がない
"汚れた英雄"とは?
30数年来の謎が次々と解き明かされていく!
ま、真実と言わぬまでもヤマトをめぐるあれこれに
激しく小言を言ってくれてるものと期待して読みましたが
ちょっと拍子抜け。たしかにヒドいハナシも載ってるけれど
魑魅魍魎跋扈する業界では、まだまだ小物の部類でしょこのヒト?
思えば日本各地で銅像になってる偉人の皆さまだって
一皮むけば、大借金抱えてたり、家族を泣かしたり・・・
ニンゲンなんざぁそんなもの。
ヤマトを立ち上げ、アニメブームの魁を築いた。
それだけで御の字だよね?
2023年3月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
流石は博識な豊田有恒の一冊。日本アニメーションの黎明期、歴史を知るにはクリエイター?のはしくれの自分には興味深い内容だった。ヤマトだけではない。これからクリエイティブな仕事をしていこうと考えている方には反感を買うかもしれないが価値ある作品。鉄腕アトムから始まりアニメを知る全ての人に手にとっていただきたい
貴重なエピソードがぎっしりつまっている。
貴重なエピソードがぎっしりつまっている。
2017年10月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アニメ作品を一つの建造物として考えると、最重要部分の設計を受け持ったのが松本零士である以上、「おおむね松本の原作」という考え方は理解できる。
だが、納得はしにくい。
そこから金を集め、場所を確保し、多くの人を動かさなければ建造物は作れない。その泥臭い仕事を受け持ち、多くのスタッフを束ねた西崎義展が「ヤマトは自分の作品」と主張したくなるのも理解できる。
だが、こちらも同じくらい納得はしにくい。
ヤマト裁判は松本零士を原作者として認めないという結果で終わったが、それは西崎義展が最初から上手く立ち回っていただけのこととも言えるわけで、往年のファンのモヤモヤした気持ちが晴れることは無かった。
この本を読んでもそのモヤモヤは晴れない。貴重なエピソードが多数含まれていて面白い本ではあるのだが、解消してくれないならわざわざモヤモヤを思い出させてくれなくてもいいのに、というのも偽らざる気持ちである。
これは不可抗力なのかも知れないが、この本の帯に描かれた松本零士の絵は相当に酷い。昔のイラストを再現した絵柄になっているが、当時のものと比べてデッサンはガタガタだし、古代の頭部は一目でわかるほど歪んでいる。仮にも原作者であることを主張した作家が、このレベルの絵をよりにもよってこういう内容の本に使わせるのか。こんな絵を見たら当時のファンが悲しむとは思わなかったのか。いっそ昔のイラストをそのまま使おうと何故考えてくれなかったのか。
中身に何が書いてあろうが、ヤマトという作品を粗末に扱い(松本零士が粗末に扱った過去の自作は他にもあるが)、結果的にファンの気持ちを踏みにじった点において、松本零士も西崎義展も同じ穴のムジナではないのか、とちょっと思ってしまった。
だが、納得はしにくい。
そこから金を集め、場所を確保し、多くの人を動かさなければ建造物は作れない。その泥臭い仕事を受け持ち、多くのスタッフを束ねた西崎義展が「ヤマトは自分の作品」と主張したくなるのも理解できる。
だが、こちらも同じくらい納得はしにくい。
ヤマト裁判は松本零士を原作者として認めないという結果で終わったが、それは西崎義展が最初から上手く立ち回っていただけのこととも言えるわけで、往年のファンのモヤモヤした気持ちが晴れることは無かった。
この本を読んでもそのモヤモヤは晴れない。貴重なエピソードが多数含まれていて面白い本ではあるのだが、解消してくれないならわざわざモヤモヤを思い出させてくれなくてもいいのに、というのも偽らざる気持ちである。
これは不可抗力なのかも知れないが、この本の帯に描かれた松本零士の絵は相当に酷い。昔のイラストを再現した絵柄になっているが、当時のものと比べてデッサンはガタガタだし、古代の頭部は一目でわかるほど歪んでいる。仮にも原作者であることを主張した作家が、このレベルの絵をよりにもよってこういう内容の本に使わせるのか。こんな絵を見たら当時のファンが悲しむとは思わなかったのか。いっそ昔のイラストをそのまま使おうと何故考えてくれなかったのか。
中身に何が書いてあろうが、ヤマトという作品を粗末に扱い(松本零士が粗末に扱った過去の自作は他にもあるが)、結果的にファンの気持ちを踏みにじった点において、松本零士も西崎義展も同じ穴のムジナではないのか、とちょっと思ってしまった。
2021年2月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著作権者である故・西崎義展さんをめぐる話は以前から聞いていました。松本零士さんとの裁判はさることながら、松本アニメブームの時代にファンとなった身からすれば、他のスキャンダルなニュースには当時愕然としたものです。この本では、SFの背景が書かれているのでそういう楽しみもありますが、西崎氏の人柄についてもメインテーマになっています。確かにひどい人柄だと思いますが、全部が全部けなしているわけではありません。公平な書き方がされていると感じます。アニメの著作権者でありながら、まるで絵など書けた人ではないようですね。アニメの制作者にはこういう人もいるわけですね。こういう背景が垣間見えると、今話題の絵本だのアニメだの言っている人の背景も垣間見えてくるんですね。そういえば、宮崎駿さんもアニメの監督と言ってもいろんな人がいるんですよ、ということを言っていましたね。宮崎さんは徹底的に自分で絵を描く人ですからね。何にせよ、芸能の分野では、一本でも当たればすごいこと、というわけで、生きている間に一本でもヒットすれば本当にすごいわけです。西崎さんはそれを手にしたわけで、徹底的にすがっていったのですね。まあ人情として分からないでもない。ただ、あまりにもクリエイターに冷たかった印象ですかな。そして、金への執着でしょうなあ。宇宙戦艦ヤマトという「金の生る木」を手にしてから、どんどん狂っていった印象です。こういった経緯は、芸能特有の現象という一面がありながらも、今や想像力、創造力があらゆる面で必要、または生産性向上に結びついている現況にあっては、西崎氏の生き方もまったく参考にならないものではないのかな、と感じています。人たらし、というか、それは悪い言い方かもしれませんが、うまく人をまとめる、活用する、というのは実際今の世の中でとても大切だと感じますし。西崎氏は確かに悪い面はあったものの、もちろん評価すべき点もあった。学ぶ面もあったというわけです。それはそれでいいとして、今作られている新作ですね。西崎氏サイドの意向が強く反映した作品ということになるのでしょうが、まあね、ヤマトなんだから出来るのなら見るよ、という方が多いという恵まれた環境ができているわけであって、それはそれで幸せな世の中、ということになるのかもしれませんが。東日本大震災以後の日本にあって、原発を始めとしたエネルギーの問題は重要なテーマだとは思うのですが、この本ではなるほど、と感じさせられることがあっても、新作には感じられないんですよね。この辺、どっちの方が作家性強いのよ、って振り返りの本にそれが強く感じられて、バリバリの新作にそれがない、ってのも何だかなあ、という気がしてしまいますなあ。
2023年5月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本の内容からはほぼほぼ松本、ということだったが、読んだ印象からは松本&豊田と思った。だが原案や設定が彼らの功績と言えども、それでもやはり、西崎こそがヤマトの生みの親だ、という読後の結論に至ったのではありました。
2020年1月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
久しぶりに懐かしい先生のエッセイ?拝読しました。
40年ほど前に星、筒井、小松、半村各先生などSF作家の作品、楽しんでおりました。
以前先生が執筆された原発に関しての作品も興味持って拝読しました。
今回書かれた内容には非常に考えさせる事柄を、解りやすく書かれておられると思います。
今、青年に戻ったようになりました。
大変、私にとってはJIJIIもまだ頑張るぞと思った次第です。
頼もしい内容の書物ありがとうございました。
以上、
40年ほど前に星、筒井、小松、半村各先生などSF作家の作品、楽しんでおりました。
以前先生が執筆された原発に関しての作品も興味持って拝読しました。
今回書かれた内容には非常に考えさせる事柄を、解りやすく書かれておられると思います。
今、青年に戻ったようになりました。
大変、私にとってはJIJIIもまだ頑張るぞと思った次第です。
頼もしい内容の書物ありがとうございました。
以上、
2017年10月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
始めに何故、今頃に「宇宙戦艦ヤマト」なのか?と豊田氏のまえがきがあります。
去年(2016年)に「宇宙戦艦ヤマト」の記事を某大新聞の取材を受けて協力されたそうです。しかし、豊田氏の意向を無視どころか、まったく違う方向に強引にねじまげられたとの事。その大新聞の解釈に抗議する意味もこめて、真実を書き残そうとの考えで本書を書く機会になったそうです。
ヤマトの真実と題した本ですが、日本アニメの誕生からヤマトに至るまでといった部分もあり、後にヤマトでも使用するアイデアも浮かんでる事も分かります。同時期に豊田氏と平井和正や手塚治虫との関わりも触れられています。豊田氏が日本のオリジナルアニメのシナリオライター一号になった経緯も興味深い。中には原子力の現実的な話もあって、豊田氏の理化学的な点にも詳しい洞察力も伺えます。
アステロイド6の企画書にまとまる以前の豊田氏による原案も書かれています。当時としてもハードSFな内容で西崎氏には理解が得られなかったようですね。
第一作では膨大な距離の宇宙空間をどう移動するか、ウラシマ効果の問題点なども既に検討されていたとか。以降も豊田氏によるSF設定は、白色矮星(さらば&ヤマト2では使用されず白色彗星に変更)→かたちを変えてヤマト3で使用、重核子爆弾、地球に水を説のアクエリアスなど本当に様々な核となるアイデアを考えていた事も分かります。採用はされなかったが第2作で西崎氏の要望で沖田艦長の復活案も検討してた事も驚きです。
ヤマトの事は当然、西崎義展抜きには語れません。ある時にヤマトに関わったスタッフの慰労をねぎらう為にハワイに招待したそうですが現地につけば次の作品の会議の目的だった…なども吐露されてます。ただ、西崎氏によるひどい目にあった話ばかりではなく、第一作の時に一緒にTV局に企画を持ち込みに行った時に、局側の担当が偉そうでも粘り強く話が出来ていた真面目な時期にも触れられています。
わずかな共通点を頼りに、人の心をつかむ天才でもあったとか、みずからはクリエイターではなかったが(中略)商売の能力も持っていたなどの西崎氏に対しての見解もされてますね。
前後しますが次元潜航艇のアイディアは豊田氏、デザインを手伝った出渕氏の話もあります。出渕氏以外にも若い世代のスタッフを積極的に関わっていた豊田氏の人柄の良さも伝わってきます。
ヤマト2199では総監督を務めた出渕氏がスタッフのクレジットに制作側に交渉しても豊田氏や松本氏が載せられなかった事にも触れられています。松本零士に謝りたい意向を出渕氏が相談して豊田氏はドキドキしながら引き合わせたそうです。松本零士からは理解のある激励の言葉で答えたので、一流のクリエイターとして豊田氏は見なおす想いだったともあります。
豊田氏の(松本零士も同意見との事)金銭的、名誉的には満たされなかったたものの、最初の宇宙SFアニメを世に問うことができたクリエイターとしては満足感は、今も揺るがないとの言葉が印象深かったですね。
去年(2016年)に「宇宙戦艦ヤマト」の記事を某大新聞の取材を受けて協力されたそうです。しかし、豊田氏の意向を無視どころか、まったく違う方向に強引にねじまげられたとの事。その大新聞の解釈に抗議する意味もこめて、真実を書き残そうとの考えで本書を書く機会になったそうです。
ヤマトの真実と題した本ですが、日本アニメの誕生からヤマトに至るまでといった部分もあり、後にヤマトでも使用するアイデアも浮かんでる事も分かります。同時期に豊田氏と平井和正や手塚治虫との関わりも触れられています。豊田氏が日本のオリジナルアニメのシナリオライター一号になった経緯も興味深い。中には原子力の現実的な話もあって、豊田氏の理化学的な点にも詳しい洞察力も伺えます。
アステロイド6の企画書にまとまる以前の豊田氏による原案も書かれています。当時としてもハードSFな内容で西崎氏には理解が得られなかったようですね。
第一作では膨大な距離の宇宙空間をどう移動するか、ウラシマ効果の問題点なども既に検討されていたとか。以降も豊田氏によるSF設定は、白色矮星(さらば&ヤマト2では使用されず白色彗星に変更)→かたちを変えてヤマト3で使用、重核子爆弾、地球に水を説のアクエリアスなど本当に様々な核となるアイデアを考えていた事も分かります。採用はされなかったが第2作で西崎氏の要望で沖田艦長の復活案も検討してた事も驚きです。
ヤマトの事は当然、西崎義展抜きには語れません。ある時にヤマトに関わったスタッフの慰労をねぎらう為にハワイに招待したそうですが現地につけば次の作品の会議の目的だった…なども吐露されてます。ただ、西崎氏によるひどい目にあった話ばかりではなく、第一作の時に一緒にTV局に企画を持ち込みに行った時に、局側の担当が偉そうでも粘り強く話が出来ていた真面目な時期にも触れられています。
わずかな共通点を頼りに、人の心をつかむ天才でもあったとか、みずからはクリエイターではなかったが(中略)商売の能力も持っていたなどの西崎氏に対しての見解もされてますね。
前後しますが次元潜航艇のアイディアは豊田氏、デザインを手伝った出渕氏の話もあります。出渕氏以外にも若い世代のスタッフを積極的に関わっていた豊田氏の人柄の良さも伝わってきます。
ヤマト2199では総監督を務めた出渕氏がスタッフのクレジットに制作側に交渉しても豊田氏や松本氏が載せられなかった事にも触れられています。松本零士に謝りたい意向を出渕氏が相談して豊田氏はドキドキしながら引き合わせたそうです。松本零士からは理解のある激励の言葉で答えたので、一流のクリエイターとして豊田氏は見なおす想いだったともあります。
豊田氏の(松本零士も同意見との事)金銭的、名誉的には満たされなかったたものの、最初の宇宙SFアニメを世に問うことができたクリエイターとしては満足感は、今も揺るがないとの言葉が印象深かったですね。