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紅薔薇伝綺: 龍の黙示録 (ノン・ノベル 800) 新書 – 2005/8/1

3.5 5つ星のうち3.5 4個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 祥伝社 (2005/8/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2005/8/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 345ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4396208006
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4396208004
  • カスタマーレビュー:
    3.5 5つ星のうち3.5 4個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2007年3月31日に日本でレビュー済み
 シリーズの前の作品を読んでいた私は、この作で

現代の鎌倉に住む不死の吸血鬼の伝奇小説が、歴史と場所をさかのぼり、

ウンベルト・エーコの『薔薇の名前』のような作品になったのには、

かなり驚いた。

 もっとも、似ているのは中世の写字をしている閉鎖的な修道院で

連続して人が死ぬ事件が起こるという設定部分だけで、

結局は伝奇物らしい結末へ進んでいくのであるが・・・。

 しかし、その中世の場面の登場人物達の人物造型が良く出来ていて、

キリスト正教に異端として滅ぼされたカタリ派をめぐる話は、

とても興味深く楽しめた。

 また、自分の意識(魂?)だけ中世に行ってしまう経験をする

修道士・セバスティアーノは前のシリーズで出て来た時よりも、

人間的で親しめるキャラになっているのが良かったと思った。

 シリーズを全て読んでいないと判らない部分も出てくるかもしれないが、

これだけでも充分楽しめる作品になっているのではないだろうかと思う。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2005年10月26日に日本でレビュー済み
龍の黙示録シリーズの最新作、第5作目です。このシリーズ、巻が進むにつれ面白くなってきているように思えます。
もともとは、鎌倉に住む2000年前にイエス・キリストの血を飲んだことにより不老不死の存在となった美形吸血鬼・竜緋比古を中心とした現代を舞台とした伝奇小説・・・読まなくても話が見えるくらいにいかにもありがちな設定ですが、このありがちな設定を充分楽しませてくれるあたりに作者の非凡を感じるくらいでした。
しかし、シリーズ3作目「唯一の神の御名」では舞台は現代から聖徳太子の時代に飛び、そして前作である「聖なる血」では現代に戻ったと思ったら適役としてヴァティカンが出てきたり。本作では、タイトルの元となったウンベルト・エーコの「薔薇の名前」と同様に中世イタリアの修道院を舞台として、キリスト正教に異端として滅ぼされたカタリ派が話しを盛り込みながら、話しが進んでいきます。
不老不死やキリストの血を飲んだという設定が生きてきて、もうありがちの話しとは言えなくなってます。
なお、本作は話しの独立性は比較的高いですが、少なくとも前作、できれば1作目から読むことをお薦めします。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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